山神沢三等点 2084.4m
2024.6.8(土)
晴れ 単独 白駒林道経由 行動時間:3H8M
@1840m駐車余地4:16→(7M)→A白駒林道ゲート4:23〜24→(14M)→B1838高点4:38→(1M)→C1840m枝道入口4:39→(3M)→D林道幅の終点1865m4:42→(45M)→E山神沢三角点5:27〜6:18→(37M)→F林道幅終点帰り6:55 →(4M)→G白駒林道出合6:59 →(18M )→Hゲート帰り7:17→(7M
)→I駐車余地7:24
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| @標高1840m地点の駐車余地。20台ほど停められそうな広さ。 | A白駒林道入口。駐車禁止表示前に3台。 | A49号カーブの場所。 | A駐車禁止表示の真ん前に。この先に山小屋を持つ、上智大学の関係者か・・・。 |
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| A禁止表示が大きいのは、停める人が多いのかもしれない。 | A一般車両通行禁止。歩行の制限はない。 | Aゲート内へ入ってゆく。南京錠での施錠。 | 林道の状態はいいが、最近に使われた形跡が薄い。 |
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| この日の来光 | 1865m付近の分岐。南西に向かって上がってゆくので使えそうに思ったが・・・。(帰りに撮影) | 途中の分岐。南東側から上がってきた林道幅。 | 林道途中の大穴。林道幅の狭い場所で、この穴を補修しない限り四輪車両は通過できない。 |
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| B1838高点 | Bここの営林署標高 | B東から林道幅が上がってきていた。 | C林道を戻って1840mからの枝林道を西に入る。 |
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| D1865m付近で林道幅は消滅。終点からの斜面は倒木が多い。 | 1880m付近。下草がなく歩き易い。 | 1920m付近。道形が現れる。鹿道のよう。 | 2000m付近 |
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| 2060m付近。岩稜帯をコケが覆う。岩穴が多数あり。 | 2065m付近。 | 南の尾根に乗ってしまったので、北側にズレてゆく。場所を選ばないと歩き辛い。 | シャクナゲの密生帯もあり、見定めないと嵌る。 |
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| E山神沢三角点のある広大な斜面。 | E分けながら探したり、GPSに頼るも測位誤差もあり、なかなか見つからず。 | E途中で諦め、先に焼きそばパンを。 | Eやっと見つけた。目視で見つけようと思っても無理。足が見つけた点。コケの厚さは80mmほどになっていた。 |
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| Eコケを退かすと綺麗な標石が現れた。 | E三等点。欠損なし。 | E三角点(右)と | E点の北東のシラビソに絶縁テープを巻いておいたが、この場所を見出すまで大変。 |
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| 帰り2040m付近。東斜面。シャクナゲ帯や岩稜帯の連続。 | 東に進んでいたが、岩やシャクナゲで、南側の尾根へとズレてゆく。 | 谷筋が涼しい場所があり、残雪がまだ見られた。 | 2040m付近。南の尾根に乗る。 |
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| F1865mの林道幅終点地まで降りる。 | G白駒林道出合 | 緑の美しい林道歩き。 | 1860m付近。ゲート側斜面は岩稜帯で取り付けない。 |
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| Hゲート帰り | R299は、路側帯が無いので注意。 | I駐車余地に戻る。ここから白駒林道に繋がる山道もある。 |
北八ヶ岳は白駒池の北東950m地点に三等点が埋設してある。点名は「山神沢」。国内各地いろんな場所に三角点が埋設してあるが、この点はかなりの「難点」で間違いないだろう。地形図に見えるように、これほど等高線間隔の広い場所に打たれているのだから、見つけ出すのは容易でないはず。
以前から何度も書いているが、医王山の北側の「二俣」点は、ここも斜面地点でかなり難儀した。探訪したのは1900年代後半で、まだGPSに頼らない頃で地図とコンパスのみで地形を探って徘徊した。今ならGPSがあり、ある程度点に寄せられるが、それが無い中では、2度空振りで、3度目にやっと見出した点であった。その二俣点より、何倍も山神沢点は難しそうに見える。GPSが無かったら、見つからないのではないだろうかとさえ思う。
