ジャンクションピーク    2428m       小嵩沢山  2387.2m              
      
 2005.4.29   


   曇り時々小雨    単独   上高地から小嵩沢山へ行き、ジャンクションピーク西側で幕営    行動時間 :11H32M


 
 @沢渡岩見平4:54→(30M)→A上高地5:24〜29→(47M)→B徳本峠への分岐6:16→(111M)→C徳本峠8:07〜13→(14M)→Dジャンクションピーク9:41〜48→(88M)→E最低鞍部11:04→(95M)→F小嵩沢山12:39〜13:01→(131M)→G2384.4三角点峰15:12→(48M)→Hジャンクションピーク帰り16:00→(26M)→I幕営16:26



iwamitaira.jpg  kamikouchi.jpg  kankousenta-kara.jpg  kaxtupabashi.jpg 
@岩見平バス停 A上高地バスターミナル。 観光センター越しに六百山。 河童橋。散策者はまばら。
tokugoubunki.jpg  hashi.jpg  tokugoukanban.jpg  tokugoutouge.jpg
B徳本峠への分岐。 残雪の様子。 ルートが谷から東に曲がる場所にはタイガーロープが張ってある。 C徳本峠。
koyazenkei.jpg  tougekaramyoujin.jpg  tocyuukarajp.jpg  jyankusyonpi-ku.jpg 
C徳本峠小屋。営業中。 C徳本峠から明神岳側。 稜線途中からジャンクションピーク。 Dジャンクションピーク。広いので方向には注意。 
jyankusyonkara2384.jpg  ryousennnoyousu.jpg  saiteianbu.jpg  jinkoubutu.jpg 
Dジャンクションピークから2384三角点峰。 稜線の様子。 E2384三角点峰と小嵩沢山との最低鞍部。 E人工的な細い棒が建っていた。
jinkoubutu2.jpg  kodakasawayama.jpg  kodakasawayama2.jpg  kodakasawaribon.jpg 
E標識が結わえてあったような切込み痕がある。  F小嵩沢山の様子。北から南を撮影。 F小嵩沢山から東。その昔はこの方向に道が在ったと思われる。 Fリボンを設置。 
touboku.jpg  sankakutenhou.jpg  jyankusyonkaeri.jpg  tento.jpg 
途中の倒木帯。  G2384三角点峰。  Hジャンクションピーク帰り。  Iジャンクションピークから霞沢側に30分ほど進んだ場所で幕営。 



 家を12:20出発。スローペースで三才山トンネルを越え、松本トンネル経由で158号線に入る。深夜でありながら車通りは多い。沢渡に着くと既にハイカーが駐車場に居た。沢渡からは初めてであるので場所が判らず右往左往したが、結局町営の駐車場に入れる。1日500円。ここは道を挟んで向かい側にトイレがあり都合がいい。4時半を過ぎタクシーがやって来ていた。タクシーは人数が集まれば便利である。そこで運転手に人数集めを頼んだ。時同じくしてもう一人朝立ちの登行者が居たのだが、その人がバス停に聞きに言ったら4:50にはバスが来ると言った。てことは然程待つことは無いのでバスに乗った方が良いと言う事になる。察知したかどうかわからぬがタクシーは走り去ってしまった。急いで装備をして受付で1800円を払い往復券を買う。少し待っているとバスが来て4:54バスで出発。乗車人数は10名ほどであった。


 中の湯のゲートを越え、すぐに釜トンネル。ここで長い信号にかかる。トンネルは現在直進ルートを作っており、もうしばらくで完成しそうであった。5:24上高地到着。何年ぶりだろうか懐かしい景色があった。もう1台バスが到着し、広場に登山者が15名ほど居た。皆ほとんどが重装備であり、現地に居るガイドの人が入山届けの奨励をしていた。さらには山岳保険の話もあった。皆しっかりと書いていたようである。珍しく自分も届出を出す。しかし、そこの行き先に「小嵩沢山」と書いたら、受付の指導員に怪訝な顔をされた。行って来たら必ず報告をしてくださいと声を掛けられる。

 5:29歩き出す。しばらく平坦地が続くが最初から急登よりはウオーミングアップにいいだろう。河童橋を左に見て、どんどん奥地に入る。道は雪解けの影響だろうかぬかるんでいる所が多い。6:12明神到着。大きく立派な明神館ある。そこに二人のハイカーが居たのだが今朝登ってきた人だろうか。この先で白沢を橋で渡り、そこに分岐がある。しっかりとした分岐で徳本峠を指していた。看板には徳本峠から岩魚留方面に崩落があり通行止めと書いてあった。


