白岩岳 2267m  

2006.12.16(土)   


  快晴   単独   山頂部に積雪30センチほど   行動時間:7H48M


登り 
@取り付き渡渉6:33→(5M)→A旧営林署敷地6:38〜47→(52M)→B途中のケルン7:39→(40M)→C途中の大岩8:19→(89M)→D白岩岳山頂ピーク9:48 

下り
・白岩岳10:18→( 111)→・営林署跡地12:09〜15→(5M)→・対岸12:20             


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@渡渉後に対岸を見る。 A営林署跡地 B途中のケルン C大岩を前にして右側にこのような道がある。
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C大岩の上から釜無側の稜線を望む。 D白岩岳山頂。すこぶる展望が良かった。 D山頂から八ヶ岳方面 D山頂から北岳方面を望む。 
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山頂の南側に下ったらこのような標識があった。 D通大天狗。難しい事は考えない事にして、よくぞ持ち上げたものだ。 中央にカモシカが見える。なんて言いつつ、広角カメラをアピールしたかっただけかも。 幽霊屋敷のような佇まいの旧営林署。左の小さな木の前には池もあった。 

  

 家を1:00出発。八ヶ岳南面を通り20号に出て高遠を経て旧長谷村に入る。戸台に向かい林道を大久保地内で小黒川方面に進路を向ける。しばらく走ると暗闇の中に対岸の建物群が浮かび上がる。これが営林署の廃屋である。4:45。スタートを切りたいが、渡渉があるので夜明けまで路肩の余地で仮眠することにした。

 6:10少し辺りが白み始めたので、バナナを2本食べて用意をする。と言ってもいつものような用意ではなく、低山の藪山に入る場合と同じ長靴を履くだけである。水深が判らなかったので水没も考慮して90リッターのゴミ袋を履いてから長靴を履いた。これなら長靴のグリップも生かせるし、水没時も靴下やズボンへの被害は無い。この時期にここを狙ったのは訳があり、水量の少ない時を考えたのだ。試渡をすると案の定長靴だけで対応できる水深であった。バランスをとるのにストックを片手に、もう一方に登山靴を持って6:33スタート。対岸が営林署の玉石垣があり塩ビのパイプがあった。そこを狙って登っていったのだが、どうもその先はトイレに通じているようであった。営林署が閉じていく年月か、全く臭いは無いが、あまり気持ちのいいものではなかった。旧営林署の大地に立ち、登山靴に履き替える。正面は松の伐採跡がありそれらが斜面を埋め尽くしていた。南にずれて、適当に斜面を登ってゆく。スタートとしては少し急な傾斜で呼吸を整えながら足を出す。落葉樹は全て葉を落とし、木々の間から白岩岳のピークが遠くに見える。

 
 歩き出しからちょうど1時間あたりで、一抱えほどの石の上にケルンがあった。後にも先にも道中のケルンはここだけであった。この辺りのルートは人間の作業によるものと判断できる。刃物の跡が無数に見られた。なかには獣のものと思われる道もあるようだが、容易に歩かせてくれるのならどちらでもいい事である。このルートの残置してあるマーキングの種類は、白いビニール、ピンクのビニール、赤(色あせて橙)の絶縁テープ、赤のメタリック調の紐である。これらを拾うように行けば主尾根を外す事は無いであろう。ちなみにランダムに拾ってみたが、無駄な動きはあったものの時間的なロスは大して無かったようである。

 
 8:18岩の重なった壁を右(南)巻きする。岩の上に上がると釜無側の稜線が綺麗に見える。このあたりから地面に雪が出てきた。大きな倒木の間をすり抜け、尾根が広くなる頃には、積雪が10センチほどになっていた。適当に歩きやすい所を登ってゆく、アイゼンを着けようか迷ったが、自分への負荷のために着けずに我慢した。この日は天気がよく、さらには葉も落ちた木もある為に、思いのほか明るいルートとなっていた。

 
 稜線に上がるとそこにはプラスチック製の頭を赤く塗った白い杭があった。多分下降点を示すものであろうと判断した。ここから山頂までは5分ほどであった。9:48山頂到着。大展望が待っていた。北ア方面を除けば全てが見渡せた。南にはせり上がるような横岳の稜線。西を向けば中央アルプスの白く長い稜線が。そしてその右奥に御嶽山。東を見れば、奥秩父の稜線とその左に八ヶ岳が聳えている。空気が澄んでいるのでクッキリ、スッキリと言った眺望であった。風を避けて東側斜面に降りて腰を下ろす。積雪は30cm〜40cmほどでパウダー状態であった。カンジキを持ち上げたが、ここでも特に出番があるほどではなかった。持ち上げたパンとイチゴ大福を食べながら大展望を目に焼き付ける。儀式を済ませ、ふと横岳に続く稜線を見ると、朽ちた木にM大のものと思しき標識があった。これまでに見たことが無い方向を示す中抜きがされていた。

 
三角点と石碑を写真に収め下山とした。下山は雪上のトレールがあるのでそれを辿ればいいだけなのだが、こんな時は少し遊び心が疼き、適当に斜面を下って行く。最後は営林署の上に出ようかと狙って行ったが、やはり伐採の倒木が多すぎて、取付いた尾根方面に戻るようにして旧営林署の敷地に降り立った12:08。興味半分に営林署の入り口まで足を運び、中を覗いてみた。するとラジカセとウイスキーと灰皿が無造作に置いてあった。他の物はこの場所を畳む時に片付けたのだと判断できるが、この嗜好品の類は、後から侵入?した者の形跡の様であった。しかし入り口を開けようとしたが開かず、どこから入ったのか。ちなみにウイスキーは半分くらい残っていた。

 長靴をデポした所へ行き、登山靴を脱ぎ履き替える。玉石垣を慎重に降り、渡渉して対岸の車に戻った。12:20。

 さて、この後は風呂である。この付近だと高遠なのだが、ここは2回入ったのでパス。茅野まで出て金鶏の湯に入ることにした。
常々入ろうと思いながら通過していたところだが、国道20号を曲がってからすぐにあり、これには驚いた。本道からかなり離れたところにあると思っていたのであった。大人400円。内風呂とサウナ、湯壷はさほど大きくないが、カランの数は多い。客が少ないこともあり、のんびりと気持ちよく入浴が出来た。帰路は往路と同じで、家には17:00到着。

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                                       山頂から横岳


 
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