山ノ神   939.6m        カネツケノ頭  1268m        白草ノ頭   1326.4m                                                                                      
   2017.11.11(土)


  雨のち晴れ    単独   拓道橋ゲートより長峰を往復    行動時間:3H45M




@拓道橋東ゲート6:08→(2M)→AKDDI巡視路入口6:10→(40M)→B山ノ神6:50〜51→(74M)→Cカネツケノ頭8:05〜06→(20M)→D白草ノ頭8:26〜35→(13M)→Eカネツケノ頭帰り8:48→(42M)→F山ノ神帰り9:30→(21M)→GKDDI鉄塔前9:51→(2M)→Hゲート帰り9:53


   
@拓道橋東側からスタート。周囲は工事中で停める場所がここしか選べなかった。 A対岸のゼブラゾーンの場所からKDDIの巡視路階段を登ってゆく。 尾根を山道が横切った場所。 2度目に横切った場所。山腹の道を進んでも上に行けるよう。
       
横切った場所に見えた矢印。山ノ神側を示している。急登が続く。 急登斜面 B山ノ神 B三等点
     
B三角点名が記されている。 途中の祠。これが本当の、山の神だろう。 途中から山腹の道へ 檜の植林帯の中へと入って行く。
       
植林帯の中のはっきりとした道形。 落ち葉が多くラッセル状態。 主尾根に戻る。 Cカネツケノ頭
       
Cカネツケノ頭の標識。下側は久しぶりに見る揖保乃糸標識。 C五円のマーキングも久しぶりに見る。 ワイヤーの残置箇所が見えたら白草ノ頭は近い。 D白草ノ頭。最高所は狭い場所。
     
D白草ノ頭三等点 DKK氏の標識 D魚型 D南に大樺ノ頭が望める。
     
D石丸峠(西)側 Eヤキソバパンと牛ノ寝通り E東側 Fカネツケノ頭帰り
   
祠帰り 紅葉は既に標高を下げてしまっている。 G山ノ神帰り。ここからは急下降 HKDDI鉄塔前のゼブラゾーンに降り立つ。
      
拓道橋は湾曲しており、冬季は凍る場所であり注意が必要。この日の雨だけで滑りそうであった。 橋の下を見下ろす。 Iゲート帰り 深城トンネル上部側では路肩工事がされていてコーンが置かれ駐車余地が無かった。




 日本海側は荒れる週末のよう。冬らしくなってきて太平洋岸側は晴れる構図となるのだが、土曜日の出だしは太平洋岸側も雨のようであり、無理せずそこそこ楽しめる場所を選び出す。大菩薩峠東の長峰のクラシックルートを伝ってみることにする。朝方は雨であり奥多摩周辺も走り屋は居ないか少ないだろうと判断した。秋のハイシーズンではあるが、雨の利を借りて名栗経由で向かうことにした。

 

 1:10家を出る。秩父経由で名栗に入って行くも、やはり走り屋はおらず静かな山村でホッとする。青梅に出て国道に乗っても静かなものであった。コンビニでヤキソバパンを入手する。ここ最近買えなかったことがない状況が続いている。パンが小さくなったもののブームはありがたい。深山橋の所で411号と判れ、139号に乗って小菅村を経由して大月側にでる。嫌なことに深城トンネル北側300mほどの範囲では路肩工事がされており、停めて良さそうな路肩余地がなくなっていた。土曜日であり工事がされることを思うと、トンネルの南側か、スタート地点としたい拓道橋東側の所しかなかった。何か安心して停められない状況に困るのだが、ここでそれが為に計画を諦める方が悔いる事であり、無理してでも停めたい。よくよく考えて、拓道橋の所に停めた。

 

 夜明けを待っていると、つい忘れていた雨が降りだしてきた。パラパラではなく土砂っと。すぐに止むのかと思ったら、そうならずに降り続き、やむなく雨具を着こみつつ準備となった。女心と秋の空、しょうがない・・・。景色が綺麗に見える要素として湿気は必要。深城トンネル内で準備をしようかと思うほどに降ってきていた。

 

拓道橋のゲートは南側に隙間がありすり抜けてゆく。エメラルドグリーンの川面を見下ろしながら進み対岸へ行く。林道が分岐している股の場所にゼブラゾーンがあり、そこにKDDIの鉄塔の為の巡視路階段が切られている。7段ほど伝ったら北東側へと尾根に向けて上がって行く。尾根上には道形は見られないが、伝っただろう形跡は見える。取付いて10分ほどで、山道が尾根を横切っていた。そしてその場所から5分ほど登ると、さらにもう一本横切っていた。ここには尾根に向けての赤い矢印が立ち木に見られる。古い地図にはこの山腹の道が載っていたようで、伝って行ってもいいようだった。ただし今回は山ノ神(939.6m三角点峰)を踏みたいので、そのまま尾根上の急登を登って行く。落ち葉が堆積したてで急登と言えどけっこうに深く溜まっており歩き辛い。降りたての雪と同じで沈み込み量が読めないので疲れるのだった。

 

