裏岩菅山  2341m     ニノコブ  2180m    烏帽子岳  2230.4m          
      
 2005.9.4   



  雨(濃いガス)   単独   夜行   行動時間 :9H50M


 
 @岩菅山登山口19:09→(140M)→A岩菅山21:29〜35→(54M)→B裏岩菅山22:29〜33→(72M)→C中岳23:45→(33M)→D烏帽子岳0:18〜25→(34M)→F中岳帰り0:59→(33M)→・ニノコブ1:32〜36→(41M)→G裏岩菅山帰り2:17→(82M)→Hノッキリ3:39→(56M)→Iアライタ沢4:35→(14M)→@登山口4:49

 
悪天により、各ポイント写真のみ
tozanguchi.jpg  iwasuge.jpg  uraiwasuge.jpg  nakadake.jpg 
@岩菅山登山口(帰りに撮影) A岩菅山山頂。ガスが濃い。 B裏岩菅山山頂。視界は5mほど。 C中岳通過。
eboshi.jpg  eboshi2.jpg  eboshisankaku.jpg  nakadakekaeri.jpg
D烏帽子岳。 D細かく色々書いてある。 D烏帽子岳三角点。 E中岳帰り
uraiwasugekaeri.jpg  iwasugekaeri.jpg  noxtukiri.jpg  araita.jpg 
F裏岩菅山。ガスが晴れ、幾分か状況は良くなった。 G岩菅山に戻る。 Hノッキリ Iアライタ沢通過。かなりの流れになっていた。 



 ここも気になっていた稜線である。仕事を15時に終え、家を16時出発。大戸の関所を経由して草津入り、志賀高原への道を行く。途中白根への九十九折に怪しいワゴン車があった。これは後で知るのだが、綾瀬の重鎮T氏の車であった。知っていれば声を掛けたのだが、怪しすぎて・・・。まー本人も車上荒しに遭わないようにと、怪しくコーディネイトしてあるので、御仁の武装努力は結果が出ていると言えよう。だんだんと日が落ち、周囲は夜を迎えていた。


 現地に着くと、登山口には既に1台止まっていた。気を使い、少し先の余地で支度をして登山口の駐車スペースに戻った。小雨が降り出し、雨具を着込んだ。サウナ状態で19:00スタート。このコースは2度目なのだが前回の記憶が無い。やはり山行文は付けて置かねばならない事を強く感じた。整備の行き届いた階段状を登って行く。土が流れるのを抑える為か、薄い絨毯のような布が敷かれていた。そしてすぐに水路に沿った道との分岐点に到着。ここから水平道を左に進む。いくら行っても登りが始まらないので、少し不安になるが、アライタ沢を渡った所から登山道らしくなる。一級の道で、階段が付けられたり道標があったり、しっかり管理された道である。絵図入りのコース案内もありがたい。それと区間距離と勾配などが書かれた標識もありがたかった。管理がされているとは言うものの、登山道は足元が悪く、泥地になっているところが多い。年中水が引かないのか木が渡してあるのだが、これがまた滑る。


 ノッキリを過ぎたら頂上は近い。がしかし道は極端に悪くなり、岩が露出した歩き難い道となる。強い風が東側から吹いてくる。視界が無いのでどんな地形の場所にいるのかが判らない。そして目の前に碑の様な物が現れ、その先に岩菅山頂を示す標識があった。持ち上げたオレンジジュースを
1本空けた。本来なら最終目的地の笠法師山で空けるわけなのだが、肺が痛く烏帽子岳までで引き返す事を決めてしまった。かなり濃いガスに巻かれ意気消沈していたのも要因である。少し休憩し歩き出す。草つきの緩やかな下り。視界があれば気持ちよいであろうと思われた。このルートは足元が悪く、雨のせいもあるが既に靴の中でクチャクチャと音を立てていた。岩菅山から1時間ほどで裏岩菅山に到着。白い漫画看板がヘッドライトに光った時はドキッとしたが、誰も居ない暗い山頂では、なにか温かみのある看板にも思えた。

 少し急な下りを経て道は右(東)に曲がる。ここの正面がニノコブである。帰りに這い上がるとして先を急ぐ。ルートは要所要所に白いプレートが打たれているので安心である。付近は終始笹の中を歩く感じである。道は広く軽四が通れるほどの切り開きが続く。右側がキレ落ちている場所に来ると、その先で少しトラバース気味に斜面を進み、左の岩部を登る。そこには黄色いペンキで進むべき方向が示されていた。これがすんなり見出せず、数分足踏みをしてしまった。ここを越えてしばらくで中岳であった。中岳は通過点のような場所で、山頂の感じがしなかった。この先もガスに巻かれ雨の落ちる中なので、何処も同じような印象があった。白いプレートに導かれながら進み、登山道がパタッと消えたと思ったら、目の前に白い標識が現れた。そこが烏帽子岳であった0:18。既にここに至る前に引き返す事を決めていたので、躊躇う事なく引き返す。実際は戻るのも切明に下るのも同じほどの時間であるだろう。深呼吸すると、左半身の背中や肩が痛む。軽い気胸になっていることが判る。


 帰りはルートが判っているので、少し気分が楽である。中岳を通過するくらいから雨が止み、打って変わって空に星が現れた。すると下界の明かりも見えて来た。いやはや山の天気とは・・・。こうなるとニノコブも幾分か攻めやすくなる。カーブの所からほんの少しの登りなのだが、酷い笹薮である。完全に笹に没してしまうほどに植生が濃い。濡れ鼠になりながら分けて行く。分けても分けても先がある感じで、適当な所で暫定山頂として踵を返す。ほんの少しの距離なのだが、酷く腕が疲れた。トランシーバーを出せるような状態でなく、ここは登山道に戻って儀式となった。登山道に戻って地図を見ると、もう少し烏帽子岳寄りの所から入れば良かったかと・・・。

 コースの要所を確認しながら戻ってゆく。往路に感じた肺の痛み、わき腹の痛みも無くなり、普段通り歩いて行けるようになった。2:17裏岩菅山。往路では登山道が判らなくなりヒヤヒヤしたが、視界があると笑えるほどの場所であった。もうここまで戻れば安心である。ヘッドライトに照らされる稜線は、洗われた葉っぱが艶やかに輝きとても綺麗であった。

 3:05岩菅山到着。あとは一気に下る。ノッキリを過ぎてもう少しでアライタ沢というところで、木の階段でスリップし転倒。情けなく両足のすねを強打した。その痛さからこのあとはビクビクものであった。改めて沢の橋を見るとツルツル。今まで気にせず闊歩していた事を思うと恐ろしくなった。沢を渡ったら平坦な道が続く。底清水を経て一の瀬への分岐から下り、5:00下山完了。駐車スペースに居た信州ナンバーに動きは無かった。


  帰路は、信州中野から高速に乗った。一睡もしてないので睡魔に襲われ、ヒヤッとする事たびたび。7時
少し前に家に到着。

chizu1.jpg
 
chizu2.jpg

chizu3.jpg
 

                                          戻る