達磨山 1429.7m 霧隠西峰 1480m 霧隠峰(東峰) 1550m
2022.12.10(土)
くもり 単独 南西麓、赤井地区側より 行動時間:3H30M
@ゲート前余地6:31→(21M)→A石祠の先で入山6:52→(32M)→B達磨山7:24〜30→(56M)→C霧隠西峰8:26〜→(25M)→D霧隠東峰8:51〜9:05→(10M)→E伐採地内の林道に降り立つ9:15→(46M)→F戻る10:01
@チェーンゲート手前100m付近に4台分ほどの余地がある。 | チェーンゲートまで進んでしまうとUターン場所が無い。 | 達磨山南面の伐採地 | 伐採地内の石祠。「弘化四未年」と彫られていた。 |
A伐採地の南東尾根を登りだす。 | 進む先の谷側で道形は行き止まりとなる。 | 下草の無い伝い易い尾根。 | 東尾根と合わさった後は急峻。 |
達磨山本峰の東に高みあり。 | B達磨山登頂 | B三等点 | 達磨山東尾根から霧隠西峰の尾根に入ると岩峰が現れる。基部に大きな岩屋があった。 |
ゴジラのような奇岩 | 1380m付近 | 1410m付近の岩峰は巻いた方が無難。東側が写真のように岩肌斜面。 | 霧隠西峰は西側から這い上がる。1450m付近。 |
C霧隠西峰 | C標識 | C西峰から見る東峰(右上) | 経路の伐採地 |
経路で唯一見た道標。 | クマの糞がちらほらと見られた。 | 笹枯れの後なのか、背丈の低い笹原で歩き易い。 | 地上高3尺ほどの場所に巣穴が彫られていた。 |
D東峰は、東側の方が高いように見え、最初は東側の岩峰に上がる。 | D霧隠本峰(東峰)登頂。 | D標識。木製のものは判読不能。 | Dヤキソバパンと |
D四阿山(北)側 | D北ア(西)側 | D霧隠峰から見下ろす角間温泉。 | E伐採地内の林道に降り立つ。 |
旧道の、廃林道のある谷筋を降りてゆく。 | 林道と出合った場所。 | 出合った場所にこの標識が見られたが、裏返っていた。廃道化が進んだからだろうか。 | 振り返る。林道に対し、廃林道側へは高低差があり、現在は車は入れないようになっている。 |
ゲートに戻る。 | F駐車余地に戻る。 |
真田町は角間川の支流に雲雀沢があり、その源頭である雲雀沢ノ頭を計画した。先達の記録からは、西の赤井地区よりの林道からアプローチしているのが読める。その理由と言うか背景には、一番短距離である角間温泉からのルートが使えないからのようで、温泉への林道が2019年の19号台風の被害に遭い通れないからであった。今年の5月から使えるようになったようではあるが、散策路側は梯子が在ったりするので、犬連れなのでそもそもの部分で利用しづらいのだった。
4:20家を出る。碓氷バイパスで軽井沢に上がると外気はマイナス2℃となった。浅間サンラインで真田に向かい、殿城山位置を右に確認した先の赤井地区から東に入って行く。しばらく舗装路が続き、途中からダートに変る。耕作地を過ぎた先からもう人工物は無いのかと思っていたら、別荘地のような遊び場のように設備したお宅が右に見え、”こんな場所に”と思ってしまう。すれ違い余地が乏しい場所を進んで行く。Uターン場所も限られる印象だった。
小沢を跨いだ先でチェーンゲートが現れた。ゲート前にUターン場所がなく、夜明け前の暗い中を慎重にバックしてゆく。軽トラなどならUターンできるだろう。小沢の西側に伐採地への枝林道が分岐しており、その前に4〜5台分の余地があり突っ込む。林業関係者が使うかもしれないと思い邪魔にならない配慮はした。夜明け時間になっているが、谷間なので暗く、ここでの外気温はマイナス3℃であった。
6:31行動開始。ゲートまで行くと「鳥獣保護区」の表示があり猟はここでは無いと安心する。林道を進んで行くと伐採地が左に広がる。この日はスマホの地図のみで、ハードコピーした地図は持たなかった。伐採地の上に見える高みが、霧隠西峰と思い込んでいた。先達の記録をまじめに見ていない証拠でもあるのだが、目指す場所が見えだし、どう攻めようかと疑いもせず考えていた。伐採地の途中には石祠が在り、「弘化四未年」と彫られていた。ここから3分ほどの場所に、南東尾根に上がって行く作業林道が在り、そこに入って行く。登って行くと道は西側の谷で行き止まりとなり、尾根寄りに適当に高度を上げて行く。進む先で東尾根と合流し、急峻を登り上げるとその高みには境界標柱が埋まり、さらに西側に高みがありズレて行く。するとそこは・・・。
