霞沢岳 2645.6m 六百山 2470m
2005.4.30
晴れ 単独 ジャンクションピーク西側から霞沢岳、K1ピークから六百山を経て河童橋 行動時間 :7H54M
@幕営地。2261高点(湿地)付近。 | @幕営地から霞沢岳。 | ガレ地の上を通過。 | 途中から霞沢岳。 |
途中からK1ピーク | 途中から明神岳側。 | 途中から常念岳方面。 | 途中から前日に歩いた2384峰の尾根。 |
K1ピーク直下。ほとんどキックステップで上がる。 | AK1から北側。 | AK1からK2. | AK1から帝国ホテル? |
BK2から霞沢岳。 | C霞沢岳三角点。 | C霞沢岳から乗鞍岳。 | C朽ちた標識。 |
C霞沢岳からK2とK1。 | C霞沢岳から焼岳。 | C霞沢岳から笠ヶ岳。 | K2からK1側。 |
DK1から六百山への尾根。 | DK1から東側。 | 六百山側に入って10分ほどの場所からK1を振り返る。 | 途中にあるガレ地。 |
途中から六百山最高点(写真中央) | E六百山より北側。穂高岳方面。 | E六百山より歩いて来た稜線。徳本峠側からK1へも斜度がきついのが見て取れる。 | E六百山より焼岳。 |
E六百山より梓川下流。 | Eハイマツにリボンを設置。 | 途中から徳本峠側。 | F六百山三角点峰から最高点。 |
F三角点峰から明神。 | ハイマツ中央の辺りに道がある。 | 西側の小谷。だんだんと斜度が増して来て、やがて下れなくなる。 | G尾根上にはアイゼンが掛かっている場所がある。このアイゼンは長年ここにあるようである。 |
中畠沢上流の様子。中央の大岩の左(東)ではなく右(西)から降りてきた。 | 気持ちよい谷歩き。下から撮影。 | H降り立った場所には標柱があった。 | Iビジターセンターに報告して、今回の山行を終える。 |
3:00起床。パンをかじりコーヒーを飲む。たいして食欲は無いのだが何か腹に入れておかねばならない。腹を満たしたら少し眠くなり再び眠る。4:30靴を履いて装備をし、テントを片付け始める。風はだいぶ収まり視界も得られる。すぐにアイゼンを締めこの先の難ルートに備える。5:58霞沢に向けて出発する。すぐに急登である。凍てついた斜面で、潅木に捕まりながら這い上がる。3つ4つほど同じようなアップダウンを繰り返す。ジャンクションピークまでとは少し違う、本格的な雪山登山をしている感じがあった。斜面も一筋縄ではいかない危険の伴うコースとなった。目の前にK1ピークが見え、周囲の展望も各段に良くなる。もう後戻り出来ず登るしかない。それでも時折トレースもあり先人の行動の様子も伺える。それにしても急である。夏道はどのようなものだろうと考えてしまう。
K1
7:26。予定以上にかかってしまった。雪だからしょうがないとするか、努力不足とするか。確かに前日の疲れがある。その為に足の筋力が衰えている。K1からの下降もこれまた垂直に近く、さすがに後ろを向いて降りた。雪が柔らかく踏み抜く場合が多かった。もう目の前である。K2は難なく登れ、あとは残すは目の前のピークである。稜線には雪庇が続き見栄えがする。もう行く手に遮るものはない、淡々と登りあげてゆくと最後は平原のような広さがある霞沢山頂であった8:25。風もあまり無く気持ちが良い。穂高、笠、立山、白山、御岳、乗鞍、遠く南アルプスなど各方面が見渡せた。それこそ山頂を一人独占であった。しばらく展望を楽しみ8:51下山となる。つい先ほどのトレースはことごとく踏み抜いてしまった。雪を選んで慎重に足を進めないとこれでは体力が持たない。K2から下って行くと左の方に谷から3人のパーティーが登ってきた。八右衛門沢から上がってきたようであるが、コースははっきりしない。少し言葉を交わし分かれる。
