与志本四等点 1870.8m
水無四等点 1736.1m
2024.8.17(土)
晴れ 単独 林道長笹線から 行動時間:4H11M
@長笹線入口4:47→(105M)→A与志本四等点6:32〜40→(71M)→B八柱山林道からの入山口7:51→(7M)→C1745高点分岐7:58→(25M)→D水無四等点8:23〜25→(33M )→E林道入口帰り8:58
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| @長笹線入口。林道があるようには見えないが、分け入ると道が続く。 | @22号カーブの場所 | @標識は樹木に覆われ、国道からは見えない。 | 林道に入って20mほどで、強い笹薮が待っている(写真:※)。進んで行き、直線路になると再び背丈ほどのササが続く。1565m付近。引き返して斜面に取りつきショートカット。 |
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| ショートカットを終え1650mで再び林道に乗る。 | 1635mに大岩の落石。 | 歩き易い場所も無いわけではないが、僅か。 | 1640m付近に、山手側に大きな岩穴がある。 |
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| 1635m付近。八柱沢への直線的林道上にけもの道。 | 地形図に書かれている、破線路の分岐点。 | 八柱沢の左俣側の橋の上 | 右俣側の橋の上 |
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| 八柱沢右俣の左岸に、作業道が在ったような雰囲気。 | 1625m付近で笹の植生が無くなり、斜面に取りつき尾根を目指す。 | 1680m付近。尾根上に居る。胸丈くらいの笹。 | 1740m付近。下側に倒れた笹が膝丈くらいまで堆積しており、分け進むにも腿上げが伴う。 |
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| 1860m付近。山頂部が見えてきた。岩頭のようなピークに見える。最期まで笹の植生は濃く苦行の登り。 | A露岩が折り重なる与志本四等点峰。 | A最高所はテントを張れるような平地があり休憩適地。二つの標石が近接して埋設してある。 | A与志本四等点。無傷。 |
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| A補の下は、旧字体の「点」の字が彫られているよう。 | A山頂から見る南西(八柱山)側。 | A南西から見る山頂部 | A北から見る山頂部 |
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| 南西側に下り振り返る。 | 1850m付近。しばらく伝いやすい尾根筋が続く。境界標柱が続く。 | 1870m付近。見出し標も見られる。 | 北西側の展望 |
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| 1855m付近。けもの道 | 1870m付近。ここから腰丈の笹薮。けもの道は尾根上になく、北側斜面と南側斜面に進んでいる。南斜面のものを使う。 | 八柱沢右俣上流部の1835m付近。ここから下側は濃い笹薮で、破線路に向かうのは諦める。南進へ。 | 1825m付近。伐採跡がある下草の無い場所に、鹿の角が落ちていた。 |
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| 1875m付近で八柱山の登山道に乗る。 | B林道からの入山口。 | 流れでクールダウン | C1745高点の場所。分岐を北進。 |
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| 1730m付近。林道上は沢のようになっていた。200mほど。 | 1720m付近の大岩 | 1725m付近の奇岩。三つ子岩な感じ。 | 尾根末端から1736.1高点を目指す。 |
