大音寺山        887m       御殿山        884m                  
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2022.3.5(土)


  晴れ     同行者あり     浅間温泉ふる里公園無料駐車場より      行動時間:2H40M


@駐車場8:22→(1M)→A登山口8:23→(12M)→B親子岩8:35→(16M)→C大音寺山8:51〜53→(2M)→D空堀下降点8:55→(12M)→E美ヶ原林道9:07→(14M)→F松本浅間カントリークラブ南端分岐9:21→(11M)→G御殿山9:32→(47M)→H御殿山登山口10:19→(25M)→I天満宮10:44→(18M)→J駐車場11:02

                                   


 
@駐車場は広く十分量。南に雪が残り、この時季は泥濘状態。 @無料があると言う事は有料があり、地域に住まいする人が停めている。 A大音寺山登山口 A「DAIONZI」と読みのルビがふられている。
       
A概念図。これらに加え、無数に枝道が入り組む。 木の絆池の冬季は、涸れている。 遊歩道は細い幅で続く。 B親子岩
   
B親子のひろば展望台 B展望台から 手前ピーク(肩)。無名峰。 アルプス展望台
       
アルプス展望台から松本市街。靄っていなければ北アルプスが向こうに並ぶ。 C大音寺山 C山頂標柱が立つ C松本市街側
       
C大音寺山から大正山。 C大音寺山の展望場(整備中) D空堀遊歩道下降点。道標が判り辛い。
フェンス脇を進む(ルートを逸れている)。
       
チェーンを跨ぐ E美ヶ原林道に出る。ここに道標は無い。 F松本浅間カントリークラブ南端の分岐。ダート林道へと進む。 F御殿山を示す道標がある。
       
御殿山展望台への分岐。※1 矢印の指し示す方向が判り辛い標柱。 山頂脇の道標。右に進む場所で、このような表記。 直下の赤ペンキ。
       
G御殿山山頂 G標識。この仕様は南アルプスにも在ったような記憶。 御殿山からは白ペンキが導く。 下降点分岐。左折の表示が、この矢印。
       
登山道らしくない雰囲気の道を降りてゆく。 中腹のこの場所から藤つるブランコへ。 藤つるブランコ ※1の場所に再び出た。引き返す。
       
藤つるブランコの西からすぐに左側の道を選ぶと、なんともか細い道となった。  へび岩  大岩は岩ヤのゲレンデなのか・・・。上からクレモナロープが垂れていた。 クラックにハーケンが打たれザイルが結ばれていた。
       
空堀遊歩道との出合。 H御殿山登山口。ここも駐車余地がある。 H登山口から、西側の遊歩道へと足を進める。 一帯は松枯れのようで、伐採された松が転がり薬剤が散布されているようだった。 
       
I天満宮  不動滝。  J駐車場に戻る。   




 2002年浅間温泉での山火事は、全国区のニュースとなったので記憶に残っている人は多いだろう。その原因が残念過ぎる内容でもあったからだが、あれから20年が経過し、植樹された木々も大きくなり、復興復旧作業により山が蘇った。「浅間温泉ふる里公園」として遊歩道が切られ、その中にある二つのピークが、「大音寺山」と「御殿山」となる。この2座が遊歩道で繋がったのが2017年くらいで、現在もNPO法人が維持管理している。

 

 地形図にも山名事典にも、山と高原地図にも分県別登山ガイドにも掲載されておらず、知ったのはグーグルマップからだった。衛星画像上で「山」の検索をかけていたら、これまで知らなかった2座が表示された。調べると、まだできて間もないルートのようだった。そこにたまたま、「雪のない場所なら登りたい」とのリクエストがあり、新しもん好きとしてはすぐに出向いてみることにした。

 

 5:45家を出る。三才山トンネルの料金所が撤去されてから、初めて通過する。コロナのせいでもあるが、ここを2年間一度も通過していなかったわけである。以前は月に一度は通過していたのに・・・。松本に降りて浅間温泉街を通過し現地入りする。無料駐車場はすぐに判ったが、敷地の半分は残雪により泥濘状態だった。雨季や冬季のここは、かなりヌチャヌチャする場所だった。対策をしないと、車の中はドロドロになるから注意。すぐに準備に入る。

 

