第1峰 1989m 西岳 2053m 本院岳 2030m
八方睨 1900m 戸隠山 1904m 九頭龍山
1822.6m
2003.10.05
晴れ 単独 鏡池駐車場より時計回りで周回。 行動時間8H47M
@鏡池駐車場5:28→(3M)→A上楠川林道ゲート5:31→(40M)→B大平6:11→(132M)→C第1峰8:23〜32→(23M)→D西岳8:55〜9:05→(28M)→E本院岳9:33〜37→(83M)→F八方睨11:00→(11M)→G戸隠山11:11〜16→(27M)→H九頭龍山11:43〜53→(33M)→・戸隠山帰り12:26→(9M)→・八方睨12:35→(6M)→I蟻ノ戸渡り下降12:41→(70M)→J隋神門13:51→(24M)→K駐車場14:15
@鏡池駐車場をスタート | A上楠川林道ゲート。 | りっぱな分岐道標。 | 「西岳」を示す道標もちらほら。 |
楠川を跨ぐ。 | 導水管が見えたり・・・。 | B大平付近。 | 牧草地内北側を進む。 |
戸隠らしい岩峰が見えてくる。 | 鎖場が始まる。 | 熊の遊場 | 妙義のような鎖場。 |
鎖場が連続。 | 無念の峰 | 向かうP1側 | 梯子場 |
C第1峰 | 第1峰側から北側。 | D西岳。 | 西岳側から戸隠山側。 |
E本院岳付近。 | E本院岳側から西側。 | F八方睨の同定盤 | G戸隠山 |
H九頭龍山 | 途中から下界。 | I蟻ノ戸渡りを降りて行く。 | I途中で振り返る。 |
ほぼ危険箇所通過完了。 | またまた鎖場。 | これでもかと鎖場。 | オーバーハングの下を・・・。 |
百間長屋 | 五十間長屋 | 戸隠神社奥社 | J隋神門 |
杉並木の参道を闊歩。 | 鏡池越しに戸隠連山。 | K駐車場到着。 |
0:30出発。碓氷峠を越えて下道で長野市へ入る。そして善光寺の脇を通り戸隠に向かう。宝光社の手前を左に入り、ナビに導かれるままに鏡池に向かう。机上での不安箇所は取付き点だった。駐車場に入る前に、現地取付き点を下見してから駐車場に入る。そしてしばし仮眠。疲れていたのか、少し寝すぎて5:19目を覚まし、急いで支度をする。
5:28出発。他2名がテント泊をしており、起きだしたところだった。林道に乗り、すぐにゲートに着いた。そこから下り勾配が続き、最初のカーブの所で左に道が入っていた。最初そこが登山道と思ったが、案内資料はこの先のガードレールの切れたところとある。もう少し先に進むと、左側に赤いペンキが付けられた唐松があった。林道の反対側には登山道が続いており、間違いない。ここが入り口。
少し薮っぽい道を下りだす。思いのほか夜露がない。どうやら結構に歩かれているようである。どんどん高度を下げ、分岐に到着。ここは上楠川橋の方から上がってきている登山道との分岐点でもある。ここからしばらくはしっかりとした道標がある。切開きがされ、とても歩きやすい。小さい徒渉をし、さらにもう一つ。最後に一番広い流れを渡り、ぬかるんだ登山道を辿ると道水管を跨ぐ所がある。このすぐ上が大平牧場であった。
緑の広い牧場の右(北)端に薄く踏み跡がついている。目の前には戸隠の荒々しい山並みが見えるはずなのだが、ガスがかかりこの時間は見えていない。しばらくで広葉樹の樹林帯に入る。意外や緩斜面で歩きやすい。どの辺りから急勾配が始まるのかと意気揚揚と足を進ませる。そして勾配がきつくなる辺りからは、木の根の蔓延った登山道が始まる。第1の鎖場は小手調べと言う感じでトラバース道。そしてすぐに腕力で這い上がるような壁。緊張する時間がやってきたかとワクワクする。アップダウンを数回繰り返し、なかなか急峻で足の上がらない岩場もあった。ここは破線ルート。確かに一般登山者は厳しいだろうと思えるルートであった。
熊の遊場は2畳ほどの広さで通過点でしかなかった。この先も鎖場は続く。ここに鎖があって欲しいという所に、残念ながら無い場所もあり、滑りやすい岩場に注意しながら足を運ぶ。嬉しい事に高度を上げるに従ってガスが晴れてきた。7:56無念の峰。飯綱方面も戸隠の稜線もしっかりと見えてきた。紅葉にはもう少し時間がかかるようだが、幾分の色づきは見ることが出来る。最後の草付きの直登をこなすとそこがP1であった8:23。