山ノ神には三角点名を記した絶縁テープが結ばれていた。三等点が中央に見えるものの、「山ノ神」と山名を記すものは見えてこなかった。西に向かい往路は970m峰を乗り越えて進んでゆく。緩やかな尾根上を進んでゆくと、1000m付近に社があり、これは間違いなく山の神だろう社であった。少し距離があるので、信仰の場所としての山の神と、山名のある場所としての山ノ神とが混同してしまいそうである。これが先ほどのピークに在ればよかったと思う。ワンカップの瓶が倒れていたので、お参りしつつ直しておいた。屋根部材がだいぶ周囲に散乱してしまっている。このままだと近いうちに崩壊してしまうだろう。雰囲気のある社なので、何とか姿を保って欲しい。

 

社の場所から10分ほど西に進むと、山腹に向かう道形見え尾根を離れ伝ってみることにした。明瞭な道形で、1143峰を南に置きながら北斜面を進んでゆく。途中で檜の樹林帯の中に入って行き、暗くなるので嫌だなーと思っていたが、中に入るとさらに明瞭になりより快適な道となった。そして進路が鋭角に曲がると、進む先で主尾根に乗りあげた。振り返り麓側を見るも、はっきりした道形は無く、今伝ってきたルートが正規の道なんだと理解した。

 

1150m付近からの登り斜面にも落ち葉が多く歩き辛い通過点となっていた。大風でも一回吹けば無くなるのだろうけど、雪の降り始め同様に落葉して間もない時期であり我慢して登って行く。道形があるのか無いのか、落ち葉の為に全く分からなかった。北には葛野川ダム施設が見下ろせ、目線を上げると黒く牛の寝通りの尾根が横たわっている。一応伝っているので、おぼろげながらの山座同定は出来ていた。雨は上がり雨具をザックカバーの中に押し込む。

 

カネツケノ頭には、久しぶりに見る「揖保乃糸標識」が見られた。何処以来だろうか、このエリアを好む、そして揖保乃糸を好む登山家がいるようだ。そして秩父周辺に多い五円玉にリボンをつけたものも見られた。標識が無かったら、ただの通過点のような場所だが、山名板があることにより、それらしい場所に見えていた。ここまで来れば最終座はもうすぐ。

 

中間峰を過ぎるとワイヤーが残置された場所が現れる。どちらに伐採した木を降ろしたのかと考えつつ北と南を見下ろしたりした。そして前後して割れた一升瓶などが見え、林業作業の形跡の見える場所であった。多くは見えないものの古い伐採痕なども確認できた。やや尾根が痩せてくるので、足場に注意したい場所もちらほらある。いつしか工事の音が上がってきていた。工事個所を回避して駐車したつもりだったが、あの場所でよかったのかと気になりだす。

 

白草ノ頭登頂。山頂は円形の3畳ほどの広さの場所であった。三等点が落ち葉の中から顔を出しており、西と南側に2枚の標識が揚がっていた。あまり展望のいい場所ではなく、木々の間から南の大樺ノ頭の姿が一番よく見えていた。西に1時間も進めば石丸峠に行くだろう。牛ノ寝通りを歩いた時に、周回路として考えたのだが、松姫峠と拓道橋との接続が上手く考えられず諦めたのだった。今思えば、姫松峠に自転車を置いて、拓道橋から入山して時計回りをしても良かったとも思えた。ヤキソバパンを齧りながら、その牛ノ寝通りを眺める。11:30より営業する、皆野町のはしばさんに寄るのも今回の予定に入っており、あまりゆっくりとはしていられなかった。予定の三座を踏み往路を戻って行く。

 

カネツケノ頭の東側からは、復路は尾根通して進んでみようと思っていたが、現地のハッキリとした道形に呼ばれ、往路の通り植林帯の中を通過する山腹の道へと進んで行った。帰路も山の神の社をお参りしてから通過してゆく。960m付近からは、その東の970m峰には上がらずに、その北側の緩斜面を通過してゆく。途中唯一漕ぐ場所があるが、有視界の間隔の広い幼木なので漕ぐうちには入らない程度だった。往路も北側を伝えばかなりの省力になったと思えた。

 

山ノ神からの進路は、こんなに急峻だったかと思う斜度であった。見下ろしづらい、判りづらい場所なので、マーキングが散見出来ていた。登りより下りのが嫌な場所で、幸い雨が止んでくれていて助かった。下側に林道が見えてくる。最後に北進から東進に振ってKDDIの鉄塔の場所に降り立つ。

 

拓道橋を戻って行くのだが、この橋はけっこうに太鼓状に造られ、雨を吸ったアスファルトはテカテカとしていた。その様子を見て、これからの冬季はかなり滑りやすい場所になるだろうと見えた。欄干のコンクリートの場所でも伝わないとならないような、そんなアーチ状の斜度の出来た場所であった。ゲートに戻る。

 

温泉にも浸からず、急いで皆野町まで戻ったものの、はしばさんの駐車場は満車で道路に待機の車が見えるほどの盛況ぶりであった。そこまでして、そこを耐えての食欲は無く、山行計画は完遂したもののもう一つの計画は流れたのだった。

 









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