尼ヶ禿山  1466.0m      

 2008.7.13(日)   


   晴れ   同行者あり     玉原高原中央広場から        行動時間:2H13M


@中心広場10:37→(4M)→A玉原センターハウス10:41→(8M)→B玉原自然環境センター前10:49→(12M )→C東大セミナーハウス11:01→(22M)→D5号鉄塔11:23→(18M)→E尼ヶ禿山11:41〜54→(12M)→D5号鉄塔帰り12:06→(40M)→F玉原センターハウス帰り12:46〜48→(2M)→G中央広場12:50


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@中央広場に車を置いて、センターハウスへ登ってゆく。 A満車状態のセンターハウス前。 「ぶなのわきみず」冷たくおいしい水が出ている。 B玉原湿原への分岐箇所にある自然環境センター。内部観覧可能。
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玉原ダム ダムの北側の自然湖? この分岐は、紹介誌では右に進むことになっている。しかし白い看板には「関係者以外・・」 サイクリングロードへの分岐。太い道をそのまま伝う。
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C立派なログ調の東京大学玉原セミナーハウス。 セミナーハウス北側の分岐。ここから湿原へも行ける。 左の方から歩いてきて、山頂は手前側。 ブナ林の様子。受講生が前を歩いている。
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玉原越への分岐 D5号鉄塔下通過。 もうすぐ山頂。 E尼ヶ禿山を東側から見る。
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E三等三角点。 E山頂から玉原湖と左に上州武尊山。 E北側を見ると、遠く巻機山や八木沢ダムが見える。 E山頂から南側。
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登山道途中のガクアジサイ。 F玉原センターハウスに戻る。 G中央広場の駐車の様子。

 

 職場の者が「佐藤錦」(さくらんぼ)を持ってきた。“あれ。山形行ってきたの?”と聞いたら、“これ沼田で採れるんですよ”と、さくらんぼ狩りの詳細を教えてくれた。ちょうど玉原高原にある尼ヶ禿山も未踏であり、抱き合わせで出向いてみることにした。

 

 関越道を沼田で降りて玉原高原に向う。天狗で有名な迦葉山(かしょうざん)へ曲がってゆく車も多々見られた。現地玉原高原は、意外や訪れる方が多い。もう少し閑散としている予想であったが、玉原高原のセンターハウス前には、駐車スペースが全く無いほどに車があった。そこから溢れた車が路上駐車しているほどで、湿原人気なのか、暑い時期による避暑目的なのか、はたまた尼ヶ禿山を目指す方が多いのか・・・。やむなく、一段下の中央広場まで車を下ろし、そこに駐車する。

 

 10:37歩き出す。3分ほどで先ほどのセンターハウスに到着し、付近の案内地図を見る。すると玉原湖の周りをサイクリングが出来るようであった。そして目の前にマウンテンバイクが置かれていた。かなりそそられたが、グッと堪えて歩きに徹する。もしマウンテンバイクがあるなら、途中までのアプローチに持って入っても有効であろう。センターハウス前の車止めから舗装路を下ってゆく。入れ違うように散策帰りの観光客が登りあげてくる。ザックを背負っている方は見られないので、おおよそは湿原散策を終えた方のようであった。スキー場への分岐を過ぎると右手に「ぶなのわきみず」ポイントがある。ここは非常に冷たいおいしい水がジャバジャバと流れ出ている。暑い最中であり、ここが一番の景勝地であるかのように人だかりが出来ていた。舗装路の西側には、沢の流れがあり、水音も心地よい。下りきると左カーブになり、ここに玉原自然環境センターがある。湿原はここから北に向かう。舗装路をそのまま伝ってゆく。日陰が無くジリジリと熱い。

 

 湿原への分岐から3分ほどで、左右に湖が広がる。南側が人造湖の玉原湖で、北側が自然湖のように見えた。水面を泳ぐ魚の姿もなぜか暑そうであった。この先を行くと分岐があり、右手の道はバリケードをされている。ここは道標が無いが、自然と左の道を選ぶ。そして次の分岐はサイクリングロードとの分岐で、ここは本道をそのまま伝ってゆく。すると自然と東大のセミナーハウスへと導かれる。一見ここで道が無くなるかと思われるが、セミナーハウスの西側に道は続き、雑木林の中に吸い込まれる。林の中に入るとすぐに分岐があり、北に進むと湿原で、西に進むと尼ヶ禿山となる。

