根岸        875.9m       虚空蔵山        773.7m                   
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2022.3.12(土)


  晴れ     単独     道の駅ヘルシーテラス南佐久より      行動時間:1H43M


@道の駅ヘルシーテラス5:49→(8M)→A県道145号からの分岐点5:57→(29M)→B馬頭観音6:26→(8M)→C根岸6:34〜43→(10M)→D馬頭観音帰り6:53→(18M)→E虚空蔵山7:11〜15→(17M)→F道の駅7:32
                                   


 
@道の駅ヘルシーテラス南佐久に停めてスタート。 @道の駅から見る、向かう山体。右端が虚空蔵山。 最初の分岐。ケヤキの大木の横に道標が見られる。 Aここに至るまでに「石仏コース」の分岐がある。
       
A県道145号から逸れる。 弥生が丘団地が見えてくると、舗装路が終わりダートになる。 各分岐点には必ず道標が立つ。 団地側への道を見送り、中部横断道のトンネル側へと進む。
   
中部横断道を潜る。 788高点の分岐。東側からの道は舗装されていた。 B馬頭観音 B一等点の場所を示す道標が立っていた。
       
B馬頭観音石碑 広い伐採地が現れる。 林道からの最後の分岐。 林道から残り60m
       
C根岸。最高所は三角点の西側。 C一等点 C一等点と黒ラブ Cコロッケパンと
       
C北西尾根に道形が降りていた。 C北側から見る山頂。 875.9三角点の北側の実線路は廃道状態。 D馬頭観音分岐帰り。往路は右から来た。復路は左の道を進む。
       
虚空蔵山への林道分岐。四駆なら山頂まで行ける。 南から見る虚空蔵山最高所。 E虚空蔵山最高所の石祠。 E最高所から見る北側。
       
E四等点 E山名板は無く、解説板から山名を拾う。 E北西 E北
       
E東 櫓の東側に、紹介されていないルートがあり伝ってみる。 よく踏まれた道形が突く。 実線路と出合う。740m地点の破線路の枝道が書かれている場所。
       
出てきた場所を振り返る。道標無し。 漆の採集場 黒い樹液が漆塗りの原材料。 下平の集落に出る。
       
F道の駅に戻る。    




 「一等三角点全国ガイド」を入手し、近県の点を眺める。興味があるのは当然未踏の場所で、大町の権現山と佐久の根岸が未踏となっていた。前者はまだ雪の中だろうから、この時季でも拝めるだろう後者を狙ってみる。山名の無い場所ではあるが、設置した場所は高みの上、拝めるそれが一等点であり、楽しみに出向いてみる。

 

 山岳巡礼のN氏は、二度目のアタックで見つけ出している。藪山の玄人が苦労した場所であり、見つけにくい場所に在ると判る。それでも実線道が近接しているので、アプローチは容易なよう。そして、北の虚空蔵山のハイキングコースが、設置場所北の馬頭観音石碑まで南進しており、神経を使うのは残り500mほどと判る。日ごろは等級を知らずに出向くことがほとんどだが、珍しく今回は先に情報を持って出向く。

 

 4:30家を出て、1時間ほどで現地入りする。虚空蔵山に登った時に使った多福寺が駐車場に使えるが、それより広くゆったりと停められる道の駅ヘルシーテラス南佐久がある。駐車スペースは三ヵ所に分かれ、水路側のスペースに入れた。ここは登山するにも気兼ねなく停められる場所である。

 

 5:49道の駅を出発する。県道145との出合には、「虚空蔵山自然のみち」の黄色い案内板が立っている。南進し、80mほど先で石仏コースが右に分かれる。ヘルシーコースに向かってゆく。この先の枝道の場所でも道標があるが、矢印は薄れ不明瞭で判らない。そのまま南進してゆくと、熊出没注意の看板を伴った案内道標が現れる。ここを右折してゆく。

 

 軽トラ御用達な感じのコンクリート舗装路を進む。向かう先に弥生が丘の団地が見えるようになると、そこで舗装は終わりダート道となる。ここまでもこの先も、各分岐には必ず道標が立っているので迷うことはない。進路右側に中部横断道が走っており、しばらく並走するような位置取りだが、次第に距離を縮めて行き、向こうへ抜けるトンネルも見えてくるので進路は判りやすい。トンネルには照明が無いが、距離が短いので負担にならずに抜けられる。林道幅の道は荒れた場所がなく続いていた。少し勾配が強くなり、一帯はクヌギ主体の雑木林の植生となる。

