黒法師岳 2067.4m 丸盆岳 2066m
2004.7.25
曇りのち雷雨 単独 水窪ダム側から 行動時間:8H56M
@ゲート4:25→(86M)→A登山口5:51→(149M)→B等高線尾根下降点8:20→(30M)→C黒法師岳8:50〜9:00→(20M)→D下降点再び9:20→(47M)→E丸盆岳10:07〜21→(33M)→D下降点三度10:54→(75M)→F登山口12:09→(72M)→Gゲート13:21
@ゲートを越えてゆく。 | この滝が見えて10分ほどで登山口となる。 | A登山口 | A登山口の斜面 |
B等高線尾根の頭の下降点分岐。 | 黒法師岳への笹の尾根。 | 途中にあるガレ場。 | 最後の登り。 |
C黒法師岳 | CM大の標識 | C対角に十字が切られた珍しい三角点。 | D下降点再び。 |
カモシカ平側から丸盆岳を望む。 | E丸盆岳 | E丸盆岳から黒法師岳。 | E丸盆岳から釜薙側。 |
丸盆岳から少し下って下山路側。 | 等高線尾根上部の小ザレ地帯。 | F登山口まで降りる。 | 見栄えする滝 |
しっかりと滝つぼがある滝も見られる。 | Gゲートに戻る。 |
大無間の登山を終えて一路水窪の登山口を目指す。慣れない場所で地理勘が無く、運転には地図を何度も見直す羽目に・・・。それとカーナビ情報が古いので、新しい道が多く難儀をする。途中でコンビニに寄り、夕飯と明日の食料を買い込む。結局登山口のゲートに着いたのが22時。予想以上に時間がかかってしまった。経路では花火大会などもあり、今は夏なのだと我に返った。ビールと蕎麦、さらには豆腐そうめんなどと言うけったいなものを腹に収めた。そして一気に眠りに入った。
目を覚ましたのが携帯の始動音によってであった。設定しておいて助かった。もし鳴らなければ永遠と寝ていた事だろう。昨日の疲れはしっかりと体に残っているようであった。すぐに支度をする。もう少し待てば夜明けなのだが、それは待てない。帰りの長距離運転を考えるとなるべく早くに下山したい。4:25スタート。ゲート脇のスペースは広くバイクは進入可能である。その次にチェーンが渡してあるが、無いに等しい。
道はとてもよく踏まれていて車の往来が多いことが判る。500m毎に標柱があり、進路進捗状況を把握できる。登山口まで1時間ほどで歩いてやろうと意気込んでいったものの、半分ほど歩いた地点でそれは無理だと判断した。勾配は緩やかで自転車には適当な道である。途中作業小屋もあり沢の流れもある。周囲の景観もよく、その中には見栄えのする滝もあるので観光向きな場所であった。
登山口に着いたのが5:51。約1時間半を費やした。登山道は標柱の反対側に鋭角に戻るように付けられている。道らしいのは最初だけで、すぐにモシャモシャの藪漕ぎ状態になる。傷だらけの腕になったのはここの植生によるものだった。尾根に上がると幾分藪は無くなり歩きやすくなる。どうも植林地の作業道として使われていた道らしかった。しばらく行くと樹林帯の中に入り、薄暗い道を進む。歩きやすいとは言えない小石交じりの登山道である。かなりマーキングがされているので間違うことは無い。中間部に右側がザレタ場所を通過する。高度を増すに連れてだんだんと勾配もきつくなる。等高線尾根と言う名称がいまいち意味不明なのだが、今そこを歩いている。空ばかり気にしていると偽ピークにだまされる。下を向いてマイペースで歩くに限る。すると不思議な事に2つもの鈴を拾うことになった。こんな事もあるのだろうか。それもしっかりした鈴であった。昨日の疲れがふくらはぎに感じる。連日破天荒な登山なのかもしれない。でも好きなことに打ち込むというのは汗と共に気持ちが良い。
