大棚  1268m     西ノ丸   1297.3m     樅ノ木沢ノ頭   1306m   

  油沢ノ頭   1310m   ブナノ丸  1340m    菰釣山  
1379m   ブナ沢ノ頭 1229m

  中ノ丸  
1280m  城ヶ尾山   1199.1m   大界木山  1246m  モロクボノ頭 1190m

  畦ヶ丸   1292.6m     シャガクチ丸  
1191m  水晶沢ノ頭  1278m 

 加入道山  1418.4m     (日本山名事典記載の山のみを列記)

 
 2007.11.23(金)   


   晴れ   山伏峠〜モロクボノ頭:同行者あり  モロクボノ頭以東:単独   山伏峠から    行動時間:8H17M 
          


@山伏峠トンネル東側6:06→(7M)→A山伏峠6:13→(13M)→B大棚6:26〜29→(31M)→C西ノ丸7:00〜04→(12M)→D西沢ノ頭7:16→(11M)→E樅ノ木沢ノ頭7:27〜33→(11M)→F油沢ノ頭7:44〜48→(17M)→Gブナノ丸8:05〜07 →(23M)→H菰釣山8:30〜35→(10M)→I菰釣避難小屋8:45→(15M)→・ブナ沢ノ頭9:00〜02→(15M)→J中ノ丸9:17〜20→(27M)→K城ヶ尾山9:47〜58→(25M)→L大界木山10:23〜26→(31M)→Mモロクボノ頭10:57〜11:01→(16M)→N畦ヶ丸避難小屋11:17〜18→(2M)→O畦ヶ丸11:20〜31→(13M)→Mモロクボノ頭再び11:44→(25M)→Pバン木ノ頭12:09→(15M)→Qシャガクチ丸12:24〜27→(27M)→R水晶沢ノ頭12:54〜58→(31M)→S加入道山13:29〜35→(4M)→《21》下降点13:39→(44M)→《22》登山口14:23


yamabushitougehigashi.jpg  kyuutonnneru.jpg  yamabushitouge.jpg  oodana.jpg 
@山伏峠下トンネル東(道志)側 旧トンネル出口から登山道に入る。 A山伏峠(トンネル上)。御正体山への道標がある。 B大棚
oodanashita.jpg  tocyuukaranishinomaru.jpg  nishinomaru.jpg  nishinomarusankaku.jpg 
水ノ木分岐 途中の開けた場所から西ノ丸 C西ノ丸 C西ノ丸三角点
nishizawanokashira.jpg  mominokizawasaikou.jpg  mominokizawahyoushiki.jpg  aburazawa.jpg 
D西沢ノ頭 E樅ノ木沢ノ頭最高点。 E樅ノ木沢ノ頭標識ピーク。 F油沢ノ頭
bunanomaru.jpg  bunanomarukakouten.jpg  komoturushi.jpg so-ra-.jpg
Gブナノ丸 Gニナノ丸から白井平への下降路。 H菰釣山 Hソーラーパネルを設備した観測設備。
komoturushifuji.jpg  komoturushihinangoya.jpg  komoturushihinangoyanaibu.jpg  nakanomaru.jpg 
H菰釣山からの富士 I菰釣避難小屋。かなり新しい。窓は2重サッシ。 I居心地の良い室内。 J中ノ丸。
jyougao.jpg  jyougaosankaku.jpg  jyougaotouge.jpg  daikaigi.jpg 
K城ヶ尾山。樹木の無い明るい山頂。 K城ヶ尾山三角点。 城ヶ尾峠 L大界木山
daikaigioomuro.jpg  morokubono.jpg  azegamaruhinangoya.jpg  azegamarusuto-vu.jpg
L大界木山から大室山。 Mモロクボノ頭 N畦ヶ丸避難小屋 N室内中央に大きなストーブが設置されている。
azegamaru.jpg  azegamarusankaku.jpg  nigiyaklana.jpg  bannoki.jpg 
O畦ヶ丸 O畦ヶ丸三角点 O賑わう山頂。 Pバン木ノ頭
shizai.jpg  syagakuchimaru.jpg  syagakuchiaxtupu.jpg  suisyouzawa.jpg 
バン木ノ頭以東の登山道脇にはフェンス用資材が多々見られた。 Qシャガクチ丸。気にしていないと通過してしまいそうな場所。 Q道標に鉛筆書きで山名が記してあった。 R水晶沢ノ頭。明るく広いピーク。
suisyouaxtupu.jpg  sagyoucyuu.jpg  shiraishitouge.jpg  kakouten.jpg 
Rこちらも山名を記すものはこれのみ。 途中の作業現場。尾根中央にフェンスが建てられている。 白石峠。箒沢への下降点。 《21》大久保地区(道志の湯)側に下る下降点。 
kanyuudou.jpg  kanyuudousankaku.jpg  kanyuudoukoya.jpg  kanyuudoukoyanaibu.jpg 
S加入道山  S加入道山三角点 S山頂から加入道避難小屋を見る。 避難小屋内部。毛布と布団が積まれている。
azumaya.jpg  shikayoke.jpg  tozanguchi.jpg  cyuusya.jpg 
途中の東屋(水場) 鹿避けの門扉設備。 《22》登山口 《22》登山口から見る駐車場。


