高倉山  1320m      

 2008.9.27(土)   


   晴れ     単独    わらび平森林公園より           行動時間55M


@わらび平駐車場10:26→(11M)→A東側の峠10:37→(14M)→B高倉山10:51〜11:04→(4M )→C西側の峠11:08→(6M)→D林道出合11:14→(7M)→Eわらび平11:21


warabidaira.jpg  tocyuunobunki.jpg  hyoujinashi.jpg  sansakuro.jpg 
@わらび平森林公園の駐車場から見る東側登路方面。右の道を行く。 駐車場から1分ほどで分岐があり、ここで初めて高倉山の文字を見る。右折。 途中の林道合流点。ここは山頂を示す道標は無し。右折。 よく踏まれた歩きやすい道。
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A東側の峠に登りあげる。 よく整備された階段状の道。 B高倉山山頂から浅間隠山。ベンチが2脚あった。 B山頂から角落山(右)と雨坊主(左)。
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B山頂から榛名山方面。 B東側の登路。 B西側の登路(中央やや右) 少し荒れた場所にはロープが流してある。
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西側の峠。この先の尾根上にも薄っすらと踏み跡が続く。  林道が下に見え出すと、その東側に小滝がある。  D林道出合。  Dわらび平側から見る登路入口。 
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林道途中には浅間隠山を記す道標もあった。  テントサイト脇に降り立つ。  Eわらび平に戻る。   


 
 週中から再び左肺が気胸になった。これほど頻発するなら手術すればいいだろうと言われるが、何度も手術をしており、少し考え方を変えて付き合っていこうと言うスタンスになっている。今回は今季最高に病状が悪く、呼吸するにもかなり負担になっていた。プクプクと心臓辺りからエアが漏れているのが判り、いつものように肩や背中が痛み出す。寝て起きるにも、肺が別物のように体内で動き、肋膜と肺の間に空気が溜まってしまっているのが判る。流石に好天予報だが、痛みに地図を見る意欲も沸かなかった。さらには前夜は職場からの帰宅が23時を回っていた。これでは全く山どころではなく、殆ど諦めモードで翌朝を迎えた。

 秋晴れの土曜日だった。体調は相変わらずで、少しの息苦しさとけっこうな痛み、そして水風船を体の中に持っているような状況であった。いつもなら絶対に安静にする病状レベルであった。8時、9時と時間が経過し、イライラが募る。全てに好天がそう思わせていた。体を労わる事の大事さと、精神的なフラストレーションとの狭間に居るわけなのだが、意を決して近場の山に向かうことにした。当然、途中リタイヤもあり得るので、そんな中でも踏めそうな距離の短い場所を選択する。

 高倉山はわらび平森林公園から登路がある山である。よってわらび平に入れる期間しか楽に踏むことは出来ない。わらび平への道が不通になれば、アプローチに1時間以上は余計にみないとならない山でもある。車のシートが背中を圧迫し痛みが増す。我ながら馬鹿かと自問自答しているのであるが、この際、「馬鹿」でも「煙」でもどっちでも良かった。二度上峠を目指し、はまゆう山荘手前でわらび平の道へ入る。林道に入るとすぐに左に見える辺りがはまゆう山荘の風呂場である。暖かい湯に浸かりのんびりとしている方々を思い浮かべたりした。今日はこのあたりで外気温が15度であった。やや肌寒い、温かい湯が恋しい日であった。

 わらび平の駐車場に到着。準備をしてスタートとなるが、どこに登路があるのか判らない。北を見ると真正面に高倉山があり、そこから東に派生する尾根に少し低くなった鞍部が見えた。おそらくあそこに登りあげるのだろうと予測を立て、東側に伸びる林道を歩いて行く。すると1分も経たない場所に「高倉山」と書かれた道標があり、分岐する方向を示していた。これで一安心。がしかし、体調は優れず、まさに忍び足で肺を揺らさないようにゆっくりと歩いて行く。そして肺の動作も制限せねばならないので、完全に病人が山を歩いているそのものであった。道は大きな九十九折をしながら高度を上げてゆく。次に左からの道と合流する場所があるが、ここは道標が無いが右側に進む。この先も九十九折で、登りきると峠になっており、尾根続きで東側にも道がついていた。

 峠を西に進むと、やや荒れた場所もあるが、ほんの僅かな距離でその先は良く管理された道となっていた。一部旧道となっている場所があり、そこはタイガーロープで塞がれていた。丸太を使った階段状の道があり、木の腐食度からして、最近の整備の物のようであった。北側からしきりに警戒音が聞こえていた。まずサルで間違いないだろう。ゆっくりと丸太を踏みつけるように登ってゆくと、円錐形の頂部が近くなってゆく。

 高倉山山頂到着。長椅子形状のベンチが二つあり、南側の展望はいい。谷を挟んだ向こうに角落山や雨坊主が特異な形で見えていた。東に目を向けると、榛名山塊がいくつも山で形成されているのがよく判る。今日は呼吸を整えるのも至極苦労する。息が整ったのを待ってトランシーバーを握る。それはそうとこんなに立派な道があるとは思わなかった。ましてや登ってきた東側の道に加え、西側にも道が下りていた。折角なので下山路は西側に取る。

 少し下ると道が荒れており、そこはロープが流してあった。そして東側同様に峠があり、そこから鋭角に南東側に道が降りて行っていた。尾根上はさらに先に薄っすらと踏み跡は続いていた。峠からの下降する道も東側の道同様に九十九折を繰り返していた。こちらは丸太こそ使っていないが、滑りやすい部分には階段状に土が掘られ、歩きやすいように手か加えられていた。そして下に林道が見え出す頃、その東側に水の流れが見え、小滝もそこにあった。林道に降り立つが、どちらに進めばよいのか判らない。とりあえず東にわらび平があるはずで、そちらに向う。すると林道途中に高倉山と抱き合わせで浅間隠山を示す道標もあった。わらび平から浅間隠山にアプローチ出来るとは知らなかった。道の状態はどこまで良いのだろうか。おそらくではあるが、新開地区からの浅間隠山への登路と途中で合流すると思われる。

 右下にキャンプ場が見え出すと、そこで道は分岐する。そのまま真っ直ぐ進んでも良いようだし、ここで私は右折して南側に下る。するとそこはわらび平キャンプ場の西端の場所で、降り立った場所には「浅間隠山」の表示があった。キャンプ場内に入ると、今日明日でキャンプをしに来たキャンパーの準備をする姿があった。今日は気温が低いので、夜はさぞ寒いであろう。温度計は15度のままであった。釣堀の池を右に見て駐車場に戻る。

 わらび平駐車場には高倉山を示す道標がどこにも無かった。そんな中で登路があれほどに管理されているところを見ると、キャンプ場に簡単な地図が用意されているかもしれない。地形図には全く道は書かれていないので、登る前に案内所で聞いてみた方が無難かも。キャンプ場内はいくつもの散策路があり、その為にどの道を伝えばよいか迷ってしまう感じであった。

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