 8:22駐車場をスタートする。案内図を見ても登山口が何処なのか判らず、道に出て探すと、東側に40mほど進んだ場所に入口があり、ここにはさらに大きな案内図が掲げられていた。こちらは大音寺山の登山口とある。結ぶルートは最近出来たようなので、以前は別々に登られていた場所のようだった。登りだしてすぐに池があるようで、まずはそれを見に行く。

 

 木の絆池と名の付いたそこは、水が無く枯れていた。自然な池ではなく人造の池で、ちょっと拍子抜けだった。戻り散策路を上がって行く。この散策路であるが、遊歩道と名前がされているが、すれ違いがし辛い細い幅で続いてゆく。植林地内の作業道のような感じであった。焼ける前からのものか、焼けた後の整備のものか、枝道や踏み跡が非常に多く見える。伝う道が細いこともあり、どれを選べばいいか迷う場面も多かった。

 

 親子岩に着くとそこは、展望場整備され松本市街が俯瞰できる。本来は北アルプスの展望台でもあるようだが、黄砂なのか花粉なのかガスなのか、靄っていてうっすらとしか見えていなかった。僅かに登ってこの展望が得られるのはいい。少し焦げた跡が残るのかと思ったが、周囲を見ても一切目に入らない。20年と言う歳月が消し去ったのか、それとも関わる人の努力からなのか・・・。

 

830mに手前峰的高みがあり、ここから3分ほど進むとアルプス展望台があり、先ほどよりさらにいい景色が広がる。まあこれも、植林された木々が低いからで、高木になった場合は遮られてしまうのかもしれない。そんな場所を過去に見ている。ただここは奧まった山中ではなく里山で、管理者の手が入りやすい場所なので維持管理は楽であろう。最初のピークはもう僅か。

 

大音寺山到着。ここも植樹されたのか、幹直径が100mmほどになったナラがたくさん見られる。よってグリーンシーズンでは山頂からは展望が得難いよう。冬季の今は落葉して間から見ることが出来る。対策としてか、南側に展望場を造っているようで、ウッドチップを敷いた地面にベンチが出来ていた。北側には、こちらを見下ろす大正山があった。次の進路はその方向。

 

北東に降りて行くと、鞍部に降り立ち、そこに「空堀跡」の標識が見られる。東には鹿よけのフェンスがあり、標識はさらに2つあり、各々に矢印が進路を指し示しているのだが、それがどの道、どの方角なのか良く判らなかった。そして、最初の見ている案内図と現地を照らし合わせるのだが、大音寺山から直線的に進路が続いている方が進む道に見える。よってそのまま北に進んで行く。

 

踏み跡も濃く、伝っている人も多いよう。これまでの道に対し、やや急峻になっているのが気になるが、時折残る残雪にトレースもある。このまま進めば実線路を経ての951高点峰、そして美ヶ原林道となるが、どこかで道を曲げているものと思って進んで行く。がしかし思いと違って、そのまま実線路を進んで行き、途中で”先ほどの空堀を下るのが正解路”と判った。案内図に見えるコースを伝うつもりでいたが、逸脱したために、以降は地形図で動くこととした。

 

途中チェーンで林道幅が塞がれている場所もあった。跨いで進むと、美ヶ原林道に出た。この分岐点には道標は無かった。西に舗装路を進んで行く。車通りはほとんどないが、時折作業車がすれ違った。そして松本浅間カントリークラブが見えてくる。ここは大正山を登りに来た時に強く記憶している交差点であった。ゴルフ場側の角に御殿山を示す道標があり、ここから道向かいのダート林道へと入って行く。

 

地形図の実線路の道は、御殿山の西を進んでいるが、後になって作道されたのだろう山頂へ向かう道も切られており、ここにはしっかり道標が立っていた。実線路をそのまま進むと展望台へ向かうようだった。斜上して山頂へと向かう。山頂側を矢印が示しているが、その下に書かれている横棒の見方が相変わらず不明であった。

 

進んで行くと、道に脇に「御殿山頂上」と言う標柱があり矢印がされている。西側に最高所があり、右への矢印だけでいいのだが、またここでも横棒の存在が、示す方向を判らなくしている。西を見ると、岩に赤ペンキで「ゴテン山入口」と書いてあった。こちらの方が至極判り易い。

 

