今倉山    1036.5m            


                                            
  
                                        

   2017.11.18(土)


    くもり     単独     横吹橋から巡視路尾根を往復    行動時間:2H32M


@松ノ井ホテル旧従業員宿舎前6:05→(2M)→A巡視路入口6:07→(8M)→B上杉謙信屋敷跡6:15→(42M)→C866高点下分岐6:57→(31M)→D今倉山7:28〜40→(21M)→E866高点下分岐帰り8:01→(36M)→F戻る8:37


   
@水上中学の周辺にはこの鐘の設置が見られる。横吹橋南に松ノ井ホテルの従業員宿舎跡がある。その道向かいに余地あり。 A巡視路入口。ここは通年落ち葉に埋もれているよう。 階段を登ってすぐにある巡視路道標。 巡視路の最初は、ナビや地図によっては道があるように書かれている。ここがその場所。
       
尾根に乗り上げてすぐに、清水南線は山腹側に分岐してゆく。尾根を進む。 最初の鉄塔下を横切る。 B2番目の鉄塔の場所は、上杉謙信屋敷跡とのこと。 Bその碑
     
6番目に見る送電線鉄塔の場所が経路一番の展望地。 6番目から見る北西側 俎ーズーム 7番目を数えたら、この先は鉄塔は無くなる。
       
C866高点下で巡視路は東側山腹に進み、尾根上に道形は無くなる。 尾根には笹があるが、ひざ下くらいなので邪魔にならない。 熊の糞は4カ所で見られた。 直下。下草は無く快適。
       
D今倉山三角点の場所 D三等点 D三角点より横の標石の方が目立っている。 Dすかいさん氏の標識のみが見られる。
     
Dホワイトバレースキー場内に出てみる。 D休憩するならスキー場がいい。この展望。 Dオキノ耳、トマノ耳が、双耳でしっかり見える。 Dヤキソバパンと谷川岳
     
D東側には上州武尊山 D山頂を北から見ている。 1000m付近の様子。 900m付近にポールと番線が残置されている。
     
E866高点下に戻る。巡視路に乗る。 途中から下界。 6番鉄塔に戻り今倉山側を振り返る。 分岐する西側への進路も矢印で示されている。
     
上杉謙信屋敷跡の、碑の裏も読んでおきたい。 水上駅の雰囲気もいい。 巡視路の最後。何とか紅葉が楽しめる。 車道に降り立つ。落ち葉に埋もれた階段に注意。下は頻繁に車が通る。
       
振り返る。 保登野沢を横吹橋から見下ろす。かなりの高度差がある。 F横吹橋南側の駐車余地。松ノ井ホテルの宿舎は取り壊している最中で、いずれ右に見えるプレハブも無くなるだろう。  




二つの低気圧にサンドイッチされるような悪天の土曜日予報。どこに行っても芳しくなく、日本海側となると荒れた雪予報の日であった。まだスタッドレスに替えていないのであまり降られると困るのだが、シーズンとなり少しは白いのと戯れたいと思ってしまう。事故には遭いたくないし、さりとて少し雪に触れたい。降雪と降雨が境となるのが上越国境の水上エリアであった。片品まで登ってしまうと完全に雪のようだが、水上は微妙な位置取りだった。履いていないとは言ってもオールシーズンタイヤなので、少々の雪ならば耐えられると考えていた。

 

今倉山は、水上から谷川岳に登るクラシックルートの最前衛座。ロープウェーが出来て天神尾根ばかりが目立ってしまっている昨今ではあるが、利器がないときは今倉山経由で歩いたのを故澁澤先生から聞いたことがある。利器を利用して高倉山と湯蔵山は既に踏んでいるので、ポツンと今倉山だけが残っていた。今回は天気が優れない予報でもあり、ささっとここのみを踏んでくる予定とした。

 

2:30家を出る。いつもの1時に出ては早く着きすぎるので少し遅れての出発とした。経路の外気温は2℃ほどまで冷え込んでいたが、水上の街中に来ると温泉熱のせいか少し気温が上昇し5℃を示していた。目標としていた横吹橋に到着し、谷川温泉側に進んでみたが適当な余地がなく、戻り横吹橋を南に渡ると、水上中学校に行く手前に適当な余地が東側にあった。カーナビからは松ノ井ホテルの従業員寮の敷地前であった。学校の近くだからだろう街路灯があり、明るい場所であった。

 

深夜便を聞きながら夜明けを待つのだが、到着した4時半以降では車の往来が結構多い場所であった。本道に対するショートカット道のようで、みな飛ばしている車が多かった。通過の度にヘッドライトを当てられるので、あまりいい駐車場所ではなかったが、今日のコースに対しては最良の停め位置だとは思える。スマホで水上の夜明け時間を確認すると6時7分と出てきた。6時から準備をしだす。

 

