島田娘  2858m    濁沢大峰     2700m   檜尾峰    2727.7m   大滝山  2708m


 熊沢岳  2778m    東川岳     2671m    空木岳    2863.7m    赤椰岳  2798m


 南駒ヶ岳  2841m   仙涯嶺     2734m    越百山    2613.2m   南越百山  2569m


 奥念丈岳  2303m    念丈岳     2290.7m   池ノ平山    2327m   


 烏帽子ヶ岳  2194.5m     小八郎岳  1470m    


 2003.8.23〜24  


  一日目 晴れ   単独     千畳敷より奥念丈岳まで    行動時間:11H40M

 二日目 晴れ   単独     奥念丈岳から鳩打峠まで    行動時間:6H31M


@千畳敷6:24→(21M)→A極楽平6:45→(7M)→B島田娘6:52〜7:02→(32M)→C濁沢大峰7:34〜44→(49M)→D檜尾岳8:33〜43→(8M)→E大滝山8:51〜55→(48M)→F熊沢岳9:43〜49→(62M)→G東川岳10:51〜58→(80M)→H空木岳12:18〜29→(52M)→I赤椰岳13:21〜27→(31M)→J南駒ヶ岳13:58〜14:18→(42M)→K仙涯嶺15:00〜09→(50M)→L越百山15:59〜16:10→(21M)→M南越百山16:31〜36→(88M)→N奥念丈岳18:04


N奥念丈岳4:18→(97M)→O念丈岳5:45〜5:55→(67M)→P池ノ平山7:02〜06→(29M)→Q烏帽子ヶ岳7:35〜52→(103M)→R小八郎岳9:35〜10:18→(31M)→S松川登山口10:49


   
shirabidaira.jpg  gondora.jpg  cyoujyouekikara.jpg  gokurakudaira.jpg 
しらび平 ゴンドラで @千畳敷からスタート。 A極楽平
shimadamusumekara.jpg  shimadamusumekarahouken.jpg  nigorizawaoomine.jpg  nigorizawa.jpg 
B島田娘から B島田娘から宝剣。 C濁沢大峰 C濁沢大峰から
hinokio.jpg  ootakiyama.jpg  kumazawadake.jpg  kumazawakita.jpg 
D檜尾岳 E大滝山 F熊沢岳 F熊沢岳北側。
2703.jpg  higashikawa.jpg  utuginobori.jpg  kisodono.jpg 
2703高点から  G東川岳  空木岳への登り  木曽殿越 
utugiganpou.jpg  utugidake.jpg  utugikoya.jpg  akanadake.jpg 
空木岳岩峰  H空木岳  H駒峰ヒュッテ I赤椰岳 
suribachikoya.jpg  minamikomanobori.jpg  minamikoma.jpg  minamikomahokora.jpg 
擂鉢窪避難小屋  南駒への登り。  J南駒ヶ岳。  J南駒祠 
minamikomakita.jpg  sengaireiwo.jpg  sengairei.jpg  sengairei2561.jpg 
花畑にはトリカブトの青が鮮やか。  仙涯嶺直下  K仙涯麗から  K仙涯麗から2561高点。 
kosumo.jpg  kosumosankaku.jpg  nakaogawakakou.jpg  minamikosumo.jpg 
L越百山  L越百山三角点。  中小川への下降点。  M南越百山 
2454.jpg  houraku.jpg  okunenjyou.jpg  okunejyous.jpg 
2454ピーク。一気に道形が薄くなる。  崩落地。  N奥念丈岳。この脇にテント設営。  N古い道標あり。 
mayoione.jpg  yodagirinoxtukoshi.jpg  nenjyou.jpg  hakamagoshi.jpg 
奥念丈からの広い尾根。  与田切乗越  O念丈岳  袴越 
ikenotaira.jpg  eboshi.jpg  eboshiikenotaira.jpg  eboshisankaku.jpg 
P池ノ平山  Q烏帽子ヶ岳  Q烏帽子ヶ岳から池ノ平山。  Q三角点と。 
sekinagi.jpg  kohachiroubunki.jpg  kohachirou.jpg  koyabaibu.jpg 
セキナギ分岐点。  小八郎岳北側分岐点。  R小八郎岳  R山頂小屋内部。 
uma.jpg  matukawatozanguchi.jpg     
馬の散歩中。  S鳩打峠登山口。     


