礼文岳  490m       
 
 2004.8.14   


   晴れ    同行者あり     内路登山口から     行動時間:3H12M


@登山口3:42→(48M)→A起登臼登山道との分岐4:30→(43M)→B礼文岳5:13〜55→(59M)→C登山口6:54


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@内路登山口 2.5キロ入ったところの道標。残り2キロ。 A内路登山道と起登臼登山道の合流点。この時、起登臼登山道は封鎖されていた。 途中から礼文岳を見上げる。文句なしの眺望。
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B礼文岳山頂。  B三角点とお地蔵さん  B山頂から利尻岳を望む。  C登山口に戻る。 



 

 利尻岳から下り沓形港に降り立った。ここは基本的に利用者が少ないのかだいぶ空いていた。15:20のフェリーで礼文島の香深港に向け出発。先ほど頂上に居た利尻岳を見ると上の方はガスの中となった。名残惜しいがだんだんと遠退いて行く。それと同時に山頂から歩き下ってきた満足感に満ち溢れた。あっという間に香深の港に到着した。

 

沓掛港で風呂に入っておいたので、風呂屋を探す時間は避けられた。頼んでおいたレンタカー屋を見つけ支払いを済ます。島内の説明を聞き、時計回りに走り出す。最初、道を間違えて知床の方へ行ってしまった。行きついた先は行き止まりではないのだが、そこからダートになっていた。引き返し元地地区へ向かう。山並みがまるで佐渡か九州のやまなみハイウエーのような感じである。観光バスが何台も見える。島全体で観光適地ではあるが、あまり歩かないで到達出来る観光地は限られる。その一つが地蔵岩であり、そこへ向かう観光客は多い。メノウ浜の前に車を止めると多くの観光客が浜でメノウを拾っていた。地蔵岩の展望所までは50mほど。標柱には多くの小銭がはめられていた。記念撮影をし、本場のウニ丼(1000円)を食べる。ほかに焼ウニ、トド肉、イカ焼と頼んだ。やはり本場ではウニが美味い。沢山食べたいが、それでも高級食材である。ほどほどに腹を満たして来た道を戻る。途中で桃岩展望台に寄る。車道が直下まで延びていて、歩く距離はほんの100mほど。展望台から桃岩を見ると、なんと道がついていた。時間があれば行った所だが、ここは見るだけで引き返した。

 再び香深の町に戻り北上する。香深から1台のパトカーが追ってきており、ドキドキしながら北上して行く。礼文岳の内路登山口を確認し、船泊の町に着く。今日は久種湖の畔にあるキャンプ場を塒にする事に決めた。キャンプ場使用料金を払いテント設営。明日の事を考えて出口近くに張った。この後、スコトン岬まで行こうと思ったが、時間も時間、買出しに出て再びキャンプ場に戻った。カップラーメンとビールの慎ましやかな夕食になった。利尻岳登山のあとの為、早々に夢の中へと入っていった。


 キャンプ場は深夜まで宴をしているグループがあった。宴が終わる頃、入れ替わるように起き出し、テントを畳み登山口へ車を走らせた。10分ほどで登山口に到着。直ぐに登山の準備をしてスタートとなった。手すりのついた鉄階段を登ると九十九折が始まる。地元小学校が設置した立て札が頻繁に現れる。九十九折が終わると今度は軽くアップダウンするなだらかな道が続く。ここの行程で往路と復路の時間が変わらないのはこのせいである。途中経路が行きも帰りも同じような勾配なのである。4:26中間点通過、この先で起登臼からの道があるのだが、分岐標識は覆いがされ、起登臼側への道は不通状態であった。足元の軟らかい所を経て少しづつ登り気味になる。山なのだからどんどん登ってくれないと困るのだが、相変わらずなだらかであった。遠くから見ていたピークは手前ピークで400mピークと呼ばれるところだった。この山頂に立つと礼文岳までの登山道がくっきり見える。肉眼で山頂の標識も大きく見えた。この付近はハイマツ帯でトップに雨具を着て先行してもらったのは、朝露に対して大正解であった。

