高檜山   1315.1m        板沢山   1146.6m

 
  2013.12.14(土)    


   晴れ      単独      奈女沢鉱泉西側より時計回りで周回     行動時間:4H44M 


@橋の袂余地6:36→(7M)→A尾根取り付き6:43→(5M)→B歩道終点(祠)6:48→(124M)→C高檜山8:42〜46→(78M)→D1228高点10:04→(20M)→E板沢山10:24〜33→(43M)→F奈女沢渡渉11:16→(4M)→G余地に戻る11:20


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@橋の先は駐車禁止の看板が在り、橋の下流側に停める。 Aブザーの鳴る小屋の裏側から取付く。実際は、少し鉱泉側に登ると登路入り口がある。 途中に在った石像 B道形の終点の様子。こちらまで伝ってしまうと、その上は急斜面。
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B自然木が安置されていた。 700m付近。ここまでにかなりの急登。 登ってきた後ろ側。 720mで主尾根に乗る。このことから、鉱泉側の尾根を伝った方が楽な様子。
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途中から見る1228高点側。 1040m付近から左(西)に植林帯が出てくる。 1150m付近。ヒバの樹林帯が、やや厄介な通過点。 C高檜山
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C唯一の標識 C雪の中から掘り出すと、二等点だった。 C積雪量は20センチほど。 C谷川岳方面。しっかり見えれば素晴らしい展望台に思うが・・・。
takahikara1228.jpg  1257gawa.jpg  1290.jpg  1150kyoukaijyou.jpg 
C高檜山から1228高点側 C高檜山から1257高点側。 1290m付近。板沢山へ向かって行く。 こちらもヒバがやや進路を邪魔する。
1280.jpg  1228kita.jpg  1228minamikara.jpg itazawa.jpg 
1280m峰。緑色の蛍光色のマーキングが残されている。 1228高点の北側は、ヒバの幼木が並ぶ。西側を巻き込んで進む。 D1228高点 南側より E板沢山。細長い痩せ尾根的ピーク。
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EG標 E三等点 E今日はヤキソバパンが手に入らず。バックは谷川岳。 西に下降して行く。
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1050m付近。広い急斜面の先に尾根筋がある。 降りてきた斜面。 960m付近。 730m付近。
namezawa.jpg oritekita.jpg  toucyaku.jpg   
F奈女沢を渡渉 F降りてきた斜面 G駐車余地に戻る。




 1998年の板沢山、続いて1999年の高檜山、重鎮氏のパイオニア的山行により開かれた場所となった。2000年になっての初頭、私も一度奈女沢鉱泉のある林道から狙おうと入って行ったが、新興宗教的施設と、林道を通過するとけたたましく鳴る防犯用のサイレンの音に、気持ち悪くて登らずに引き返してしまった場所。別々に登れば入山口を違えられるが、2座を思うと奈女沢鉱泉側がなんと言っても適当。その後、2008年にCVP氏が残雪を利用して駆け抜けた。氏らしいコース取りであり、私にとっての理想型でもあったので同じルートでと思っていた。既に重鎮氏が登ってから14年も経過している。CVP氏から数えても5年が経過、だいぶ遅まきながら狙うことになった。少し降雪もあったようで、ラッセルする負荷も自分に与える。


 1:15住処を出発。17号を伝って月夜野まで北上し、政所河原交差点から右に入り、水上方面へ進んで行く。途中大きく奈女沢温泉の表示があるので間違うことは無い。沼田あたりから降り出した雪が、林道を白く覆っていた。凍っているのか、時折タイヤが空転する。今日はFF車で来ていた。緩い登りでも四駆との違いを少し感じる。右の方に宗教施設が見えてくる。周囲を固める塀がかなり異様。先に進むと、構えていたように赤外線感知式センサーがあり、谷間に大きくサイレンが鳴る。“来なければ良かった”なんてすぐに思ってしまうが、ここはグッと耐える。この出迎えで、利用者はなにも思わないのか・・・。私が過敏なのか・・・。

 
 鉱泉施設の近くは、やはり居心地が悪い。サイレン小屋もあり避けたかった。少し下ると、立木には路上駐車禁止の看板もある。さらに下ると橋があり、この周辺に7〜8台ほどは停められる余地があり、ここに突っ込む。外気温はマイナス2℃。いい感じに冷えている。夜明けまで3時間ほどあり、お復習いするようにじっくりと地形図を眺めてから、ラジオを子守歌にして仮眠とする。


 気持ち悪さが増すのだが、私以外にも深夜にこの林道を通る車があった。それも往復。もう気づいているだろうが、"そりゃ新聞屋だろう”なんて声が聞こえて来そう。寒さに、何度も目を覚ましては時間を確認する。思うほどに時間は進んでくれず、長い待機時間であった。そして夜が白みだし、行動開始。

