棧敷山        1931m        小棧敷山        1852m          
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2022.7.2(土)


  晴れ    同行者あり   西麓より     行動時間:2H40M


@登山口5:33→(53M)→A棧敷山6:28〜35→(53M)→B小棧敷山7:28〜42→(31M)→C登山口8:13         
                                        


 
@登山口より時計回り。 最初の分岐。道標は明瞭。 歩き易い緩斜面が続く 21年前もこれを見ている。
       
中盤は刈り払いされず、やや濡れる。大量のダニが居る。 棧敷山・三角点峰南の分岐 直下は最近の刈り払い A棧敷山
   
A祠と A標識 A四阿山側 南へと下る。
       
棧敷山と小棧敷山との鞍部。 小棧敷山側分岐 実際の最高所はここ。 B小棧敷山
       
B標識 B以前からの標柱はベンチになっていた。 B河内晩柑と Bヤキソバパンと
       
B西篭ノ登山 分岐帰り お花畑の中の直線路。 車道に出る
       
C駐車場に戻る。




 今年は梅雨明けが早く、6月下旬からの40℃付近の酷暑が続いている。高所がより避暑になるとは思うが、太陽に近づきジリジリと焼かれる感じが以前よりするのは私だけだろうか。暗いうちに登って朝まだ涼しいうちに降りてくるような計画をしないと、健康的な遊びが健康的でなくなってしまう昨今。

 
 棧敷山に初めて登ったのは21年前。その2年後に小棧敷山にも登った。歩き易かった記憶があり、ササっと登ってくるには適当な場所に思えた。この日の西上州は39予報。何処にも動かずクーラーの環境で涼しく居れば最良だが、電力ひっ迫が聞こえる中では、節電の為にも山に向かい能動的に涼しさを得るようにする。

 
 3時半に家を出て、軽井沢に登り浅間サンラインを経て94号に入る。西上州は27だったが、地蔵峠は16であった。歩きには適温であるが、それでもここにしたら暖かいと言えるだろう。嬬恋側に降りて登山口側へと右折する。21年前は右折してすぐの民宿側の余地に停めたが、現在は登山口に広くスペースが設けられていた。車中泊をしている滋賀ナンバーのディフェンダーが1台停まっていた。上信国境の山に比べここはマイナーな場所、ハイカーの姿はまだ無かった。

 
 準備をしていると、西から歩き上げてきたご老人が前を通過し、視線を向けるも挨拶を返すことなく登山口から登りだした。ザックの中からはチェーンソーのバーカバーが飛び出していた。ゆっくりとした足取りで、ここを管理している山岳会なのだろうと思って見ていた。準備も終わり5:33登山口から入山する。すぐ前に先ほどの老人が居り、予想外にも登山道を逸れて西側の尾根を登りだした。そして15mほど登った場所でチェーンソーを出した。こちらは登山道を進むのだが、2サイクルのエンジン音が一帯に聞こえだし、これだと車中泊している人らは寝ていられないだろうと思えた。車との距離は25m程であった。

 
 登山道は刈払いされ歩き易い。そもそも緩やかに切られたルートなので刈払いの有無は関係なく歩き易い。15分ほどで小棧敷山との分岐となり、左の道を選ぶ。先には誰も歩いていないようで、クモの巣がいくつも纏わりついた。九十九折で緩やかに高度を上げる。夏にも適当な樹林帯の中の道が続き、それがために展望は無い。でもこの時季は涼しい方がいい。

 
 残り800mの古い標識は、これは前回も見ているものだった。それにしては退色しておらず状態がいい。この先で、少し笹が茂る場所があり、朝露でズボンを濡らす。笹の植生があると言う事はと、迷犬の体表を何気なしに見ると、見たくはない状態になっていた。一匹二匹くらいならいいが、あちこちに赤茶色の彼らが付着していた。ここのダニの情報を得ていなかったのだが、これほどに居るとは思わなかった。どうしようかと一瞬悩んだが、撤退してもしなくても状態は変わらないと思え、計画は遂行することにした。