 

 788高点の場所は、道の出合いで東からコンクリート舗装路が上がってきていた。この先にアカマツの伐採地がある。かなりの大木が次々に切り倒されてあった。この先で右ルート左ルート的な場所があり、東側の谷には別荘のような建物がポツンと見える。先に進んで行くと広場のような場所が現れ、右からの道が合流した。

 

 合流点が馬頭観音の場所で、槍のように尖った自然石での石碑が立っていた。そして驚いたことに、「虚空蔵山自然のみち」の道標に、一等点を示す文言が書かれていた。これまで一度も表示が無かったのに、ここに来て示していた。一等点がコースのウリに出来ると判断したのだろう。道標には残り500mとある。南進してゆく。

 

 突如として視界が開ける。東側斜面が大々的に伐採され見通しがいい。切り残した木に、二羽のタカが止まっていた。つがいだったのだろう、こちらを察知しすぐに飛び去って行った。このまま進めば美笹の別荘地に出る。アプローチを検討する中では、南側の地図も事前に眺めていた。進む先右側に高みが現れる。そこを巻くように林道は進むと、もう見慣れた黄色い道標が現れる。林道から逸れるよう矢印がされ、残り60mとあった。

 

 根岸到着。先ほどの分岐より60mも無かった感じではあるが、目の前の奇麗な状態の一等点に、もうそんなことはどうでもよかった。一等点を拝むのは何処以来だろう。思い出せないくらいになっていた。国土地理院の白い標柱が二つ立ち、細いダンダラ棒も立っていた。登山対象の山ではない為か、訪れる人は少なく、それが為に無傷を保っているのだろう。このままマイナーな場所であって欲しいが、既に案内看板が出ている。この姿をいつまで保てるかどうか。

 

 調査に北西尾根を伝ってみると、道形と境界標柱が降りて行っていた。北尾根にも薄い道形があり、こちらは進む先に実線路が在るので、伝って降りて行ってみる。道形は途中で有耶無耶になり、実線路に乗るも完全に廃道化しており、往路に伝った道との出合は、伐採地側から見たら道があるようには全く見えなかった。

 

 馬頭観音からは、往路の道を右に見送り北進してゆく。この辺りの伐採木は薬剤処理され、一帯は松くい虫の被害に遭っている場所と判った。林道幅を進んで行くと虚空蔵山を指し示す道標が現れ左折してゆく。これは山頂の櫓を建設した時の作業用道路なのかもしれない。懐かしいこんもりした高みが向かう先に見えてくる。

 

 虚空蔵山登頂。10年ぶりである。最高所には、前回は祠の屋根が石積みの上に置かれていたが、現在は少し離れた場所にポツンとあった。相変わらず展望のいい場所で居心地がいい。がしかし浅間山側は靄っていた。櫓の一階部に、散策コース図があり眺める。戻るには石仏コースとなり、多福寺側は遠くなるので、往路を少し辿って東のルートを戻ろうと思った。櫓の東側を通過して南に行こうとした時、東側斜面に階段路が見えた。これはショートカットできるかもと予想できた。

 

 半信半疑で降りだすと、九十九折りの先は南に長く進み、途中でまた東進をしだした。残雪を見ると伝っている人も多い。おそらくは知っている地元民だろう。ビジターではこの道の情報を持たないから。そして舗装路に出合う。740mの破線路が東に分岐する場所に降り立った。道標は一切無かった。

 

 舗装路を降りて行くと、筍の皮のような紋様の木が現れる。近づくと人為的に傷つけられた痕と判り、これが漆の採集場所であった。山頂櫓に、ここの漆が日光東照宮や東本願寺にも使われたと書かれていた。由緒正しい採集場所となる。ウルシの木はたまに見るものの、この様な場所を見るのは初めてであった。子供などは、何も知らずに触ってしまったりしないだろうか、そんな心配をしてしまった。かぶれることを知らない親も多いだろう。

 

 下平の集落に降り立つ。東進して道の駅に戻った。


                                                           
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