平沢山  1653.4m         
      
    2004.12.30 


   曇り    単独    平沢峠から        行動時間 :不明



  登山記録・写真ともに紛失、記憶に頼る。(2008.2.27 再作文)


 
 肺の調子が思わしくない。正月を前にして面白くない状態である。もっとも脳みそは正月を感じているが、体はそんなことは露知らずであり、致し方ないと言えばそれまでなのだが・・・。 そんな中、短時間で登れる平沢山を計画してみた。入山口を平沢峠にすれば標高差もあまり無く、肺への負担も少ない。せっかくの正月休み、家でじっとしているのは勿体無いのであった。

 野辺山の駅を左にして、その先で国道から逸れて国立天文台に方へ入る。そして道なりに突き当りまで進むと、正面に野辺山スキー場(現在はレーシングキャンプ野辺山)がある。T字路のところに小さく平沢峠を示す道標があり導いてくれる。平沢峠には駐車スペースは十分で、西側には獅子岩と思しき大岩がある。辺り一面の雪であり、足を踏み込むと30センチほど潜るほどであった。ここは八ヶ岳の展望台的場所であるが、残念ながら雪雲に覆われてしまっていた。

 今日はスキーを履いての登行とした。登山道の道形に乗って板を進めてゆく。南側には牧場があるのか、柵が作られている。北側からはスキー場の賑やかなBGMが流れる。ルート上は岩があったり、段差が多かったりで、まったくもってスキーに適していない。それでも果敢に登ってゆく。少し標高を稼ぐと高根町側の展望が良くなる。少し足を止めて展望を楽しむ。マイナーピークがいくつかあり、あれがそうか、これがそうか、などと山座同定をしていた。登って行くに連れ平沢山が近くなるのだが、その先に見事な円錐形をした飯森山が見えてくる。まるで阿蘇の米塚を見ているような絵であった。

 丁度1時間ほどで山頂に到達する。一人分の古いトレースが残っているのみで、ほとんどフカフカの山頂であった。三角点はやや北側に設置され、独特の標柱が横に立っていた。大地に伏せるように腹ばいになり、飯森山との標高差を見る。10センチの標高差をこんな事で判断できるはずが無いのだが、どうしてもここは比べたくなるような場所で、体が自然とそのような行動になっていた。やはりこちらの方が高いか・・・などと思うのだが、結果を知っている部分が加味されているので視覚的判断からでは無かったような・・・。八ヶ岳方面は相変わらずの雪雲、時折その西側から飛んでくる雪が舞い降りてきていた。せっかくなので飯森山も踏めば良かったのだが、既に踏んでしまっているので、こんな短い距離でありながら足は向かないのであった。20分ほど滞在し、往路を戻る。

 スキー場に下ってスキーを楽しもうかとも思ったが、せっかくの静山山行であり、最後までそれを貫く事にした。狭い尾根を下ってゆくので、ほとんどスキーにはならない。履いているよりも脱いだ方がはるかに楽なのだが、意固地に履いたまま下ってゆく。全ては自分への負荷の為であった。色んな経験があとに繋がると思いやっている行動なのだが、実際の所はどうなのか・・・。そして丁度平沢峠に到着した時に、一人のスノーシューハイカーが擦れ違うように登って行った。こんな所にスキーのトレールをつけてしまい、やや恥ずかしい思いで背中を見送った。

 スキーを履いた状態で獅子岩まで行けばよかったのだが、脱いでしまうと流石に壷足が辛い。結局獅子岩は遠くから眺めるだけで、平沢峠を後にした。
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