 
 二度目の分岐となる。この山は双耳峰な二つの高みがあり、東に三角点峰。そして西に最高峰となる。前回は笹を漕いで三角点峰へも進んだが、ダニの数を見てからは笹藪に突っ込んで行く気力は失せていた。最近刈り払いされたようで、ルート上には青々したササが堆積していた。もうすでに暑い。16だった気温は21になっていた。

 
 棧敷山登頂。石祠を拝んでから北側の展望を楽しむ。ザックを地面に置くのも躊躇してしまう感じで、小さな個体は肉眼では見え辛いので、ヒルより始末が悪い。同行者は、ダニと暑さに、「この1座のみで帰ろう」と言い出した。小棧敷山側に下りて行っても、さほど時間に違いが無く、とりあえず南に降りて、そこで暑くて余力が無かったら小棧敷山は素通りしようと言うことになった。

 
 分岐から南へと降りて行く。ロープを流してルートの場所を示しているが、こちらも最近刈払いがされササが覆って地面が見えない状態で、ロープがあってありがたい場所もあった。急峻を下り鞍部となる。ここから通常の山なら、そのまま南に突き上げて行くのだが、ここは西に振ってから進む。この西に振る場所が苔むしており八ヶ岳風味の場所で、露岩の中を縫うように進んで行く。そして小座敷山下の分岐となる。同行者は進路を悩んでいるようだったので、「悩む」と言う事は山頂へ行く余力もあると言う事で、迷わず左の山頂へ道を選ぶ。ほぼ樹林帯の中だったので、ここまでに迷犬もクールダウン出来ていた。

 
 南進が始まってからは笹の張り出しは無く、この分岐から先も道幅が広く、居るにしても小棧敷山側はダニ害を受けにくいように思えた。緩やかな歩き易い登山道を進む。全くもって無風の日で、気温上昇に伴い空気が淀んで行くような感じがしていた。周囲にツツジの終わり花が見える。


 小棧敷山は、標識のある開けた場所が山頂となっているが、手前西側の樹林帯の中が最高所であった。標識は、棧敷山同様に新しくなり、こちらには以前に見ている標柱が残り、それが横になりベンチ代わりになっていた。西篭ノ登山がきれいに見える。展望がいいのはありがたいが、遮るものがない場所はジリジリと暑い。すぐに樹林帯の中に退避する。茂みの中には熊野信仰のお札が見えた。棧敷山には石祠が在ったが、こちらは信心の山ではないような感じがしたが、お札が置かれているってことは、ここもその類の山のようだった。まあどんな山もみな分け隔てなく崇められているのだろう。


 河内晩柑で水分補給し、暑くて喉通りが悪いがヤキソバパンを食べる。油分過多と思っているいつもだが、その油分がこの時は喉通りをよくしていた。油分が冬季に凍るのを予防してくれ、ヤキソバパン携行ハイカーにとって、この油分に感謝せねばならない。迷犬の体表では相変わらずダニが蠢いている。当然、見つけたら取り去っていてもなお這っていた。足から伝ってきているものもあり、そのスピードの速さたるや、ヒルの移動速度と似ているような気がした。さて下山。


 一級路をゆっくりと降りて行き、分岐からの直線路を西進してゆく。お花畑の中を通過してゆく感じで、ここも遮るものがない。最初の分岐は林道へのエスケープルート。左の先にガードレールが見えていた。さらに進むと十字路となり、ここを右に折れると往路の場所と出合う。熱いアスファルト歩きと距離を天秤にかけたが、直進し林道に出てしまう。予想通りアスファルトの上は既に熱かった。途中ソロの男性がすれ違う。


 駐車場にはディフェンダーの姿は無かった。そしてチェーンソーのおじさんの姿も無くなっていた。着替えていると、先ほどのソロの男性が戻ってきて、駐車場に停めた車に乗って林道を東進して行った。小棧敷山登山口側の駐車場に上げたのだろうと思うが、なんか不可解だった(笑)。

 この季節、犬連れでは入山してはいけない場所だった。ダニだらけの場所で、犬連れで入山したい場合は、グリーンシーズンを外した方がいい。




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