 道は広く軽四なら楽々通れる道幅がある。右に白沢を分けるようになり黒沢に沿って進む。次第に雪が出てきてツボ足を強いられる。谷が雪に埋まりそこを上がってゆくのだが、腐ってきていて歩きづらい。上から登山者が降りてきた。島々から来たと言っていた。この時間だと峠の小屋で泊まったのだろう。どんどん高度を上げると行く手をふさぐ様にロープが張られ小屋の方向を示していた。左側へトラバース道が付けられているのだが、こちらもなんとも歩き辛い道である。それでもここが最短ルートなのだろう。8:07徳本峠到着。休憩がてらに古びた小屋を撮影していると無人かと思った小屋には人の姿が見えた。コタツがあるようで南側はのんびりとした茶の間の雰囲気であった。飲み物もそう高くはないし、いつかは泊まって見たい場所である。少し栄養補給をしてジャンクションピークを目指す。ワカンを着け斜面を登ってゆく。今まではそこそこ緩やかであったが、今度は急峻である。喘ぎながら足を持ち上げてゆく。雪庇の上を選んだり樹林の中を選んだり、雪の腐り方を見ながらコースを選んだ。山頂が近くなる頃、先行者(近日ではない)のトレースがあった。それはもう消えかかったものであるが、頼もしい限りであった。

 9:41ジャンクションピーク到着。標識も何も無くピンクのリボンを結んだ。さて今日の目的地は、谷を挟んではるか向こうの小嵩沢山である。ここから平面距離で5キロある。諦めるなら今であり白か黒かの世界である。運悪く天気が冴えない。日ごろの行ないからか小雨まで降り出してきていた。これから事を始めようとする者にとっては辛い状況であった。でももうここに来たら後には引けない。緩やかに高度を下げてゆく。帰りに登り返す事も考えてトレースの為のコース取りにも気を使う。2384三角点峰は鬱蒼とした樹林帯であった。上を見ながら航空写真を撮り易い場所などと三角点の場所を探すが、それらしい場所は無かった。ここからはもったいない下降に入る。2重山稜のようになっている場所が多く。疲労の軽減を考えたコース取りが必要である。かなり高度を下げ最低鞍部に着いた11:04。もう昼も近い、そう思うと行って来れるのかと考えてしまう。疲労も大きく、今日は何度も携帯ゼリーを口にする。この鞍部には人工物があり標柱なのだろうか丸い棒が立っていた。棒の先には何か取り付けてあったのだろう二本の刻んだ跡があった。
休憩のあと登り始める。ナビを点けるとまだ2キロとなっていた。なんとも気乗りがしない。景色が良ければいいのだが、視界は無しなのであった。地形は複雑に起伏しており、数箇所マーキングをつけた。少し開けたところもあるのだが曇り模様で他の山稜は見渡せない。倒木帯を過ぎ少し北側をトラバースするように登ってゆくと空が開けてきた。

 12:39小嵩沢山山頂。古い布が一本結ばれていた。風を避けて東側に行き無線交信。北東に尾根が白く下っている。今でも道があるのかどうか。山頂にピンクのリボンを残し下山13:01。残りの距離を考えると余り余裕はない。それでも自分のトレースがあるので、往路に比べると格段に歩きやすい。13:59ほぼ1時間で最低鞍部に着いた。あとは登り返し、長い事を知っているのでゆっくりと下ばかりを見ながら歩く。雨が冷たくザックカバーを出すほどになった。明日天気が良ければいいが・・・。不安に思いつつも今日の行程を歩ききる事が先決であまり頭が回っていなかった。最初のピークに登り上げ、三角点峰かと思ったらまだ手前でもうひと登りせねばならなかった。こうなると精神力。諦めず淡々と登る。

 15:12三角点峰到着。歩いてゆくとどうも様子がおかしい。と言うのは他人のトレースがあるのである。こんなところにあるはずのないトレース。さては私のトレースに乗って間違えて辿ってきてしまったようである。地図をよく見なかった者が悪いとされるが、残雪期においての危険な部分でもある。ゆっくりと高度を上げてゆくと16:00ジャンクションピーク到着。そこに足跡の主が居るのかと思ったが小屋まで戻ったようである。視界が無いのでここで幕営とも思ったが、少しでも明日に対しての負荷の軽減の為に、霞沢への最低鞍部まで行く事にした。広い樹林の中を右往左往しながら尾根を探す。少し右に寄ったり左に寄ったり、適当に下ってゆく。すると小さな谷を挟んで左側に尾根が見えた。乗ってみると間違いない。そこにうっすらとトレースが付いていた。下り一辺倒かと思ったがアップダウンも多い。そして目の前のルートが狭まった。最低鞍部である。少し戻って風を遮れる場所を選びテントを張る16:26。

 予定では1日目の行動終了を18時くらいに考えていたので少し早めの到着となった。風が強く設営には労を煮やした。ペグもすぐに抜けてしまい。奥まで突っ込み雪で抑えた。中に入り風を遮ると暖かく、すぐさまビールを飲みたい心境になった。トラブルが一つあり、革の重登山靴が浸水するのである。おかげで靴下がビチョビチョであった。替えを持っていたからいいものの無かったらアウトである。ビールが旨い。やはり持ち上げて良かった。この後はおかゆソーセージなどと早々に晩酌モード。携帯電話が通じたのでメールを送る。何時だか判らぬがまだ明るいうちに寝袋に潜り込んだ。夜中、風の音と寒さで何度も起きた。その度にガスを焚く。それとエアーマットの空気が漏れ、背中が雪面に着き寒い事。これも何度も起きる原因となった。そろそろマットも新調せねば・・・。


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倒木の場所がちと自信が無い(おおよその記憶から)
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