9:15K1に再び立つ。後ろを振り向くと先ほどのパーティーが雪の壁を登っていた。さてここからが問題である。情報があまりにも乏しいのである。水を飲む量も増えてきた。昨晩のアルコールのせいか。頻繁にのどに流し込まないと我慢ならなくなってきた。さて六百山に向けて下降しだす。と言っても大きな登り返しが多いので下っている気がしない。全体的には下っているのだろうが、とても辛いコースである。2峰目を越えた時ルートを間違えて左側に進んでしまった。鞍部に行けず再び上り返し、稜線を捕らえる。慎重にいかねばならない。雪が乗っているところにトレースが現れた。足型をよく見ると六百山の方からK1に向けてきている。二人分の跡があるようである。アップダウンの中にトラバースもあるのだが、これまた厳しいトラバースをしている。落ちれば一気に行ってしまいそうな斜面を横切っている。よほどの力のあるパーティーなのだろう。そもそもここに来る者は一部の限られた人だろう。まー当然かもしれない。ナビを見ながらいくつもの山頂からピークを特定する。最後の上りも容易くなかった。今回の山行の集大成のような気持ちで駆け上がり、六百山山頂到着11:18。何も標識は無くピンク色のリボンをつける。ここはK1から派生した尾根の突端にあり、とても展望がいい。眼下に赤い屋根がいくつか見える。どの施設なのだろうか検討もつかない。三角点峰まで下り、もうひと休憩。インターネットから拾った山行記を読み返すと、ここから河童橋まで3時間はかかっている。この先はそれほどに厳しい場所なのか。でももう下るしか余力は無い。当たって砕けろであった。砕けては困るのだが・・・。
12:20下山開始、なにか踏みあとのような場所を辿ったつもりがぜんぜん違う場所を下っていた。這い松の中を泳ぎながら尾根の中心を捕らえるとそこに道が付いていた。少しこれを辿ってゆくがすぐに見失ってしまった。よく判らぬまま左に見える雪渓を辿る事にした。がしかし、ここは急峻で何度かスリップして、滑れば止まらない事を確認出来、左手で潅木をつかみ右手でピッケルを突き刺すように歩いた。地形図を何度も見直し、自分の位置と昔の夏道との位置を把握した。標高もつぶさに見てゆき眼下のピークが地図のどこにあたるかを把握した。下ってゆくと右手に赤テープが見えた。しめたコースに乗った。谷の雪渓をどこでトラバースすればよいのか決めかねていたが、結局下に進むと雪が無くなり、無事通過。北側の尾根に行くとそこにアイゼンがぶら下がっていた。これが有名なアイゼンポイントのようである。さらにはここから道が付いていた。一つピークを乗り越えると右(北)側に谷が下りていた。アイゼンに物を言わせて下って行くのだが、団子が出来やすく何度も冷や冷やする。ここは広い谷で気持ちが良い。標高2000mほどまで来ると一部雪が消え、そこでアイゼンを外した。途中のガレ場の通過は神経を使ったが、再び雪に乗ってしまえば、水を得た魚のようにグリセードで闊歩できた。大またで1.5m間隔ほどで足を下ろしてゆく。
だいぶ高度を下げると樹林帯の中に入った。いつ堰堤が現れるのかと思っていたが、下の歩道が見えるくらいになって目の前に現れてきた。降りた場所が悪く、堰堤のど真ん中に入ってしまった。何とか積み石に伝って降りられたが、あまり良いコース取りではなかったようであった。下に行くに従って散策者の視線が気になった。一人が気づくと、その周辺が皆こちらを見る。ゴールデンウィークの河童橋付近、そこにはザッと40人くらいの目があった。数分の我慢と散策道まで急ぐ。降り立ったら雑踏にまぎれながらターミナルへ行く。そして登山事務所に行き報告をするのだが、丁度昨日のおじさんが居て意外や話が弾む。
バスターミナルからはすぐにバスに乗れたのだが、大混雑。補助席で肩をつぼませること30分、岩見平に戻り全ての予定を終えた。
以下の地図は特に軌跡を取っていなかった頃なので、大まかに線を記入してあります。