山頂に着いて”アッ”と思った。「達磨山」と書かれた見覚えのある山名板があった。ここで初めて間違えに気づいた。達磨山は2018年に既に登っている場所であった。地形図や山名事典からは無名峰であり、二回登る事は無いと思っていたが・・・登ってしまった事実。そして余計なアルバイトをしてしまった事により、行動予定を調整せねばならなくなった。相変わらずの腰痛を抱えての行動だった。こうなったら、霧隠西峰から雲雀沢ノ頭の予定を、霧隠西峰からは東峰を抱き合わせにし、西進せず東側でコンパクトに行動しようと考えた。まあ霧隠東峰が無かったら、こうは思わなかったのだが、在るがばかりに楽を選んだのだった。
達磨山から東に戻る。登ってきた尾根を戻り、途中からは伐採地からの尾根を右に見送り東尾根を降りて行く。ここは棘がちらほらあり、引っかかれながら進んで行く。西峰側の尾根に入ると、大岩が現れだす。最初の大岩の基部には、奥の深い岩屋があり獣が寝床にするには適当に見え、やや緊張してその前を通過する。大岩は続き、その先にはゴジラが横を向いているような起立した奇岩が見られた。左に見上げながら巻き上げて行く。しばらく地面を踏んで進むが、1410m付近から再び露岩が現れ、登った先は岩峰の上で北側は切れ落ちていた。迷犬は降りられず、西に戻って南を巻いてゆく。西峰直下は斜度が強くゆっくりと高度を上げて行く。その様子をもどかしそうに見下ろす迷犬。
霧隠峰西峰登頂。木製の私設標識が見られる。当初はここから北側に降りて行く予定で来ていたが、先の凡ミスにさらなるミスを繰り返さぬよう、安全マージンを十分とって次は東峰とした。その東峰は手の届くような距離、西から見ると東峰の、その東の高みが最高所に見えていた。東に降りて行くと、ここも伐採斜面が広がっていた。そしてここに来て初めて道標に出会う。東峰と西峰を指し示したものだった。この先はササの植生のある場所であるが、笹枯れの後なのか膝丈の小さいモノばかりで歩き易い。鹿に食べられたような痕跡はなく、食害によってでは無さそうだった。東峰の二つのコブの間の鞍部を目指して登って行くと、途中のカンバの木の幹に、鳥の巣穴が見られた。通常だとかなり高い場所に作るもので、それが胸丈の位置にあった。今年は雪が少ないってことを示しているのかもしれない。鞍部からは右に折れ東進してゆく。
露岩のある高みに立ったが、標識類は無くおかしい。西側の高みが山頂と判り戻って行く。地形図では東西同標高なのでどちらでもいいとは思うが、実際の現地はぜんぜん違い、西側の高みは山頂らしい山頂で休憩適地だった。そして展望も大きく違う。霧隠峰(東峰)登頂。私設標識が二つあり、消えてしまっている方は「霧隠東峰」と書いてあったようだ。四阿山が北に望め、同じ北側眼下には角間温泉の赤い屋根が見下ろせた。西には北アルプスの連なりも楽しめる。東の烏帽子側を見るには先ほどの東側の方が良かった。予定変更でこのピークに立ったが、訪れてよかったと思える場所で結果オーライだった。ヤキソバパンを分ちあう。細かく言うと、三分の一が迷犬で、三分の二を当方が食べている。ドッグフード以外はやらない方がいいのだが、この場所でなにもやらずに一人で食べると言うような強いハートは持ち合わせていない。さて下山。
笹原の中を降り、伐採地の際を進み林道のカーブの場所に降り立つ。ここで上に進めばいいのか下に行けばいいのか判らなかったが、往路側が西であり、西側に進む下りを選択した。しかし、200mほど進んだ先で林道幅は消滅していた。そこにはバリケードのように枝が堆積しており、その先は自然林だった。進む左側には大きな起立した奇岩が並び面白い風景の谷筋で、その大岩を巻き込むように右側から進んで行くと、谷の右岸側に道形が現れた。しかし谷の中に吸収されて判らなくなる。ここで左岸側を見ると道形があり、乗って進むもまた有耶無耶になった。適当に降りて行くと、ハッキリとした林道幅が右岸に現れる。伝う事50mほどで現在の林道にぶつかった。ぶつかった場所の段差は600mmほどあり、今現在は車では入れない枝道となっていた。北側斜面に木っ端が落ちており、裏返してみるとそれが霧隠峰を示す道標であった。道の状態もバリエーション風味となり道標も過去のものになってしまったようだった。
残りは林道歩き。持上げてきたシナノゴールドを分ちあいながら足を進めて行く。ちなみにだが、リンゴの分配率は50:50であった。やもすると彼の方が食べる量は多い。自然の食べ物であるが、種と芯には毒素があり注意せねばならない。ここを歩いて気づいたことがあり、それはシカの糞が少ない事だった。禁猟区であるならばもっと居ていいように思うが、姿も見ないし声もしないし糞も少ないのだった。
往路に取り付いた枝道の場所まで戻る。全ての間違いはここからだった・・・。いや机上での地形のインプットが間違っていた。雲雀沢よりの源頭位置を北と南で取り違えていたのだった。
ゲートを跨ぎ駐車余地に戻る。