  

 家を23時発。麦草峠、杖立峠と経て現地入りし、2時菅ノ台の駐車場に入る。既にバス停に並んでいる姿もある。仮眠をし起きたのが4時。そろそろと用意をし列に並ぶ。そしてチケット売り場のシャッターが開いたのが5時。早めに並んでいて、早々に買うことが出来た。バスは5:20分に来て、1番バスには乗れず2番バスとなった。

 

シラビ平5:50。既に凄い人数が並んでいる。このことから、どうもタクシーでの入山の方が早く行動できる様子。ゴンドラは3番目出立の6:12発。頂上駅に着くと泊り客も居たせいか賑やかであった。

 

駒ヶ岳神社前を左に行き極楽平を目指す。道はきれいに整備され快調に飛ばす。先に出たハイカーを全て抜き去り極楽平に着く。宝剣岳の方から何人も降りてきて行き先を同じとした。百名山が2つある事から賑やかなルートである。緩やかに登りをこなし島田娘に。抜き去った方と前後してまた先に進む。先ほどまで視界が良かったが、すでに駒ケ岳の方はガスがかかってきていた。こちら側は風が強いものの何とか視界は得られている。長袖を着たいほどの寒さであったが終始半そでで通した。濁沢大峰はニセピークをいくつか通過し、最後は岩のごつごつとした山頂で登山道はすぐ下を通過していた。この辺りの山並みは皆同じようなアップダウンの繰り返しで、「またココも」と感じるようなルートであった。檜尾岳。ここには思いのほか立派な標柱が立っていた。以前は各ピークに同じようなものがあったのか。昔を知らないので想像するのみである。

 

大滝山。左手に駒ヶ根の町が見える。下界は天気もよく暑いのであろう。遥か南アルプスも綺麗に見え、黒い富士もその間から顔をのぞかせていた。あとで下界に下りて聞いた情報では、この日は何ヶ月ぶりかの綺麗な景色であったとか。

 熊沢岳。ここまで来るとだいぶ登山者の足の差が出てきた。黙々と歩いているのは皆単独登行者か二人連れ、パーティーなどは見当たらず、静かな登山道であった。

 東川岳。ここから一気に高度を下げ木曽殿山荘へ、かなり風が強くそれを避けるように小屋の前でハイカーが休んでいた。木曽義仲の力水へ6分とあったが、6分を惜しんで休まず先を目指した。この辺り、全く休まずと心に決めて歯を食いしばった。最後の最後で、先ほど小屋前で休んでいた方に抜かされた。やはり休憩は大事で、体力を回復した方が強いようである。何を競ってる? 

 空木岳山頂。360度の展望だが、ことに東側が開け眼下のヒュッテも良く見える。よく見ると屋根の上に上がって談笑している姿も見れる。ここが山行の到達地点なら、その仲間に加わるのだが、まだまだ先は長い。軽く休憩して下りこみ。ここまで歩いてきたのと同じような山稜が続く。予定ではここから4時間。まだ先は長い。登山者も一気に少なくなり、静山山行。

 赤椰岳。ここからの下り左下に擂鉢避難小屋が見える。崩落はだいぶ進み、小屋にかなり接近してきている。いつかは崩落してしまうのでは・・・。鞍部まで来ると下降点が標柱があり、その横にザックがデポしてあった。上から二人連れが降りてきた。避難小屋泊まりで南駒ヶ岳のピストンだと言う。さらに高度を上げて行くと空荷の女性が下りてきた。先ほどのザックの持ち主のようだった。にこやかな笑顔が印象的であった。

 

