ねんぼう岩        (1545m)推定 北側基部1539m                                                                                                                                                                                                         
  2023.1.7(土)


  晴れ    単独    深沢渓谷ゲートより      行動時間:1H57M


@ゲート・駐車場8:16→(24M)→A遊歩道分岐(橋)8:40→(22M)→Bねんぼう岩9:12〜35→(38M)→C戻る10:13  
                                                                                                                                           


 
@標高1260m地点。トイレ付き駐車場あり。林道はここでゲート。 @トイレは閉鎖中 @深沢渓谷案内図 ツボ足で林道を進んで行く
       
1330m地点の炭焼き窯 林道の先(右)に高峯山が見える。 A1360mで柳沢を渡る。欄干の無い橋。 A大岩の場所に遊歩道道標。
   
A標識はあるが冬季は遊歩道は判らない。 沢の中の橋。遊歩道があるのが判る。 ねんぼう岩が見えてくる。 東屋下流の氷瀑
     
分岐と東屋 東屋からの散策路は、橋が無くなっており渡渉必須。冬季は凍っているので要注意。 右岸にある解説板 B東から見るねんぼう岩。
       
B南東に胎内潜りのような岩窓がある。 B東側を上に這い上がる。 B東岩壁 Bねんぼう岩北の尾根に乗り上げる。
       
B北壁はリッジ。上部はハングしている。 Bねんぼう岩から西に進むと、妙義の石門に似た岩窓がある。 Bけっこう大きな窓。この先北西側にも奇岩が並び見て周ると面白い。 B西から見るねんぼう岩 
       
Bねんぼう岩西壁。  B南壁。登れそうに見えるが上部が難しい。 B南側基部  B岩窓の南側。屈まずに通過できる大きさ。 
       
散策路途中から見るねんぼう岩。  往路のトレースを伝って戻る。スノーシューを持ち込んだ方がいい。  橋帰り  C駐車場ゲート帰り。 




ネンボー岩は岩塔ではなく岩壁だとずっと思っていた。地形図から読めるよう顕著な高みは無く、弥陀ヶ城岩同様の場所だと思い込んでいた。一度も調べることをしなかった訳だが、背景には、柳沢沿いの破線路は廃道路だろうと思えたからでもあった。それが・・・調べてみると、ネンボー岩は岩塔で、さらには柳沢沿いは渓谷整備されていることを知った。浅間南麓の破線路は、廃道化している場所も多く、ここ柳沢もと思っていたが、そうではなかったのだった。

 

 深沢ダム奥にゲートがあり、駐車場も設けられている。冬季なのでどこまで進めるか判らぬが、水石地区や糠地地区から歩くことも覚悟する。めざすネンボー岩は、簡単に登れるような場所ではなく、この日は登頂ではなく探索・観望と言った趣旨であった。

 

 碓氷バイパスで軽井沢に上がると、外気温はマイナス10℃を示していた。小諸はやや暖かく、現地はマイナス3℃であった。浅間サンラインを新家交差点で離れ北進し出す。途中に渓谷を示す道標が無いのだが、糠地地区の青雲館手前交差点まで進んで初めて古い道標が現れる。整備されたことと、これら道標の乏しさが合致せず違和感を抱く。この先は水石地区だが、寒村な雰囲気だがまだ住まいしているお宅があった。

 

 深沢ダムへの分岐点は、深沢ダム側のみ道標が示していた。この分岐から500mほど進むと新たな分岐が現れ、轍の太い方は東へ降りてゆく方だった。ここも道標が無いが、地形図から確認すると西の道が正解路であった。ここまでもこの先も、凍った場所も多く結構ハンドルを持つ手に力が入った。交差余地の乏しい林道で、対向車が来たらどうしようかと考えながら進んで行く。向かう先に小屋が見えてくる。それが駐車場併設のトイレであった。

 