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| 林業用のマーキングが見られる。 | D水無三角点の大地に乗る。 | D発見!! 顔を出していてくれて助かった。探すこと3分。 | D水無四等点。無傷。 |
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| D周囲は腰丈の笹薮。 | 林道上に古い道標。破線の場所より北に立っていた。 | 林道を北進し1685m付近。肩丈の笹薮。 | 1680m付近。胸丈。 |
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| 1675m付近の分岐。 | 1640m付近。直線的だが、ほぼ笹。往路に避けて正解だった。 | 1615m付近 | 1565m付近 |
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| びしょ濡れ。 | 往路で引き返した場所。笹が終わり草地に。 | ※ 林道に入ってすぐの笹の密薮。ここで負荷に感じたら林道に入らない方がいい。頭丈。 | E林道の出口。駐車スペースは十分量。 |
北八ヶ岳に八柱山2114.6mがある。その北に2012高点があり、そこから北東に1kmほどの場所に1870.8四等点峰がある。ここの点名が「与志本」で、「点の記」を読むと会社名が点名になっており、何となく拍子抜けな印象を持つ。がしかし今でも現存し上野村にも営業所を持つ企業。真摯に山林と向き合ってきた背景を知ると、今度は企業名が点名になるほどとは、と誇らしげにさえ思えた。
「点の記」には、北東の水棚三等点からのアプローチが書かれている。水棚点を見ると、古い記述フォーマットでかなり簡単に書かれている。企業の敷地であれば、作業道となる林道が在るはずであり地形図を眺めつつ、衛星写真を具に眺めた。一番林道と近接するのは北側であり、まず最初は鷽ノ口地区のある石堂川沿いの林道でアプローチしようと考えた。しかし如何せん距離がダラダラと長い。どこにゲートがあるのかも判らず、ストリートビューが見られる最後からとしたら、往復一日がかりの山になりそうだった。肩痛が全く癒えていない中ではハード過ぎる。
次に、同じ林道に上からアプローチできるのが双子池ヒュッテに至る林道だった。こちらは中盤から下り路で、下って下って最後を登り上げる形。それしかなかったら迷いようもないが、下って登頂は面白くない。同じことが八柱山からの2012高点経由があるが、270m下るのはなんとももどかしい。北と西で検討していた眼を東に向ける。
国道299号からの林道を1566高点経由で入れば、うまく近づけるんじゃないかと考えた。健常な身体でないので怖いものなしと言うか、藪がひどかったり危険が伴ったりとなったら、すぐに引き返す予定でいた。ストリートビューで1566高点に向かう林道入口を見ても、そこに林道が存在するようには見えない。現地が藪化していれば、ここからのアプローチ計画に対し諦めの理由にもなる。下見くらいな軽い気持ちでもあった。
2時半に家を出る。この日も片手運転。国道299号に入ってからは、最近はほとんど駒出池キャンプ場経由で向かっていたが、久しぶりに高原別荘地内を抜けて行く。目指していた場所は、広い駐車場の存在ですぐに判った。あまり車の入った形跡の無い、ザレ石の緩い地面の場所であった。それでも10台ほどは優に停められる広さがある。ヘッドライトを向けてみたが、暗い中では林道の有無が判らない。ここは22号カーブの場所であった。佐久穂町の夜明け時間は4:35だったが、その時間ではまだ暗く、出発前に林道入口を見に行く。すると林道名が判った。木々が覆い被さる中に、「長笹線」と書かれた黄色い看板があった。そして林道入口にはステンレスのチェーンがされていた。藪化した向こう側を見ると、確かに林道幅がある。そして南のカーブミラーがある脇には、歩道幅ほどの踏み跡が見られた。歩行で入っている人が居るようだった。
