小無間山  2149.6m     中無間山  2109m      大無間山   2329.3m     

  
  前無間山     2300m

 
  2004.7.24   


   曇り      単独      井川湖右岸田代地区より          行動時間:12H


@田代登山者用駐車場4:55→(14M)→A登山口5:09→(152M)→BP4三角点7:41→(114M)→C小無間山9:35〜48→(33M)→D中無間山10:21〜26→(60M)→E大無間山11:26〜49→(12M)→F前無間山12:01〜07→(11M)→G大無間山帰り12:18→(48M)→H中無間山帰り13:06→(45M)→I小無間山帰り13:51→(90M)→JP4帰り15:21→(78M)→K登山口16:39→(16M )→L駐車場16:55


annai.jpg  suwanoreisui.jpg  tozanguchi.jpg  sagyoukoya.jpg 
@登山者用駐車場の案内看板。 諏訪の霊水。冷たくおいしい。 A登山口 登山道脇、作業小屋が朽ちた状態で残っている。
p4.jpg  komugenkoya.jpg  p4notugi.jpg  p3temae.jpg 
BP4三角点峰 小無間小屋 P4の西側のピーク。 P3手前のザレ地。
komugen.jpg  komugensakkaku.jpg  nakamugen.jpg  kowareta.jpg 
C小無間山 C小無間山三角点 D中無間山。ここは薄暗い山頂。 D壊れた標識。
daimugen.jpg  daimugensankaku.jpg  maemugenhe.jpg  maeugen.jpg 
E大無間山 E一等三角点 大無間山から前無間山への尾根。 F前無間山山頂。
maemugenkaradaimugen.jpg  mizuba.jpg  maemugenheo.jpg  daimugenkaeri.jpg 
F前無間山側から大無間山(ガス)。 前無間山と大無間山との間にある水場への標識。 前無間山と大無間山との間にある標識。 G大無間山帰り。
ooiwaga.jpg  nakamugenkaeri.jpg  komugenkaeri.jpg  koyakaeri.jpg 
G大井川鉄道のレトロな標識。  H中無間山帰り。  I小無間山帰り。 小無間山帰り。 
koyanaibu.jpg  p4kaeri.jpg  gezanguchi.jpg  cyuusya.jpg 
小屋内部。やや散乱。ガスが濃く・・・。 JP4帰り K登山口に降り立つ。 L駐車場に戻る。


  

 家を20時出発。野辺山経由で静岡に向かう。52号線を南に進むのだが、この辺りから強烈な睡魔が襲ってくる。2度3度と仮眠を取り、静岡に入った頃には日が変わっていた。そこから南アルプスラインに入り山道を井川湖に向けて進む。夜だからいいものの昼間では対向車に疲れそうな道である。途中に幾つもの橋があり、その橋一つ一つに名前が譜ってあった。井川湖畔の田代という所に登山口はあるのだが、つい通り過ぎてしまい。情けなくも畑薙第一発電所まで行ってしまった。睡魔で頭がボーッとしていたようだ。東海フォレストの駐車場には30台ほどの車があった。来た道を戻るが16キロ余計に走ってしまったので往復32キロの無駄となった。もう少し早くに着いて休めたのにと・・・。


登山口の現地にはこれといって目だった標識が無い。何処かなと思いながら林道に入る。間違いなく登山道が林道を跨いでいるはずだが、それらしい所がよく判らず再び本道まで戻り、「てしゃまんくの里」と書かれた無人販売店がある駐車スペースに車を放り込む。休む間もなく用意をし、4:55スタート。何処に行っていいのか全く判らない状況で、案内看板の一つも大雑把な地図、もう一つにやっと詳細が書いてあった。それを見ると先ほど右往左往していた諏訪神社の所が登山口と判った。集落の中を足を進めてゆく。

 諏訪神社山門入口には「諏訪の霊水」という水が流れだしていた。流量はかなりの量でそれも冷たい。持ってきた水を捨ててこれを入れ直した。道中この水は冷たさを保ち山行の助けとなった。歩き出しからしばらくは参道なのだが、問題の神社は何処にも無い(暗くて見えなかった)。途中で道は、道標が現れ大無間に向かった。雑木林の里山と言った感じのところを登ってゆく。それが杉の植林地となり勾配が増してくる。田代(1085)のところで尾根に乗り90度右に折れる。緩やかに登ってゆくと左側に荒廃した作業小屋が見えた。使われていたのはかなり前の様子で、今はまず使えないだろう。さらにもう少し先には骨組みだけの小屋跡があった。ここを過ぎると、かなりの急登になってくる。木の根につかまり上がるような所もある。


p4にはその先に小無間小屋がある。ピークとしても居心地の良い所である。南側の展望は良い。小屋の内部は帰りに見ることにして先に進む。紹介誌からだとここから小無間山までがかなりキツイらしい。地図を見ても主だった3つのピークが確認でき、それも標高差がある。心して行かねばならない。この連山を鋸歯尾根と呼ぶそうだ。さて歩き出す。最初は下る。行く目的が登りなのに下ると言う行為は嫌なものである。かなり下り登り返す。少しダラッとしたピークを経て再び下る。次の下りもかなりの勾配である。見る見る前に聳える山が高くなってゆく。それほどに勾配があり下って行く。鞍部からは首をかなり持ち上げねばならないほどに次の山が立ちはだかった。歩かない事には進まない。登るただただ登る。一歩でも登ると標高が増す。登山はその繰り返し、色々を嫌にならずにこつこつと進める。人生のようなものである。