国土地理院の担当部署にしても、「1974年以降観測されていない」とある。50年確認されていないと読める。点の記を読むと、文章のみの旧式表記。でもそこには興味深い記述が読める。「懸柱付」とあるので、測量用の櫓が立っていたよう。経った年月からすると無いとは思うが、残っていれば目印となるので気にしたい。周囲に岩石が多いので、「防障石」を設置したともあり、これも探す場合の有益情報であった。経路は東麓の「千代里牧場小屋ヨリ」となっているが、ほとんど地形図にトレースすることはできなかった。
さてルートを計画する。白駒池側の白駒第二支線林道を使うのが最楽のようだが、白駒池が「犬禁」であり、西からの行動は封印する。あとは南からは無いので、北か東からとなる。北に白駒支線林道が在り、そのゲートの道向かいから山道があることを知った。林野庁の「千曲川上流森林計画区」と言う図面からなのだが、目指す山神沢の、東150m付近を通過し南に通じている。使えるなら都合がいい。現地は笹だろうから、描かれている道形が使えるのかどうかが不明。駐車場所は白駒支線林道ゲート前に広く余地がある。
そしてもう一つは、点の記のように東からで、この場合は白駒林道を使って1838高点まで進み、そこからの尾根を西進してゆくコース取り。ただし林道入口は駐車禁止であり、この場合の駐車はR299の1840mのカーブの所に広い駐車スペースがある。この北と東のコースのいずれかで攻めてみることにした。苔の場所なのか、笹の海なのか、岩だらけでロックしているのか・・・。 衛星画像を見ると、南のエリアで大々的な伐採がされているのが見える。作業車両も見えるので、最近の伐採と判断できる。そして網の目のような道の存在も確認できた。松原高原線からスタートし、茨沢川の左岸の林業作業道も使えると判る。ただし迷路のようだった。
2時10分に家を出る。R254からR141と繋ぎ、メルヘンラインのR299に入って行く。シカが非常に多く、生まれたての小鹿も居り、ヘッドライトから逃げるのにやっとやっと歩いているような個体も見られた。上がって行くと現地気温は11℃。我慢していたが暖房を入れる。まず1840mの余地を確認する。チェーンなどは張られておらず入ることが出来る。次に白駒林道入口まで上がると、ゲート前に3台停まっていた。「駐車禁止」と大きく掲示してある前に停め、かなりの強心臓の持ち主のよう。白駒林道の先に在るのは上智大学の山小屋であり、その利用者以外にここに停めることは無いはず。それはそれとしてさらに上に行く。白駒支線林道の道向かいの笹原にヘッドライトを当てて道形の有無を確認する。一帯はやはり笹原であった。入口こそ踏み跡はそれと判るが、笹原の中は埋没している感じに見えた。ここで、今日は白駒林道を伝う事に決めた。
1840mの広みに車を入れエンジンを切る。衛星画像からは、ここから笹原の中に白駒林道に向かう道も見られたので下見に行くが、分け進むような道だった。国道通過の危険度とササ漕ぎの負荷を天秤にかけ、国道側を選んだ。車の往来があるので十分明るくなってからの出発とした。
4:16出発。国道とは言え狭い道路なので、カーブの場所は目立つ位置取りをして車に注意しながら上がって行く。路側帯は無く車道を歩くしかない。7分ほど伝うと白駒林道の入り口となる。せめて林道幅を邪魔しないよに停めたらと思うが、ここまで堂々と停める背景には、ここをよく知っている人らなのだろう。土曜日なので林業作業もあるはず。自分ならそう思って絶対にこんな停め方は出来ないが・・・。ゲートを越えて行くが、道の状態はいいが思いのほか踏まれていない。もう南での伐採作業は終わったのかとも思えた、。
ゲートから3分ほどで、南西に斜上してゆく枝林道が見られる。向かう先は山神沢方向なのでそそられるが、右に見ながら通過する。この辺りからの西側斜面は大岩がゴロゴロしており取付くことは出来ない。こんな場所が続いている斜面だったら撤退である。さらに5分ほど進むと、今度は南東側から林道幅が上がってきていた。東の空から来光があり、上州側は夕焼けのような赤い空になっていた。目を林道に戻すと、その林道からニョキっと棒が出ており、某先には赤いマーキングがされていた。近づくと、直径350mmほど、深さ300mmほどの穴が開いていた。地形が抜け落ちたような感じで、周囲地形に余裕があればいいが、この場所は林道幅しか通過できない場所で、この穴のために四輪は通過できない。軽トラでも避けて通過できないだろうと見えた。林道の様子、入り口に置かれた車、今現在は、白駒林道を通行できないのだった。
新緑を愛でながら進むと、1838高点の手前北側から、西に上がって行く林道幅分岐が存在した。ここは使える。その前に1838高点の場所は見ておこうと進んでゆく。高点の場所には、臼田営林署の林班の看板があり、書かれている標高は1810mになっていた。この緩斜面での30m差はだいぶだと思うが・・・。カーブの場所へは、東から状態のいい林道幅が上がってきていた。偵察を終えたら、先ほどの分岐まで戻って西進が始まる。このまま伝えてしまうのかと、ちょっと期待を含め思ったが、そう甘くは無かった。分岐が1840mで、林道幅の終点地は1865m付近だった。そこからの斜面は倒木が多い。ここでもこんな斜面が続くのかと、見るモノ出合うモノに対し想像を膨らませる。