  

 ここ最近あまり座数を気にして山に入ることが無かった。そんな中、今回は関西の雄であるO氏が山中湖付近に出没するとの連絡が入った。氏は既に沖縄から北海道までの日本全国の山を2700座近く登っている。全て異なる山での2700座である。私の把握状態が鳥なき里の蝙蝠なのかもしれないが、踏破座数にかけては右に出る者は居ないのではないかと思う。氏は目指せ3000座だそうだ。山を歩かない人にしてみると天文学的数字に思えるだろう。そんな氏に便乗して、少し座数を増やしてみようと出向くことにした。さらには、中国地方を行脚した帰り道のN氏も合流するようであり、久しぶりに賑やかな山行が期待出来た。ちなみにN氏は世界の5大陸の最高峰を踏んでいる。みんな“すげェ〜”のであった。

 

 1:15家を出る。我が家から山伏峠までの距離を測ると、野辺山を越えるのも雁坂峠を越えるのも1キロほどしか変わらず、自ずと野辺山経由の選択となる。その野辺山には、路面に薄っすらと雪が乗っていた。韮崎に出て、20号、137号と繋いで御坂峠を越える。そして138号で山中湖に出て時計回りで413号に入る。山伏峠には4:35到着であった。峠の山中湖側の登山口に入ろうとすると、20mほどでチェーンが張られ進入禁止になっていた。それからその奥の敷地に7〜8頭の犬が繋がれていた。前回も胡散臭い場所だと思って見ていたが、さらに胡散臭くなっていた。トンネルに近い路肩に駐車スペースもあるが、これではここに車を置いての入山は避けたい。200名山の御正体山があるわけで、行政ももう少しこの辺りを気にすれば訪問者も増え、お金を落としてゆくであろうに。当初はO氏、N氏の両氏にお世話にならず、単独で入山するつもりであったのだが、両氏が車中泊する「道の駅 どうし」へ向かった。

 

 道の駅には両猛者の車があった。前夜祭で疲れ果てたのか、起きる気配は無い。こちらも右に倣えで、後ろに移り仮眠となる。最近思うのだが、この数分でもの仮眠が、山行するにあたってとても体が楽になる。今までは到着してすぐに歩き出すことが多々あったが、なるべくなら仮眠を設けることにした。本来なら前夜に到着できればいいのだが、我が就労体制では無理なのであった。5:30猛者達が動き出し、6時に山伏峠スタートとして準備をした。N氏はすでに踏破している部分もあるので同行はせず、峠までの送迎役を引き受けていただいた。

 

 6:06 O氏と共に山伏峠の道志側から入山する。旧トンネルを目の前にして登山道を上がって行く。山伏峠には相変わらず赤い道標が建っていた。ただ、南側への地主が造ったと思われた標識は無くなっていた。完全にルートを封鎖してしまったと言うことなのだろうか。知らずに山中湖側に降りた場合は、必然的に犬に吠え立てられる事になるだろう。大棚からの下りで登山道を笹が覆っている箇所が10mほどある。送電線の鉄塔を左に見ながら、右の先に西ノ丸が円錐形に見えている。ハンターの銃声が何処からが聞こえてくる。どうやら付近は禁猟区ではないようだ。やや急峻を駆け上がり西ノ丸。大きなテーブルと三等点にしては大きく見える三角点が鎮座していた。この先もほとんど同じような調子で各ピークを越えて行く。樅ノ木沢ノ頭は、長細い山頂部で、東側が高いようであった。今日の無線界は、東京と山梨でコンテストを行っている。至極スムーズに儀式をこなして各山頂を後にする。

 

 相変わらず道の状態は一級であり、油沢ノ頭からは一つ小山を登りあげ兵站路を進み、少しの登り上げでブナノ丸到着。ここは富士見峠への下降点にもなっており、赤い道標がその方向を示していた。少しロケットスタートをしていたので、アップダウンの積算でだんだんと足が重くなってくる。後ろから容赦なくO氏に追い立てまくられる。見えないとばかりに歯を食いしばり辛抱の登山が続く。

 

 菰釣山は展望の良い山で、富士の眺めが良い。南側には気象観測をしているらしい機材が置かれ、ソーラーパネルを擁し電波に乗せてデータを下界に送っているふうに見えた。先に進むと菰釣避難小屋が有るのだが、とても新しい小屋で、窓はなんと2重サッシであった。さらには横開きの扉は、開閉の閉の方は錘を利用した自動ドアであった。山小屋も凄い事になってきた。我が家より住み心地は良さそうである。内部は木の香りが漂い居心地の良い場所であった。ブナ沢ノ頭を経て次の中ノ丸へが、この稜線で一番急なルートとなる。細かいピッチでコツコツと上がる。中ノ丸は、雑木の生い茂った山頂で、次に来る城ヶ尾山とは相対する様相であった。城ヶ尾山は樹木が無く開けたススキの原であった。三角点はコンクリートで出来ているかと間違うほどに綺麗な表面をしていた。その脇に腰掛けるのに適当な倒木が転がっており、そこに座り朝食のヤキソバパンをほうばる。