 さて次ぎの山も登った。ここにはウイスキーメーカーの年代物の標識があった。同じようなアップダウンがもう一つあった。次ぎのピークには大木にピンクのテープが巻いてあった。下って登り上げるとそこが小無間山であった。新ハイの標識があり、もう一つの古い標識は三角点に寄せ掛けてあった9:35。少し休憩し地図を眺める。ここまで4時間半もかかってしまった。コースの約半分。あとは緩やかだと聞くが、疲労も嵩んでくるからどうだろうか。先ほどまであったようなアップダウンは無いものの緩やかにいくつかの峰を越える。

 倒木が多くなり、その一帯を越えた所に中無間山はあった10:21。しっかりした標識は何も無く、オレンジ色で書かれた割れた標識が落ちていた。付近は道を間違えないようにタイガーロープが張ってあった。ここでも小休止。霊水の水がうまい。さああとはラストランとなる。しかしこの先が長かった。目の前に偽ピークが幾つも見えるのである。このルート全体展望の無いルートである。その中で目の前に見える空の広がりは、その下がピークに思えてしまうのである。登山道はしっかりしていて迷う所は無いが、ロングコースのわりには標識が少ないのが気になるところである。

 やっとの事で大無間山到着。ぽっかりと口をあけたような山頂で視界は無い。少し腹も満たし、さてこの先である。始めは行く予定ではなかったが、興味半分に少し水場の方へ足を踏み入れてみる。山頂から数メートル進んだ所には、前無間の文字も見える。これが勇気を沸き立たせた。道があるのだと判断したわけだ。降りて行くと古い木片に「水場」と書かれていた。水場は鞍部にあるのではなく、そこからさらに下ったところのようであった。ここから登りが始まるがその先はたいしたことは無く、微細な小ギャップを越えて登り上げるとそこが前無間山であった。

 前無間山には標識は何も無く、名前の書いたリボンが結ばれていた12:00。時間もちょうど良い。ここから戻れば何とか18時までには下れるだろう。一瞬、大無間が望めたのだが、それこそ一瞬で再びガスの中に消えた。長居はせずに戻る。再び大無間山に到達し、誰か来ているかと思ったが相変わらずの静かな山頂であった。気を引き締めて下山となる。ところどころに道の不安箇所があり、それらを確かめるように慎重に下る。

 13:06中無間山。この日は水の摂取量が多い。調子が良くない証拠である。それでも霊水のおかげで何とか歩いている。と思い込むことにして少し信心深くなる。人間、少し気持ちが弱ると何かに縋るものである。小無間通過。さあこの先が問題の鋸である。嫌だが通過しないと帰れない。心を決めて突入。でも歩いてみるとそうたいしたことは無く歩けてしまう。いつも不思議なのだが、往路を経て帰りも大変な登り返しだろうと思っていても、いざ歩いてみるとそんなに大変ではないのである。色々が鈍感になってしまっているのかもしれない。

 小無間小屋内には誰か居るだろうと思ったが誰もおらず、今日の入山者は自分一人かと、そんなことを思いながら足を進めると、三角点の先にテントが見えた。今日はじめての人の気配を確認する。なんとなくホッとしている自分が居た。しかし家主はテントから出てくる様子も無いので静かに横を通過した。もうここまでくれば下りたも同然。今回うれしい事は一つあり、新調した靴である。何処も痛くないのである。いきなりのロングコースであるので気にしていたのだが、全くと言っていいほどに調子が良い。爪も痛くない。こんな事ならもっと早くになどと思ってしまった。

 快調に高度を落とし、帰りは神社の存在をしっかり確認し登山口に降り立つ。そして霊水で顔を洗い喉を潤した。冷たくうまい。今まで体験した湧水の中でも流量や美味しさを加味して1,2位のような気もする。部落内を歩いてゆくと、一匹の老犬が着いてきてしまった。毛が抜け落ち病気のようであったが、人懐こそうな犬で可哀想であった。駐車場到着するとそれを見届けたように集落に戻って行った。どうやらお見送りのようであった。

 このあと道を挟んですぐ前にある田代温泉に入る。家族風呂に入り一人で殿様気分。ナトリューム泉で体がすべすべになる泉質であった。番台の親父さんの愛想もよく、この先の向かう道を丁寧に教えてもらった。ここからの黒法師岳に向かうのだが、登山口となる水窪ダムまでが強か長かった。

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