味城山     760m       

 
   2017.1.7(土)    


   雪    単独    伊賀野地区石尊宮登山口より   行動時間:1H3M 

                 


@石尊宮登山口8:42→(34M)→A味城山最高所9:16〜18→(2M)→B味城山三角点9:20〜24→(16M)→C林道に乗る9:40→(5M)→D戻る9:45


     
伊賀野地区東側からの林道は、分岐から20mほどの場所でチェーンゲートがある。鍵はされていない。帰りに撮影。 @落石か氷か、車の底をガリガリと擦って進むのを断念。ここからスタート @ちょうど谷の場所で、その谷を見ると道形があったので伝う。 @少し入ると石尊宮登山口と彫られた石柱が立っていた。
       
@石柱の上の特異な祠。 道形がなくなり、急斜面を這い上がってゆく。 途中の祠。自然石のようにも見えるが、雪が融けないと実際は判らない。 石塔の場所から、登ってきた場所を見下ろす。
   
山腹に水平道があった。 水平道から山頂側。やや薮が邪魔。 A味城山最高所。山名板などはない。 A「界」と彫られた標柱が立つ。ぐらぐらだった。
          
A南側に小さな祠がある。 A南西側にも2つあるが、倒木により片方は壊されていた。 A祠の前にG標があがっていた。 三角点へと尾根を進む。
       
B三角点の場所 B三等点が顔を出していた。 B昔は史跡として管理されていた場所のよう。 B粉雪をふりかけヤキソバパン
       
下山は南尾根を使う。 途中の拓けた場所から西側に進路を変える。 C林道に降り立つ。 D戻る。1時間で70mmほど積もっていた。



 
 大戸屋山から下りて、迦葉山側より月夜野に向かう。経路は望郷ラインを使う。途中の谷には大きな橋も掛かり直線的に作られ、走るのに爽快な造りであった。しかし天気の方は雪の降りが強くなり、2座目の意欲が削がれるほどになってきていた。ワイパーも頑張っているのだが、すぐに雪が凍り付き用を成さなくなっており、二度三度と路肩に停めてはワイパーの氷をぬぐい取った。

 月夜野の町中を通過し上毛高原駅に辿り着く。西側の橋上地区に行くには線路下を潜って進むような場所が駅南にあり、そこから嶽林寺の方へ進み、川沿いを西進して味城山の北西からアプローチしようと行動するが、寺付近からの道は、蛍の為の散策路となっており車での通過を禁止していた。最初の進路が断たれる。

 次に嶽林寺の南に寿命院があり、そのすぐ北側から林道が西に上がっており、これもトライしてみるが、借家のような最終民家を左に見てのその先は、雪深くて進める状態ではなかった。先の嶽林寺付近もそうだが、このあたりの道は全て細く普通乗用車での通過は厳しい感じにも思えた。北からと東からのアプローチがダメとなると、残すは南からとなった。降雪も強く、山が”もう帰れ”と言っているのかとも思えていた。

 東側から回り込み17号に出て、羽場のバス停の西から伊賀野地区へと登ってゆく。しかし分岐を確かめずに感覚て進んでいたら、西の女林地区に向かう道に乗ってしまう。東に戻り味城山の山中に向かう林道に入ると、分岐してすぐにチェーンゲートがされていた。この林道も入れないのか・・・と思いつつも、車から降りてゲートの前に行くと、ただチェーンがされているだけで鍵のかかっているゲートではなかった。そして通行禁止とか進入禁止の表示もないことから、ポールに引っかかっているチェーンの輪を外して林道に入ってゆく。

 慎重に林道を登ってゆくと、分岐から350m地点で車の底から堅い音が響いた。悲鳴とも聞こえる音で慌ててバックする。降りて下面を覗くと、下面を保護するプラスチックのカバーが折れ曲がって垂れていた。落石が在ったのか、凍った雪の塊が在ったか・・・いずれにせよこれ以上進めなくなり、ちょうどカーブの場所で広い余地があったので、ここからスタートすることにした。結局中止せずに行動するのだった。

