大平原 1969.3m 千平 1978m
2005.5.22
晴れ時々くもり 単独 行動時間 : 5H45M
@林道途中からスタート | 林道には獣避けの高圧ワイヤーが張ってある。隙間から何とかすり抜ける。 | A林道終点。 | 途中から大平原。 |
B大平原三角点。 | B大平原から南。 | B大平原から五郎山側。 | B大平原から小川山。 |
大平原から千平への西側斜面。 | C赤い標識。標高は1928mとある。どこのピークを指しているのか。 | D千平山頂にリボンを残す。 | D千平から小川山。 |
D千平から長峰。 | 黄色い土が目立つ場所から西側に下る。 | 西側斜面には少し踏み跡が残る。 | E林道に乗る。 |
村天然記念物のアカマツ。 | 金峰側を渡る。 | 高札場の前を通過。 | F金峰山神社の鳥居を潜る。 |
大岩を巻き込むように車道を歩いて行く。 | G車に戻る。 |
中央アルプスの麦草岳に行く予定であったが、調子が出ず起床が遅くなってしまった。山無しでは寂しいので、こんな時の川上村である。川上村はどんな場合においても臨機応変に対応してくれる。四季を通じて、高山、藪、低山と、出かければ気分によって山が選べるエリアであった。5時に家を出てその川上村を目指す。この日はとても順調に走り、思いのほか早くに着いてしまった。地図を見ながら入山の一番の最良地を探す。 大平原から南は、少し道があるような感じで尾根上を辿ってゆく。なるべく最高点を辿るようにして行き、行き詰ったら左右に逃げる。しばらくは何とかそれでクリアー出来た。ほぼ東側に逃げながら通過だった。岩尾根の2峰目からはどうにもならなくなり、地図を眺めると東側が等高線が広いので行こうとするが降りられない。再び岩尾根まで戻り西側の危険箇所を降りてゆく。もうそこしか道が見出せなかった。何とか下り、今度は西側斜面のトラバースが続く。稜線を左に見ながら途中のルンゼも何とか滑らずに通過。そして高みに這い上がると。大岩の根元で行きづまった。一か八かで東側を巻こうと行ってみると何とか行けそうなバンドが続いていた。そして岩を潅木に捕まりながら登下行。西側からトラバースして行くと目の前に黄土色の目立つ場所が現れた。ここは少し掘れている感じであった。そしてその先の木の根元に人工物と思しき赤い物があった。近づくと「大原平1928m」と書かれていた。以前にMLQの山行文で見たものだった。道らしき跡は西側へも下っていた。稜線は踏み跡が続き、今までと一変して歩きやすい。 先ほどの下降点らしき場所まで戻り、そこから適当に下って行く。明瞭な踏み跡ではないが、なんとなく道形があるように下に続いていた。途中でそれも自然と消え尾根歩きをしばらくしたが、地形図を見るとなだらかな斜面の方に林道があるようで、東側に足を向ける。落ち葉が多く滑りやすいが、岩尾根を戻るよりは数倍気力が増す。季節が違えば雑草の繁茂する場所のようである。枯れ草の多さがそれを物語っていた。問題は残りの距離だけであった。
大岩(1590m)を右に見ながら畑の中を車で上って行く。その先で川を左に見ながら地図上の林道らしいところを行くのだが、次第に両側に獣避けの電線が張られているような場所になり、最後は道を塞ぐ様に通せんぼ状態となった。適当な駐車地が無いので、少し下った路肩に停めた。
7:06歩き出す。さて通せんぼをどのように越えて行けば良いのか考えた。よく見ると、端が黄色いプラスチックのフックになっていて取り外しが出来るようになっていた。陶器の碍子では無く、それを持って大丈夫なものかどうかという事が一番の不安部分であった。おっかなびっくり木の枝で外して策の向こうへ潜り込んだ。潜り込んだ後、覚悟を決めて黄色い持ち手を握ってみた。なんと普通に持てたのである。林道は最近車が通ったような跡は無く、ほとんど利用者は無いようであった。進む方向の先に大きな円錐形の山が見えた。これが大平原(おおだいらはら)のようである。
林道が行き止まりとなり谷筋に踏み跡らしき跡が続いている。そこを辿るように行くが、途中で倒木が多くなり、先ほどのピークが近い事もあり左側にある尾根に上がるべく斜面を駆け上がる。尾根に上がると踏み跡は無く、やや密生した藪があった。下草がない分歩き易く、かき分けながら高みを目指す。途中で大きな岩のところに出た。少し岩の上を歩くようにして高みを目指す。この辺りは近くに見えてなかなか届かず。空がだんだんと空けてきて大平原の山頂に辿り着く8:29。展望は抜群で360度の展望があった。三角点があり、脇に三角点測量の残骸があった。
千平山頂到着10:08。最高点は展望が無く雑木が生えていた。何も無かったのでピンクのリボンを結わえた。少し戻って高みに座り昼食をとった。のんびりとした空気が流れ雑音も無し、この静けさが川上村の良い所である。あとはどのように帰ろうか迷っていた。再び戻るのは困難で、全く自信がなかった。となると後は下るしかなく。下るにしても行く方向は決まる。東側斜面は植生が濃いので、自ずと西側斜面に決定。
途中で林道が現れ、それに乗る。この林道は地形図に書かれている通りに屈曲しており、現在地同定がし易い林道の形であった。途中に村指定の天然記念物の「アカマツ」があった。さすがに大きく、なにかパワーを感じるものであった。でもここにどれだけの人が訪れるのだろうか。立派な松だけに多くに人に見てもらいたいような気もした。途中山菜採りであろう車も入っていた。金峰川の右岸に降り立つと対岸に住居が見え、橋で左岸に移る。右岸側にはゲートがあるのだが閉まる事があるのだろうか。しばらく住宅地の中を歩いて行く。辺りは日曜日ののんびりとした空気が流れている。時折見える人の動きが山村を感じるのであった。金峰山神社の鳥居をくぐり、ひたすら道なりに歩く。脇を車が猛スピードで通って行く。おそらく大弛峠を越えてきた方々だろう。峠道のフラストレーションを一気に発散させているように思えた。
分岐のトイレの所まで来る。帰路ルートは大岩を時計回りにぐるっと巻いてゆく事になるのだが、ここでやっと半分。この先少し登り勾配になり、ゆっくりと足を進める。畑の中には給水設備が整い、蛇口をひねればすぐに冷たい水が出てきた。少々拝借し手や腕の汗を拭う。最後は川を左に見ながら急登する。獣避けの高圧電線が見え出せば車も近い。
12:51車に到着。もう少し長い行軍を覚悟していたが、半日コースであった。今回のコースで気を使う部分は2座の間をどうするかだろう。漠然と書いてしまったが、自分にも余裕が無かったために写真など撮っている時間が無く・・・。本来ならここの部分の詳細が一番大事な部分だったのかもしれない。でも現地で判断するのもかなり楽しいと思う。そんな場所であった。
帰りに金峰山荘に行き、屋根岩(最高点側)の下見をする。どうもノーザイルで行けるようである。帰りも快調に走り16時に家に到着。
ルート軌跡は、やや不確か。