駒ノ鞍    2301m       
      
    2005.11.12  


   曇り、上層は雪   九蔵ノ尾根    単独     行動時間 :8H18M


 @九蔵林道小俣谷橋5:35→(4M)→A山ノ神5:39→(39M)→B1キロ6:18→(10M)→C1番目のお地蔵様6:28→(33M)→D2キロ7:01→(12M)→E2番目のお地蔵様7:13→(12M)→F3番目のお地蔵様7:25→(2M)→G3キロ7:27→(35M)→H4キロ8:02→(24M)→I1885三角点8:26→(10M)→J5キロ8:36→(25M)→K6キロ9:01→(7M)→L4番目のお地蔵様9:08→(56M)→M尾根分岐10:04→(63M)→N千町ヶ原10:07→(30M)→O駒ノ鞍山頂10:37〜48→(19M)→M尾根分岐下降点11:07→(67M)→I1885三角点12:14→(45M)→P1694御料局三角点12:59→(50M)→Q山ノ神13:49→(4M)→R小俣谷橋13:53
   

omatatani.jpg yamanokami.jpg 1kiro.jpg  jizou1.jpg 
@小俣谷橋。下からは大きな流れの音がする。 A右側に山の神があり、ここから登山道となる。 B1キロ通過。乗鞍岳山頂まで13.2キロ。 C最初のお地蔵様。立派な木組みで安置してある。お地蔵様を探し出した方の名前が残る。
2kiro.jpg  2jizou.jpg  3jizou.jpg  3kiro.jpg
D2キロ通過。1キロ毎にこのような標柱が建っている。 E2番目のお地蔵様。組み合わせがCと似ているので、このように往時から1対であったのだろう。 F3番目のお地蔵様。Eを踏まえると片方が見つかっていない事になる。 G3キロ通過。
4kiro.jpg  ru-to.jpg  1885sankaku.jpg  5kiro.jpg 
H4キロ通過。 少し開けたところもある。切り開きの苦労が見られる。ここも頻繁に管理しないと時期に自然に戻ってしまうだろう。 I1885.5m三角点 J5キロ通過。
6kiro.jpg  4jizou.jpg  onemichi.jpg  suijyun.jpg 
K6キロ通過。雪が出だしてきた。 L4番目のお地蔵様。  M千町ヶ原手前。丸黒尾根からの道と合流。 M道の真ん中に水準点が埋められていた。
sencyouhyoushiki.jpg  sencyou.jpg  mokudou.jpg  jizou6.jpg 
右:乗鞍6キロ
左:日影平8キロ
N千町ヶ原付近。天気が一気に雪模様に。  N木道も雪に覆われてしまった。  O最後のお地蔵様。この先も乗鞍岳まで続くのか、九蔵ノ尾根として、ここが最後なのか。一対で残っている。 
sancyou.jpg  hurimuku.jpg  goryoukyoku.jpg  yamanokamikaeri.jpg 
Pだらっとした山頂なのだが、北側の最高点らしき高みにリボンを残す。 帰り、標高1970m付近から振り返る。  P1694m御料局三角点。  Q山ノ神まで下山。
tani.jpg  taki.jpg  hashi.jpg  ge-to.jpg 
林道から下を見るとこのような渓谷がある。  かなり見栄えのする滝もある。  R小俣谷橋。この付近に2台〜3台は駐車可能。  ゲート。この付近には駐車スペースが無い。 


  

 家を0:45スタート 三才山トンネルを経由して松本に入る。梓湖から今回初めて野麦峠を目指す。トンネルがいくつかあり狭い。旧道を避けた新野麦街道は少し広い道で、バイパスとなっていた。ここを抜け、奈川に沿って39号線を行く。工事箇所が何箇所があり、そこで水溜りに突っ込んで、飛沫により前方が見えず、死ぬかと思った。九十九折を行くと、残り距離が表示されている。道も状態が良くストレスは無いが、やや狭い。野麦峠は暗くて何も見えなかった。峠からは一気に下る。狭い道をヘッドライトを頼りに進む。ダム湖がいくつかあり、道の駅「飛騨たかね」で小休止。雨が降り続いていたので、ここで装備をしてしまおうか迷ったが、ここまでに予定以上に時間が掛かっている。もうじき夜明けも近かったのでそのまま進んだ。朝日地区に入り、道の駅「飛騨あさひ」の手前から右に九蔵林道を行く。途中からダートに変わるが、さほど荒れていない。ただ左側は切り立っていて、落ちれば命は無いだろう。林道に入って10分ほどでゲートに着く。このゲートは施錠されておらず、ダイヤル錠が引っ掛けてあった。事前にこのルートを調べたのだが、橋の所まで車で入っている記事も目にしていた。悩んだが開けて中に入る事にした。この先も道は良く、九蔵本谷と小俣谷が合わさる小俣谷橋の所に到着する。ゲートを開けた事の後ろめたさから、堂々と橋の際には駐車出来ず、見えない余地を探し小俣谷側の林道に入り停める5:20。


 雨具を着込んで歩き出す5:35。小俣谷橋の前にはチェーンのゲートがある。これを跨いで橋を渡り対岸に移るのだが、橋上では、かなり下の方で水の轟音がした。暗くて状況が判らないのだが、かなりの高度差は判る。100mほどで鳥居と山の神が現れた。何も標識が無いのでそのまま通過したのだが、しばらく歩き地図を見直すと山の神の横から道があるようであった。再び戻り、鳥居をくぐり登山道に入る。急坂の表示があるが、緩やかな九十九折になっていて足の負担は少ない。ふかふかとした道がしばらく続きながら、尾根を2個ほど乗り換えて上って行く。

