池ノ峰  1296m       薬師岳   1653.8m        大日岳   1710m

  
  
入道岳   1778m   五竜岳  1590m     阿寺山  1509m    
      
   
  2004.10.17 


   くもり       同行者あり       ゴンドラ利用        行動時間 :不明



  登山記録・写真ともに紛失、記憶に頼る。(2008.7.10 再作文)



 福井の我が師匠から声がかかった。久しぶりの同行登山の計画に、二つ返事で参加を決めた。師匠は四国の霊場巡りを終えたばかりでもあり、歩きながらその話も聞きたいと思っていた。

 関越を湯沢まで乗り、現地入りする。待ち合わせ時刻になるとご一行の車が到着し、久しぶりの再開となる。すぐに1台を下山口側に回すべく2台で行動をとる。広堀川に沿って集落の中を登って行き、広堀橋の先で路肩駐車をする。そして再びゴンドラへと戻る。辺りは完全にガスに包まれており、風もあり寒かった。すぐに歩き出したい心境であったが、文明の利器が動き出すまでしばし待つ。

 この日はちょうどこのエリアで山岳マラソンが催されるようであり、その主催者側の方が忙しそうに準備をしていた。「これは大変なことになりそうである」と思ったのは言うまでもない。こちらはのんびりとハイキングを決め込んでいる中、同じ登山道上を競技の方が走られてはたまったものではない。しかし開始時間を見ると少し遅い時間からスタートするようであり、その前に抜けてしまおうとも思っていた。

 始発に乗り、山頂駅に着く。イベントのコース案内標識がいくつもあり、競技場に入った事を感じた。師匠一行とのんびりと東進してゆく。朝方のガスは幾分晴れ、そこそこの展望が見られるようになってきた。よく踏まれた登山道を軽快に足を出してゆく。標識も適時あり、やはり一級の道である。最初に登山道から逸れるピークが池ノ峰であり、四合半出合あたりからは、一向に先んじて飛ばして行く。無積雪期にここを踏もうとする者は、私のような物好きぐらいであろう。適当な場所から登山道を逸れ、笹を分けながら行く。これまでの道が良いだけに、ちょっとのことでもこの笹が負担に感じた。ダラッと登る感じで山頂部に着く。ほとんど展望はなく、付近の広葉樹のみがいい色合いを見せていた。すぐそばには賑やかな登山道があるのだが、ここだけはひっそりと静かであった。

 登山道に戻り、一行と合流する。薬師岳に登りあげると目の前に八ツ峰の見事な眺めがあった。手前の千本槍小屋の赤い屋根が八ツ峰のお膳立てをしているようでもあり、絵的にバランスもいい。こちらからだと岩の部分はさほど見えないのだが、どんな鎖場なのか、わくわくさせる山容でもあった。師匠は一眼でバシャバシャと展望写真を撮っている。どんな山行にも重い一眼を忘れたことはなく、山をカメラと共に楽しんでいる方であった。

 千本槍小屋は賑やかで、そこで私は小屋主を探していた。KUMO氏の旧知の方が居るとの事なので、託を聞いて上がってきていた。ハイカーの雑踏の中、やっとのことで小屋主を見つけ出し話をするが、まったく話がかみ合わない。忘れてしまったのかどうなのか。まーいいか。さて八ッ峰エリアに入る。

 この岩場を歩きたく来ているのだが、上州の奇岩峰の妙義山と比べてどんなものかと比較したい思いもあった。鎖場や梯子場があるものの一番の違いは、ここの岩はしっかりしている。妙義の脆い岩とは違い、安心して通過できるのであった。面白さのあまり少し飛ばし過ぎて、大日岳で後続の師匠らを待つ。師匠らが岩峰から姿を現しては消える様に、今の今歩いてきただけにどこをどうクリアーしているか、手に取るように判った。今日の山岳マラソンは新開道を下ろすようで、この先五竜岳側は競技とは関係なくなっていた。師匠と合流し、この先は足を揃えて入道岳、そして五竜岳と越えてゆく。

 阿寺山へ向う稜線は、金色の草原の中にいくつも池塘が点在し、その鏡が空を映し込んでいた。阿寺山へは登山道を逸れる踏み跡を伝い、直下は潅木を分けるように入ってゆく。この入り口には朽ちた布のマーキングが付けられていた。山頂部の多くは笹で覆われ、三角点の場所だけ何とか切り開かれていた。もう少ししっかり道を付ければ登る人も多いだろうに、ややもったいないような・・・。でも登りたい人は、どんな状態でも登るだろうから、道云々より個々の意識かも。さてここを踏めば、この先目指す山は無く下るだけとなる。

 色付きだしたブナなどの広葉樹を目で楽しみながら下ってゆく。ジャバミ、竜神碑の各水場でのどを潤し、広河原河原に出る。ダート林道を下ってゆくのだが、林道だと道が広く使え会話も弾む。師匠は雪の載った浅間山が写真に撮りたいらしい。それも拘りがあり、残雪期の縦に筋が入った状態を狙いたいのだそうだ。浅間山なら毎日のように見える。常に情報を送ることを約束し、いろいろと談笑しながら下ってゆく。そして車をデポしておいた広河原橋の所に到着し、八海山縦走を終える。

 以前は荒々しいイメージの八海山であったが、今回岩場の通過が楽しかったせいもあり、荒々しい思いの中にマイルドさが加わった。ゴンドラもあり、手軽にハイキングが出来る場所でもある。昨今はお酒の方の「八海山」が全国区になっているが、本来の山の方も、その展望に充分酔える場所である。まーその「八海山」を持ち上げて登山を楽しめば、最高に酔えるのかもしれないが、岩場があるので、ほどほどに・・・。

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