 南面からの場合は林道を最終地点まで進む予定で居たが、ふと谷のある北側を見ると、そこに明瞭な道形が上がっていた。進んで行ってみると、そこに「石尊宮登山口」と彫られた石塔があった。すぐ上には自然味の強い祠が並んでいる。何より「登山口」と書いてあることに喜びを抱き、この先に何があるのかと強く興味が湧いてきた。しかし道形はかなり薄い。谷を進むのか、そこには倒木が多く道形が下になっているのかほとんど判らない。谷に対しての右岸の斜面を見ると、ごく薄く踏み跡がある。獣道とも思える状態だが、そこをなんとなく伝う。

 5分ほど登ると斜面の棚地形があり、ここで完全に道形を見失う。ここからは北にやや急峻な斜面を這い上がってゆく。東側から林道が上がってきているはずでもあり気にしつついたが、姿をを見ないまま高度を上げてゆく。途中から小尾根を伝いだすのだが、上の方を見ると人工物があるように見えた。なにか祠か塔があるように下から見える。薮化した尾根を進んでゆくと、その場所には不思議な石積みがあった。雪が乗り全容は判らないが、高さは3尺ほどの大ぶりな塔のようなものが尾根筋に立っていた。こうなると再び期待が高まる。この先に、石尊宮なる場所があると・・・。

 730m付近には、東西に走る杣道らしき道形が横切っていた。どちらかに伝えば登りやすいのかと思ったが、水平道なのでそそられない。突っ切り藪斜面を分けて上がると、740m付近で西尾根に乗り上げる。ここからの尾根通しは薮化しており、北側に回り込むようにして進む。こちらは下草がなく足許にストレスを感じない。

 味城山登頂。最高所には標識の類のものは皆無。土地の境界を示す石柱が一本立っているだけであった。それも触るとグラグラのものが・・・。山頂から南に3mほど下ると、雪に埋もれるように小さな祠が見えた。そこから南西に3mほどの場所に二つの祠があり、一方は倒木により大破していた。直してあげたいようにも見えるが、道具もない一人では到底無理であった。これが石尊宮なのか、登山口標柱に対しやや大きさが足らないように思えるが、方角は南を向いており可能性としては高い。その祠の南側にG標が取り付けられていた。山頂部でなく祠の場所に取り付けた計らいに優しさを感じる。

 緩やかに下るように東側に進むと、三角点はニョキッと起立しており、判り易い状態で出迎えてくれた。見城の柵跡としての史跡管理された場所のようで解説板がある。西側に在った堀切のような筋も関係しているのだろう。新雪の下には最近のトレースも見える。東側からピストンしているようだが、三角点ポイントまでで山頂までは繋がっていなかった。粉雪の舞う中にヤキソバパンを齧る。

 下山は南尾根を降りてみる。降雪も強くなり、灰色と言うよりは真っ白な世界になっていた。薄い踏み跡があるようで、それを追いながら降りてゆく。ただし、このまま伝うと赤谷川大橋の袂まで行ってしまうので、西を気にしつつ麓からの車の音を気にしつつ高度を下げてゆく。少し薮化した場所もあるが、細木が多いので楽に分けて進める場所であった。

 590m付近で、西側の開けた場所があり近づいてゆく。自然な谷地形で、人工的に拓いたのではなく自然な状態で明るい場所であった。少し薮化しているが、降りる分には邪魔にならない。下側に行くと笹も出てくるものの、これらも僅か。そして下の方に白く林道が見えてきた。

 降り立った場所は、林道が東側に張り出しカーブしているその場所であった。落石の多い廃林道状態の道を降りてゆく。春以降は野草も多い林道のようであった。車では伝えないような現状に思え、途中で諦めて正解であった。

 駐車場所に戻ると、出発時に対し70mmほど積雪が載っていた。今日はここまで、これ以上は面白さより苦痛になってしまう。雨具は羽織ったが、雨具のズボンを端折ったので、真っ白になりびしょ濡れでもあった。帰路に。

 17号では路肩に衝突して停まっている車や、既にレッカー車が出動している風景もあった。大雪。



                           

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