4:47林道入口から入山。すぐに地形図通りに右カーブし北進となる。ここで林道幅は笹の密生藪となる。距離は8mほどだが、背丈以上のササが編まれたように絡み合い、分け進むにも苦痛で、ここの通過で全身濡れ鼠になった。判っていれば雨具を着たのだが・・・。もし、ここの藪が負担に思えたら、この先には進まない方がいい。先に書いておくが、藪を本職にしている薮ヤ向きな植生が続くことになる。
北進が西進に変わる。この辺りは草付きの場所だが、直線的な林道なので先の方がよく見える。この先にずっと林道は笹に覆われていた。これを見て、帰ろうかとも思った。が、もう少し偵察と、1566高点に至る手前で踵を返し、カーブの場所の少し西側から斜面に取付く。上の1650mに走る林道にショートカットしようと企んだ。笹の無い場所を選びながら上がるのだが、楽に歩けたのは1600m付近までで、そこから上側はどこを選んでも胸丈のササの植生があり、突き進むか引き返すかの選択しかなかった。まだ元気なので突っ込んでゆく。右腕が胸位置まで上がらないので、ほぼ左手一本で掻いて進む。林道に乗り上げる手前は、肩丈の密生帯だった。
ショートカットを終え1650mの林道上の乗る。林道に笹の植生は無かったが、進む側の西側を見ると、見事に林道をササが覆っていた。林道を獣も使っているようで、笹藪の中には一本の獣道が走っていた。分けて進むとオアシスのような草地があり、そこで少しインターバルをとると、再び笹の植生となった。林道はこの繰り返しだった。1635m付近には、2トンほどありそうな大きな落石が林道上にあった。1638m付近には、幅750mm高さ600mmくらいの間口の、獣が住んでいそうな岩穴が見られた。そして八柱沢に向かって直線的な道となると、かなり濃く獣道が見られた。
沢の左俣に出合う手前、1635m付近に分岐がある。これは地形図に見られる破線路の分岐で、左の破線路側はかなり藪化していた。緩く右にカーブして進むと橋があり、八柱沢の左俣を跨ぐ。その先で右俣を跨ぐ。右俣の左岸には作業道が存在しているかのような幅が見られた。今は藪化している。右俣を跨いだら北進から北東進となる。目標点は西側にあるのに対し、ここを進むと離れて行く形になる。林道が尾根を乗越す場所まで行けば伝いやすいだろうけど、隙あらば北に取付いてしまおうと、笹の植生が無くなる場所を求めつつ林道を進んでゆく。
1620m付近で笹の植生が弱まり、以東はゴーロ地形で、足場のよさそうな1625m付近で林道を離れる。岩の上を乗り進むのは、迷犬は苦手で歩き辛そうにしていた。こんな地形で登れれば人間様は楽であるが、そう甘くはなかった。1680m付近で尾根上に乗った形となったが、一面の笹原であった。まあこのあたりは「点の記」に書かれている通りとも言える。この辺りはまだ、空間を選びながら分けられたが、1700m付近からは密生藪となり、いやなことに東側を向いて笹が倒れていた。そして倒れている枯れたササが500mmほど堆積している場所が続く。
逃げようにも逃げられず。帰ろうかとも思うのだが、もうニンジンをぶら下げられたような距離となり、頑張れば到達できそうだった。さすがの四駆の迷犬も進度が落ち後ろを歩くようになった。藪の中に潜る場所がなく、跨ぎ乗り越え分け進まねばならないのだった。ちょっと連れてきたことを可哀そうに思ったが、もうすぐ目標点と手と足は動かし続ける。濡れ鼠の衣服に、笹についている白い粉のようなものが付着する。植物性なのか、虫のよるものなのか判らないでいる。汚れなど、もうどうでもよかった。向かう先の空が青く見えてきた。もうすぐ。山頂部は黒く見え、岩頭な形状のように見えていた。直下で笹の植生は終わり、見えた通り山頂は露岩の折り重なった場所であった。
与志本四等点峰登頂。ピークらしいピークであり岩頭でありながら土の山頂でテントを張るのにちょうどいい平地もある。迷犬は到着するなり腹ばいになった。酷く疲れたよう。四等点と並び、営林署の標石もあり補点と彫られているようであった。北側からアプローチすればよかったか・・・そう思える下草の少ない尾根が見えていた。最近本気で漕いでいないから疲れたのか、肩が病んでいたからなのか、達成感と言うか到達感が半端ない。麓側に倒れているからとて、下りでもう一度笹と格闘する選択がなかなか出てこず、帰路は八柱山経由か、八柱沢左俣の破線路に繋がろうと考えた。