そうこうしているうちに空が明けた8:20。踏み跡に従い進むと、木の所に「千頭山の会」が設置した標識があった。ここが等高線尾根の頭と言うべき場所だろう。そのまま黒法師方面へ進む。ここから雨具を着てもいいほどに足が濡れだした。杖にしていた木の棒で払うのだが追いつかない。スパッツを履いていたのだが、ズボンの水分が全て靴の中に注がれる感じで、スパッツはズボンを内側に入れた。尾根上は気持ちよい形状をなし軽くアップダウンを繰り返す。ガレた斜面には黄色い花が点在し美しい。ガスの中からピークのこんもりとした山容が見える。最後の登りはザレタ斜面で、途中バラ谷の頭への分岐がある。そして山頂8:50。
串団子の標識と千頭山の会の標識。そして有名な三角点を探すのだが、何処にあるのか判らない、草むらの中を探し、諦め戻って先ほどの千頭の標識の横を見るとそこにあった。十字が45度ずれた三角点である。めったに見られない珍品である。記念に指で十字をなぞりしばし休憩。視界はなく残念だが、雨粒もまだ落ちてきていない。
来た道を戻る。等高線尾根への下降点に再び到着し、ここから北進し丸盆岳を目指す。少しだけガスが晴れ向かう側の山容が見える。草原の向こうに見栄えの良い丸盆岳が見えるとなんとなく足取りも軽くなる。大きく斜面を下って行く。道ははっきりとはしないが、失わない程度に掘られている。殆どはシカの踏み跡か何本もあるのでこれまた困る。登り返しは緩やかで、途中大きな潅木もある。何せ草原の中を歩いている感じでとても気持ちよい。
10:07山頂到着。山頂自体はつまらない場所だか、周辺がなかなかすばらしい。不動岳側へ目を向けると鎌薙の一部が見える。行ければ行きたいが今回は見送り。と言うのは雷がラジオに入ってきていた。だんだんその聞こえる頻度も多くなり危険性があった。ましてやこの週末、各地で雷の被害が出ていたのだった。写真に収めたく不動岳側のガスが晴れるのを待ったが、なかなか晴れてくれず諦める。10:20下山。
気持ちよく草原を歩く。再び大きく登り上げ三度下降点に。少し雨粒も落ちてきた。あとは下るだけである。樹林帯の中を下ると、さらに雨は強くなる。しかし木の葉が守ってくれているのか、濡れないで歩ける。こんな時に雨具を着ては蒸れて大変であり、自然に助けられた感じでもあった。下りながらルートは右へ左へずれている事に気がついた。登りでは真っ直ぐ登っているように見えたが、上から見下ろすと一本の尾根を忠実に辿っているわけではなかった。
前日に続きこの日も靴の調子が良い。こんなに良いものならもう少し早くに買っておくべきだった。もう一足揃えようかと思うほどに気に入ってしまった。全く爪が痛くならないのである。植林の名残らしい小広場を経て少し下ると空が開けてくる。しばらく行くと往路に傷だらけになったモシャモシャの道である。掻き分け再び傷を作りながら降りて行く。そして下山口12:09。
もうここまでくれば下りたも同然。のんびり林道を下れば良い。水も道沿いに十分ある。途中の水場で顔を洗い腕の汗を流す。林道を闊歩しながら行くのだが不思議な事に500mづつ付いていた標識が4.5キロから消え1.5キロまで見当たらなかった。気にして見ていたのだが見つからない。神隠しにあったような気がした。時折ある滝を愛でながら闊歩してゆく。
ゲート到着13:21。出掛けに置いてあった車と、さらにもう一台ゲート前に止められていた。これで今回の二日間の山行は終わった。しかしこれから家までの帰路を考えるとこれまた長い。林道途中で下の川に降りて沐浴でもしようと思ったが、思い留まりそのまま走らせた。ヒョー峠を経て山道を進み。シラビソ峠のところで生憎の通行止めとなり飯田に出る。そして杖突峠を経て家に戻る。ほとんどノンストップで20:00帰宅。