昼闇山  1841m
   

 2006.3.18(土)   


  快晴   同行者(EAS)   スキー    行動時間:8H44M



往路
@焼山温泉スキー場5:41→(17M)→Aスキー場上部5:58→(60M)→Bアケビ平6:58→(61M)→C昼倉谷7:59→(243M)→D昼闇山12:02

復路
D昼闇山12:27→(118M)→E焼山温泉スキー場駐車場14:25


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@焼山スキー場を登り始める。 満月が前烏帽子岳の上にあった。(手ぶれ) Aスキー場上部から昼闇山(ひるくらやま) 烏帽子岳、阿彌陀山のモルゲンロート。
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Bアケビ平から昼闇山。樹林の中にピークがあるが、ここまで行かずに手前右(西)側に早めに降りるのが良い。 B同じ場所から後ろ側の放山方面を望む。 C昼闇谷に降り立つ。 昼倉谷の西側尾根に乗る。尾根から後ろ(北)側を望む。 
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昼倉谷の雄大なカール。どこまでも白い。 先を行くEAS。一流は早い。方や三流(自分)は遅い。 途中から谷を見下ろす。 昼闇山手前ピークより。もうすぐである。ここから少し下りになる。
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D昼闇山山頂の雪庇 D山頂から焼山方面 D山頂から烏帽子岳、阿彌陀山。 D一流スキーヤー(EAS)は絵になる。
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今日の板。スキートラーブ フリーランドー。  E駐車場の様子。雪解けが進みヌチャヌチャであった。     

  

 前日は石川県の能美市に滞在しており、そこから笹原温泉に向かった。北陸道を糸魚川で降りて下道を走る。夜の21時、この時点ではまだ夕飯を食べておらず、ローソンに寄り夕食と明日の分の食材を買う。笹原温泉への道をひた走り、どん突きの温泉第2駐車場でEAS氏と合流する。少し談笑し、食事をしてすぐに眠りに入る。前日も睡眠時間は2時間ほど、睡眠不足も良いところでスイッチオフは瞬時であった。あまり寒くも無く快適な車中泊となった。

 
 翌朝4:30起床。場所を焼山温泉の方へずれる。橋を渡り、温泉を右に見て車道に沿って左に進み、スキー場の方へ行くと除雪され15台ほど停められるように広見が出来ていた。そこに停め準備をする。我々の他にも準備をしているパーティーも居た。

 
 5:41スタート。リフトの支柱が寂しく立っている横を登って行く。スキー場は既に閉鎖されているのであった。かなりなだらかな斜面で、スキー(滑り)になるのかと心配になってしまうほどであった。薄暗い空の中に目指す昼闇山が見えてきた。その前に、すばらしい月を従えた前烏帽子岳もある。風もなく、どちらかというと暖かい方である。スキー場の最頂部に出ると少し右側に進路をとる。川の流れが大きな穴を作っている所もある。それらを横目に通過する。林道らしい場所を通っているようなのだが、よく判らないのが本音である。やがて川らしい所に出て、欄干の壊れた橋が確認できた。そこは慎重に渡る。対岸に行くと林道はそのまま下る方向に行ってしまうので、途中から左の方へ林道を離れる。樹林帯の中に、なんとなくトレースがあるのでそれに繋がる。

 アケビ平と呼ばれる所に出た。情報通りに確かにだだっ広い。さてここから地形図を見ると尾根上に行くと昼闇山に突き上げられるが、このコースは難ルートである。それならここで谷ルートを取るのが得策である。でも谷には降りねばならない。折角登ったものを降りるのが勿体無いのであった。それでも降りるしかなく慎重に下る。ここはアケビ平の先のピークには行かずに早めに右(西)の谷に降りてしまった方がいい。降りて行く斜面は急で、途中でスキーでは危ないと判断し板を担いで降りる。

 7:59昼闇谷の中に降りる。雪は締まりかなり硬くなっていた。雪面が凸凹なので、スキーが面でなく点で当っているような状態の為、アイゼンに切り替えた。しばらくはそれで正解であったが次第に潜るようになり、再びスキー登行に切り替える。谷から西側の尾根にトラバースしながら取り付く。尾根は緩い勾配の所もあれば、ジグザクに切り返さないとならないところもある。情けないがこの辺りでもう疲れもピークに達していた。太もも内側部と珍しく腰の辺りが痛む。悲しいかなまともに登れない状況になっていた。ストレッチ休憩を挟みながらEAS氏のトレースを辿る。既にこの時点で50m以上の間が開いている。焦ったところで足が出ない。ゆっくりと根性だけで登って行く。

 途中、スキーを外さねば上がれないような場所も一部ある。そこを登りあげると少し平らな所があり、次に少しだけ鞍部に下る(ピーク手前の最低鞍部)。そこから再び急な登りである。前方左には雪庇が張り出しており危険であった。ここの最後もスキーを外した。キックステップによる直登であった。ここを過ぎるともうすぐ山頂である。と、思ったら手前に偽ピークのようにこんもりとしたピークがあり、その先にまだ少し登りが待っていた。最後の力を振り絞り、と書きたいところだが、この辺りになると悠然と歩けるなだらかさであった。

 12:02山頂到着。その場にばたりと倒れこむほどに疲れていた。登頂時には風が強かったがそれも次第に弱まり、特に風を意識せずにその場で休憩が出来た。目の前に焼山火打、振り返ると放山や烏帽子、360度の展望であった。すばらしい。白さと青さと。このゆえない至福の時であった。トランシーバーで声を出すと後発のT氏が加わる富山の猛者隊も頂上を目指しているようであった。でも時間も押してきており、現在位置までで下るとの連絡であった。勿体無いような気もするが隊の位置からしてあと2時間は要すだろう。逆の立場であれば同じ判断になる。富山隊はゆっくりとしたスタートだったようであり、この山においては早出は必要不可欠な要素のようである。

 名残惜しいが時間も時間、12:27下り出す。途中で3人のパーティーに行き会う。頂上手前の最低鞍部を前に、谷にエントリーして行く。EAS氏は細かいターンを入れながら華麗にシュプールを残して行く。一方こちらは既に足はパンパンであり、滑りにならない。やっとやっと転げまくりながら滑って行く。何度も休憩したが、滑り出すとすぐに筋肉が張る。我ながら情けなくなる。EAS氏は先に滑って行き、かなり下で待っていてもらった。シュプールというより、乱れた跡を残して1104高点辺りまで降りる。そこでT氏のパーティーと合流する。そして各々のシュプールを描きながら下って行く。なんと気持がいいのだろう。あっという間に高度を下げた。

 この山のポイントとなる箇所なのだが、昼闇谷を降り過ぎると厄介な所を行く羽目になり、ちょうどいい地点を見極めて右側(東)にトラバースするように進む。我々の往路において、この場所が判らず行き過ぎてしまい、急峻の下降をせねばならなかったのであった。帰りは富山の猛者パーティーが居たおかげで、このポイントが判り、少しの登りだけで何とか最短ルートで台地に上がる事が出来た。少し休憩して最後の下り。樹林帯の中を富山隊のスキーのトレールを拾いながら行く。橋を渡ると、もうだらだらとした下りのみ。スキー場に出ると一気に加速。疲れた足にはなだらかなゲレンデは天国に思えた。腐った雪の上を最後の滑走。

 14:25下山完了。T氏のパーティーを待って、15:00焼山温泉を離れる。能生から高速に乗り、18:00家に到着。楽しい辛い山行を終えた。ちと企画前半に無理があったのは諌めない。

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