 
 6:36いつも以上に神妙な気持ちで歩き出す。ブザーの小屋は裏から回り込んだら、ちょうどそこに1台の軽四が登ってきて努力虚しくサイレンが鳴る。運転しているのはオバサン。慣れた様子で奈女沢温泉の方へ登っていった。尾根末端に取り付いた形となったが、少し上に行くと、右側から上がってきた道形に乗った。サイレンを無視すれば、しっかりとした登り口があったようだ。その場所には猪を模った石像も見えた。道形の存在に意気揚々と進むと、九十九折りを経て祠のある場所で道形も終点となった。祠の中には自然木が安置され、奇形のコブのような形が、人を思わせる形をしていた。この場所から上に行くには、急登を強いられる。少し前から、北東側へ進んだ方が登りやすいようであった。祠まで行ってしまったので、やむなく滑りやすい斜面を登る羽目となった。


 720m付近で途中右から上がってきた小尾根に乗ると、急斜面から解放された。その右手の先には、周回する側の尾根筋が見えている。どれが板沢山なのか・・・探すも同定できず。じわりじわりと高度を上げて行く。それに伴い積雪量も次第に増えて行く。1040m付近から植樹帯が左(西)側に出てくる。この辺りからやや進路を選ばないと歩きづらくなる。深いところでは30センチほどの積雪量。日差しから隠れた西側では、風の強さと寒さを感じ、尾根の上に乗り日差しを受けると太陽のありがたさを感じた。

 
 1150m付近、尾根上がヒバの植生となる。雪の上の獣の足跡を追うことが、楽に進める方法であった。尾根頂部が進めず、右へ左へとトラバースするように進む場面も多かった。雪の状態が中途半端だと、より難儀するようだ。冬季らしく、雪穴を踏み抜く場面もあり、その事でより冬季登山を強く感じたりした。前方の空が空ける。茶色い標識が目に入ってきた。

 
 高檜山到着。すぐに三角点を探す。雪の中から探すわけであり、足の裏に気持ちを集中して四角いそれを突き止める。掘り出した点は、久しぶりの二等点であり嬉しかった。周囲の展望は木々に遮られ今ひとつ。西側が見えれば、谷川岳の勇姿があるはずであるが、白き輪郭が見える程度であった。東側にはたんばらスキー場が見えいた。しかしこちらからどうしても板沢山が同定できない。顕著な高みが見えないのだった。次の山へ・・・。

 
 東に進路を取る。意外と快適な尾根で、薮ではあるが歩き易い薮であった。みなかみ町と沼田市の市町界の尾根に近付くと、こちらでもヒバの樹林帯になり行く手を邪魔をする。東進から南進に代わり、いくつものアップダウンをこなして行く。顕著な1280mピーク。ここは山頂部にグリーンの蛍光色のマーキングがされていた。その次が1228高点。ここの北斜面はヒバの幼木が多く、西側を巻き上げるようにして南に出て山頂を踏んで進む。ここを過ぎると一気に雪が少なくなった。おそらくは日当たりの関係となるだろう。

 落ち葉を踏みしめ進んでいると、狭稜の高みとなった。そこにGさんの標識が見える。板沢山到着。奈女沢を挟んで高檜山から見た時に目立たなかったことが、現地に到達してよく判った。顕著なピークではないのであった。それでもそこには、立派な姿の三等点が待っていた。綺麗な御影石で、雪が無かったら地面に映える表情をしていた。小休止を入れて、リンゴを齧りつつ西側へ降りて行く。ここからの顕著な尾根は南と南西に降りていっている。つられそうにもなるが、しっかりコンパスを定めて西に進む。

 下りだしての最初は、急峻の広い地形で、「ここ」と決め付けて歩く場所でなく、何処でも歩ける場所であり、その事が進路方向を誤りそうな場所でもあった。木々の間から先のほうに続く尾根筋が見えるので、そこを狙うように降りて行く。ここを登る場合は問題ないが、下る場合は少し気を使いたい場所となる。

 960m付近まで下ると、林業作業用だろう赤ペンキのマーキングが鮮やかに見えてきて、下の方へ続いていた。降りて行くと右下に奈女沢が見下ろせるようになって来る。もうこの辺まで来ると、何処を伝っても良いことになる。尾根末端まで我慢しようと伝っていたものの、最後の最後で西側に降りる尾根に入ってしまい、ピンクのマーキングがぶら下がる尾根末端に降り立ち、そこで奈女沢を渡渉して対岸の林道に乗る。ここから橋までは僅かだった。

 車に到着する。無事周回完了だが、やはりなにかここでの満足感が乏しい。頭が堅いのだろう、このエリアに抵抗感がある。急いで林道を降りて行く。これほど温泉好きなのだが、それこそ下山口にある温泉に入らないで降りて行くほど。先入観がいけないのかと思ってしまうが・・・。

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