水沢山2010m  大棚入山2375m

2006.12.23(土)   


  快晴   単独   山頂部に積雪50センチほど   行動時間:8H29M


登り 
@取り付き6:36→(61M)→A1650m付近7:37→(55M)→B水沢山8:32→(120M)→C2320ピーク10:32→(47M)→D大棚入山11:19(途中休憩無し)

下り 
・大棚入山11:41→(40M)→・2320ピーク12:21→(91M)→・水沢山13:51〜14:03→(62M)→ ・下山15:05  (水沢山で小休止)              


musen.jpg kirihiraki.jpg  kui.jpg  mizusawa.jpg 
@林道途中にある無線施設に通じるゲート前に4台ほどの駐車スペースがある。 @左の写真の道の向かいから切り開きが尾根に伸びている。  A1650m付近でこのような杭が出てくる。この先しばらく石柱も続く  B水沢山の林班の彫り込み。痛そうである。 
mizusawakouten.jpg touboku.jpg kumo2320.jpg yaseone.jpg
B水沢山最高点、展望は無い。彫り込みのあるほうへ行くと木曽福島の町が良く見える。  水沢山の先から始まる倒木帯  C2320ピークに付けられたkumo  2320ピークからの尾根の様子。5個くらいのコブを乗り越える。 
oodanairi.jpg  tocyukaramizusawa.jpg 2320.jpg musenenbou.jpg
D大棚入山の山頂。右の木にkumoがある。三角点は雪の下で、努力はしたが探し出せなかった。  途中から水沢山遠望  C2320ピークの様子 中央の木の左に無線施設が見える。 

  

 家を1:10出発。八ヶ岳を経て杖突峠から伊那に出る。少し時間が遅れてしまい、ここでもう3時間経過してしまった。挙句に国道361に行かねばならないのに、何を思ったか伊那市内から真っ直ぐ山に向かってしまい、途中で修正。権兵衛トンネルを経て木曽側へ出る。トンネル出口のループ橋の途中で単車が停まっていた。外気温はマイナス5度、かなり寒かろう。なにか言いたげな目でこちらを見ていた。どうもスリップして転倒したようだ。

 19号に出て林道に入る所はすぐであった。1キロも走らないうちに左側に神社があり、そこから川に沿うように林道が入っている。林道は舗装されていて、表面に水の流れが凍り、怖い所もあった。こんな場合はダートのほうがありがたい。林道を詰めるとT字路になり、ここを右手に進む。するとすぐに伐採作業をしている場所がしばらく続いた。直径50センチ以上の木曽檜なのか、自分の中でこれが檜なのだと思うと一帯がきらびやかに見えた。さて左側を見ながら取り付き場所を探す。なるべく高い所から取付きたいのが非力ハイカーの情けないところである。しばらく進むと右側に水沢無線中継所と書かれた黄色い門があるところがあった。ここは路肩の駐車スペースが4台ほどとれ適当であったので、ここに停めた。すぐに出発しようかと思ったが、眠気がまだあり、少し仮眠をする事にした。4:50。


 目を覚ましたのが6:00。まだ辺りはしっかり暗い。途中で買った稲荷寿司を3つ頬張り、準備をする。6:36スタート。山手側に少し道が入っていたので、期待したが、すぐに行き止まりになっていた。しょうがないので崖状のところを這い上がり尾根に乗る。たおやかな尾根で歩きやすい。杉の樹林帯を過ぎるとすぐに急登が始まる。アキレス腱を伸ばすのにちょうどいいような時間が経過する。スパッツが無いと靴の中に土が入るような地形であった。登り上げると左上がり(右下がり)の尾根が通っている。
ここは帰りに気にしていないと行き過ぎてしまいそうであった。しばらくは下草の無いところであったが、次第に笹が出てくる。その中に掘れた道形が確認される。歩きやすい所を適当に選び這い上がる。まともに笹に入っているとそれなりに疲労が募るので左右に振りながら薄い植生を探す。

 7:10いつしか黄色いビニールひもが目に付くようになった。黄色だから時間の経過で白くなるものである。色が出ていると言う事は、最近のマーキングであるようだ。さらに、この黄色のマーキングが5つ付けられる間に、赤い絶縁テープが1つあるような感じでマーキングが続いていた。さらにもう一つ途中からローペが残っていた。ローペは溶けてしまうであろうから、かなり新しいものだろう。最終的には、ローペと赤(散在)が大棚入山まで、黄色が水沢山まで続いていた。

