星ヶ塔  1590m            
      
   
 2004.9.25 


   曇り    単独    ビーナスライン途中から        行動時間 :不明



  登山記録・写真ともに紛失、記憶に頼る。(2008.8.7 再作文)


 
  ここを登山対象にする方は、よほどの好事家であろう。と言う私も山名事典に掲載されるまで、全く気にしない場所であった。以前から持っていたエアリアマップを、この山域のどこかの山で失ってしまっていた。今回の掃討作戦に際し新たに準備したのだが、ここを登った2004年版以降の物には、昔の道が割愛されている場所が多く、あえて2002年の物を購入した。薮やら道の無い所に入る場合は、昔の道の存在はとてもありがたい事になる。さて今回の星ヶ塔であるが、ここには昔の道も無い。ただ言えるのは、ビーナスラインから近い事である。地形図からは至極簡単な場所に見える。さて現地はいかに。

 美ヶ原の登り残しを全て踏み終え、和田峠を経て霧が峰エリアに入る。進行方向左側に見える鷲ヶ峰の山容を眺めながら、右側にある星ヶ塔を気にしつつビーナスラインを南進して行く。しかし行き過ぎて八島湿原の表示が見える場所まで進んでしまった。これには訳があり、適当な駐車スペースが全く無い状況であった。一箇所でもあれば、そこに突っ込んで次の登山のためのルート選定に入るのだが、その前の駐車場確保が出来なかった。1往復したが見出せず、3度目の通過時に、やっと何とか停められる場所を見つけた。今回は軽四で動いているのだが、普通乗用車だとちと厳しい場所となる。ビーナスラインと星ヶ塔を最短で結んだ場所から150mほど北側の車道西(谷)側に1台分何とか突っ込める余地があった。停めた形跡も乏しい場所で、一見その場の広さも判らない場所でもあった。

 何とか駐車場も確保でき、舗装路をマイカーの車列にじろじろ見られながら南進して行く。そして最短地点の白いガードレールの下を覗くと、かなりの段差があり、容易に降りられる場所ではなかった。少し北に戻って探ってみたが突破口が無く、再び最短地点まで行ってみる。そして少し南に行くと、なんとそこに梯子があった。こんな所にこんなものがあるとは思わなかったのだが、工事関係者のものなのか、山菜採りの物なのか。ややくたびれている物であったが、充分使える物であり、ありがたく利用させてもらい車道から斜面に降り立つ。付近はビーナスラインから下になる為か、ゴミの散乱が酷い。

 笹を分けながら下って行くのだが、足を進めるに乗じてどんどん密生していく。山頂を手前にして鞍部があるのだが、背丈まで没してしまうほどの笹であり、そこに倒木も多々あった。笹の埃で喉がいがらっぽくなる様な場所を、倒木を乗り越え笹を分けながら進んでゆく。当初は直線的なコースを思っていたが、この鞍部の場所からが厳しく、少し東側に回りこむように尾根に乗った。尾根に乗ったといっても植生は変わらず酷い薮こぎとなる。

 山頂到達。ここも笹が生い茂り、数本の針葉樹が生えていた。そこになんと赤い絶縁テープが巻かれていた。好事家は私だけではないようであった。トランシーバーを出すと、霧ヶ峰に集結しだした仲間から声が掛かり、相互に現在地確認となった。帰りも再び笹の中に没しながら登り上げてゆく。結局どこか一番通過しやすいのかは判らなかった。帰りは登りなので、往路以上にゴミの多さが目についた。おそらくここのゴミの回収などはまず無いのであろう。梯子を使ってビーナスラインに戻り、再び視線を感じながら舗装路を車まで戻って行った。

 この夜は、ヒュッテ霧ヶ峰の北側の余地にタープを張り、全国から集まった猛者達と「亡国の集い」が執り行われた。中に雨男が居たようで、雨に打たれながらの宴会であった。翌日、この中に居た仲間がこの山を踏んできたのだが、やはり私と同じような感想で、距離こそ短いが笹薮に難儀したようであった。ちなみに雨男とは私である。

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