少し明るくなり松ノ井ホテルの寮を見るも、そこに建物は無くなっていた。重機が置かれ取り壊している最中のように見えた。6:05横吹橋南のクマよけの鐘を鳴らしてから対岸へ渡って行く。雨もしくは雪を想定して、既に雨具は着こんでいる。幸いにまだ降ってきていないのでいいが、かなり冷やされることを覚悟していた。巡視路の入り口の階段は、落ち葉に埋もれており、どんなステップが切られているのかが見えなく最初は戸惑う。数段伝うと、小刻みに切られているのが判り、それに歩調を合わせて伝ってゆく。階段を登りきるとそこに巡視路の黄色い標柱が立っていた。入り口ではなく少し登った高みに立っているのだった。

 

歩き易い勾配で尾根の東側山腹に巡視路が切られていた。一度折り返して、その先で尾根に乗りあげる。尾根に乗ったすぐ先で、尾根上に行く道と山腹に行く道が分かれる。見上げると最初の鉄塔が左に見えてくる。その東側を通過するように進む。至極伝いやすい道でほとんど負荷がない。そしてなかなか展望がいい場所が続き快適であった。2番目に見る鉄塔の場所には上杉謙信屋敷と彫られた碑があり、その裏には堀切と井戸の解説が併記してあった。

 

3番目、4番目と鉄塔の下を潜りながら行くと、どんどんと周囲の展望が良くなってゆく。俎ーの荒々しい壁も見えだし、谷川岳の険しい場所が既にここまで白くなっていることにも驚いた。6番目の鉄塔の場所が、この日の経路で一番の展望場で小高くなっている。邪魔するものが何もなく西側の展望が楽しめる場所であった。

 

次の7番目の鉄塔を見たら、この先866高点下の場所で巡視路は尾根から逸れて東側山腹に進んでいる。尾根上にはこれと言った踏み跡は見えなくなるが、下草が薄く歩き易い場所で推移していた。途中から笹が出てくるも、膝下ぐらいなので快適なままであった。ただし、クマの糞を見ることが多かった。3つ以上はたくさんと言うが、ここでは4つ数えられた。もっと注視していれば、もっと見つかっただろうと思う。

 

やや尾根が広がり二重山稜とまでは言わないものの東西に小尾根が出てくる。西側には針葉樹が見えてきていた。どこを歩いてもいい感じで、おそらく伝いやすいので道形が出来ないのだろうとも思えた。雨具を履いたのにはもう一つ訳があり、下草に濡らされると思ったのだが、一切それは無く直下に到達してしまった。

 

今倉山到着。三角点の横に目立つ大きな標石があった。何か意図して置いたのだろうが、読める刻印などは無かった。北に行くとやや広い場所となり、そこにすかいさん氏の標識が見えた。唯一の標識だった。展望を求めさらに北に進みホワイトバレースキー場内に出てみる。初めて見る角度なのだが、谷川岳の主峰であるオキノ耳とトマノ耳が、本当に双耳形で見えていたので感動した。ましてやそれが、雪を纏って白くなっていたので、より目立つ感じであった。

 

主峰群はすっかり白くなっている中、こちらの山頂にもわずかに雪が残っていた。スキー場から西側を楽しんだので、次は東側と尾根に上がる。尾根上には薄く踏み跡があった。尾瀬側を見る感じとなるが、武尊山の姿はすぐに同定できた。ヤキソバパンを齧りながら白湯を流し込む。降雨も降雪もなく、もう少し歩きたいような気分だが今日はここまで。ホワイトバレーを下って周回しようかとも考えたが、時節柄スキー場の開業準備をしている人が居るかもしれないと予想し、往路を戻ることにした。

 

南に戻って行くのだが、尾根が広くどこでも歩けるので、なにか違った場所を伝っているのではないかと不安にもなった。900m付近まで下ると、往路には気付かなかった錆びたポールが数本と番線が残置されていた。わずかに下り再び巡視路に乗る。ひざに優しい勾配となり、またまた鉄塔を見ながら戻って行く。当然途中の6番鉄塔でに立ち寄り、再度大展望を楽しみ、俎ーの細かい襞を眺める。この尾根の下りは水上の温泉街も眺めることが出来、一番いいと思った下界景色は水上駅で、湯檜曽駅側からの線路の広がりとその曲線がとても綺麗に見えていた。

 

尾根西側に送電線が降りて行っているためだろう、西への道が降りて行っており、そこには青い矢印もされていた。そのまま尾根を進むと上杉謙信屋敷跡に戻る。書いてある通り、確かに途中に堀切のような場所が見えた。あとは西八合目付近に井戸があると書いてあるが、この場所からの西側は急峻で伝う事は大変、気になる井戸なのであった。

 

尾根を外れ紅葉の残り香を楽しむように山腹を降りてゆく。車道に降りる最後に階段となるが、往路で伝っているからいいが、初めて上からここに降りてきたら、けっこう急峻に見え、落ち葉でステップが隠れているので踏み外す人も居るのではないだろうかと思えた。重機の音が強くしていた。横吹橋を渡って行くと、松ノ井ホテルの敷地では伐木と整地作業がされていた。また新たに何かができるようにも見えた。車を停めた場所をよくよく見たら、工事敷地の狭い道から車道に出た時の大型工事車両のふくらみの場所であった。そう思うと、工事中はどこでも停められないと思えた。

 

巡視路があるとは判っていたが、予想以上に快適な尾根であった。




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