三度山    1180m                                                                                                                                                                                                               
  2023.3.25(土)


  雨    単独     旧碓氷峠側より     行動時間:55M


@見晴台駐車場7:01→(2M)→A見晴台7:03→(23M)→B三度山7:26〜30→(23M)→C見晴台帰り7:53→(3M)→D戻る7:56

                                                                                                                                           


 
@見晴台へ A見晴台。早朝であり雨であり無人。 A見晴台からの、南への下降点。 県境の道形
       
落ち葉の尾根筋。西側直下には別荘地の舗装路が見える。 「藤野」と読める。最初何か判らなかった。 シカが角を擦りつけた痕。 せせらぎの森の北東ピーク。地形図の破線路が出合う場所に図根点埋設。
   
尾根上に制水弁が見え出す。 電柱も並びだす。 三度山北側の手前峰への登り。 B三度山山頂
     
B等級の無い三角点が見られる。 B「山」の字が彫られ、境界標柱のよう。 B西側に貯水槽が見下ろせる。 B三度山別荘地の最高所。
       
Bヤキソバパンと B貯水タンク。頻繁にメンテされているようで、通信機器やメンテ道具が置かれていた。 C見晴台に戻る C県境
       
C「近藤」と彫られている。近藤翁の事で間違いないだろう。 D駐車スペース横の建物は取り壊され、駐車スペースが広げられるように見えた。現在工事中。    




 避暑地の軽井沢。現在ではその開発エリアは軽井沢町内全域と広大になり、逆に古くからの別荘地は寂れてきたりしている。自然林を切り拓き建てられることを繰り返し、古くからの場所を取り壊して建てることがあまりされていないように見える。でも、旧軽井沢と呼ばれるエリアは別荘地として別格なのか、元々の土地単価が高い場所だからからか、疲れた別荘は少なく色褪せない別荘地の雰囲気がある。その旧軽において、三度山別荘地は古くからの高級別荘地で、この別荘地の最高所が三度山である。

 
 WEB上では、あの三百名山の雄である根橋氏が唯一紹介している場所で、マイナーピークで間違いない。上州と信州の県境でもあり、伝う人は居るのだとは思うが、そもそもの山名が周知されていないのでマイナーのまま推移しているように思う。根橋氏は矢ヶ崎山を狙う時に、新碓氷峠と旧碓氷峠を取り違えてたまたま登頂したよう。それがおかげで三度山の存在を知ることが出来た。1163.2三角点名が「三度山」とのこと。またここに調べてくれた記述もあり、ぼんやりと三度山別荘地の成り立ちが判る。

 
 土曜日は雨の西上州だった。同じ上州でも北毛のみなかみ町側へ行けば降られないようだったが、伐木の連絡があり、出来るだけ早くに家に戻れる場所選びをした。雨でもあり短時間で・・・と考えると、三度山が適当だった。またここは、春からヒルが出るエリア。今年も暖かくなるのが早く、桜の開花を見れば一目瞭然。ヒルが出る前のこのタイミングで踏んでしまおうと決行する。

 
 南軽井沢交差点からプリンス通りを経由し旧軽井沢に入って行く。早朝は各店舗に食材や資材を納める商用車のみが停まり、雨に打たれながらの作業者が見えた。高級別荘地を抜け旧碓氷峠に上がる。見晴台手前の駐車場は狭い。が、横の建物が取り壊され広がられるように見えた。無料の場所を広げると、周囲の茶屋に対しての営業妨害になるんじゃないかとも思えた。がしかし、ロープが張られ塞がれている茶屋の駐車場も多い。コロナの関係もあり営業していない店も多いのか、実際に駐車できる駐車スペースが少なくなっているのだろう。建物跡が駐車場所と思い込んでいるが、実際は違うかもしれない。

 
 7:01雨具を着込み行動開始。石畳を伝い見晴台に上がり、南西側の同定盤手前の下降路を降りて県境尾根を進んで行く。すぐに西側に三度山別荘地の舗装路が見えてくる。尾根は広く落ち葉の堆積した上を進んで行く。ノイズのようにサーッと言う雨音が続く中を、人為的な歩行音がサクサクと響く。途中足許に「藤野」と彫られた石柱が見られ、この時はこれが何のためなのか判らなかった。「藤野って何?」と思った。旧地名なのかとも。

 
 別荘地からの破線路が尾根にぶつかる場所には、軽井沢町の図根点が頭を黄色で塗られ埋設してあった。この先で、水道の制水弁が尾根上に見られ、送電用だろう電柱も並ぶようになる。完全に別荘地内であった。図根点や標柱が埋まるのは、尾根道の西側で、この事からは尾根道は上州側となるのかとも思えた。向かう先がやや勾配が強くなる。登り上げれば目的地かと思ったが、手前峰がありその先だった。

 
 三度山登頂。西側に別荘地の貯水タンクがある。工具箱やアンテナなども見え別荘地の重要な場所と判る。そしてタンク下に行くと水が流れ出ていて、当然だが使われている様子が見えた。山頂には山名は記されていなかった。三角点があるのだが、通常の三角点と異なり、「山」と彫られ境界標柱のような石柱であった。珍しいことに等級さえも書いていない。
点の字が旧字な事から、古いものと見える。このまま南に進めば、地形図に読める1163.2三角点の場所であるが、目的は最高所であり以南へは進まなかった。

 
 ヤキソバパンで朝食としたら、往路の尾根を戻って行く。広葉樹の根元には、木を伝って降りてきた雨水が樹皮の成分と混ざりソフトボールほどの泡球を作っていた。雨の日ならではの景色とも言えるだろう。そして雨音で足音が聞こえないのか、近くでシカの鳴き声が聞こえていた。そして彼らの糞も多く、これだと夜な夜な別荘地内にも出没しているだろうと予想できる。シカにヒルに、軽井沢も大変な時代に入ってきているよう。広がっても狭まることが無い生息域に、軽井沢散策も大きく変わってゆくだろう。

 
 往路とほぼ同じ経路時間で見晴台に戻る。ガスで展望は無し。雨も弱まる気配無く降り続いていた。県境に沿って歩いていると、「近藤」と彫られた石柱が埋設してあった。この展望台に投資した近藤翁の事で間違いないだろう。上州側から信州側を見て判るように彫られている。往路に見た「藤野」も同じであり、あの場所は藤野さんの土地だったと理解できた。いまはプラスチックプレートなどに描かれているモノが、昔は石柱だった。おそらく軽井沢に住むブルジョア層だから、そこまでお金をかけられたのだろう。昔、一等点と同等の細工を見積もりしたことがある。3万〜4万の見積もりだったと記憶する。

 駐車場所に戻る。



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