 7:37標高1650付近で、赤い杭が表れた。杭はこの先も数個続くのだが、配置の様子から自分の登ってきた斜面に続いているようなのだが、その形跡は無かった。どこかに間違いなく続いているのだろう。林道に「1214.2三角点」の南に下からの登路がぶつかっているが、この延長で道があると考えてもいいのかもしれない。さて、このあたりから少し雪の量も増えてきた。と言っても枯葉の表層に乗っているに過ぎず、ただただ滑る。急登も多く、両腕がものを言う。明瞭ではないが、道形は続く。水沢山までで2箇所ほど樹林に突っ込むような場所があるが、それ以外はそれなりの広さもあり迷うような場所は無い。

 8:32ほぼ2時間で水沢山到着。休まず通過し先を急ぐ、情報によるとこの先の倒木帯が面倒のようである。そんな事を考えてる猶予も無くそれらは現れた。だが視界上は鬱陶しく見えるこの倒木だが、歩いてみるとそんなに邪魔にならない。左右に少し振れば容易に逃げられた。ここらへんは個人の感覚であるので感じ方は千差万別だろう。風が非常に冷たく頭がジンジンした。倒木帯を良く見ると南から北に倒れていた。自然の力であるのだろうが、四季を通しての通常の自然の力というより台風などの突発的なものによるものだろう。雪が完全につながり、トレースを残しながら登ってゆく。雪は降らないだろうからマーキングを付ける時間が省けて快適である。2320ピークまでに2箇所尾根が曲がる所がある。ここに入るような人は好事家だから問題は無いと思うが、下山時に一見判りずらかった。

 2320ピーク10:32。ここにはkumoがあった。kumo
氏が分岐目印として付けたのだろう。ここから痩せ尾根が始まる。まともに尾根を辿ると全部で5個くらいの小ピーク(雪が無ければ岩峰か?)を越える。東側は切り立っていて落ちればまず助からないのだろう。雪庇も出来ており慎重に足を出す。それよりもシラビソの幼木が多く、それを漕ぎながら行くのが辛かった。足元は完全に固まっておらず、ツボ足股下である。イライラしながら前に進む。こんな時に思うのだが、その強靭なラッセルに酔っている時がある。こんな時は「やらせとけ」であった。


 視界に先の樹林が見えなくなった。11:19大棚入山到着。下界は晴れているようだが、この周辺は視界が無い。御岳方面も見えていない状況だった。山頂には太い木が2本あり、一本に赤い絶縁テープ、もう一本に
kumoが縛られていた。雪を想定していたので予想とおりの経過時間であった。すぐに三角点探しに入るが、流石に雪が多く萎えてしまった。風を避け東側に腰を下ろしてお湯を飲み休憩とした。そして儀式(儀式とは無線交信である)。休憩はいいのだが、どんどん体が冷えてくる。我慢ならず、11:41下山。他にルートの取り様が無く、来た道を戻る。2320ピーク12:21、グリセードをしながら雪と戯れる。水沢山13:51。ここでも儀式。

 降り始めると、どうもここからの急斜面の下降が一番いやらしい。ズリズリと滑る足を止めるには両腕の腕力にかかっていた。1650地点からの下降は緩やかで快適であった。ただ、往路で気にしていた通りに、地図を見て注意をしていないと下降点を行き過ぎてしまう。行き過ぎても林道に出るので問題はないのであるが・・・。もう林道というところでマーキングが沢山あることに気が付いた。スタート時は暗く見えなかったのがこの時は見えている。そして良く見ると幅にして2mほどの道形がここに付いていた。林道の設置で寸断されたようになっていたが、もしかしたら昔の登山道入り口はここで良かったのかも。現在は新しい切り開きにより林道に降りられるようになっていた。登りはじめにこれに気が付けば検証できたのだが・・・。まーそれほどに離れた所を歩いていたわけではないので、やはり道としての形跡は途中で無くなっているのだろう。

 15:05下山。
new.bmpontake.jpg
 
                                     戻る