赤岩ノ頭 2656m 硫黄岳 2760m 横岳 2480m 赤岳 2899.2m
竜頭峰 2870m
2004.2.28
快晴 単独 美濃戸口より時計回りに周回 行動時間:15H25M
@美濃戸山荘4:13→(108M)→A赤岳鉱泉6:01→(100M)→B赤岩ノ頭7:41〜47→(27M)→C硫黄岳8:14→(65M)→D横岳9:19→(67M)→E地蔵ノ頭10:26→(54M)→F赤岳11:20〜24→(14M)→G竜頭峰11:38〜12:00→(58M)→H行者小屋12:58〜18:30→(68M)→I美濃戸山荘19:38
@美濃山荘駐車場。チェーンを巻いて上がってきた。 | A赤岳鉱泉前の人口の氷の壁。 | A赤岳鉱泉 | 赤岩ノ頭手前。 |
赤岩ノ頭下の分岐。 | B赤岩ノ頭から赤岳側。 | B赤岩ノ頭から峰ノ松目。 | C硫黄岳 |
C硫黄岳から蓼科側。 | 硫黄岳山荘 | 横岳北側より富士山。 | 横岳北側より川上村側。 |
横岳北側より大同心。 | D横岳 | D横岳から茅野側。 | 杣添尾根分岐。 |
E地蔵ノ頭 | 赤岳展望荘 | 展望荘から赤岳。 | 展望荘付近の雪煙。 |
赤岳頂上小屋。 | F赤岳山頂。 | F赤岳から富士山。 | F赤岳から権現岳側。 |
F赤岳から北ア側。 | G竜頭峰。 | G竜頭峰から赤岳。 | G竜頭峰から阿弥陀岳。 |
G竜頭峰から富士山。 | G竜頭峰から野辺山側。 | 竜頭峰の西面。 | 赤岳東稜には、15人ほどが取付いていた。 |
H行者小屋前。 | 北沢・南沢の分岐。 | I美濃戸口到着。 |
加賀と甲州から山仲間が八ヶ岳に集まる。当初は泊まりで宴会参加の予定であったが、野暮用が発生して急遽日帰りに変更せねばならなくなった。テントを持ち上げる予定であったが、軽荷にて周回することにした。
深夜0時30分に家を出て、途中で仮眠を取りながら美濃戸口に3:40に着く。加賀グループの車を探すも、ちと判らず。チェーンを着けて美濃戸口から美濃戸山荘まで入る。林道上は積雪量が少ない。だが凍りついた所が多く、帰りの登り上げが心配であった。そう思うなら入らねばいいのだが、ちょっとしたスリルを楽しんでいる自分が居た。いつもの通りテニスコート内の駐車場に止め、4:13歩き出す。
林道の橋には雪上車があり、通行止めとしてあった。林道をそのまま北沢に向かった。キャタピラーで踏まれているのでとても歩きやすい。林道から逸れる登山道は凍てついた場所が多く、滑りやすいので遠くても林道歩きの方を選択する。林道終点から北沢を縫うように登山道が付けられ、橋が渡されている。橋は鉄板で強固に作られていた。足元に注意をしながら高度を上げる。おおよそエアリア通りのコースタイムであった。
6:01赤岳鉱泉前の氷のモニュメントが目に入る。何かと思ったら、イベントのための人工壁で周辺は凍り付いており、歩くにも神経を使う場所となっていた。小屋の前から分岐を硫黄岳に向かう。ここからややつぼ足になり、途中から斜面がきつくなりアイゼンを着けた。周囲のカラマツに雪が付き、真っ白い八ヶ岳らしい世界であった。すでに朝日も昇り、木の間から赤岳が赤く焼けているのが見えた。途中から登山道を離れ、赤岩の頭へ直登した。雪庇が張り出している所もあり、安易なコース取りは危険でもあった。登りあげた分岐から最高点に行くのだが、全く踏まれていない為に雪が軟らかく歩きにくい。山頂からは360度の展望。赤岳はもちろん蓼科、北アルプスなども見渡せることが出来た。稜線に上がると風が強い。温度計はマイナス5度を指しているが、体感温度はマイナス10度以下であった。目の前の硫黄岳は、指呼の距離で、岩場の間を駆け上がる。