1880m付近ではシラビソの樹林で、ここは下草が無く歩き易い。林道幅の先に山道でもあるのかと期待したが、それらしい筋は現れず、1915m付近から一筋の道形が現れた。細いのでシカ道のようではあった。尾根上はやや密になる場所もあり、北側に寄ったり南側に寄ったりしてスペースのある場所を選んで進んでゆく。2000m付近で地形図通りの平坦な地形となり、やや分けるような幼木が増える。ただし下草は無い。鬼が出るか蛇が出るか、笹が出てくる予想もあったが、2040m付近から苔の地面となった。苔の下はゴロゴロとした岩で、かなり注意しながら足場を選ぶ必要があった。目指す標石の場所に対し、南側の尾根上に居たので、途中から北西側に進路を変える。北に小谷があり、そこの上流側にはシャクナゲの密生帯があった。北側にもちらほらとあり、それらを避けるように少し標高を下げることをしながら北に進んでゆく。
山神沢三等点の標石が埋まる大地に乗り上げる。だだっ広い!! 地形図から判ってはいたが、現地を見てさらにそう感じた。どこを見ても同じような景色。周囲展望も無いので、自分の位置の確認が出来ない。太陽さえも見えない。まず懸柱らしきものを気にして探したが、それら人工物は一切見えてこない。昔の人は、地図とコンパスのみでどうやって点に辿り着けたのだろう。そう思うこちらは、既にGPSを使いながら探索に入っている。測位誤差があるので、けっこう歩き回る。ふと気づくと先ほど居た場所に対し、今どこに居るのかさえも判らなくなり、リングワンデイリングしているような感じとなった。ガスっていたらかなりやばい地形で、標石探しに没頭していたら簡単に迷う場所と思えた。
迷犬が不思議そうに飼い主を見ていた。同じようなところを何度も歩き、行ったり来たり。それらしい場所の土を蹴り、人工物が無いか探しているのだが、20分ほどがすぐに経過してしまった。探し出せていないが、先にヤキソバパンを出し迷犬と分かち合う。諦めも少しあったのだが、ヤキソバパンをエネルギーに再び捜索に入る。懸柱は絶対にないだろう事が判った。その理由は湿気過多。あとは、防障石が頼り。標石1つより、4つの周囲のそれらを見つける可能性の方が高い。地面を掘るようにあちこちの土を蹴る。イノシシになったような気分だが、点の記にあるように一帯に岩が多く、何度も自然石を蹴り、ぬか喜びをしながら探し回る。倒木も多く、その下になっているのか、針葉樹の落ち葉で地面下深くになってしまっているのか・・・。
到着から47分経過した。相変わらず足先で探している中、コツンとそれらしいものを蹴った感触を得た。覆っている苔を取り除くと、まさしくそれは三角点の標石であった。無傷の奇麗な点で、長年苔に守られていたよう。苔の厚みは80mmほどになっており、ここまでになるまでに何年かかったのだろうと思う。人工物は標石のみ。絶縁テープを北東の木に巻いたが、このテープを探すにも大変と思う。探索にGPSを使って、ここまで時間を費やした点は過去ない。時間をかけた分、見出せた喜びは大きい。記憶に強く残る点となった。
帰路はそのまま東進してみる。岩がゴロゴロしており、岩穴が多く岩による起伏が多い斜面であった。北の白駒支線側よりの道が確認できるかと思ったのだが、それらしい道形は横切らない。往路にも見ていないので、消失してしまっているようだった。下って行く先にシャクナゲの密生帯が現れ、東進を止めて南の往路側へと戻って行く。戻る途中にもシャクナゲが待っており、スペースのある場所を選びながら分けて行く。谷地形に入った時、そこだけ雰囲気温度が数度下がった空気感で涼やかになった。冷気が吹き出している場所があるのかと思ったが、岩穴を見ると、まだ大量に残雪が見られた。ここでは、雪が周囲空気を冷やしていることもあるが、そもそも雪が融けにくい冷気が出ているようにも思えた。
南側の尾根に乗り東に降りて行く。1890m付近からは自然と南側に引っ張られてしまい北に修正する。明るい倒木帯が見えると、その先に林道幅が現れる。伝い降りると白駒林道との出合。もう危険個所は無いので、河内晩柑で水分補給しながら林道を戻って行く。下草としてシダ類が多く、周囲の高木の新緑と相まって緑の美しい場所であった。7時を少し回ったくらいであったが、既に日差しは暑い。まだ6月初旬の梅雨前なのに・・・。
ゲートからは車道歩き。笹の中の道も見えていたが、ダニのシャワーを浴びに行くようにも思え、車の危険よりダニの被害を避けた。人間だけだったら笹の中を伝ったろうと思う。下までの間に5台ほどの往来があったか、麦草峠に向かうハイカーらしき様子の車もあった。そして駐車余地に戻る。
結果を出せたので良かった。倒木の下になっていたら、まず見つからなかったろう。一帯には倒木がかなりあった。岩もゴロゴロしており、埋設できる地面は限られるのだが、見えてこない点であり、目を瞑って探しているような今回であった。珍しく山頂ではない場所の訪問だったが、宝探し要素が強く楽しい山歩きとなった。八ヶ岳らしい原始自然の楽しめる場所でもあった。

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