南駒ヶ岳。立派な標柱と祠があった。ふと避難小屋を見るとさっきの女性が小屋の前まで達していた。赤いザックカバーが目立っていた。もうこの時間になると辺もはガスに包まれた。一人仙涯嶺方面から上がってきた。半ズボンにしっかりした体格の男。大きなザックも頼もしい限りである。話を聞くと越百から1時間50分で来たという。こちらからならまだ早く行けると言うが、さあそれはどうか。アップダウンなら同じことである。だらっとした尾根が先に続く。遠く遠くに越百山だろう姿が見える。西からの吹き上げの風は已然変わらず。

 仙涯嶺。一旦鞍部まで下るとだらだらと高度を上げて行く。右手方向に越百小屋の赤い屋根が見える。当初はここで宿をする事にしていた。しかし急遽予定を変更し鳩打峠に下る事にした。そのため今日はがんばっておかねばならない。

 越百山。山頂には一人登山者が居り、たたずんでいた。話を聞くと奥念丈岳へ行って着たと言う。ありがたいことに少し情報をもらう。水も分けてくれるというが、ありがたく丁重にお断りした。先を急ぐ、少し東側をトラバースするようなルートは、途中に下降点がある。ここがシオジ平に向かう中小川ルートである。興味のあるルートだが、今回は横目に通過である。

 南越百山。もうかなりいい時間である。ここの直下にいいテン場があると聞くが、今日の塒をどこにしようか迷う。少し休憩し南に下りだす。確かに置石もありいいテン場がある。さらに先に同じような場所が右側にあるので、そこに腰を落とした。でもなぜかしら体が先に行きたがった。ここから藪に入る。掘れた痕は何とか分かる程度。マーキングが点在し、それを拾うように辿る。首くらいまでの藪漕ぎが延々続き、2454ピークで一旦腰を落とす。地図を見ても未だ奥念丈岳は遠い。ここでテントを張るかもうひとがんばりか。明日の朝、ガスれば前にも後にも困難。話に聞いている、「奥念丈まで行けば道がある」言葉を信じてさらに先を目指した。途中右側が大きく崩壊している場所に出た。地獄谷というべき場所である。前方に奥念丈岳らしい山容が見える。少し力が甦り足を前に出す。藪の状態は全て同じ感じでどこを歩いても大差無し。

 奥念丈岳。やっとの事で到着。道らしき痕はさらに先に進んでいるが、これが安平路山につながる道形だろう。さてここから念丈岳方面に行くわけだが、道など無く藪のまま。一気に不安感が増大し、作戦を練る。早朝はガスが上がる。その前に仕掛けねばならない。山頂標柱にツェルトの片側をかけ、反対を西側の木に結んであった針金にかけ設営。ブヨを追い払いながら持ち上げたビールを飲む。急に流し込んだので胃がビックリしたようであった。中に入る。

 

ツェルトでの簡易幕営。雨が降らない事を祈りつつ、横になる。30分毎に起きてはストーブを焚いて暖を取る。寝袋が無い為に雨具を着込み、フリースを着た。履いていた靴も冷たくなり、靴下を取り替える。幕営山行には靴下の替えは重要である。ラジオをかけ寂しさを紛らわせる。そしてウイスキーをちびちびやりながら横になる。1時間ほど寝れたろうか、深夜1時、ココアとパンを食べる。腹が満たされると幾分眠気が出る。再び横になり仮眠。何度も起きてはまた横になる。この先の地形を把握すべく地図を眺める。この先の不安の為に寝られなかったということもある。2時、3時テントをまくり対面の念丈岳を見る。「よしっ!ガスはかかっていない」。ガスがかかれば先に行くにも戻るにも困難である。残念なことに月明かりは頼りに出来ない。もう少し待つ。一応、夜明け頃を目標に決めた。その間むずむずとして寝られない。意を決して4時ツェルトを畳み、出発の用意をする。

 

