赤顔山 1620m
2007.12.22(土)
くもり時々小雪 単独 大深山遺跡側林道から 行動時間:1H38M
@堰堤脇取付き6:31→(4M)→Aゴルフ場フェンス6:35→(4M)→B避雷舎脇尾根取付6:39→(13M)→C屏風状大岩6:52→(21M)→D三角点峰7:13〜15→(3M)→E赤顔直下岩場7:18→(5M)→F赤顔山7:23〜30→(7M)→D三角点峰帰り7:37→(28M)→G林道分岐点8:05→(4M)→H堰堤脇8:09
@小さな橋を渡り堰堤の脇から入山。(帰りに撮影) | Aゴルフ場の敷地に登りあげる。フェンスは3尺ほどの高さ。 | ゴルフ場内にはオートレーンと呼ばれるエスカレーターがあった。落ち葉だらけ。 | Bこの避雷舎の左側から取付く。 |
尾根の様子(下側を見る)。やせ尾根だが歩きやすい。 | C屏風状の大岩。真正面に立ちはだかり、かなり圧迫感がある。幅は25mほどある。 | 途中から川上村側。 | ちょっとした岩場。 |
D三角点峰。直下から。 | D三角点の中央にダンダラ棒が立っている。 | Dダンダラ棒の西側に一抱えほどの岩が立っている。(写真の左) | D三角点峰は展望がよく。このように天狗山が見える。 |
E赤顔山直下の岩場。ここは岩の上を直登が正解。最初の2mほどが登りずらい。 | 岩場を左に巻いてしまうと岩の隙間めがけての急登がある。写真は急登を終えた辺り。 | F赤顔山山頂。山城のように塁が築かれているようである。 | F山頂から登ってきた側の様子。 |
三角点から南東に下った場所。一番なだらかな所。 | G林道分岐に降り立つ。右側の林道はタイガーロープがされている。 | 大深遺跡へ向かう林道の様子。 | H取付き点脇の堰堤の様子。小さな沢のわりに短距離に何層にも造られている。 |
日本山名事典に掲載される川上村の山で、未踏の山は赤顔山のみとなった。さらに南相木村の山では峰雄山のみ。出向くのなら雪の乗ったこの時期と決めていたので、落穂ひろい的に両山を踏むことにした。雪の有無は、無積雪期なら簡単に踏めそうなので、少しばかりかの負荷をかける目的でしかない。私は同じ山を複数回登ることは稀なので、この2座を踏むことで、このあと川上村近辺に出向くことは無くなるので名残惜しいが、いつか来る一区切りが今回であると思えばそれまでである。ただし、この近辺は大好きなエリアである。他に登ってみたい無名峰はちらほらとプロットしてあり、今回登ったからとて次回が無いかと言えば嘘になる。天気予報は曇り、現地は奥秩父エリアではあるが、西の八ヶ岳の天気に同調する事が多い。降雪は覚悟の上で出向くことにした。
1:30家を出て、現地入り3:20。川上村役場側から県道2号線に入り、カワカミヴィラージュカントリークラブを目指す。今回は登り口として2点考えており、ゴルフ場からと大深山遺跡からを思っていた。先に前者を偵察としてゴルフ場内に入る。ゴルフ場はゲートや進入禁止の表示は無く、自由に入ることが出来た。少し後ろめたいが、カーナビに現れている赤顔山に近付くように敷地内の舗装路を行く。作業棟を右に見て進むと、道はだんだんと細くなり、カート用道路であるようであった。下り勾配をしばらく行くとある地点から先はまっさらな雪が乗っており、帰りに登り返せなくなると洒落にならないので適当な所で斥候は中止。最終到達地点から山頂までの直線距離は300mを切っていた。さすがにここに停めて出発するほど心臓に毛は生えておらず、ゴルフ場を後にして大深山遺跡に向かった。