 駐車スペースは15台ほどあるよう。トイレは取水系の不備で閉じられていると書いてあった。渓谷の案内看板もあり、何年度に整備されたのかと探るのだが、それらの日付はどこにも見られなかった。脱出できるように雪をタイヤで踏み固めて駐車場所の整備をする。この時季、ここに来るなら2駆だとちょっと辛いかもしれない。

 

 8:16ゲートを越えてゆく。軽井沢くらいの冷え込みだと良かったが、マイナス3℃ではツボ足であった。150mmほど踏み抜きながら進んで行く。それでも、広く明るい林道で閉鎖感が無く心地いい。雪面からはシカの行動が読めるのだが、一帯にはたくさん生息しているようだった。

 

 ゲートから13分で炭焼き窯に到着。役目を終えて50年ほど経過するようだが、火を入れればそのまま使えるほどに状態が良かった。この先で谷の右側に高峰山が見えだす。こんな角度で見ることはなく、尾根しか伝ったことが無い中では柳沢からの絵は新鮮であった。林道は1466高点北西で柳沢を跨ぐ。左岸側に大岩があり、その基部に遊歩道を示す道標がある。しかしこの時季では遊歩道の場所は雪に隠されており判らなかった。沢には入らずそのまま林道を進む。途中沢の中に橋が見え、間違いなく遊歩道が存在することが判った。そして遊歩道入り口から20分ほどすると、朝陽に輝くネンボー岩が見えてきた。雰囲気や大きさは、西上州は鹿岳西の一本岩のようであった。進んで行くと東屋が現れネンボー岩への分岐道標が在った。

 

 しかし東屋から渡渉点は、橋が倒壊しており現在は濡れて渡渉しないと右岸には行けなかった。これを見て、だいぶ以前に整備されたことが想像できた。凍った柳沢を足場を選びながら右岸に乗り、散策路を行くと解説板の場所となる。解説板は熊に齧られていた。階段路が続くが、それが終わるとルートは有耶無耶になり、一帯はイバラが多くなる。引っかかれながらネンボー岩に寄せてゆく。

 

 ネンボー岩の南東側基部には、胎内潜りのような場所があり、さっそく迷犬がチャレンジしていた。大ぶりな窓で、立ったまま通過できるほどだった。そのままネンボー岩の東側を這い上がって行く。ザレ地形でとても登り辛い。そしてネンボー岩の北側尾根に乗る。こちらから見るネンボー岩はナイフのような岩壁で、上の方はハングしていた。来てみないと判らなかったが、似たような露岩が北西側に多く、何かないかと西にズレてゆくと、妙義の第四石門のような洞門が現れた。そこそこ大きく、第四石門の1/2スケールくらいであった。窓を通過し谷地形を上に行ってみる。岩穴があるのを見て、先ほどの齧った看板が呼び起された。“このへんにしておこう”と戻って行く。ネンボー岩を全方位見るのだが、薮ヤが安易に登れる場所ではなかった。ここまでになると迷わず諦めがつく。日当たりのいい場所で、基部は休憩適地でもあった。

 

 ご利益がありそうなので、南東基部の窓の中を通過し、散策路を戻り渡渉して東屋に戻る。あとは自分のトレースがあるので林道歩きはだいぶ楽であった。迷犬を遊ばせながら戻って行く。猟期と言う事が気になったが、渓谷整備されたここは禁猟区のようで、ハンターの轍は無かった。シナノゴールドを齧りながら戻って行く。次伝う事があるだろうかと考えるのだが、山道を登った先の林道はマイカーが通過している場所、心を強くしないと萎えてしまうだろと思う。

 

 ゲートに戻る。トイレの北側の窓は石をぶつけられたような痕跡があり割れていた。林道の帰り、水石地区が近くなると日当たりのいいカーブがある。テカテカツルツルの場所で、斜めに動き出した時には運を天に任せた。全面がミラーバーンの場所があるので注意が必要だった。

 



 


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