 

 山道に入ると木々に日差しが遮られ、空気がひんやりとしている。登山道は緩やかに登りあげてゆく。付近はブナの大木が多く、見事なブナ林と言えよう場所であった。歩いて行くと人の声が聞こえるようになり、姿が見えてきた。ベージュの作業着に身を包んだ5〜6名の方が居られ、全ての人が腕章をしていた。様子を見ていると木々の特徴や、それに対しての問答がされていた。間違いなくインタープリターの講習会であろう。少し耳をダンボにして説明を聞きつつ通過。こんなパーティーが付近に5パーティーあった。生徒さんの中には、工業高校の生徒さんも居られ、真剣にメモを取っている姿もあった。

 

 「朝日の森ロッジ」と書かれたY字分岐を過ぎ、玉原越への分岐を左折し、しばらく伝うと目の前に大きな鉄塔が現れる。これが5号鉄塔と呼ばれるものらしい。ここから迦葉山へのルートもあるようで、道標がそれを示していた。相変わらず歩きやすい道であるが、この好天は蛇には気持ち良いらしく、日向ぼっこをしている姿も見られた。ヤマカカシだった。さっと逃げて欲しかったが、のんびりと体をくねらせながら終始姿が見える状態であった。

 

 登山道を行くと急に空が開ける場所があり、そこから山頂までは50mほど。驚いたことに既にアキアカネが乱舞していた。“まだ出番には早くは無いか”と声をかけたくなるほどであるが、気持ちよさそうに空を舞っていた。山頂には立派な標柱と三角点が待っていた。南側の展望がいいものの、遠くは霞んでいて見えなかった。逆に北側を見ると、遠く巻機山や八木沢ダムを遠望できるほどであった。東には手前に玉原湖、その奥には上州武尊山が見えている。その手前には剣ヶ峰や鹿俣山などもゴツゴツとした山容を見せていた。賑やかな山頂を思い描いてきたものの、誰も居らず静かな山頂であった。トランシーバーを握ると、関東一円の声が良く入っていた。コンビニで買ったゼリーをほうばりながらアキアカネのフライトを目で追っていた。

 

 10分ほどの滞在で、往路を下る。西側にも道が下りていたが、どこに通じるのだろうか。途中で追い越した講習会の方がどんどん登りあげてきていた。分岐からは少し違うルートを辿ろうかとも思ったが、そのまま忠実に往路を戻る。と言うのも、地形図に無い道が、どこにどう通じているのか判らなかったのだった。付近の詳細地図を、センターハウスで配布してくれたならありがたかったのだが・・・。東大のセミナーハウスは常駐している方が居るようで、室外機の音がしていた。

 

 湿原訪問は最後まで迷ったが、今回は端折って往路を戻る。再び賑やかな「ぶなのわきみず」で喉を潤し、最後の坂を上りあげてゆく。センターハウスでは湿原散歩を終えた方々が賑やかに談笑していた。横目で見ながら広場まで下ってゆく・・・。

 私の持つ、山渓の分県別ガイド「群馬県の山」は1995年のものなのだが、ここの登路を示している記述の中で、現地に「関係者以外進入禁止」を通過する場所がある。玉原湖の北側にあるゲートの事なのだが、いいのだろうか。まー歩行者は適用外なのかもしれない。あと、現地にある公的な道標の残りコースタイムがおかしい場所がいくつかある。木に彫り込んでしまったので、そのまま使ったのかと思ったが、誤差がだいぶある場所もあった。ただ、道の状態はいいので、さして迷うような場所は無く、その表記時間が山行に対して邪魔をする部分はない。

 帰路、ラベンダーパークにも立ち寄ってみた。流石にものすごい人出であった。関東一の株数を誇る場所だけに、訪れる人も多いようであった。

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