戸蔵 1980.6m 大野川尾 2066.6m
2007.2.24(土)
晴れ(小雪) 単独 スキー 行動時間:10H23M(赤田沢橋から)
@赤田沢橋下を出発。舗装路は既に雪が無い。 | A旧道入口 | 峠まで1.2キロ標識 | みねの茶屋直下 |
Bみねの茶屋 | B野麦峠から鎌ヶ峰方面 | 途中のブルーシート。中にはベージュ色のタンクがあった。 | この辺りは見出標も多い。 |
C1793高点から野麦峠側斜面。 | C1793高点から戸蔵側 | 途中から鎌ヶ峰方面の様子。雪雲に覆われている。 | 尾根は明るく気持ちが良い。 |
途中の鞍部にあった観測台 | D戸蔵北峰山頂(三角点ポイントではない) | D戸蔵北峰から南側 | Eルートミスをして松本側の1950m高点の方へ行ってしまう。写真は松本側から県境に戻った場所。 |
県境上1874高点から戸蔵を見る。 | F1874高点の西の最低鞍部から大野川尾の稜線。 | 頂上手前の尾根の様子。 | G大野川尾山頂。純白無垢の雪がある。 |
H北に張り出した2080m峰から北側。 | H2080m峰から東側の展望。 | 今日もオフリミッツ。 | G大野川尾の帰り。 |
Fの最低鞍部南の斜面の様子。(下から撮影) | I林道に乗る。真っ直ぐ道形が降りている。 | 橋を渡りシール無しで登り上げてきたところ。 | 途中から大野川尾を振り返る。 |
林道途中(斜面より3mほど下)にあった銘版。「脇谷林道」と書いてある。 | 谷の様子。流れが見えているところも多い。 | 4つほど堰堤を越えて39号に向かう。(39号側から撮影) | J野麦峠から39号を下って、最初の谷のところに出る。フェンスの延長側が野麦峠。 |
野麦峠手前のゲート。ゲートの門扉は、雪の上に300mmほど出ていた。 | K野麦峠帰り。トレースから、今日は一人しか入山しなかったようである。 | L旧道入口 | M赤田沢橋の除雪終点箇所に下山。 |
週中の忙しさから行き先が決まらず、とうとう休日前夜になってしまった。しょうがないので様子が判っているエリアに行く事に決めた。3週続けて同じエリアに入ったのは初めてであった。
家を2:40出発。途中の奈川のトンネル群の中で、この日もランニングをしている人が居た。時計は5時5分。あのカーブするトンネルで恐ろしい目に遭った事は無いのだろうか。現地着5:25。 赤田沢橋の30mほど下の路肩に停めるのだが、雪の塊があり、まー大丈夫だろうと思い突っ込んだら、金属でも当ったように激しくガリガリと音がした。雪をなめると痛い目に遭うので要注意である。除雪した雪なので圧縮度も高いようなのだった。
さて出発。橋を渡り除雪の塊を乗り越えてスキーを履く。緩やかな勾配で非常に歩きやすい。雪は50mmほどしか沈まないくらいに硬かった。途中左に行く道があるが赤田牧場へ行くようである。トレースから前週のスノーシューハイカーらは牧場の方を歩いたようである。そのまま林道を行く。途中右手に「源」と書かれた石碑があったが、なんだったのか。
すぐに旧道に入る。こちらもなだらかで橋を渡った先から九折を繰り返しながら高度を上げる。このあたりも雪が締まり歩きやすい。先ほどから気になっていたのだが、スノーモービルがここを走ったらしい。緩やかとはいえ、それなりの勾配はある。スノーモービルの登坂力を見せ付けられる。しかしトレールは途中で消えていたので、峰の茶屋に登り上げたのではなく、違うところへ出たようである。
お地蔵さんが3体あり、雪から顔を出していた。昔からここには有ったそうなのだが、心無い人による盗難に遭い、心ある人により復元されたようである。6:49峰の茶屋に着く。1週前のトレースは雪に覆われていた。少しお助け小屋の方へ進み休憩をする。朝日が当たり、周囲は神々しいばかりに輝く。鎌ヶ峰方面もここから一度アプローチをしてみたい。そんな斜面の様子なのであった。
戸蔵(とぞ)に向けてみねの茶屋の脇から取り付く。なだらかな斜面に見出標の赤い表示が目つく。途中にブルーシートを被ったタンクらしいものがあった。もしかすると。2週前に小鉢盛山へ行くときに見たのも同じ物なのかもしれない。箒なども横に添えられていた。1793高点までは緩やかな斜面で、ここの山頂には刃物の跡があり、人が入っているようであった。ここからはアップダウンの続く尾根を行く。途中右側が開けるのだが、生憎雪雲が垂れ込めていて展望は利かない。手前の牧場の白い大地が目立つのみであった。さらに足を進めると、変な所に観測台が設置してあった。朽ちた大木に縛り付けてあるのだが、山頂でもなく、どちらかと言えばピークとピークの間の鞍部である。まー観測台なので観測に使うのであろうが、場所が場所だけに良く判らなかった。
