八紘嶺 1917.9m
五色ノ頭 1859m 大谷崩ノ頭(大谷嶺 行田山) 1999.7m
山伏 2013.7m
2007.9.15(土)
雨 単独 安倍峠から山伏までのピストン 行動時間:9H13M
往路
@安倍峠登山口5:40→(20M)→A分岐6:00→(64M)→B八紘嶺7:04→(39M)→C五色ノ頭7:43→(23M)→D行田山登山道下降点8:06→(17M)→E大谷崩ノ頭8:23→(30M)→F新窪乗越8:55→(76M)→G山伏10:11
復路
G山伏10:29→(61M)→F新窪乗越11:30→(31M)→E大谷崩ノ頭12:01〜13→(34M)→C五色ノ頭12:47〜55→(43M)→B八紘嶺13:38〜44→(48M)→A分岐14:32→(21M)→H安倍峠登山口14:53
@「峠の香和屋」と書かれたトイレ。登山道は写真左正面。 | A分岐。八紘嶺は右手に。 | B八紘嶺山頂全景。 | B八紘嶺三角点。 |
B八紘嶺の山梨百名山の標柱。抜かれて移動されている。 | 八紘嶺の西側で、登山道が尾根を外れる場所。 | C五色ノ頭のケルン。登山道の南側。 | C五色ノ頭の表示。 |
C五色ノ頭全景。東から西を撮影。 | D林道への下降点。達筆で書いてある。 | 刈り払いしたての道の様子。 | E大谷嶺の静岡標識。 |
E早川町の行田山の標識は文字が削られてしまっている。 | E山頂に咲くトリカブト。 | Eミレニアム石碑の、行田山の文字も削られている。 | E唯一早川中学校の石碑のみが行田山を記す。 |
大谷崩ノ頭の西側の登山道の様子。(西から東を撮影) | F新窪乗越 | 途中登山道をワイヤーロープが4本跨いでいる。 | G山伏山頂 静岡標識。 |
G山の字が焼かれた標識。手前に二等三角点。 | G山梨百名山の標識。下の「山梨百名山」の文字は削られている。 | G大笹峠への道。薄っすら道形が見える。 | G山伏小屋への道。 |
山伏北東稜線の笹枯れ。 | 大谷崩ノ頭西側のフジアザミ。 | H登山口の駐車風景。 |
今週は前週の長駆の余韻があり、さほど山に対しての欲がなかった。さりとて天気は良いようなので出かけない手は無い。1ヶ月前に下見をしておいた安倍峠に再度出向く事にした。
1:20出発。いつも通りに141号線を南下して52号線で身延に向かう。途中仮眠を入れながら、安倍峠の「峠ノ香和屋」に4:50到着。辺りはガス。さらには雨が降り出してきた。ちょっと仮眠と後ろに移り、目を覚ましたら5:30であった。大急ぎで準備をして雨具を着込む。
5:40登山道をスタートする。登山道上は、台風9号の影響か落ち葉が多い。10分ほど行くと、稜線をはずれ南側にトラバースするように進む。植林帯を越えるとそこに分岐があり、八絋嶺は右手(北)に進む。分岐を真っ直ぐ行けば旧の登山口に行くのであろう。ガレ地の九十九折近辺にはロープが流してあり、管理がしっかりされている。雨で雨具が脱げないのだが、中は既にサウナ状態であった。今日も好天予報であったのに・・・。
登山道はしばらく前に草刈機が入ったようで、枯れた葉が堆積している場所もある。よって深さが判らずやや歩き辛い場所もある。山の中を箒で掃くわけにはいかないから、ここら辺はしょうがないだろう。アップダウンもいくつかあるが、道がしっかりしているので、ほとんど苦にならない。
急いだ割にはしっかり時間がかかり、八絋嶺山頂到着7:04であった。山梨百名山の標柱が抜かれ、後部の木にもたれかけてあった。この領域には派閥があるようである。静岡県の標識がしっかり立っているということは・・・。まー色んな思惑があるのだろう。視界もなく遠望も利かず休憩無しで通過。再びアップダウンをこなして行く。
五色ノ頭は、雑木林の中のぱっとしないピークであった。最高点の南側に小さなケルンがあり、判読不能の木がそこに立てられていた。何か山頂を示すものは無いかと探してみると、登山道の北側にシルバーの鉄板が落ちており、ひっくり返してみるとオレンジ地に黒で山名が書かれていた。朽ちた丸太に乗せておいたが、縛っておかないといずれ落ち葉にまみれてしまうであろう。ここもほとんど休憩なし。大半が稜線のすぐ北側を歩く道が多い。大谷崩ノ頭(大谷嶺または行田山)に近くなると、つい最近に刈り払った跡があり、刈り取られた笹はまだ青々していた。山頂を直前にして南側に下りる下降点がある。ここの分岐標識は至極達筆であった。
8:23大谷崩ノ頭到着。ここは標高が2000mである事から、2000年にミレニアムな山として賑わった山である。しかし現在は、当時の様子とはだいぶ違った山頂になっていた。「行田山」と書かれた標柱は「行田」の字が削り取られ、早川町が設置した石碑も文字が削られていた。非常に痛々しい様子である。唯一早川中学校が設置した石碑の文字が行田山を示していた。これは、中学生の心も汲んでやり残しておいて欲しいと願う。山名のこだわりは重々理解する事柄だが、目の前の所作に胸が詰まるような思いであった。
大谷崩ノ頭の西側は急下降で、長い距離にロープが流してあった。足元は雨で滑るので、ありがたく使わせてもらう。新窪乗越から先で、時折シカが警戒音を発し、ちらほらと姿も見えた。そのシカのせいなのかは判らぬが、笹枯れの場所も多々見られた。樹皮が剥がされている樹木も多く、ここもシカが増え過ぎているようであった。山が丸坊主にならぬ前に手を打った方が良いのではないだろうか。途中から左に浅い谷を見ながらのトラバースルートを行く。林業作業のワイヤーが登山道を遮っている所を過ぎると最後の登りに掛かる。
山伏到着10:11。静岡側からの登山者が居るかと思ったが、誰も居ない静かな山頂であった。大笹峠への道はかなり笹に隠された道になっており、相反して山伏小屋への道は広い良い道が切られていた。そしてここにも目を覆いたくなるような標識があった。「山伏山」と書かれた標識の「山」の字が火で炙られ、ペンキが燃やされていた。そもそも標識の山名が間違っていなければこんな事にはならないのであろうが、それにしても校正方法が・・・。さらには山梨百名山の標柱の文字も削り取られていた。山梨を贔屓するとか静岡を贔屓するとかは全くないのだが、何せ公的な場所においての美観が悪い。なにか両県で対策をした方がいいのではないだろうか。景色が見えていれば、これほどまでには思わないのかもしれないが・・・。
帰りは往路を辿る。幾分雨が和らぐ時もあったが、最後まで雨具を脱げないまま駐車場に着いた。登山道は一級であったが、各山頂の色々に寂しささえ感じた。