4:18二日目スタート。今回はLED4発のヘッドライトである。いつもの高照度のライトと違い、遠くが照らせない。辺りが良く分からぬまま、コンパスで行く手をセットし藪に突入。首くらいまでの笹がづっと続く。道らしき掘れた痕が続くが、笹にかき消され時折それを外す。やや南側に寄ると笹が薄いようにも感じたが、何せ暗い為に高いところ高いところで進んで行った。鞍部を手前にしてかなり南に寄ってしまった。途中を笹に捕まりながら北にトラバースする。ガスっていたらとんでもないことになりそうであった。

 鞍部5:03には道の痕があるが、この他はみな笹にかき消されていた。鞍部からは登り一辺倒、腕を使い必死に駆け上がる。道を開いたと聞いていたが何もその痕跡が見当たらない。

 与田切乗越。ここには、境界標柱と道標があった。どれだけの人がここから奥念丈岳を目指すであろうか。さてここまで来ると登山道は稜線上にしっかりついている。南に進み、ケルンが積み上げられた念丈岳山頂に着く。この先も大島山へ道が続いていると聞く。いつか歩いてみたいものである。

 

北に進み戻るように登山道を辿る。左側を見ると既にガスに包まれていた。野生の勘であろうか、早くに通過してきて助かった。登山道はしっかり踏まれ迷う所は無い。この日も少し風が強く、長袖のままである。

 袴越。いくつかピークがあり、どこか特定できないが、それであろう通過点ピークを踏んだ。目の前に高いこんもりとした高みが見えつづけている。烏帽子ヶ岳かと思っていたが、それは池ノ平山で、この山頂には、テント、シュラフ、ブルーシートなどがデポされていた。広い山頂で、あたかも草原のようであった。山名板があるものの字は消えていた。少し休憩し先を急ぐ。

 だんだん高度を下げる。尾根途中に丸い標識があり、どうも中小川に降りる道のように思えるのだがどうなのだろうか。それを考えつつ歩いていたら、烏帽子ヶ岳に着いた。なかなかいい山頂であるが、西側に高みが続く。360
度の展望のうち300度くらいは楽しめるか? 風が止まり、Tシャツになり下りだす。最初に岩峰を通過する場所はやや危険度が高い。慎重に下るのだが、よく見ると南側にトラバースルートが開かれていた。途中途中に標識があるのだが、悉くいたづら書きがされていた。次々と登山者と行き会い、20数名のパーティーにも会った。

 セキナギ。ここには立派な標識があり道を示していた。右の道を取り下る。ここからはかなり緩斜面となり歩きやすい。小八郎への分岐9:26。ここには山頂まで10
分と書いてある。そんなにかからないだろうと歩いてみたが疲れた足ではそのまま10分かかった。

 小八郎岳。東側斜面が大きく崩落し、法面工事をしていた。三角点は隅の方にあり、小八郎の碑が目立っている。暑くて日向に居れず、日影に避難する。しばらくして加納さんが登り上げてくる。冷たいビールを持ち上げてくださり喉を潤す。ありがたい。しばらく山談義を続け下山。

 下山途中。馬が上がってきた。こんなのは始めてである。木曽馬らしく烏帽子の下まで行くというがどこまで行くのだろう。初めての体験に驚くばかりであった。登山道は途中から小型モノレールが横を走っていた。工事荷物運搬用のものらしい。

 登山口。二日間の行軍は終わる。この後、加納さんに連れられてリンゴ農家の宮澤さん宅を訪問。山仲間を紹介してもらう。宮沢さんを交え
松川温泉に行き、二日間の汗を流す。でも外気温が高く、あまり浸かってはいられない。水をかぶりクールダウン。でも温泉は気持ちがいい。湯上りにビール。馬モツなどをいただき、再び宮澤家に。宮澤さんは写真を趣味として山に入っているようであった。お土産にりんご梨などをいただき、15時松川を後にした。加納さんの運転で15時半、萱の平に戻る。そのまま駒ヶ根を通り下道で帰る。家に戻ったのが19時。

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