硫黄岳山頂。先ほどの赤岩の頭から、数十メートル上がっただけだが、全く景観が違っていた。絶景かな絶景かな。社やその周りの柵はえびの尻尾が付いており、視覚から寒さが伝わってきた。前回来た時もここは寒かった。そんな場所なのかとも思った。さてここからは高度を下げる。石がごつごつと出ていて歩きづらい。登山道からかなり東にずれて歩いていた。
硫黄岳山荘。相変わらず閑散とした小屋であった。それを横目に横岳を目指す。台座ノ頭の先からは、やや足場の悪い危険地帯が待っていた。それでも大権現の上に人が見えると、なぜが少し安堵する。人恋しさからか・・・。奥の院の場所で夏道はトラバースしているのが東側が切れ落ちていて辿れない。先に見えた人は女性で、やっとのことでここを通過してきていた。それを見て、同じようにトラバースしようと思ったが、降りてみると危なっかしくて行けない。再び稜線コースを辿り、岩場を通過。この後も梯子などを利用し、アップダウンをこなし横岳の山頂に立つ。この日は展望が良いので、歩いていても楽しい。風が強いのが玉に瑕だが、この上ない好天であった。
地蔵尾根の頭を通過し、ここから先は私は未踏の場所である。そしてすぐに赤岳展望荘があった。新設であろう風力発電装置のプロペラは、悉く壊れていた。よほど風雪が強いのであろう。ここから山頂まではもうすぐである。小屋の裏の雪面では、目の前で渦を巻きながら雪煙が上がっていた。それを一生懸命写真に収めようとがんばったが、いまいちの写り具合であった。最後の急登はなかなか応えた。今回の登山で身にしみたのだが、自分の体が硬すぎる。これが今後の課題である。
赤岳山頂到着。確か今回で3度目になるか、相変わらずの展望で楽しませてもらう。ハイカーが次から次ぎへと上がってくる。流石八ヶ岳、ハイカーが四季を通じて途絶える事はない。さてここから竜頭峰を目指す。途中までは登山道を辿り、分岐から権現岳方面に向かう。一応鎖はあるのだが、雪の下となり、引っ張り出せない所もある。さらには足元が完全に凍り付いていて危険でもあった。場所を選びながら山頂を目指す。
竜頭峰山頂到着。そこには靴を模った銅製のオブジェがあった。その西に石碑も見える。あまり訪れる人は居ない山頂は静かである。風を避けるのにやや南東に逃げ、ゆっくりと時間を楽しんだ。見上げると赤岳があり、雪の白と岩の黒とで、コントラストが美しい。
12:00下山。適当に斜面を選び下る。途中から一般ルートに乗りトレースを辿る。文三郎尾根に入ると、凍てついた場所も多く、それなりに危険であった。目の前の阿弥陀岳北稜のテラスには3人のクライマーの姿があり、それが北陸の雄、山中山岳会のようであった。一気に下り、行者小屋のテント場に降り立つ。甲州のAさんを探すが、まだここに到着していないようであった。
山中山の会のテントが見つかり、その前でラーメンを作っていると、Aさんが現れた。しばしでNさん(山中)も現れ、一気に賑やかになる。待つこと2時間半、Iさんらが下りて来てそのまま宴会となる。にぎやかな宴が進み、日が暮れてゆく。途中でAさんが気を使ってくれ、私が帰るタイミングを作ってくれた。Aさんの心遣いが無ければ、づるづるとその場に居座っただろう。
下山。フカフカの雪が軽く締まった感じで歩きやすい。かなりの人が歩いているせいもありトレースはしっかりしている。北沢と南沢の分岐まで降り立ち、車まではあとわずか。よく踏まれた林道のトレールに導かれ、車に到着。本日の登山は終わった。結局、美濃戸山荘の営業時間中に下りなかったので、駐車料金は払う事が出来なかった。ゆっくりと下り、川の所からは一気にアクセルを踏み込み美濃戸口へ。ここでチェーンをはずして、眠い目をこすりながら帰路に着く。それにしても眠く、何度も何度も仮眠を取りながら家に。20時に美濃戸口として、家に着いたのが0:15分。通常なら3時間くらいだが、4時間以上かかったことになる。