御殿山登頂。常緑樹が多い山頂で、各方面全閉な感じの場所であった。一つのみ標識がかかり、特異な締結の仕様は、南アルプスのどこかのピークで見ている記憶。こちらは大音寺山に比べると山頂らしくなく、登山対象にするにはややフラストレーションが溜まるだろう場所。ただし里山ならこの類は普通だろう。展望のない山はあまり登られず、どうしてもマイナーピークになってしまう。

 

南に進んで行くと、旧道に対する新道が作道されたようで、その場所を白ペンキが示していた。先ほどの山頂から3分ほど進んだ先に下降点標柱がある。示す矢印は御殿山側を指している。里山なので迷いやすい場所なのに、道標がさらに背中を押している。登山道らしからぬ直線的な道形を東に降りて行く。途中に大岩を示す道標が立ち、この場所から左折と読めた。本当は右折だった。

 

山腹の道を進んで行くと、藤つるブランコがあり、自然が作ったそれに乗って遊ぶことが出来る。御多分に漏れずこの場所にも標柱が立つが、盛りだくさんに書かれた内容に対し、矢印が何処を示しているのか混雑して判り辛い。ここでも大岩が北進した先に読めた。進んで行くと、先ほど通った展望台への分岐点に出た。全く明後日の方向に進んできていることが判った。来た道を戻り、そのまま伝うのもつまらないので、藤つるブランコからは左下に進む道形に入ってみる。これは獣道のような道幅で続き、途中で判らなくなり上に這い上がって往路の道に戻った。分岐まで戻り、大岩の方だろう道へと降りて行く。

 くねくねと九十九折を降りると、右側に判れる道があり、伝い進むと「へび岩」と標柱に読めた。ここで行き止まりで戻る。さらに高度を下げると、ウエイポイントと位置づけていた大岩の場所となる。それを見てオヤッと思った。上のアカマツにクレモナロープが縛られ、岩の下まで垂らされていた。大岩のクラックにハーケンが打ち込まれザイルが結ばれていた。小さい岩ではあるが練習用のゲレンデだったのかと、残置品からは思えた。アクセスはいい場所であるが、今は散策コースに入れられてしまっているので、練習するにはどうだろう。

 横谷沢沿いを下ってゆくと堰堤を乗越し、東から空堀ルートが合流した。当初予定はここに出て、今伝ったルートを登る予定であった。広い林道幅を降りてゆくと車止めがあり、広い駐車スペースからソロのハイカーが出発しすれ違った。ここには、大音寺山側で見たのとは異なる以西に対しての概略図があり、西にもしっかり散策路があるようで伝ってみることにした。

 遊歩道入り口から緩やかな道を西に進んで行く。ちなみに概略図の目標点は、全て御殿山展望台になって3コース書かれていた。本来は御殿山でいい筈であるが、既にその山頂を見ているので展望台としている意味も分かる。その展望台側へは進まずに、分岐からは天満宮を目指してゆく。マツ枯れだろう、夥しい倒木が横たわり薬剤散布の記号が覆いにされている。こんな手間のかかる方法以外に対策は無いのかと思うのだが、この方法が主流なんだろう。進む右側にそれらしい構造物が見えてくる。見えてからどんどん離れてゆくので道を間違えたかと思ったが、そんな作道の仕方であった。

 赤い鳥居を潜り、その先を登ると舞台があり、そこからの急登を駆け上がると天満宮の本社であった。柏手を打ち拝礼したら来た道を戻る。ここまま降りると温泉街だが、横展開して分岐から不動滝側へと登って行く。山道の先は住宅地で、以降はアスファルト歩行となる。若干くねくねとし、道標が無いので不安になるが、太い道を選んで進むと不動尊より流いづる不動滝が左に見えてくる。迫力のある名前であるが、流れは細いものだった。不動尊まで上がり西宮恵比寿神社側に降りてゆく。近接して寺社が多い印象であるが、温泉街で住まいしている人が多いからだろう。

 山中にはこまめに道標が在ったが、街中にはそれらは無い。街中にも在ったなら「ふる里公園」として優しいだろう。ゆるく登ってゆくと、右に酒蔵のスギ玉を下げているような民家がある。よく見るとそれはスズメバチの巣であった。僅かに登って駐車場に戻る。駐車場は融雪でドロドロで、山中ではほとんど汚れないが、最後の最後のここで・・・。そのうち砕石でも敷くのかもしれない。この駐車場も近年での設置らしい。

 「
浅間温泉木の絆会」による作道のおかげで、浅間温泉の里山を楽しむことができた。



  
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