傘山        1542.1m                  
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2022.6.25(土)


  雨のち晴れ    同行者あり    御嶽山側より周回     行動時間:6H10M


@御嶽山登山口5:06→(16M)→A御嶽山5:22〜24→(137M)→B傘山7:37〜8:24→(69M)→C町民の森側ゲート9:33→(103M)→D御嶽山登山口に戻る11:16         
                                        


 
@御嶽山の傘松側登山口。 @コース概要が書かれている。 道標は各分岐にしっかり設置されている。 獣除けフェンスを開閉して進む。
       
3分ほど進むと入山口。 大きな松が尾根に並ぶ。朽ちて切られたモノも見られる。ここが傘松の景勝地。 A御嶽山。展望ピークであるが、ガスに閉ざされ。 A祠裏の基石
   
岩間山城址 1170mの分岐。主尾根に乗る。 尾根上は見通しのいい直線路が多い印象。 最後の急登。
       
B傘山到着。南側が大展望。 Bベンチや切り株があり、休憩に考慮されている。 B三角点は等級が見えないほどに埋まっている。三等点。 B標柱と、後のポストに記帳ノートが入っている。
       
B雨予報の日、他のハイカーは折らず独占。 Bスイカを持ち上げた Bかぶりつく B中央アルプス側はガスに閉ざされる。
       
B八ヶ岳によく見る赤標識。 B南アルプス側のガスが取れてきた。 B南から見る山頂。 B陣馬型山が姿を現す。
       
南尾根は緑のトンネル。 展望があるのは一カ所のみで、ほぼ日影歩き。夏向き。 林道に降り立つ。 町民の森側登山口。現在はここまで車は入れられない。
       
登山口からの展望。 C町民の森側の現在の登山口。駐車スペースは広大。 麓まで降りて集落内を戻って行く。 疲れ歩くのを拒む彼ら。 
       
D御嶽山の傘松側駐車場に戻る。       




 孫から「山に連れてって」と言われ、山行計画を練る。諏訪や八ヶ岳まで来てくれれば、そこそこ高所を短時間で楽しめるが、お互いの中間地点が中央アルプス界隈となり、付近から希望に適った場所を探す事となった。彼らの初登は武生の村国山、次が日野山、3座目が御在所岳で、登り2.5時間ほどかかったと聞いた「登り2時間下り2時間」ほどの場所と依頼され見繕う。暑い時季なので標高を稼ぎたいが、時間から追うとあまり上げられずにもどかしい。出来るだけ樹林帯で涼しく歩け、かつ展望のいい場所を探すのだが、もう一つ条件があり、「迷犬と一緒に歩きたい」と言う。迷犬と言っているのは私だけなので、彼らがこの呼称を使ったわけではないのだが、犬を連れて苦情が出ないだろう場所選びせねばならない。そしてヒルが居なくダニも少ない場所。楽に百名山をと色気を出したが、伊吹山も既にヒルの生息地となってしまっていた。

 傘山は、「からかさやま」と読む。知らないと誰も読めないだろう山名であった。中央アルプスの伊那谷側の前衛座。主だった登山口は2カ所。町民の森側と御嶽山側とにある。歩き応えのある場所と、孫のたっての希望もあり、迷わず御嶽山経由のルートとした。しかし梅雨の最中で、コロコロと予報が変わり、金曜日の時点で翌土曜は雨予報の日となった。SCWの予報を見たり、ウインディを見たり、ニフティーやヤフーの予想も見て、最終的には決行とした。こんなに天気を気にした事は過去になく、小さい子を連れるので相応に気を使った。傘山付近は雨雲のちょうど境で高気圧の張り出し方によっては晴れる。降るのは間違いないので、降った後の洗われた木々の美しさを見せようと思っていた。 

 2時に家を出て、高速をひた走り駒ケ根インターで降りる。なぜかGoogleのナビは駒ヶ岳SAのスマートETCを案内しないのだった。「御嶽山の傘松」の案内板に従い山村へと登って行く。大きな給水塔が見えると、駐車場はその前だった。孫らは既に到着して準備に入っていた。小雨模様。前泊している孫からは、前夜からはかなりの雨量だったとのことだった。空を見ると青さが多くなってきている。いずれ晴れる。

