剣ヶ峰   2010m       
      
    2005.1.29   


   くもり   単独   国道299号八千穂高原スキー場の先ゲートから  スキー    行動時間 :不明



  登山記録・写真ともに紛失、記憶に頼る。(2008.1.28 再作文)


   
  スキーを新調し、はるばる越中からそれが届いた。靴慣らしならぬ板慣らしの為に適当な場所を探すのだが、兼ねてから降雪があったら歩いてみたい所があった。“そうだ麦草峠に行こう”と・・・。雪が乗った299号はスキーで登る人が多いらしい。ついでに剣ヶ峰のおまけもあり、緩やかな車道登りなので、「慣らし」には最適と言えよう場所であった。

 141号線を南進し、清水町交差点から299号に入り八千穂高原を目指す。スキー場はシーズンインしているはずではあるが、あまり交通量は無くスイスイと雪の道を上がって行く。除雪がされていたのはスキー場までで、その先1.5キロほどはラッセル車の如く上がってゆく。そしてふるさとの森バス停の三叉路のところで、西側に進む本道はゲートされていた。小海リエックス側に続く道は、この時期でも往来があるようで、轍が続いていた。ゲート前にはワンボックスが停まっており、車中泊をしているようであった。なんとなく車の様子から何をするのか窺えたのだが、私の方は急いでスキー登行の準備をする。

 ゲートを北側から越えて歩き出す。今回新調した板は、クトーがバインディングにビルトインしているタイプで、折りたたんだその刃が上を向いていてなんともいやらしい。まー自分で選んだのだからしょうがない。緩やかな車道をのんびりと上がってゆく。林道が南側に大きく膨らんでいる所は、真っ直ぐ西進するようにショートカットをした。そして再び林道に乗り、九十九折に従い高度を上げてゆく。車道の上には、スノーモービルのトレールがあり、それを踏むように行くのだが、キャタピラのところは波打っていて少し凍っている場合はグリップしない事も判った。色々が毎回勉強である。

 一通りの九十九折が終わると長い直線部があり、この右手(北)に剣ヶ峰は鎮座している。エアリアでは信濃自然歩道と言うのが山頂を通っているが、この時期だと全く当てにならない。国道を逸れて右手の林道を行き、適当な所から針葉樹の中に突っ込む。ここは樹林間隔がやや狭く、スキーを履いて登るにはいまひとつ。早めに尾根に乗ってしまおうと、やや東側を意識して行くが、こちらは全くスキーを受け付けないような尾根であり、両手に抱えて上がってゆく。右下にあるスキー場が見えてくるに従い、明るい音楽が耳に入ってくるようになる。

 山頂部は南北に長細く、視界を遮らない程度の高木の植生がある。北を見ると八柱山、西には茶臼山などが見える。小海側の展望もまずまずであった。北に伸びる尾根上にはルートがあるのか無いのか、やや広い尾根であり、いまひとつ判らなかった。木の無い南東に出て、日差しを浴びながらしばし休憩。南東側はやや岩がごつごつしている場所もあり、ここの山頂は岩山的にも見える。

 下山は、夏道があるであろうあたりを行ってみたが、往路より歩きやすいものの道形は判らなかった。そして国道まで戻ると、丁度そこにスノーモービルが登りあげてきた。ゲート前で寝ていた御仁であった。タンデムで男女で乗っており、そのまま麦草峠の方へ爆音を轟かせながら消えていった。後を追うように峠に向け歩いて行く。途中に長い下りがあり、ここは帰りに滑りにならないので嫌な部分であった。白駒池のパーキングを右に見て、ひと踏ん張りで麦草峠に到着。すると丁度茅野側から単独のスキーハイカーが登りあげてきた。奇遇と言うかタイミングが良いと言うか、そんなこんなでこの御仁に声を掛けるが、全くの無愛想。会話をしたくない様子がありありと見えた。往々に山屋の中にはこんな人が居るのだが、なんとも寂しい。まー色んな人がいるのでしょうがない。久しぶりにストーブを出してラーメンを作る。山で食べるラーメンはなぜに美味いのだろうか。苦労して上がった分、美味いような気もするが・・・。

 そしてシールをはずして下山となる。最初は下り勾配だが、やはり登り返しが長い。途中まで我慢して登ったが耐えられず再度シールを付ける。やはりシールのあるなしでは全く違う。何事も道具は道具である。と言うか、判っていたのなら、登り返しまでシールを外さないでおくべきだった。そして下り一辺倒になり、快適に下ってゆく。すると1950m付近に女性の単独スキーハイカーが居た。昼をゆうに回った時間であり、どこまで登って行くのか。軽く挨拶をして擦れ違う。その少し下にも滑走中の3人のパーティーが居た。峠までは行かず途中で引き返したのだろう。少し老齢の方であったが楽しそうであった。

 ゲートまではあっという間であった。緩斜面であり、今日の長い板には適当な場所であった。色んな所に紹介がある通りに、冬季封鎖された299号は、そこそこ人気の場所のようである。仲間内ののんびりスキーハイクにはもってこいの場所である。あまり登られる事はないのであろうが、剣ヶ峰もおまけに付けるとワイワイガヤガヤとさらに楽しくなるであろう。

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