茂来山        1717.7m                                                                                                                                                                                                          
  2022.8.21(日)


  くもり(ガス)    単独    槙沢コース      行動時間:2H24M


@槙沢コース登山口6:42→(41M)→A栗古木下降点7:23→(38M)→B茂来山8:01〜10→(25M)→C栗下降点帰り8:35→(31M)→D登山口9:06  
                                                                                                                                           


 
@槙沢コース登山口から 茂っているが元々は林道幅の道。 稜線へ向けての九十九折 A栗の古木がある下降点
       
露岩帯の急登 急登斜面が続く 急登が終わると下草の植生が目を和ませる。 主にヤブレガサと
   
カニコウモリ 霧久保沢コース下降点分岐 小海側への下降点 B茂来山
       
B皇太子登頂碑 B新旧の祠 Bヤキソバパンと Bのっぺりとした三角点。二等でいいのか・・・。
       
霧久保沢コース下降点帰り。 湿気の多い日 途中の展望場から西側。八ッはガスの中。 C栗古木下降点
       
九十九折りはオニグルミがあり、この時期以降でお土産が得られる。 槙沢で少し遊ぶ 水浴び中 D駐車場に戻る。 




 前日に、日航事故の御巣鷹の尾根を使って上信国境に上がろうと計画し現地に行った。その前に、慰霊の場所を「遊びに使うとは不謹慎」との声もあるかもしれない。遡れば城址が在った場所が、今は城山として存在する。戦により多くの血が流れた場所であり、だからって登らないかと言うとそんなことはない。能登の石動山にしたところで、荒山合戦は有名。そんな場所も今は登山の場所になっている。35年経過し、伝っても罰は当たらないと判断した。

 
 南牧村経由で上野村に入る。国道299号から県道124号に入ると、嫌な表示が目に入った。御巣鷹の尾根は工事中で不通と。ついこの間に慰霊登山のニュースがあり、さほど日数が経っていないので伝えるものと思っていた。しかしお盆の終わった16日から不通になると書いてあった。書いてはあるが行けると思い上野ダム側へと進んで行く。しかし中止の滝の先の分岐点で工事用のバリケードがされていた。事前の調査不足、近い西上州で良かったが、これが経路に時間を費やした遠くであったら目も当てられない。この日は上野ダムを散策して茶を濁した。

 
 山無しの週にとも思ったが、迷犬が運動不足だろうと思い翌日サンデーハイキングに出かける。前日前夜に雨があり足元が悪くなることが予想できた。あちこちの高所を頭に浮かべたが、最後に辿り着いたのは茂来山。まだ佐久町だったミレニアムな年に、先代のラブラドールと登った場所であった。22年ぶりに二代目と挑む。コースは槙沢コースとした。

 
 5時に家を出る。国道141号から十石街道である299号に入るのは久しぶりで、懐かしい景色を見ながら進んで行く。道沿いに登山口へと導く道標があり、安心してそれに従う。ただし、舗装の場所はいいが、その先のダート林道はすれ違い余地が乏しいルートで、行きも帰りも対向車が居ないかとドキドキしながらハンドルを握っていた。途中、キノコ採りだろうか、暗い樹林帯の中に軽ワゴンが停まっていたのみ、登山口駐車場は利用者は居らず閑散としていた。駐車場東に読める、車上荒らしの注意書きにもどかしい思いになる。こんな場所でも荒らされたのか、被害に遭う可能性のある場所なのかと・・・。

 
 6:42行動開始。まきざわ橋を右に見て林道幅の登山道を登って行く。右に槙沢の流れの音を聞きながらの夏向きルート。天気概況からは佐久地方は濃霧。ここもそうで、針葉樹の樹林帯の中に入ってしまうとヘッドライトが欲しいほどに暗かった。何か獣に見られているような気がする地形でもあった。それを感じるのか、迷犬は立ち止まって山腹を眺める場面もあった。もう少し足元がモシャモシャしていると思ったが、しっかり刈り払いされており濡れる事はない。足許はいいが両脇からの野草はあり、歩きながら折って進んだが、ベニバナイチゴのトゲトゲが現れてからは一転、作道より自然保護と被害に遭わないよう触らずに進んで行く。

 
 流れから離れる辺りは、オニグルミの実が散見でき、大きな良質なものが見られた。緑濃い中を九十九折で登って行く。稜線まではとてもなだらかなルートで推移していた。栗の古木のある下降点分岐からは、今度は急登が続く。湿度が高いので一気に汗が噴き出してくる感じであった。対策としてハッカの原液を噴霧する。これがスッとして気持ちいい。この時、その作業をしていて地面を見ることが疎かになり、足の置き場が悪くスリップしてすっころび流血。若い頃には起きなかったことが起きてきている。中高年の事故が多いのが判るような気がした。運動神経も感覚も鈍ってきているのであった。

 尾根の東側はたおやかな自然地形で眺めていて心地いい。露岩帯を経てさらに急登を行く。そしてヤブレガサの群落が見えだすと緩斜面に変る。カニコウモリも混ざり、景色もいいのだが食べられるものが足元を埋めている状態に嬉しくなる。相変わらずガスは濃く一帯に垂れ込めていた。霧久保沢コースと合流し、次に小海側よりの南麓からのルートが合流する。その先僅かで空が明るく開ける。

 
 茂来山登頂。新旧の祠が2基と皇太子時代の天皇の登頂碑と、山頂は22年前とあまり変わっていない雰囲気であった。展望ピークでありながら、展望はガスにより全閉だった。刺し虫も居らず暑くもなく寒くもなくと言う点は良かったが・・・。誰か霧久保沢コースを伝ってきていると思ったが、登頂者はおらず我々のみ。ヤキソバパンを分ちあったら往路を戻る。

 
 今日は腱膜炎発症以降で2回目の長靴行動。足裏に若干の痛みを感じていた。履く場合はインソールを考えないといけないのと、ここほどの場所だと登山靴を履かないと私の場合はダメなようだった。ヤブレガサの群落からは、ゆっくりと急斜面に足を降ろして行く。気配すらないのだが、そのシカの糞自体も一切見ない場所だった。

 
 栗の古木まで戻り下降してゆく。おそらく1456高点峰を経由しても各方面に降りて行けるだろう。そんな下草の無い尾根が続いていた。オニグルミのゴルフボール大の良品がいくつも落ちているが、犬は胡桃が好きではないのか見向きもしない。家でナッツ状になったクルミも迷犬は食べないのだった。動物の勘がそうさせているのだろう。九十九折が終わり直線路となると、槙沢に流れが出てくる。蒸し暑かったようで、迷犬は一目散に沢の中に入って行った。そして水浴びをし満足そうな顔をしていた。

 
 駐車場に戻るも、出発時と変わらぬ状態だった。さて点検。沢沿いは野草に触れ、途中では落ち葉にまみれていたが、ダニの付着はゼロだった(帰宅後にも確認している)。たまたまなのかいつもなのかは判らぬが、結果として犬連れに優しい場所だった。シカが居ないとダニも居ないってことになるのかどうか。

 

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