丸山 2169m     ヨナ沢ノ頭  2265m    池山  2363m  

2006.05.21(日)   


   晴れ   単独   残雪   行動時間:10H36M



 登り
@登山口1:43→(17M)→A岩窟分岐2:00→(6M)→B鷹打場2:06→(38M)→C池山分岐2:44→(3M→D池山小屋分岐2:47→(31M)→E尻無3:18→(9M)→Fマセナギ3:27→(181M)→G丸山6:28〜33→(56M)→H空木岳7:29

 下り
H空木岳7:47→(7M)→I駒峰ヒュッテ7:54〜8:10→(17M)→J駒石8:27→(58M)→Kヨナ沢ノ頭9:25〜37→(93M)→L池山小屋分岐11:10→(2M)→M池山小屋11:12〜18→(18M)→N池山11:36〜39 →(22M)→B鷹打場12:01→(18M)→O登山口12:19

tozanguchi.jpg  gankutu.jpg  takauchiba.jpg  ikeyamabunki.jpg 
@登山口 A岩窟分岐 B鷹打場 C池山分岐
ikeyamakoyabunki.jpg  shirinashi.jpg masenagi.jpg koma.jpg
D池山小屋への分岐 E尻無分岐 Fマセナギ 途中から木曽駒方面
utugiryousen.jpg  koya.jpg  maruyama.jpg  utsugi.jpg 
稜線から空木岳 稜線から下に空木避難小屋を見る。この先から左に下った。 G丸山山頂。南側は一部ハイマツも出ていた。 H空木岳。2度目の登頂。
komamine.jpg  hyuxtutenorikura.jpg  komaishi.jpg  yonazawa.jpg 
I駒峰ヒュッテ。小屋の北側にあるデッキからの展望が素晴らしい。 Iデッキから乗鞍岳遠望。 J駒石 Kヨナ沢ノ頭。この標柱は根元から折れて倒れている。現在の登山道はここを通らない。
hashi.jpg  ikeyamabunkikaeri.jpg  ikeyamakoya.jpg  koyanaibu.jpg 
途中の橋  L池山小屋への分岐。  M池山小屋。とても綺麗な小屋である。  M小屋の内部。窓が多く明るいのだが、この時期はサウナのようであった。 
ikeyama.jpg  ikeyamasankaku.jpg  yashio.jpg  gezan.jpg 
N池山山頂。  N池山三角点 途中にあったヤシオツツジ  O駐車場 

 
 21:00家を出る。野辺山、茅野を通り、杖立峠を越えて伊那市に入る。いつの間にか高遠町が伊那市に編入されてしまったのであった。黒川山へ登ろうと宮田高原を目指して、ナビに従い山道に入る。途中通行止めを記す看板が多い。当たって砕けろで走ってゆく。1:10ゲート前到着。やはり宮田高原から6キロ手前で封鎖されていた。どうにかして通過できないものかと突入を試みるが、左右に南京錠が付けられ、完敗であった。さてここからどうするかである。歩き上げるか場所を変えるの二者選択。日々楽を考えてしまうのだが、キャンプ場までは時季が来ると空くのだから、無理してつっ込まなくともよいと判断。近くの駒ケ岳高原を目指した。

 登山口までの林道が良く判らず、地図で確認しながらゆっくりとした進度で車を走らせた。付近は別荘地になっていて、中で暮らす人も多いのか、明るい家が目立った。道標を見つけ、道が間違っていない事を確認して踏み固められたダート林道を行く。困ったのは大きな岩が道に落ちていて、辛うじて避けられるような場面が多かった。3箇所ほど大岩の崩落があった。そして林道終点の登山口に1:30到着。車は一台も無く、閑散とした場所であった。下界の夜景が綺麗で空の星と繋がっていた。


 1:34登山口から歩き出す。こんなのでいいのかと思うほどに緩やかな登山道である。それを裏付けるかのように「池山ハイキングコース」と言う文字も見える。すぐに岩窟まで160mの標柱があり、それを左に見送る。緩やかな九十九折が始まる。前夜の雨のせいか、ただ単に夜露なのか、草木は濡れていた。雨具の下を履いていたので、これに関しては予測と準備が出来ていたわけである。2:06鷹打場通過。ここにも綺麗な標柱があった。どうも山全体に標識を立てたようであった。この辺りは笹の茂った場所で、何か熊の存在が気になった。時折ホイッスルを鳴らす。全体的に右を山手にしてトラバースして行くところが多い。だんだんと高度を上げヨナ沢ノ頭を気にしながら行くのだが、一向にピークに近づく気配が無い。どうも今の登山道はピークを巻くように道があるようであった。

 マセナギ通過3:27。この先から雪がちらほらと出て、左の谷を気にしながら足を運ぶ。雪とミックスした状況でまだアイゼンは要らないものと思い行くが、稜線を前にして、どうにも進めなくなった。しかたなく12本爪を装着する。そして登り上げるとそこがヨナ沢ノ頭の西側の稜線であった5:37。さてここまでで3時間45分ほど要している。ここからみる空木岳はとても近く見えた。地図を見ても1時間ちょっとで着くような気がして稜線を歩き出した。右手に駒ケ岳方面への稜線が白く見える。


 雪に繋がりながら歩くのだが、夏道が稜線の北側にあるようで、そこを拾いながら歩く。しかしツボ足でかなり辛い。南側に移れば歩きやすい事は判って居たのだが、そのまま我慢の歩行であった。それでも分岐を前にして南側に移った。やはりこちらは歩きやすい。しっかり締まった雪の上をガツガツ進んでゆく。いつの間にか分岐を過ぎ、左側に空木岳避難小屋が見える。かなり深い谷底にあるように見える。駒石を通るルートを辿ろうかと思ったのだが、雪を辿ろうと、斜面をトラバースするように進んでゆく、足を滑らせば100mくらいは落ちてゆくような場所であるが、一番歩きやすいと判断した。