1.7キロほど戻った所から西に道が入っており、そこを入るとすぐ右側にログ調の民家があった。煌々と明かりが点いており、一見公の施設かと思ったが、犬が居たり周囲の様子から一般民家だと判る。ダート林道をそのまま200mほど進むと大深山遺跡があり、針葉樹の中に関連施設の建物が建ち並ぶ。さらに進むと堰堤のある小橋を跨ぎ、その先100mほどで林道が分岐し、右側に進む道はタイガーロープで塞いであった。左の道はやや細くなり、軽四御用達の道のように思え進入はここまでとした。右に行く道は高度を上げてゆくのだが、はたして赤顔山を目指すにあたって有用なのかどうか。というのは、赤顔山の南斜面には広範囲に屏風のような岩が立ちはだかっている。方向的にいまひとつふんぎれない部分であった。地図を何度も眺めるが、やはり登れそうな尾根はゴルフ場の敷地境界に沿った尾根であり、先ほどの堰堤のある橋の場所まで戻って仮眠をとりつつ夜明けを待った。
6:31沢を右に見るように斜面を上がって行く。堰堤が3つほどあり、その先で尾根に並行するように防火帯のような溝があり、その上部を見ると大きな管が口を空けていた。そしてその上部にフェンスが見える。登ってゆくと芝生が見え、そこがゴルフ場だとすぐに判った。フェンスは低く、忍びないが敷地内に入らせていただきカート用の道を上がって行く。すると雷対策の避雷舎というのがあり、この裏手から尾根に取付く。最初は少し急であるが、下草が無いので歩き易い尾根であった。有刺鉄線が残る所もあり、やはりゴルフ場の境界線と言う事でいいのだろう。ただし有るのはほんの一部であった。そして1500m付近で、正面に大きな屏風が現れる。幅25mほど高さは15mほど。ここは大きく右(北)側を巻く。ゴルフ場の直上であり、落石をしないよう注意しながら進んで行く。尾根に再び戻り南斜面を見るとかなりなだらかで、今歩いている尾根より南斜面の方が歩きやすいのではないかと思うほどであった。
7:13三角点峰に到着。直下で少し岩部もあるが問題になるほどではない。山頂からは天狗山が見事であった。三角点は、三角点の上にダンダラ棒が立てられ、三方に針金でつっぱっているものであった。この仕様はこのエリアでかなり多い。初めて見たのは扇平山だったのだが、川上村エリアではスタンダード仕様なのだろう。作法で言えば川上流なのか判らぬが、三角点の本来の正しい形なのかもしれない。さてこの先の尾根だが、一見ルートが判りずらいが南側に少し下ると踏み跡が続いている。そして最高点直下に再び大岩が現れる。幹に穴の開いたマツが左にあり、地形的に自然と南斜面に足を進めて行くと、その先で急な斜面を這い上がらねばならなくなった。針葉樹が堆積したふかふかの落ち葉の下はザレであり、結構に足を取られつつ上がって行く。尾根に上がり西側を見ると石が城塁のように組まれているような場所が見えた。ここが赤顔山の最高点であった。展望は無いが居心地は悪くない。アカマツの間から天狗山が見えるが、先ほどの三角点峰には敵わない。
下山。岩場を往路は南を巻いたが、そのまま尾根上を下ってみると意外や歩ける。往路は岩を前にして少し北側を直上するのが正解のルートのようである。ここは2mほど這い上がる感じであるが、その先は南を巻くより遥かに楽になる。急激に冷え込んできたのでそろそろかと思っていたら、案の定白い物が落ちてきた。三角点峰からは往路を辿らず南側に下って行くことにした。下り過ぎると危険地帯に入ってしまうので東南東方向に足を進める。この斜面は尾根から見てなだらかだと思ったが、落ち葉の下はザレた石が多く、あまり歩き易い状況ではなかった。ガラガラと音をたてながら高度を下げてゆく。そして広葉樹から針葉樹になる辺りで、地面一面が笹の原になった。この時期の寂れた色彩のなかで、緑が濃く、輝いているようで見事であった。一応尾根らしい所を拾うようにして行くと、途中からピンクのマーキングが続くようになり、降り立った先は今朝訪れたタイガーロープがされた分岐の場所であった。下からこの尾根を見ると、2mほど切り立った上から始まっている。林道の作道により切り立っているようだが、最初に訪れた時には全く目に入らなかった小尾根であった。
4分ほど林道を辿り車に戻る。途中にある大深山遺跡を見学して、次の峰雄山に向かう。