千枚岳 2880m   丸山  3032m   悪沢岳  3141m  

2006.08.11(金)   


  晴れ   単独   椹島から中岳避難小屋    行動時間:8H46M(バスも含む)


@畑薙駐車場6:22→(66M)→・聖沢登山口7:28→(9M)→A椹島林道分岐7:37→(5M →B滝見橋7:42→(6M)→Cつり橋7:48→(66M)→D林道(階段)8:54→(20M)→・1586標高点(三角点)9:14〜16→(65M)→E水場10:21〜24→(37M)→F蕨段11:01→(35M)→G休憩所11:36〜41→(46M)→H駒鳥池分岐12:27→( 43M)→I千枚小屋13:10〜17→(51M)→J千枚岳14:08〜16→(54M)K丸山15:10〜30→(19M)→L荒川岳15:49〜16:00→(68M)→ M中岳避難小屋17:08


cyuusyajyou.jpg  rindoubunki.jpg  takimibashi.jpg  turibashi.jpg 
@畑薙駐車場。意外にも少ないので驚いた。 A椹島ロッジ手前分岐。ここで下車。 B滝見橋。ここから大倉尾根に入山。 Cつり橋。軽装ハイカーが先に行く。
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D林道に出て、再び鉄製の階段を上がる。 E水場。2パーテイーほどがこの辺りのルートが判らず右往左往していた。 F蕨段  G休憩所。林道に降りる道なのか、塞がれていた。
komadori.jpg  senmaikoya.jpg  senmai.jpg  senmaikaramaruyama.jpg 
H駒鳥池への分岐。 I千枚小屋。宿泊者で大賑わいであった。 J千枚岳 後ろに三角点。 千枚岳から丸山方向を望む。
maruyamaraicyu.jpg maruyama.jpg  maruyamakoumorione.jpg  maruyamaakaishi.jpg 
丸山の雷鳥。同化して見えない?中央やや左の白い石の右。 K丸山 丸山から塩見(蝙蝠尾根)遠望。 丸山から赤石方面。
arakawa.jpg  hokora.jpg  arakawanishikoishi.jpg  arakawanagadake.jpg
L荒川岳 荒川岳山頂の祠は、これほどに壊れていても大事にされているようである。 下に西小石岳を望む。行きたかったが・・・。 荒川側から中岳方面の尾根。
arakawaraicyou.jpg arakawanishimen.jpg  nakadakekoya.jpg  yuuhi.jpg 
荒川の雷鳥。今度は良く見える。  中岳側から荒川岳の西面を見る。  M中岳避難小屋 良い小屋である。  この日も暮れてゆく・・・。 


 家を22:00出発。韮崎を経由して52号線を静岡に向かう。道は流れは良い。がしかし、ただただ遠い。静岡市に入り1号線を西に進む。途中、安倍川周辺で行き過ぎてしまい、ナビを頼りに修正する。見慣れた山道をぐんぐん走る。現地までは静岡からでも33キロある。富士見峠を経て畑薙ダムに降りる。ダムに沿うように車を走らせ4:30に畑薙第2ダムの駐車場に到着する。既に多くの車が止まっていたが、その量は予想されたものよりは少なかった。バナナと団子を食べて少し仮眠する。それでもすぐに目を覚ましてしまい、モゾモゾと装備をする。すると6:00頃になりバスが来た。6:30に1便出すと言う。混雑期の特例らしい。装備をしていて良かった。早い者順と言う事で、急いでザックを固めバス停に向かう。3000円を払い、後部に乗り込む。そして時間になりスタートする。畑薙第一ダムの所ではゲートがありその前に10台ほどの車が止まっていた。運転手がゲートを開けて中に入ってゆく。ゲートは再び運転手によって閉められた。ゲートの番人は親しそうに運転手に話しかけていた。


 運転手からバスの車窓から見える植物や景色の紹介を受けながらダートを行く。道はかなり状態が悪くなっている。路肩がすぐ崖のような所もあり、この先が心配される。ほぼ1時間が経過し7:30椹島ロッジの上の分岐に着く。ここで降りて林道を滝見橋の方へ行くと、橋の袂に登山口があった。最初は人工的な鉄の橋がいくつかあり、さらに先の滝のところも濡れた橋が架かっていた。暫らく行くと長いつり橋を渡るが、これが予想以上に揺れる。足元がギシギシいうたびにドキドキ感が増す。対岸に渡り、最初は緩やかに登り出す。次第に急峻になり、先を行く二人から間を空けられる。荷が重い、ただただ荷が重い。

 途中林道を跨ぐ8:53。右に少し進むと赤い鉄製の階段がある。ここを行くと、すぐに1586高点であった。山頂というより通過点である。下からダート林道を走る車の音がしている。ゲートがあるはずで、特別待遇にて入ることも出来るのか? 緩やかなアップダウンをしながら登山道を行く。後続の人にも追いつかれ、日頃では考えられない状況であった。

