塩山 1999m 東梓 2271.6m 両門ノ頭 2290m
2005.11.26
晴れ 北斜面残雪 単独 行動時間 :13H49M
@毛木平駐車場のところのゲート(明るさ補正) | A千曲川水源地標。 | B稜線分岐。 | Cミズシ山頂。 |
D富士見台山頂。通過点のような場所。 | E両門ノ頭 2263mピーク | E両門ノ頭の標識 | E甲武信岳を望む。 |
F東梓山頂。標識が地面に刺してある(中央しゃくなげの中)。 | F達筆標識。綺麗な形で残っていた。 | F東梓から富士山(中央少し右) | G塩山尾根を下りだす。植生は密生している。 |
途中にあった木を赤く塗ったマーキング。数個点在していた。 | H塩山山頂。全くの石楠花の藪。木に乗らないと顔は出ない。 | H塩山から県境稜線遠望。 | 尾根途中から県境側。 |
こんな石楠花のところや・・・。 | こんな場所も・・・。 | I両門ノ頭から塩山尾根。スクッと伸びた良い尾根に見える。 | I両門ノ頭から東梓側。 |
途中から甲武信岳。 | J毛木平への下降点分岐。 | K水源地帰り。 | 水神様。すでに日は落ちている(明るさ補正) |
家を1:30に出る。快調に254号を走り、141号を南下し川上村に入る。役場を過ぎて、途中の公民館の明かりを借りて装備をする。現地に着いてすぐに歩き出せるようにする為である。外は思いのほか暖かく、しばれる様な感じが無い。廻り目平へ行く道を右に見てどんどん進む。最後は二股に分かれて、左に行くと三国峠、右へダートを進むと終点が毛木平であった。以前はただの広見であったが、舗装がされ立派なトイレも出来ていた。1台車が停まっていたが、中には不在のようであった。
3:58スタート。すぐに十文字峠への道を左に見て、右の林道を行く。するとそこに1台の熊谷ナンバーの車があった。帰りに判ったのだが、十文字小屋の関係者のようだ。。鳥居のある水神と書かれた社を右に見て、その先で林道の終点であった。この先から道が細くなり登山道となる。でも所々広くなり、車道の敷設を考えた開削だったようにも思える。左下に沢の音が聞こえ、左半身が冷たく感じた。気分的なのか、実際なのか。この辺りから沢の水が登山道上に流れ凍っているところが出てくる。乗ればかなり滑りやすく、滑る事により体力の多大な消耗がある。橋をいくつか渡り、前回歩いた記憶を思い出しながら高度を上げてゆく。なかなか長く稜線に着かない。
6:14千曲川源流の標柱に到着。ここまでで2時間。やはりこのルートは長い。でもここまで来れば後もう少し。雪の乗った滑りやすい登山道を行くと、6:33稜線分岐到着。疲れたのでお湯を飲み小休止。そして西へ進む。緩やかな道を行くと6:51ミズシ。相変わらず古い標識が付いていた。ここから勿体無いほどに下る。急峻ではないが、長くだらだらと下る。でも足元が凍っているので、安全の為には丁度良い勾配であった。夜明けを迎え富士が綺麗に見えていた。朝日は甲武信岳に阻まれまだ出てこない。
7:22富士見台到着。ここまでは前回来ている。相変わらずの木の標識が残っていた。さらには通過点のような様子も変わっていない。この先が未踏のルートであった。少し縷々やかに下り、再び登りあげる。ここが本当の富士見台のようでもあった。ここからどんどん下り出す。地図には平坦なルートとあるが、下るのである。尾根の北側を行くような道で、両門ノ頭に着く7:55。頗る展望が良い。常々悪天が多いので、こんな日が際立つのであった。山頂は細長く大きな岩が東西に点在する。緩やかに下るとすぐに小高いピークがある。ここから塩山を目指すので、位置を良く把握しておいた。さらに下り、途中のピークで90度道が曲がる。終始良い道で8:35東梓に到着。ここまでで4時間半。普通なら結構に歩いた感じとなるが、地形がそうさせるのか、たいして歩いていないように感じていた。小休止をし踵を返す。
9:16先ほどのピークから塩山を目指す。なんとなく踏み跡があるようだが、良く判らない、真っ直ぐに塩山を向いて下ったのだが、右側にずれると、途中にかなり厳しい斜面が出てきた。少し修正して左の尾根上に乗る。すると木製の標識がいくつか発見できた。その下に道があるわけでもなく、藪漕ぎの時の標識だろう。この稜線、嫌というほどに石楠花がある。まともに最頂部を歩いては時間が掛かる。途中で西側をトラバースしてみたが、熊の巣のような岩屋があり、かなりビビッた。ニセピークに騙され、登っては落胆した。それでも間違いなく塩山に向かっており、距離を詰めていた。そしてゴール近くなると、踏み跡のような切り開きが確認でき、そこに沿って登ると、石楠花の山頂であった11:19。
藪漕ぎ2時間、歩き出しから7時間超。単独では限界に近い時間である。そのままでは展望は無いが、石楠花を踏み台にして顔を出すと付近の山容は把握できる。少し休憩し、ゼリー飲料を立て続けに二つ飲んだ。帰りも同じコースだからかなり考えてしまうのであった。一歩一歩進めば着くのだが、藪が・・・。11:42歩き出す。最初は尾根上を行き、途中から東側をトラバースした。時折上に上がるが、それでもまた右側に降りトラバースをした。薄く踏み跡が確認されたが、鹿の通り道なのか人間が通った跡なのかは判断できなかった。藪屋のエスケープルートとして定着しているのかも知れないし、自然を把握した鹿の仕業とも考えられる。
途中大きな岩にぶつかるが、これも右に巻きあがると細い尾根になり、そこにも踏み跡があった。登り上げると塩山尾根の主稜線にに戻った感じであった。この先もやや右(東)寄りルートを取り、標高を見ながら調整した。天気が良いので見通しも利き、思いのほか楽に戻れた感じである。往路とは雲泥の差で、帰りは藪漕ぎはほんの10分くらいで、あとは藪なしで歩く事が出来た。
14:05登山道に戻る。ホッと一息の瞬間である。藪用にウエストポーチもザックに括り付け、杖も縛ってあったのだが、全て解除した。もうここまでくれば間違いは無い。嬉しさで足も軽い。でも時間が時間。日没までの残り時間を考えねばならない。両門の頭、富士見と経て、ここからが長かった。息を荒らげながら登って行く。登っても登ってもミズシが出てこなかった。。富士見からたった30分なのだがとても長く感じた。
15:48分岐。今日はどのくらいの登山者が登って来たのか、雪の上の足跡で判るが、かなり踏み固められているので10〜20名ほどは行き来したのだろう。ここからは踏み跡でなく、新雪を踏むようにブレーキを掛けながら下ってゆく。すぐに水源に到着。水源にて水を飲むと、熱った体に冷たい水が胃まで通るのが良く判る。空は明るいのだが、山の中は暗い。急いで下れば明るいうちに下れるなどと思っていたが、甘かった。なめ滝手前でヘッドライトを点灯し、ストライドを伸ばすが、足元が滑りやすくいつもの通りには行かない。17:31水神様の鳥居通過。そして前方にトイレの明かりが見えてきた。やっと到着17:47。辺りは完全に闇夜となっていた。
睡魔と闘いながら20:00家に到着。