 5:07駐車場をスタートする。配水塔と民家との間の道を北に進むと、すぐに獣除けのフェンスゲートがある。開閉して先に進んで行く。ゲートの先1分ほどの場所に入山口がある。ここから本格的な山登りが始まる。麓側は傘松の景勝地で、歩き易いと予想していたが、意外と勾配が強く、雨の中だとスリップに気遣う登路であった。まず最初に「一の松」の巨木があるが、強く剪定され痛々しい。その後も松の巨木が続くが、緑の葉を茂らせているモノは乏しく、老木になり過ぎてしまっているようだった。途中の通力不動尊の木彫像は、あの有名漫画の煉獄さんのように髪の毛がフサフサであった。

 御嶽山に着くも、周囲はガスで展望は得られなかった。こんな時の為か、写真図があり見えだろう景色が見える。休憩舎は、この場所にしては大ぶりであった。祠の裏に標高が記載された標柱が立つ。朽ち落ちたようで山名が読めるものは無かった。先に進むと、岩間山城址があり、平らな山頂部は山城があっただろう事を想像できる。相変わらずガスが垂れ込めているが、時折陽射しが差し込むようになっていた。孫らは頻繁に水を飲んでいる。こんなに飲むのかと思うほど。学校への通学時にも飲んでいると言うので、水を欲する身体なのだろう。飲まない私が不健康のようであった。

 1170mで主尾根に乗り上げる。ここは分岐になっており、南への尾根は横根山稜線と言う事を道標から知った。こまめに休憩を入れ、ここでは河内晩柑を振る舞う。1269高点峰の先からは大きなアップダウンがある。この先に水場があるようなので、人参をぶら下げられたように頑張るが、お目当ての水場は塩ビパイプの位置が不適切で汲める状態ではなかった。調整して流れるようにしたが、のどを潤すほどではなく舐めるような量であった。高い位置での水場なので楽しみにしてきたが、ちょっと残念な量だった。でもこうやって水場があるだけいい。傘山が近くなると、打って変わっての夏の日差しとなった。こうなると子供は体力を奪われる。暑そうに喘ぎながら最後の急登を登って行った。

 傘山登頂。町民の森からのハイカーが登頂していると思ったが、誰も居らず独占状態。やはり天気予報が悪すぎた日って事だろう。持ち上げたスイカが夏日に似合い、保冷材により冷たいままのそれにナイフを入れ配る。水分量が多く火照った体には浸透水のようであった。目の前をガスの塊が東へと移動してゆく。だんだんと周囲のガスが取れ、しばらくすると陣馬形山も望めるようになった。ただし中央アルプス側は依然ガスの中だった。さて下山なのだが、伝って来たルートはなかなか急登で、ロープを流してある場所も多かったが、滑りやすいと判断した。で、町民の森側に降りてゆくことにした。

 町民の森よりのコースもロープを流している場所が多いが、傘松側ルートよりは足場がいい印象だった。そしてこちらはなんと言っても緑のトンネルの連続で涼やかに歩ける。あっという間に林道に降り立った印象だった。こちらにもトイレ付きの駐車広場が出来ていた。仕様は傘松側同様。この先は林道幅に広がりワイワイと降りてゆく。ちょっとシマッタと思ったのは、こちらの入山口にも1台置いておけばよかった。歩きに飽きつつある孫らに、食べられる野草を教えつつ、キイチゴを頬張らせたりサンショウの葉を嗅がせたり、それこそ騙し騙し降りてゆく。途中単独の男性がすれ違った。

 ゲートまで降りるとポツンと1台置いてあった。先ほどの方のもののよう。長い舗装路を伝うのだが、小1の女児は、与田切川との出合付近でエネルギー切れで、父親に背負ってもらう。小3の方は足が痛いと言いつつも我慢して歩いていた。隔世遺伝かもしれない(笑)。養魚場まで戻り、そこからの実線路が見出せなかった。堤の方へ進み、やや大回りするようにして傘松側に戻る。配水塔が見えるあたりになり、日影で迷犬が突如腹ばいになった。「もうぼく歩けない」と言っているようであった。この頃になると小1も歩きだし、二人と一匹をなだめながら最後の歩行。

 配水塔前の駐車場に戻る。児童にはちょっと長かったか・・・。歩ききったことで自信になってくれればいい。全ては経験。




 
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