 もう一度林道を跨ぐ、トラバース気味に道があり右側に林道もあるのが判る。10:21水場到着。ルートを判らなくなった人(リーダー)が右往左往していた。水は冷たく、とても美味かった。この先のためにポリタンに詰める。水場からだと1時の方向に道は続いている。暫らくして蕨段三角点11:01通過。この先から荒川の展望が良くなる。展望台がどこにあるのか探したが無かった。途中にトイレを示す標識があったが、もしかしたらあの近辺だったのかもしれない。展望台までがんばろうと思いつつ歩いて居たが、なかなか現れず、道脇で休憩とした。快晴の夏の天気で暑い。水がいつも以上にありがたい。登山道上に大きな岩が多くなってきた。それに飛び乗るように足を運ぶ。12:27駒鳥池通過、見ると池の畔で昼寝をしている人が居た。いつかあんなのんびりした登山もしてみたいと思うのであった。登山道上に灰色のポリ素材の入れ物があった。表示を見ると大便を入れるらしい。はてさて、中身の下山はどうするのか。


 13:10千枚小屋到着。既にチェックインを済ませ、のんびりしている人も多い。水が無くなってきたのでここで補給。そしてすぐに出発。と言っても足が非常に重い。やっと足が前に出ている感じであった。九十九折を行くと、後から走っている人に追い越された。これは後で知るのだが消防団員らしい。さらにもう一人、大声で歌を歌いながら上がってきた人が居た。「黒沢です」などと挨拶をして通り過ぎて行った。よく判らぬ族がいるものである。分岐を山頂かと間違えるほど疲れが出ていた。

 14:08千枚岳山頂到着。360度のパノラマである。当初はマンノー沢頭に行く予定であったが、いくら時間的に1.5時間早く出発したと言っても、この時のザックの重さは、そう簡単には行動させてもらえなかった。少し休憩して丸山へ向かう。少し岩稜帯の通過があり、高度感のあるコースを行く。すると前から来た夫妻から、“雷鳥が居る”との情報が入った。登山道脇を見ると。いるいる。可愛らしいのがよちよちとしていた。すかさずカメラを構えた。これは丸山の主なのか、15:10丸山山頂到着。手で書かれた標柱がそこにあった。一種不思議な標柱である。ここも先ほど同様に展望がいい。どこを見ても迫力のある絵があるのであった。さて、次が大本命の悪沢岳である。目の前にゴツゴツとした山稜が見えている。どこまで上がれば良いのか、手前にニセピークがあるようだ。目線を下に置きながらコツコツと歩いてゆく。最後は笠ヶ岳のような感じで岩を乗り越えて行く。

 15:49東岳山頂到着。北を見ると西小石岳がなだらかに繋がっている。ここもいつか行ってみたいが、マンノー沢ノ頭も残したから二軒小屋からの方が近い、ただそうした場合は東海フォレストのバス問題がある。鳥倉から入りここまで来ようか。さて、もうここで16:00になってしまった。残すは今日のフィナーレとなる中岳避難小屋までだけなのだが、見るとかなりの高低差がある。まともにコースタイム通りに行ったら18時になってしまう。少し進むと再び雷鳥が出迎えた。今度は荒川の雷鳥である。先ほどは4匹、今度は3匹であった。時間を気にしつつ、慎重にガレ場を下ってゆく。降り出すと案外早いもので30分ほどで最低鞍部に着いた。さて登り返しである。急峻であるが、上手に道が切られていて、さほど負担にはならない、一歩一歩が楽であった。コツコツと登りあげると、目の前に小屋が現れた。ここが今日の塒、中岳避難小屋であった。17:08。


 料金を払い諸手続きを済ます。関西弁の小屋主は雄弁であったが、特異な感覚の人であった。とても丁寧で思いやりもあり、頭の切れる人であった。ツアー団体の話、トイレの使い方、リーダーの色々。話が尽きなかった。名前はYさんと言った。ビールを買い、夕食を摂っていると御仁は居なくなった。おやっと思い外に出てみると、急斜面を荒川側に下り、そして登り上げるというランニングしているのであった。5〜6本は走っていただろうか。これらの訓練はなんの為なのか、この二日後に判るのであった。夕焼けが美しく、御仁は「伊那の夕焼け」と言っていた。この日は私一人の泊まりで、夜はランタンを挟んで、工学の話、政治の話、昨今の若い子の話などをしながら夜が更けていった。温かいお茶のサービスも受け、山小屋において最高の出会いであった。最後に名刺交換をして21:00二階に上がり、シュラフに潜り込んだ。

 
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