南西側に降りて行く。ひざ丈のササでほとんど負荷がない。登り勾配になる最初が急登で、以降はなだらかになる。境界標柱が埋められ、見出し標と共に続いていた。獣道が続き、それを追いながら1865m付近まで行くと、その先は胸丈の笹藪が待っていた。獣道は尾根の北側を進んでいるものと、東側を進んでいるものが見られた。後者を選び伝ってゆく。これは真南に向かう形で進み、途中の流れのある場所で途絶えていた。背丈以上のササの植生の中、より楽を選び沢筋に下降することにした。
1835mで八柱沢の左俣上流部の中に入った。下草の無い歩きやすい場所が少しあったが、下側はこれまで以上に笹が密生していた。ここで、小尾根を南西に登って八柱山に行こうかとも考えたが、南に向かう鹿道があり伝ってみる。南に進み、登山道のある尾根の一つ北の尾根に登って行くと、立派な鹿の角が落ちており、目ざとく迷犬が見つけた。自分で咥えて持ち帰ろうとしていたが、さすがに突起量が大きくザックに縛り付ける。この尾根からは獣道が消え、そのままササ漕ぎをして南に分け進むと、再び獣道が現れた。伝い進むと、1875m付近で八柱山の登山道に乗った。ササ漕ぎ行脚もここで終了と思いたかったが、そう甘くはなかった。
以降はできるだけ藪を避けようと、旧道である尾根コースは避け、そのまま登山道で南に下る。林道に降り立ったら1745高点の分岐まで進み、ここで水無川は跨がずに北側に鋭角に折れて行く。林道幅の中に獣道があり伝いやすいが、この先1740m付近からは林道上を流れが覆い沢の中のようになっていた。ササを分け進む区間も多く濡らされ続きでズボンから靴の中までグチャグチャになっていた。
1720m付近。林道の南側に大岩があった。さらに1725m付近には昔のアディダスの葉っぱのロゴのような三つ子岩が見られる。これもけっこう大きなものであった。その先で林道が尾根を乗越す場所があり、ここから尾根に取付く。破線路の場所はもう少し北側だが、先ほどの分岐点を見ているので、道形などもう無いのは判っている。取りつきから4分ほどで水無三角点の大地に乗り標石の探索に入る。あちこちと歩き回ること2分。笹藪の中に標石の天面を発見した。
水無四等点到達。ここもきれいな状態が保たれていた。与志本点同様に、悪行をする三角点持ち帰りマニアも容易に近づけないのだろう。ササが蔓延るおかげとも言える。予定していた2点を拝み、あとは戻るのみ。周囲をよく見ても、やはり道形らしいものは無かった。乗越の場所まで戻り、北に林道を進む。するとすぐに、古い道標が立っていた。腕が折れてしまっている方が八柱山を指していたよう。反対側は沢筋を指し示していた。昔はここに道が通じていたようだった。もう一方は、今伝ってきた1745高点側を指し示していた。
さて、笹との格闘はまだまだ続く。当然濃淡はあるがほぼ笹の中にいるような印象だった。そして1675mの下降点分岐に到達し、ここからは往路に撤退したの直線路となる。獣道がある場所もあるが、無い区間もあり、8割がたは笹藪区間であった。水の無い中での平泳ぎが続く。進みながら、やはり往路にここを避けて正解だと思えた。ここを伝っていたら、1675mの水平道出合で気持ちが萎えていただろうと思う。直線路の藪区間が終わり、往路に取付いた斜面を見上げる。右にカーブし南進になったら、最後の密藪が構えている。やはりここが一番負荷が大きい、抵抗が大きな藪であった。志賀高原や栄村あたりで体験する藪の強さであった。
国道299に戻る。何度も右腕を上げすぎて激痛に襲われたが、それでも楽しかった今回。
振り返る。今回は登る形での登頂に拘ったせいもあるが、一番楽なのは八柱山よりのアプローチかもしれない。林道があれほどにササが繁茂している状態を見ると、北側の林道も覆われている可能性がある。北側でのアプローチは、林道歩きの最後が楽ではないかもしれない。水棚三等点から伝う尾根は、今回伝った尾根と似たような植生に見えた。下りであればまだ伝いやすいが、登り利用だと穂先が突き刺さってくるのを分け進む形となり進度が落ちるだろう。登頂感のあるいい山であった。麓から見ると八柱山に吸収されてしまうせいか、公には無名峰になっているが、きっと地元では名前のある山であろう。