 

 城ヶ尾峠を出発し、大界木山への手前で左に降りている切開きがある。登山道右手には白い看板が有るのだが、ここが浦安峠への下降点となる。今日のO氏は、畦ヶ丸を踏んだらここまで戻り、北に下って秋葉山までの4座を踏んで行くそうだ。一方私はモロクボノ頭からさらに北進するつもりであった。大界木山からは大室山が見えるようになる。本当は大室山を経て鐘撞山まで足を進めたいのだが、車が道志側にあることを考えると、加入道山を踏んで道志側に下るのが無難なところであった。モロクボ沢ノ頭にザックをデポして空荷で畦ヶ丸に向かう。途中に鎖場が有るのだが、腐食と耐久に重きを置いた鎖であり、タイガーロープでも十分な場所であった。畦ヶ丸避難小屋は、内部中央に大きな薪ストーブが置かれ、炭の香りが充満していた。室内においてこのストーブの圧迫感は大きいが、これからの時期には有用な設備であった。

 

 畦ヶ丸に到着すると、意外や登頂者が多い。総勢10名が居た。その中に他ルートで一足早くに登頂したN氏も居たのだが、ここ畦ヶ丸はなぜにこれほどに人気なのか。展望が良い訳でもなく、ここを最終目的地としたような感じの方が多く見られた。人を惹きつける魅力のある山なのだろうか。たまたまだったのかもしれないが、これまでのピークでこの賑やかさは無かった。N氏を加えた3人でモロクボノ頭まで戻り、この先は三人三様のコース取りをする。O氏は平指山を目指し浦安峠への下降点に向かう。N氏は林道に降りるべく忘路峠から下降。そして私は白石峠へ向けて北進となる。個々の拘りを持った三人であり、これらはいつもながらの行動でもある。

 

 単独行に切り替わり、急下降をしてゆく。辺りからはライフルの銃声が轟く。バンノ木ノ頭を越えると、稜線の登山道脇にフェンス用の資材が点々と置かれていた。シカ避け用の防護柵のようであるが、この付近はまだ食害には遭っていない様で、先行対策なのであろうか。この辺りから起伏の少ないなだらかな登山道になる。シャガクチ丸は通過点のような目立たない場所である。道標が建っているのだが、その中央を良く見ると鉛筆書きで「シャガクチ丸」と書いてあった。水晶沢ノ頭でも同じようないたずら書きがあったのだが、こちらは木に彫り込みがされていた。

 白石峠が近くなると、6名の作業員がフェンスを建てる工事をしていた。二言三言会話を交わすが、山で働いてはいるものの、付近の地理には全く疎いようであった。「ごくろうさま」と声をかけつつ背を向ける。白石峠を過ぎ、次に大久保地区側に降りる下降点が有るのだが、今日はここから下る予定であった。その先に、最後の加入道山を踏まねばならない。トランシーバーからは、既に
N氏は車に到着したとの連絡が入る。急いで駆け上がる。加入道山の山頂部も樹林が囲む山頂であり、東側の山腹に避難小屋がある。内部は泊ると言うより休憩に適しているような感じの小屋であった。ただきちんと毛布も揃っていて泊る部分を忘れた小屋ではない。

 

 さて後は下るのみ。やや急いで下って行く。下降点から下ってゆくと、150m進んだ辺りに崩落している場所があるが、全コースで痛んでいたのはここだけであった。なだらかな道で高度を落としてゆくと、谷あいからの川のせせらぎが聞こえてくる。そんな中、かなり近くで銃声がする。全く相反する音質であり、耳の中は混乱し複雑な気持ちにもなる。さらには「かわいそう」「駆除」などの言葉が頭の中で錯綜する。東屋を経てどんどん下ると、鹿の侵入避けの門扉が設けられ、そこから人間様は通過するようになっていた。この施設はルート上に2箇所あった。辺りは植林地のようで幼木から若木になった杉が見られた。そしてしばしで登山口に降り立つ。川沿いには大駐車場が設けられ、そこでN氏が待っていてくださった。車を置いてある道の駅まで送ってもらい周回終了。

 10分遅れくらいでO氏も紅葉山から降りてきた。紅葉山からの急峻の下りは酷く疲れたらしく「もう山は登らない」と吐いていた。御仁からのこんな言葉は、すぐに右の耳から左の耳へ通り抜けて行くのだが、確かに疲れている風であった。一緒に行っていたら同じ目に遭ったかと思うと・・・。行かないで良かったと密かに安堵するのであった。

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