松尾山  1677.8m    

 2007.10.28(日)   


   晴れ    単独     乙見山峠下のトンネルから      行動時間:2H45M


@トンネル西側登山口5:54→(8M)→A乙見山峠6:02→(24M)→B1654高点6:26→(41M)→C松尾山7:07〜 34→(40M)→B1654高点帰り8:14→(18M)→D乙見山峠帰り8:32→(6M)→E下山8:38


tozanguchi.jpg  mizuba.jpg  tougejizou.jpg  hyoushiki.jpg 
@登山口から見るトンネル(右端)。 水場の塩ビパイプ。 A乙見山峠のお地蔵様。 Aお地蔵様側から南側。
rindougawa.jpg  1654kita.jpg  1654nonansei.jpg  touboku.jpg 
A乙見峠から林道への道。 B1654高点付近の様子。山頂の前後で少し漕ぐ。 1654高点南西のやせ尾根。 松尾山の一つ東側のピーク付近に、ルート上に杉の倒木あり。 
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松尾山直下。ここから少し藪漕ぎ。  このようなリボンが下がるが、この付近のみ特に道は確認出来ず。  C松尾山山頂の様子。  C松尾山三角点。 
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C松尾山から地蔵岳と乙妻山。  C松尾山から後立山。  C松尾山から金山。  C松尾山から堂津岳。 
mokuhen.jpg  matuoyakeyama.jpg  yanagiharahe.jpg  ma-kingu.jpg 
C山頂にこのような木片が落ちていた。  C松尾山から焼山。  C山頂から柳原岳へ続く切り開き。  1654高点付近の稜線にはこのようなマーキングがちらほら見える。 
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D乙見峠帰り。  E林道に降り立つ。     

 

ボトボト雨粒がボンネットを叩く。乙見山峠下のトンネル脇で車中泊をしていたのだが、台風20号の影響か、夜長中降り止むことは無かった。丁度上に樹木が生い茂り、通常の雨粒の何倍にもなって落ちてきていた。大雨の場合は、樹木の下は逆効果のようであると学習した。おかげで熟睡時間は3時間ほどで、あとはラジオを聞きながら夜明けを待った。

 

夜間でも林道利用者が居るかと思ったが、この日は皆無。少し夜が白み始めた頃にトンネル内から轟音が響き、一台出てきたが、ユーターンして再びトンネルに潜り込んで行った。夜中はしっかりと雨であったので、雨具を着込み準備する。当初は柳原岳の予定であったが、どうも前週出張時の長時間の立作業が影響しているのか、土曜日の行脚でも両膝が痛く、そこまでがんばれる状況で無くなっていた。中止にするのも勿体無いので、中間地点の松尾山までと予定を変更した。

 

トンネルから西(小谷村側)に20mほど進んだ場所から、北側の斜面に立派な道が入っている。なだらかな九十九折の道を行くと途中に小さな水の流れがあり、斜面側の枯葉を退かすと、そこには塩ビのパイプが残っていた。以前は良く使われていたのかもしれないが、今現在は落ち葉に埋もれるほどに使われていない状況であった。

 

歩き出しから6分ほどで乙見山峠に到着。薬師岳側にお地蔵さんが一体あり、松尾山側に表示の消えた大きなトタンの看板があった。峠越えの道は妙高側にも続いても良いように思うが、道幅は確認できるものの小谷村側の状態とは雲泥の差で、藪状態になっていた。その代わりにと言ってはおかしいが、松尾山側にそれなりの道形が続いていた。薬師岳側へは、なんとなく踏み跡が在る様な無い様な感じであった。左(東)側から朝日が射し、右(西)側から冷たい風が吹き上げる。最初の倒木は大きく西側を巻いた方が楽である。最初からなかなかの急登となり、残雪期であればキックステップで登って行く場所であろう。ルートがやや藪っぽくなる場所には、古いピンクのリボンがこまめに縛られていた。

 

1654ピークの前後で少し漕いで進む場所があるが、下には道形があるので、よくよく下を見ながら追えば良い。そこを過ぎるとやせ尾根に変わり、明るい展望の良い尾根が続く。松尾山の東のピーク付近には倒れたばかりのような杉の倒木があり、乗り越え通過。そして松尾山の直下の鞍部が15mほど藪漕ぎとなる。赤い布が付いており、それが方向を示しているようなのだが、どこを見ても道形は無く、両手で笹を漕ぎながら進んで行く。道は常に稜線の高い所にあるので、南側に下り過ぎないように北側を気にしつつ進むのがいいだろう。北側が切れ落ちていて、やや崩れやすい柔らかい地形の場所もあるので、足を置く場所に注意したい所でもある。

 

松尾山の山頂は、4畳ほどの広さがあり、周囲に低木の雑木が生えその上から展望が楽しめる。遮る物はその雑木なのだが、360度の展望と言っても過言ではないほどに見渡せる。朝日の方向には地蔵岳が大きくあり、その右側に乙妻山が見える。柳原岳の奥には堂津岳もデンとしており、180度振り返ると金山と焼山が聳えている。もちろん妙高山や火打山もしっかり見えている。これぞ台風一過と言うような天気であった。後立山もすこぶる綺麗であった。目線を地面に移すと、三角点の廻りには測量時の木片が散乱し、みだらな感じであった。その中に白地に黒で文字が書かれた木片が落ちていた。なんとなく松尾山と判読できたが、他は全く読み取れなかった。ここから柳原岳への道形もしっかりしている。おそらく途中で結構な藪漕ぎがあるはずである。今の時期だとここから2時間強ほどかかるであろう。十分行ける時間だが、既に膝が悲鳴を上げていた。十二分に展望を楽しみ往路を戻る。

 

往路と同じく直下の暗部からはやや難儀する。笹だけならいいのだが蔓性の植物も生え、それが悉く行く手を阻む。植物には可哀相ではあるが、鎌や鉈を持って入った方が楽であろう。金山側を見るのなら、一番の展望所は1654高点であり、ここからは樹木に邪魔されずに撮影可能であった。乙見山峠に戻り、次に繋げる為に薬師岳側の稜線を見上げる。楽なのは残雪期であるが、今日歩いたほどの植生ならこの時期でも狙えるかもしれない。

 

林道に降り立ち着替えをしていると、江戸ナンバーの四駆が来て、すぐに三脚をセットして後立山を狙い始めた。切れの良いシャッター音を聞いているだけで、写真の仕上がりが判るようでもあった。

chizu1.jpg

 

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