雨乞岳 2037m
2006.7.8(土)
晴れのち曇り 単独 行動時間:7H01M
@登山口 | 右が今の登山道。左が昔の道。馬が通った馬道のようである。 | A1600m三角点への分岐。木の道標が立ち木に打ち付けてある。 | B1600m三角点。西側から撮影。 |
登山道途中から白く輝く水晶岩 | 頂上直下の草原 | C山梨百名山の標柱 | C雨乞岳三角点 |
C山頂から甲斐駒方面 | C山頂から1600m峰 | 北側に続く尾根に登山道がある。 | 少し下った開けた所から鋸岳遠望。 |
雨乞岳の南斜面。こちらにも花崗岩が白く目立つ場所がある。 | D水晶岩 | D水晶岩から日向山 | 砂地の先にさらに白い岩部がある。 |
水晶岩の西側の砂地。かなり広い。 | E水晶岩への道標。分岐。 | F登山口前の路肩スペース。 |
2時に家を出る。前夜は0時に寝たので睡眠時間は2時間。途中、内山トンネルを越えた所で睡魔に耐え切れず、10分の仮眠をする。中込を前にして裏道を通り、R141に乗る。そして八ヶ岳高原道路に入り小淵沢へ。インターから下りR20号に出たら、白州の方へ下る。サントリーの工場の横のコンビニへ寄り、そして広い道を進む。見学者駐車場などを横目にして、さらに先に行くと、ブースがあり、中から急いで人が出てきた。もうここはサントリーの敷地内に居るようで、そのおじさんに道案内を教えてもらった。このブースの手前50Mほどの所から右に入るのが正解であった。そんな標識は一つも無い。これじゃー間違えるはず。そのまま道を進むと集落があり、そこから先に行くとやっと小さな標識があった。ここが石尊神社の分岐。左に150mほどで登山口があった。さらに先に登山口が記されているので、探すも、途中で断念。車道の左側はサントリーの敷地らしく綺麗に管理されていた。
登山口の向かいに3台ほど停められる余地がある。そこの下にも道が続いていたから、サントリーが敷地を買う前はもっとしっかりした登山口が下にあったのかもしれない。前日の雨を気にして雨具を履くが、道は切り開きが広く、これは空振りであった。最初は緑の雑草の中であったが、すぐに樹林帯の中の掘れた道を辿る。昔、林業作業の馬が通っていたというこの登山道。掘れかたが尋常ではない。そして道はとても緩やかである。さらには広い。やはり馬が木を引いて降りる事が、ここでされていたのが判るような気もした。何度も何度も九十九折をターンして、薄暗い登山道が少し明るく開けた場所に出る。左は谷で、右を山手にしてトラバースするような場所であった。大きなクルミの木があり、実が熟成中であった。この先は再び樹林の中。少し広い地形の中をマーキングが続く。相変わらず緩やかな道である。少し痩せ尾根もあるが一瞬だけであった。腕時計の高度計を見ながら残りの距離を見る。ナビも動かしているので比較すると、どうも今日の高度計はぴったり示しているようである。
久しぶりの山歩きであり、少し足に自信が無かった。唯一根性だけは備わっているので、ピークを踏む事は出来るだろうと歩いていた。地図を見ても距離が長い。その長さはこの緩やかな道のせいであったのだ。目の前にビニール袋が縛ってあり、そこを左に進むと1600m峰三角点到着。登山ルートから40mほど左後に入り込んでいた。周辺の雑木が伐採されているような場所であった。少し腰を下ろし、持ち上げたいなり寿司を食べる。2時間歩き詰めで、少し疲労感はあった。やはり1ヶ月ぶりは少し堪える。
再び歩き出す。今までと同じような地形が続く。残り高度400m、相変わらず、日の当たらない樹林帯の中。ここは真夏にはちょうどいいかもしれない。途中左に白い地形が見えた。この周辺は多いのだろうか。日向山の白さと同じように見えた。後から判るのだが、これが水晶岩であった。しばらくすると、目の前に「水晶岩」を示す標識が付いていた。その逆を行くように、右に尾根を行く。綺麗な道で間違う事は無い。相変わらず、足元には夜露などは無い。履いた雨具はサウナ服の役目をしていた。地図を見ると残り距離が300m程と判る。おおよそ4時間を目安に登頂しようとしているのだが、間に合うかどうか。山頂直下は、草の中に道が埋もれてしまっている感じであった。これで夜露でも付いて居ようものなら足元はビチョビチョだろう。最後のひと登りは、足がどんどん進んだ。
草地の先に三角点の観測台が見え雨乞岳山頂到着。樹林と聞いていたが、開けた所もあり展望も良かった。腰を下ろし儀式を開始。甲府に居る営業マンと交信。昔金沢に住んでいたらしい。話が弾んで長話になってしまった。少し写真撮影もし、周辺調査。切り開いた道が、北東にも進んでいるのであった。どうも、釜無山のほうへ進んでいるのではないかと推察した。こればかりは歩いてみないと何も判らない。さらには西のほうへ行くような踏み跡もあった。まーこれはよほどの好事家の跡なのだろう。
休憩を終え下山開始。太ももや膝に力が無いのが判る。膝周辺の筋肉が弱った証拠だった。下りはそれでも快調であった。あっという間に、水晶岩の分岐に来た。そして調査。切り開いた道は、10mほどで草の中に消え、適当な踏み跡を追う。だんだん高度を下げてゆくのが気になるが、決めた以上しょうがない。すると目の前が白く輝いていた。砂礫の地形であった。ここを過ぎ、再び樹林に入り、途中から左の尾根を進む。するとその先が水晶岩と呼ばれる地形になっていた。何か水晶があるのかと期待もあったが、岩が林立し、それが水晶のように見えるのであった。辺りは目に入る7割以上が白、見栄えのする地形であった。そして戻る。ただ来た道を戻るだけなのだが、分岐を近くにして、ボケッとして通り越し、雨乞山の登山道往路に入ってしまった。5mほど歩いておかしいことに気がつき戻る。1ヶ月のブランクは感覚をも鈍化させていた。この先は一本道、どんどん高度を下げる。三角点峰分岐で少し腰を下ろし休憩。今日はここまで誰にも会わないで静かな山歩きが出来ている。日が上がったこの時間で居なければ、登山道の長さからしてこの日は一人のみの入山者だったのかも。後は九十九折を滑るように降りて行く。
下山完了。入山時に、怪しい軽トラが行き来していたので登山中の車上荒らしが気になったが、特に何も無かった。帰りに20号を少し茅野方面に行き、道の駅 蔦木宿の「つたの湯」に入る。500円。週末であるのに空いていて気持ちよかった。効能もまずまずで、入っていて気持ちよいのであった。汗を流す程度が30分ほど長湯(私にしたら長い)になった。水風呂も火照った体に気持ちよかった。大満足で風呂を出る。
来た道をひた走る。佐久の旧道は通行止めになっていたので、バイパスの方へ回り254に入る。家に着いたのは16:00。久しぶりの山行は大満足であった。