P1から少しだけP2方面に足を進ませるが、足元がかなり濡れている。乾いていれば行っても良かったが、先も長いことであり引き返した。P1から西岳までは、ほんのわずかで到着した。ピークよりやや北側に下った所に標識が取り付いていた。さてここからガクンと下る。西岳キレットと呼ばれる場所である。足元も滑りやすく、妙義の鷹戻しを思い出させる。この先もいくつかの鎖場が有り気は抜けない。途中、二人の方とすれ違い挨拶だけ交わす。さらに一人、その先でまた一人。あの尾根斜面を下りに使うのは怖い気がするが、ここまで来たら後には引けないだろう。最後の一人は80才近い老人に見えた。はたして行けるのだろうか。
本院岳の先は2つほどの鎖場をこなし、あとは一ごく般的な登山道であった。それでも150mほどの登り返しはなかなか応える。ことに八方睨の最後の登りはかなりの急峻であった。にぎやかな声に迎えられ、八方睨の山頂に着く。標識が無いのが残念だが、方位盤を写真に納め、にぎやかな山頂から逃げるように先に進む。ここから戸隠山まではほんのわずかであった。戸隠山では、古びた標柱と静かな山頂が待っていた。表銀座と言えよう稜線には、いくつものパーティーが歩いていた。右側には飯綱高原の大展望が見える。目下は断崖絶壁というような場所もあり少々のスリルは続く。アップダウンを3回ほど繰り返す。途中に鉄骨のフェンスのようなものが設置してあるが、風除けなのか何か良く判らなかった。やがて山頂というところで大パーティーが先にいた。残念ながらこの集団に九頭龍山の山頂は占拠されてしまった。賑やかな山頂、長居をしたくないような場所に変わった。そして三角点を探すも見つからない。大きな400mm角の石がそこにあり、中央に十字が切ってあった。付近の薮も捜したが無い。どうもあの石でいいようである。来た道を戻る。
戸隠山を通り八方睨に戻る。そこは先ほどまでのにぎやかさは無くなり、一人のハイカーがシャッターを切っていた。さあここから天下に名高い蟻ノ戸渡りである。グローブを嵌め鎖場を下りる。トラバースルートがあると聞いていたが、あるところまでは稜線を行かねばならなかった。慎重に進む。途中一度左側に下り、再び古い鎖に捕まり上に、前方の女性がにこやかにこちらを見ている。慎重に慎重に足を出す。そして最後の2mほどの下りを鎖に捕まりながら降り、無事通過。ここもエスケープルートを使えばそんなには難しくないが、やはりメインルートは経験しておかないと・・・。渡った先に居た女性と少し言葉を交わし、下りになる。しばらく鎖場の連続で気が抜けない。
大岩の下に祠があり「西窟」と書かれていた。さらに「百間長屋」。「五十間長屋」。岩盤の下がきれいにえぐられて、そこに数体のお地蔵さんが安置してあった。もうここまで降りれば安全圏。普通の登山道を歩くことになる。木々の間から銀色の屋根が見えると、そこは戸隠神社奥社であった。参道に入り観光客に紛れながら参拝。最後の力水とばかりに水を一杯頂き、参道を下る。周囲にはどこにも登山者は見えず、観光客にじろじろ見られる。随神門はかやぶき屋根で、その前後の杉並木はすばらしい。この門をくぐり右の散策路に入る。案内看板には「みどり池」と書いてあるのだが、鏡池のことか。コンクリートの板が敷き詰められた道はコツコツと良い音がする。やがて枕木が敷き詰められた道になり、しばらくで2対の石像が出迎える天命稲荷を通過する。こんなところにしてはきらびやかな稲荷神社であった。
稲荷神社から先は少し登りになり、駆け上がると、そこはレジャー客でいっぱいの鏡池であった。ここから見る戸隠連峰は見事で、本日歩いてきた稜線を見上げ辿る事が出来る。もう少し時期が遅ければ最高の紅葉であろう。観光客を横目にしばらくして大駐車場到着。今日の山行を終えた。朝、有った2台のテント泊の車は、そこには無かった。ハイカーではなかったのか・・・。