経ヶ岳 2296.3m
2005.10.15
雨 単独 行動時間 :5H58M
@藪漕ぎを終えて登山道に出る。 | A7合目。 | A7合目三角点。 | A7合目から南ア。 |
B8合目。望郷と書かれた大きな標柱がある。 | B8合目から北。 | 9合目手前。 | 振り返り、歩いてきた尾根。 |
C9合目到着。 | 途中から山頂を望む。 | D経ヶ岳山頂。 | D経ヶ岳三角点。 |
9合目の分岐標識。 | 途中から木曽駒方面。 | E8合目から黒沢岳。 | 廃林道通過。 |
F6合目。 | G5合目? 奥に不思議なブルーシート。 | H下降点。登山道と直角に、薄っすらと踏み跡が降りている。 | I林道終点。 |
J車に到着。倒木も目立つ。林道はこのように雑草が繁茂している。 |
1:30スタート。いつものように八ヶ岳南面を通り、杖立峠を経て伊那に入る。少し迷ったが、ナビに従いルートを探し、権兵衛峠に向かう途中から林道に入る。入り口右側には水道に関する施設があった。ダートを行くと川を跨ぎ、分岐は左に行く。さらにその先で、仲仙寺からの道と合わさるが、左手方向に高みを目指す。何とか走れるが、状態は良くない。雑草に覆われて路面状態が判らない。こんな所で穴が空いていたら一巻の終わりである。慎重かつ運に任せて進んで行く。そして停車場所に決めた所は、一般車進入禁止の標識のある所だった。その先も道はあったが、嫌な予感がしてそこまでとした。時間は既に5時を回っていたが、雨も降り、状態が悪いので夜明けを待つ事にした。
5:44歩き出す。荒れた道は、最初のヘアピンをターンすると、そこで崩落により道は塞がれていた。予感は当たっていた。さらに先でも大きな崩落があり、大木の間を縫うように歩いて行く。二つ目のカーブの場所には、真っ直ぐ進んでいる枝ルートもあるが、ここは本道を行く。雑草が濡れて、雨具も既にビチョビチョになっていた。6:03林道終点到着。
さてここから山に入るのだが、それらしい踏み跡が見つからない。なんとなくあるのだが、どれを行って良いのか迷うほどの微細な踏み跡である。一度山手に入ったが、戻り歩きやすい沢を辿る事にした。先に進むと数箇所で滑れば危ない所も出て来るが、何とか通過。私のように技量がない者は、慎重が一番である。本当に危険箇所は山手に逃げた。すると植林の道なのか判らぬが、踏み跡が出てきたりした。しかしそれも時機に沢に消されてしまっていた。高みを見上げると、稜線らしき明かるさが見えるのだが、高度を上げる毎に、それが遠くなっていった。途中から左の稜線尾根に取付いて頂部を歩く事にした。そこにも古い道形があったが、なんとなく辿れるが、完全に廃道状態であった。赤テープを付けながら、帰りの事も考えて上がって行く。そして行き着いた先は、7合目手前の標高1750m付近の登山道であった。そこにはピンクのリボンが3本のカラマツに縛られていた7:20。
登山道に出ればもう百人力。意気揚々足を前に出す。道があるということがどんなに楽な事か。ほどなく7合目到着7:34。尾根を真っ直ぐ進むルートは木でバリケードが作られていた。ピンクのリボンは右側に進んでいた。地図を持たずに安易に入ったならば真っ直ぐに行っていた可能性もある。要注意地点であった。一端下り再び登り上げる。7合目に8合目まで40分とあったが、ほぼそのくらいかかって8:14到着。ここには望郷と書かれた大きな石碑がある。この時点では、まだ天候が回復せず展望が無かった。次9合目までは20分とある。ここからは道上に笹が覆いかぶさり、今までに無く笹が繁茂していた。かき分けながら進まねばならないような所もある。それでもその区間はそう長くなく、黒沢山からの分岐付近で止まっていた。この先はいい道で、その差はなんなのだろうかと思うほどであった。要するに植生なのだろう。
9合目8:32。ここまで来ると、目の前に山頂がこんもりと姿を現す。長いルートも最後のひとがんばりである。山頂が見えるルートは、どうしてもコースが長く感じるのが常の習いである。ここも同じような気がする。9:00山頂到着。各種石碑と、見た事の無い石柱と言うべきか、お地蔵さんのようなオブジェがあった。その奥に三角点と標識があった。工事の音と、下で何か催し物をやっているらしく、それらが山に木魂していた。権兵衛峠側に偵察に入ると、笹の中に一本道が通っていた。これは使えるではないか。知っていれば峠から攻めたものを・・・。今となってはしょうがない。儀式をするのにしこたま時間を要した。栄養ドリンクを空け、9:38下山。
9合目帰り9:55。途中にある分岐から通行止めされた道を辿ってみる。50mくらい下ったが行き先が安定せず引き返す。最初の沢登りが応えており、登り返しが辛い。8合目通過10:19。この時間になると雨も大部治まってきた。時折強く降るものの、視界が開けて黒沢山や木曽駒方面も見えるようになった。7合目10:44、いろいろ考え事をしながら歩いて行くうちに、朝に登り上げた所の赤テープを通過した。この先は未踏の地である。6合目は今までにあったような顕著なピークでなく斜面の通過点であった。どんどん高度を下げて行く。それに従い道がどんどん良くなって行くのである。快適な登山道を闊歩して行くと目の前にテント状のブルーシートが現れた。何か気味が悪い感じがしたが、そこの登山道脇には5合目の標識が見えた。腕時計の標高は1650m(不確実)を指しており、ここから林道に下る道があるとするならば、地形図とは違っている。それでも「5合目から下る」と言う事を信じ、それらしいところを探すと、少し下に林班の境を示す杭が斜面に下っている所があった。道とは言えないが、人間が確かに歩いた跡であった。それを辿る。ここは登りではまず使えないような至極急な傾斜であった。踵でグリップを利かせながら降りて行く。沢の音が大きくなり斜度はおおよそ50度くらいってところだろう。右手方向を見るとどこか見覚えのある沢が見えてきた。そこは朝登った沢であった。なんだこんなところに出るのかと、同じ道に出てきた事を喜んだ。
11:14林道終点到着。結局地形図の登山道はどこにあったのか。降りてきたルートは、登山用としてはまず使えないだろう。沢ルートも一般的にはきつい。となるともう林道からのアプローチするルートは消滅なのか。地図を見ての通り、登山道があるとされる所の西側を歩いている。もう少し東にずれたら確認できたのかもしれない。今回は、沢と藪があり、個人的には楽しめたルートであるが、「紹介する」と言う部分では、お勧めできないルートとなる。
11:42車に到着。相変わらず草で見えない林道を慎重に下って行く。途中に林業従事者の車もあり、現在もこの道は頻繁に使われているようであった。車道に出ると大賑わいで、「みはらしの湯」下の施設がオープンしたてでイベントをやっていた。山中で聞こえた声はここが出所だったようである。来た道を辿り、仮眠を何度か入れながら家路に向かう。
家に着いたのは14:30であった。