 5:13山頂到着。360度の展望は爽快そのもの。天国にでも来たかのような錯覚がある。絶賛の言葉を並べるが、この世のものとは思えない風景である。山頂部は細長く南北に長い。山名板にいたずら書きがあるはずなのだが、それが見つからない。5分ほど探してやっと見つけることが出来た。字が同化していて判らなかったのである。達筆登山家の文字をはっきりと確認。トップは露払いの水が靴に浸入し濡れたようであった。靴下を脱いでしばし乾かさせた。持ち上げた食材を腹に詰める。この日も快晴、遠く利尻も良く見えた。サハリンらしき島影も見える。ここまま時間が止まらないかと思うほどではあるが、刻々と時間は経過する。なにせ早く降りてスコトン岬に行かねばならない。5:55下山開始。

 少し足元が悪いが、全体の行程を判っているのでそんなに負担にはならない。一気に駆け下りる感じである。私は終始2番手で、先頭は闊歩し、後はのんびりとついて来ていた。途中数名に出会うが、ハイシーズンにしては少ない登山者と感じた。あっという間に下山完了6:54。

 計画していた下山時間より1時間短縮出来た。ザックを宅配便に出せるようにパッキングをする。そして急いでスコトン岬に向かう。途中の分岐はレンタカー屋に教わったとおりに左に入る。展望のすばらしい道には、名物の縦走をする若者が沢山見られた。ほとんど桃岩荘の連中だろう。この時代になかなか感心する団結力である。道なりに行きスコトン岬に。駐車場から少し歩いて行く、最北端は一段下がった場所で、目の前にはトド島があった。島までの間に水しぶきが上がり、鯨なのかと思っていたが、どうも岩礁があるようである。景色を目に焼きつけトド島を背にする。土産物屋で買い物をし急いで香深港に戻る。

 車の返却を約束した8:30までには戻れたが、宅配便の荷物をまだ出していない、少し時間も貰いもう一度で直し、尺忍にある営業所に荷物を出しに行く。ここは前日に場所を把握していたのですんなり着けた。そして荷を出してから最後の行事が待っている。ソフトクリームである。香深の街中を捜してもなく、海岸沿いの道に出ると目にまぶしいピンクの建物があった。まさしくそこが「さざ波」であった。階段を2階まで上がり、暗い店内に入る。やっていないのかと思ったらおばちゃんが居てソフトクリームを出してくれた。三人分、11段2本と13段1本。段数を数えると間違えなくその数はあった。味もそこそこいい味をしていた。しかし量が量。好天と相成って溶け出すのが早い。急いでも食べられないのでタラタラと垂れる。一応完食したが、同行者の13段はかなりきつい様子であった。この後レンタカーを返して、ターミナル前の土産物屋で買い物をする。主となるものは海産物であるが、稚内で作っている物も多い。裏を良く見て購入となる。


 ターミナルでは再び並ぶ事になる。一応経験積みなので先頭近くに並ぶ事が出来た。入船、そして出発。桃岩荘の恒例の見送りが始まる。なぜそこまで出来るのかと思うほどに熱く踊っていた。恥ずかしさ半分、羨ましさ半分である。出港後、目で礼文岳を探すがなかなか見つからない、そのうちに利尻が近くなり、目線は前方に向いてしまった。経由便の楽しさはここにある。再び利尻に入港。島というものは人間の心にどんな影響を与えるのか、なんとも郷愁が感じられる気がした。そして利尻の乗船客を乗せ出港。今度こそだんだんと離れる利尻、ビールを飲みながらデッキで日光浴。至福の時であった。


 稚内到着。バスの時間まで1時間ほどあったので、近くのすし屋に行く。コースを言い、握りも頼んだ。すると会計の時に握りの代金は無料にしてくれた。印象深い良心的な板さんであった。この後バスに乗り込み一路空港へ。バスの料金は何処から乗っても何処で降りても590円のようであった。稚内空港では間宮ビールというのを飲んだが、元はロシアのビール。あまり美味しくなく、味気なかった。稚内からはひとっ飛び。17時には羽田に着いた。予想外にもバス輸送。後で判ったのだが、故障した飛行機が出たらしかった。公共機関を乗り継いで家に帰った。北海道の湿気のなさ、本土の暑さをまさに実感。東京駅では1時間ほど待つ事になり我慢比べであった。

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