 目の前に丸山がある。雪が着きなだらかな斜面である。当初からここを最終地点にしていたのであったが、稜線に出て空木岳が見えたら、やはり空木にも行きたくなった。先に空木に上がり、上から丸山に下ろうか悩んだが、やはり先に踏んでおこうと足を進める。カールの中にはあっという間に降り立った。ここからつぼ足になり、硬い雪を探しあえぎながら上がってゆく。雪が繋がっている事が何よりで、これがハイマツだったりする事を思えば、どんなに楽をさせてもらっている事か。時にアイゼンを蹴り込んで上がってゆく。

 6:28丸山登頂。最後はほとんど牛歩状態で歩幅間隔は150mmほどであった。少し霞んではいるが駒ヶ根市側は大展望であった。けっこうに疲れており雪の上に大の字になり儀式の為のトランシーバーを握っていた。さて空木岳山頂までもう少し、やはり山頂が見えているところほど遠いのである。標高が高くなると雪が溶けて斜面がアイスバーンになっている。緊張しながらアイゼンを突き立てて行く。

 7:29空木岳山頂到着。3年ぶりになるか、以前と同じ山頂がそこにあった。展望もすこぶるいい。御嶽山、乗鞍岳、当然のように付近稜線が見渡せる。駒ヶ根市の町も南アルプスも・・・。風が強く、雨具を着込み風を避けながら休憩する。日差しはあるので風さえ避ければ暖かい。おにぎりとゼリー飲料をほおばり、しばし休息。大展望の山頂を独占し7:47下山開始。

 前回の時は、稜線の通過だったので駒峰ヒュッテには寄っていない。中に入ってみると入り口の2畳ほどのスペースは入れるが、本当の中には入ることが出来なかった。どうも冬季用にこの土間の所だけ開放しているようであった。ここのデッキからの展望もよく各方向に何度もカメラを構えた。
 

 膝が少し痛み、思うように足が出ない。小屋から下のルートをどう選ぼうか迷ったが、夏道を辿る事にした。時折雪があるが、大半は土が顔を見せていた。この稜線ルートを選んだ訳は、雷鳥が居るかも知れないという期待からであった。でも一羽も見ることが出来ず、駒石まで来る8:27。こちらの稜線は、土ばかりでアイゼンが悲鳴を上げているようでもあった。分岐付近から、右側斜面をトラバースしようとしたが、シラビソ帯に阻まれ再び尾根に戻る。途中から朝のルートに戻り尾根の南側の雪の上をどんどん高度を下げる。トレースが途中で消え、そのまま尾根を辿ってゆく。そして目の前にちょっとした高みが現れた。登り上げてみると、ここがヨナ沢ノ頭であった。9:25。どうも昔の登山道は山頂を通っているようだが、新しい道は巻き道になっており通って居ないようである。山頂でしばし休憩し、9:37下りだす。

 旧道はあまり歩きやすい道ではない。道が薄らいでいる感じであった。どこに降り立つのかと思ったら、往路で気になった。迷い尾根の標識にある場所に下りた。この先で少し迷った。やはり迷い尾根である。遭難碑のあるところで、道を外してしまい、間違えた踏み跡を辿ってしまった。情けないのだがどこに本道があったのかは判らなかった。なんとなく修正するようにコースを選んだら、何とかルートに乗れた。この辺りから橋の多い、小地獄、大地獄と呼ばれるところの通過となる。その言葉のように、少し危険度の高いルートが続く。ここで一人のハイカーと行き会う。人の良さそうな人で、話が弾む。今日は駒峰ヒュッテで泊まるそうだ。時間がある人は羨ましい。

 10:45尻無通過、ここでも軽装のハイカーと行き会う。やけに小屋とは反対の方にずれるので気にしながら歩いたが、最後は延々東に進み、小屋への分岐到着。ここから水平道を100mほど行くと。赤い三角形の屋根を持った立派な池山小屋があった。小屋の前には丸太を切った椅子があり、火を焚いた痕もあった。そして丸太から加工した水受けの水で、泥の付いたアイゼンを洗う。かなりの水を使ったが、なかなか減らないほどの水の量が蓄えられてあった。小屋の中も覗いてみる。ソーラーシステムがあり、電灯がつけられている。窓がサッシになっていたので、中は温室状態になっていた。左右に床があり、20名から30名ほどは泊まれるように見れた。

 小屋の横からトラバースするように道が開かれている。途中から埋もれてしまっているが、それでも薄っすらと続いている。道が完全に消え、さらに上に這い上がると稜線上にも薄っすらと道がある。笹をかき分けながら行くと、登山道に出た。ここから緩やかに登り上げると、11:36池山山頂。山頂には5人の中年ハイカーが山頂を楽しんでいた。北西を見上げるように駒ケ岳の山容が見える。展望の山である。このまま進路を東にとり、薄い道を拾いながら歩く。この道はほとんど歩かれなくなったようである。あまりにも道が薄い。12:01鷹打場通過、いやになるほど九十九折を歩き、12:19駐車場に着く。

 下りが少し長かったような気がしたが、なだらかな道であるからであろう。駐車場には自分のを含めて5台の車が止まっていた。暖かい日差しの下、着替えて、気をつけながら林道を下る。途中、綺麗な流れがあり、写真に残す。駒ヶ根で温泉に入ろうとも思ったが、高遠まで走り桜の湯に入る。500円。アルカリ泉なのですべすべぬるぬるするのであった。

 17:00頃家に戻る。予定が狂ったが、結果を出せた楽しい一日であった。

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