 6:18 1キロ通過。白いアングル状のプラスチックで標柱が建てられていた。緩やかに道を行くと右側に光る屋根が現れた。お地蔵さんのお社であり、中に一対で安置され、その横に発見者の名前が書かれていた。これがいくつあるのか興味津々であった。このルートは、有志により荒れた道を復活させ、同時に昔のお地蔵さんを発掘して安置してあると聞いていた。これらを見ながら歩くのも楽しみの一つであった。途中で1694高点の三角点を探すが、気がつかぬまま通り越してしまったようであった。地図では山頂を通っているようであるが、点は道とは別の場所にあるようであった。

 2キロ、3キロと標柱を見ながら通過して行く。視界が良くない事もあるのだが、場所が今ひとつ把握できない。煮えきれないまま歩いていた。後で何方かが、標柱に「標高」のいたずら書きを加えると良いかもしれない。視界もあまり冴えず、ただただ登山道に沿って行くしかなかった。そんな中、途中で切り開きが右に逸れていた。そこを行くと1885.5高点の三角点があった。これでやっと自分の位置の把握が出来た。ここからやや広い地形になる。笹の植生も濃い。様子からして、このままだと再び埋もれてしまうだろう。白山の観光新道のような感じであった。

 湿地帯もあり、道がどこにあるのか判りずらい場所もあった。6.7キロの標柱を最後に、この先は稜線の分岐までこの類の標識は無かった。千町ヶ原と言うので、どんなに広い平原が出てくるのか楽しみに突き進む。既に足の下には雪があり、2000m付近から現れていた。前方を見てもなかなか空が開けず、樹林帯がずっと見えている。そこをトラバースするように上がって行く。すると前に小さな橋が現れた。その先に赤い印がいくつか見えていた。

 やっとの事で分岐まで到着10:04。道の中央には水準点が埋め込まれていた。ここから少しで千町ヶ原であった。木道の脇に雪を被ったお地蔵さんが2体並んでいた。この先にもお地蔵さんは続いているのだろうか、ここまで見てきたのだから全部見てみたい衝動にかられるが、まあこの先にあったとて雪に埋まってしまっているだろう。
休むことなく乗鞍岳側に進む。道の下の氷がバリバリと音を立てる。地図では登山道が山頂を通っているのだが、実際の登山道は山腹を右に下って行っていた。途中から適当に北に向け雑木に突入する。さほど酷い藪ではない。足元にも雪があるせいか歩きやすい。少しぐるぐるしたが、北の端に最高点を発見10:37。ピンクのマーキングを縛り少し休憩。トランシーバーを握ると偶然にも山岳移動の方と交信出来た。ふと気がつくと雪の降りが強くなって来ていた。10:48下る。

 足跡があるはずなのだが、雪にほとんどかき消されていた。コンパスで確認もせず、マーキングも付けずに歩いてきたので、往路のルート取りが判らなくなった。山頂部をぐるぐる歩き回ったのも判らなくなった要因にもなっていた。西に進めば良いと思い行くのだが行けども行けども同じような景色に迷ったような・・・。こんな時はナビである。軌跡が残って居るので一目瞭然。これでナビが無ければ30分ほどは右往左往しながらもたついただろう。文明の利器のありがたさを痛感する。

 11:07分岐まで戻る。後はストライドをのばしながら闊歩してゆく。往路ではそうは思わなかったのだが、思いのほかアップダウンがあることに気づく。2000mまで下ると雪も止んできた。振り返ると思いのほか展望が良いではないか。先ほどまでの雪が嘘のように思える。1885m峰通過12:14。ここまで来ると残り2時間である。道も緩やかなのが判っているので気分が楽である。さて問題は、1694m峰の三角点であった。いくつかピークがあるので、脇を見ながら探すが、見つからず。あるピークで気にせず歩いていたら左に切り開きがあった。切り開き方が、1886ピークと同じであり嬉しくなり歩いてゆくと、そこにあった。御料局の古いタイプもあり、二度美味しい。もうこれで思い残す事は無い。意気揚々と下ってゆく。

 途中で無線機から聞き慣れた声がした。敦賀のKさんであった。声を掛けると高山に遊びに来ているらしかった。ピンクのリボンを追いながら尾根を下ってゆく。それにしても距離が長い、嫌なほどある。下から尾根まで8キロ。日帰りでここを選ぶ場合は、少しばかりか足に自信がないと入らないだろう。そして13:49山の神のところに降り立つ。林道から谷を見ると、なんとも秋の景色がすばらしい。流れの落差のある場所もあり、大きな滝も見えた。秘境の感じがする場所であった。橋の下にも大きな滝がある。落差も十分。観光名所にしてもいいのではなかろうか、人に見られず勿体無い滝のように思った。ただ今の林道状況だと、難しいのだろうが・・・。

 13:53車に到着。急いでゲート脱出をし、後ろめたさから開放される。通年開いているのか、たまたまだったのかは判らない。ただ、私のほかにも川遊びで中に入っている方も居られた。おそらく地元の人なのであろうが・・・。のんびりと野麦峠を越えてゆく。お助け小屋の主人に鎌ヶ峰のルートを聞くが、あまり詳しくは無いようであった。

 家には19:00到着。

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