富士山 1029.4m
2009.12.6(日)
晴れ 単独 高梨地区より 行動時間1H24M
@高梨地区登山口下流余地8:21→(3M)→A富士山登山口8:23→(28M)→Bコル8:51→(11M)→C富士山 9:02〜17→(7M)→D市峠9:24→(20M)→E登山口帰り9:44→(1M)→F駐車余地
9:45
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@車道終点に駐車。この先は村落の墓地につき、通行に際し注意。 | すぐにある3体の馬頭観音。 | A市峠経由の登山道入口。 | 小滝を左下に見下ろしながら通過。 |
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道形が沢の中に吸収される。やや不明瞭だが、この先で再び明瞭になる。 | 蜂の巣を獲った穴。 | 途中の石塁。周辺に点在。 | 途中で登ってきた谷を見下ろす。 |
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コル直下から見上げる。 | Bコルに乗り上げ北側。林道が上がって来ている。 | C富士山山頂 | C半円ドーナツ形状の標識。 |
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C祠は殆ど落ち葉の中に。 | C三等三角点。 | C「不二山」と書かれてある。 | C鹿教湯の温泉街を見下ろす。 |
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Cこちらには「フジ山」と。 | C山頂の東側。市峠への下降点。少し南に下ってから東に進む。 | 尾根の様子。 | D市峠を上から見る。 |
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D市峠の標識。 | D市峠の馬頭観音。 | 途中の笹薮。ここを真っ直ぐ突っ切る。 | 大岩の所の馬頭観音。ここには複数体ある。 |
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E沢脇に降り立つ(下流側の絵) | E降り立った場所が登山口。 | F駐車余地に戻る。 |
好天の日曜日。前日の土曜日は一日雨であり、普通に考えて高所は雪。高みに上がれば素晴らしい景色が期待できたが、今回は気になっている里山を狙ってみる事にした。鹿教湯富士(カケユフジ)と呼ばれる富士山。ハイカーにとっての「富士」の響きは、そこがどんな山でもワクワクするのが不思議である。
今回は長野県警の中島画伯の案内マップを携行する。氏の画才と細かなレポートには、いつも感心する。これまでも長野県内の山では、そのマップで数度お世話になっている。情報量が多く、温かみのある地図であり、間違いなく安全登山に一役買っているはずである。それを見るとこの山のアプローチは南側の高梨地区からとなっている。中島画伯の紹介マップを見るまでは、北側の林道を詰めて登ろうかと思っていたが、面白みがあるのは南側のようで、昔の峠道を歩くようでもあり、その途中途中にある馬頭観音の石像を見る事も楽しみに思えていた。
現地入りし、高梨地区の狭い村道に入る。すれ違い困難な場所が多く、地形図と睨めっこをしながら奥の方へ進む。すると右に崩壊した建物がある場所で、車の進入はそこで行き止まりとなる。ここが中島氏が書かれている「2台駐車可」の場所のようだ。ただ、停めるには躊躇したくなる雰囲気。すぐ東側には民家もあり、南側の民家からもこの場所は見える。公に停めて良い場所なのかどうか・・・。でもここしかない。前夜の雨が周囲を濡らし、やや寒々とした雰囲気であった。
コンクリートで護岸工事された沢を左に見ながら歩いて行くと、左手にお墓群が見えてくる。となるとやはり先ほどの広見には車は置かない方が良かったように思えた。もうスタートしてしまったので、気になりつつも少し急いで行って来る事にした。右側に大きな岩があり、見上げるとその上にニッコリと笑った馬頭観音が立っていた。そしてこのすぐ先で「富士山登山口」の表示を見る。市峠経由で山頂を目指す道らしい。その道を右に見ながら沢を詰めて行く。
小滝を左に見て、慎重に踏み跡を追ってゆく。林業用の杣道のようであるが、現在は殆ど使われない道のようであった。その道も途中で沢の中に吸収されるが、少し我慢して流れの中を進むと、再びそれと判る道が出てくる。すると足許に深く掘れた穴があった。周囲には蜂の巣が散乱し、どうやら地蜂を獲った穴のようであった。なんとも長野らしい。立ち止まりよくよく観察。煙幕を焚いて獲ったのだろうか。そしてその先で、石積みの目立つ谷となる。右手には尾根があり、そちらを歩いた方が無難なのかとも思ったが、谷をそのまま詰めて行く。この石積みは、造林(植林)用の土留めの役割をしているようであった。民家があったような、そんな広い地形も数箇所あった。最後はやや急峻な斜面で、突き上げるとコルとなっており、その北側には林道が上がって来ていた。これは地形図通りであり、早く楽なのは北側のルートかもしれない。
さあ尾根に乗った格好になり、東側を目指す。ここもけっこうな急登で、潅木を掴みながら上がって行く。山頂はすぐ目と鼻の先で、あっけなく登頂。意外に早くに着いた。樹林に覆われた山頂部で、その間から僅かに下界も見える。南西側に鹿湯温泉街も見えていた。三等点も鎮座し、立木には半月状の標識が付けられていた。そして枯れたリョウブの木だろうか、「フジ山」と赤ペンキで書かれ、さらに西側の登りあげてきた側の木には「不二山 1029」と同じようなペンキで書かれていた。富士山に立っているのだが、周囲の山のほうが遥かに高い。微妙な心境であった。
下山は市峠経由で行く。東側に進むとマーキングが沢山打たれ、進路を示していた。いきなりの急下降で、少し足場が悪いので要注意。それも僅かな辛抱でたおやかな尾根歩きに変わる。北側を見ると一面の雲海。この尾根にもその波飛沫とも言えようガスの端っこが覆い被さってきていた。
市峠に降り立つと、まず目立つのが東側の山に張られているトメ山のテープと注意書き。その強固さに、良いマツタケが出るのだろうと想像してしまった。「京和元年」と彫られた馬頭観音も見られる。山道を九十九折をしながら下って行く。すると目の前が竹林となり、ルートを間違えたかと思うのだが、林立するそれらの竹の中に道は続いていた。折れた竹が横たわっている場所もあり、少し衣服を濡らしながらの通過となった。
道中にある何体もの馬頭観音と対峙をしていると、往時の馬を使ってのこの峠道の様子が浮かんでくる。この馬頭観音の多さは、馬での通過の多さを物語っているようでもあった。一部崩落が進んだ場所もあり、足場に注意しながら通過。上の方を見ると新設のルートがついていた。
道はなだらか過ぎるほどなだらかで、あっけなく登山口の道標のかかる場所に降り立った。お墓を右に見ながら降りて行き、車に到着。まずは1座終了。次は富士嶽山を目指す。