戸蔵には特に問題なく到着。ここまでにはいくつかのマーキングが見られた。三角点より北のピークの方が高いようであり、そこで儀式とする。この先はマーキングは皆無であり、県境稜線をたどるのだが、ボーッとしていたら1950m高点のほうへ足を進めていた。1947.3m三角点の方へ進んでいたのであった。なにか景色がおかしいので、磁石で方向を確認すると180度逆を向いている。左(北側)を見るとどうも戸倉谷を見ているような景色にも見え、県境の進路を変える部分は要注意箇所であった。特に明瞭な尾根が降りているわけではないので、まっすぐ方向に進みやすいのであった。15分くらいロスしただろうか。ルートを修正して高度を下げて行く。青い空はあるのだが、小雪が舞い、辺りは雪雲が垂れ込めていた。
最低鞍部からスキーのヒールサポートを一番上にする。ここの間の少しだけ急峻であった。尾根は右に緩やかにカーブし山頂に続いている。この辺りでどこかのスキー場の音が風に乗って聞こえてきた。おそらく北側にある乗鞍高原スキー場からなのだろう。最後はなだらかな斜面をゆっくりと上がって行く。
山頂到着。広い山頂で、樹林がまばらに生え閉鎖感はない。乗鞍方面は雪雲。少しここに居たがどこか展望は楽しめないものかと北側に飛び出た2080mピークに上がってみた。奈川方面の展望は抜群で、腰をおろして休憩とした。今日は低気圧の通過で風が出るはずなのだが、ほとんど無いに等しかった。いつものようにお湯を飲んでパンをかじる。今日もヤキソバパンである。
12時を回ってしまったので下山となる。シールを外して下るのだが、ここは300mほど下ってからシールを外すのが吉である。滑れるが軽いアップダウンがある。降り過ぎないように気をつけながら、やや左(東)を狙いながら滑り降りる。地形が入り組んでいるのでかなりギャンブルであったが、下って行くと開けたところがあり、その下に林道が上がってきていた。歩きやすいので辿ることにする。少し下ると谷に対して右岸に行く道と左岸に進む道がある。右岸だとかなり下に下りてしまいそうなので、左岸を行くことにした。林道はすぐに下りになるだろうとシールを付けず、1本上がったが、林道がターンした先を見ると延々と登り勾配で続いている。すぐにシール歩行に切り替え闊歩する。
途中に林道の銘版があった。歩いている所より3mほど下の斜面である。雪が3mもあるはずが無いので、最初から少し下がった所に付けたのだろう。そこには「脇谷林道」とあり延長450mとあった。林道をまま進むとカーブミラーがいくつもあるのだが一つとしてカーブミラーの役目をしておらず、あさっての方向を向いていた。そして予想外の事態に・・・。林道が止まっていたのだった。そのまま39号と繋がるのだろうなどと思っていたのだったが、現地の林道の道形の先は谷だった。しょうがないので林道終点の尾根を下ることにした。最初は割となだらかな尾根であったが、谷が近くなると思い切り急峻になった。滑落しないようにエッジを利かせ、トラバースを数回し谷に降り立った。谷には流れも見えていてスノーブリッジを確認しながら雪に繋がりながら降りて行く。堰堤が4箇所ほどあり「左」「左」「右」「右」で降りて行った。逆では乗り越えられない場所もあり、乗り越えても下流に降りられない所もあった。そして降りついた先は、野麦峠から下って最初の深い谷であった。ここから登り返しで野麦峠を目指す。山頂から下ってきたものの、滑り降りてきた箇所は少ないので疲労が多い。
県道39号をゆっくりと足を進めて行く。目の前に紅白のゲートが雪の上から300mmほど顔を出していた。右手を見ると野麦峠の館のグレーの施設が見える。「戻ってきた」という満足感が沸いてくる。雪の上には自分のトレースしかなく、本日峠に上がったのは一人のようである。みねの茶屋の前でシールを外し旧道を滑り降りて行く。だが、斜面は朝と同じ状態で、ガリガリであった。ほとんど滑りにならなく、ずり落ちるように高度を下げる。エッジを利かせブレーキをかけるのに精一杯であった。旧道から再び39号に出ると、この先の斜面はなだらかで、風のように滑り降りて行く。そして10分も掛からずに赤田橋のところに降り立った。
スキー山行だったのだが、今日は滑る山でなく登る山であった。この後、乗鞍高原に向かい「湯けむり館」に入る。ここは大勢のスキーヤーで混んでいた。湯は硫黄泉で乳白色。芋の子状態ではあったものの気持ちよく浸かる事が出来た。湯を上がり、今日のねぐら(車中泊)の道の駅 風穴の里に向かったのであった。