水ノ塔山(水ノ登山)  2202m             
   

 2009.1.18(日)   


   晴れ   単独    ASAMA2000スキー場第3駐車場より     行動時間:2H43M


@第3駐車場7:27→(16M)→A高峰温泉7:43→(73M)→B水ノ塔山8:56〜9:31→(39M)→C第3駐車場10:10



 
takamineonsenhe.jpg  tocyuukaramizunoto.jpg  gerendenai.jpg  takamineonsen.jpg 
@第3駐車場前、高峰温泉雪上車乗り場。 途中から水ノ塔山と篭ノ登山のモルゲンロート。 第4ゲレンデを右に見て真っ直ぐに上がって行く。 A高峰温泉
tocyuu.jpg  tocyuu2.jpg  cyoxtuka.jpg  sancyou.jpg 
途中にはピンクのリボンが続く。 スノーシューの太いトレール。 山頂直下の雪の回廊。 B水ノ塔山。今日はカルフのメタ+エボリューションライトのマンゾクスペシャルのスキー装備
kagonoto.jpg  gerendegawa.jpg  yatugatake.jpg  azumayasan.jpg 
B山頂から篭ノ登山側。 B山頂から黒斑山側。左端から浅間山の噴煙も見える。 B雲海から浮き上がる八ヶ岳。 B四阿山側は雪が乗り陰影のはっきりした遠望。
sancyou2.jpg  syupu-ru.jpg  setujyousya.jpg  dai3.jpg 
B山頂部。 今季初ミミズ型シュプール。 C雪上車がお客を降ろしていた。 C駐車場は満車状態。


 

 木金と九州での仕事が入り、全く山へ向かう準備がされていなかった。いつも直前に決めているのだから何とかなりそうなものなのだが、帰宅が23時をまわり、土曜日はさすがに疲れて全く動けなかった。週末天気が良いのは土曜日であり、勿体無い思いで一日過ごし、日曜日に向け予定を考える。しかし、ちとバイオリズムが狂った感じであまり山への欲が沸かず、ここは今季初スキーと、浅間山の西側の水ノ塔山を目的地にした。ここは車で楽に高度を稼げるのと、標高も高いのでパウダースノーも期待出来たからだった。

 

 水ノ塔山は既に1999年に一度踏んでおり、私としては同じ山に2度入ることは非常に珍しい事となる。碓氷峠を越えて軽井沢に入り、浅間サンラインを真田に向け走る。途中でASAMA2000スキー場の標識に従い側道に入り、あとは一本道で車坂峠を目指す。路面の積雪は殆どなく、僅かに凍った箇所が残るのみであった。峠に着くと、「高峰温泉へは第三駐車場へ」と言う看板があり、その方へ向かう。水ノ登山と高峰温泉は関係ないようだが、林道が雪に埋もれてしまっているこの時期では、営業している高峰温泉へのルートを伝うのが順当と言える。

 

 第3駐車場に着くと、まだスキーヤーの車はまばらで、雪上車乗降口の手前に車を置く事ができた。久しぶりにスキー板を履き、いざスタート。まだ始業前のASAMA2000スキー場内を、雪上車のキャタピラー跡を追うように進んで行く。キャタピラー跡は摩擦抵抗が少なく、快調に足を滑らせて行けた。進んで行く方向の高い位置には、目指す水ノ塔山がある。ルートは如何様にも取る事ができるが、やはりここは雪上車の跡を追うのが楽であった。第4ゲレンデを前にして、下りから登りに入る。シールに物を言わせて、汗をかくほどのスピードで駆け上がってゆく。登り上げると高峰山との分岐付近で、少し西に進むと雪の中から高峰温泉が姿を現した。見える室内にはスノーシューが沢山かけられており、その数から見て取れるように、雪の上には、湯の丸高峰林道側と、水ノ塔山側へのトレールがしっかり出来ていた。しかしスキーの私のとってはこのつぼ足を主としたトレールは伝わりずらく、トレール脇の新雪を踏みながら上がって行く。

 

 うぐいす展望台辺りになると、西からの風が非常に強く当たる。外気温はマイナス11度。2000m超らしい寒さである。東側からはスキー場の軽快なBGMが聞こえてくる。トレールを見ていると、スノーシューなのだが、スパイク痕があり、テールはスキー板のような痕跡がある。軽く誰にでも使いやすい物で、それで居てここの地形、ここの雪に合った物を使っていると思われる。急峻もあるので、テールは短いものを使っているようであり、ここを冬季に訪れる方はこの部分を参考にされてもいいだろう。一旦下り込み、ダラダラと登り上げてゆく。

 

 黒斑山の向こうから噴煙を上げる浅間山があり、西の篭ノ登山越しには、真っ白な北アルプスの峰々も姿を見せてくれていた。直登するトレールを横目に、九十九折にターンしながら高度を稼いでゆく。そして1980m付近で、夏道はそのまま上に行くのだが(確か)、冬季ルートは、東から北を巻き込むようなルートで山頂を目指していた。直登コースは板を脱がねばならないので、冬季ルートに従い、螺旋を巻くように伝ってゆく。最後の西側からの登りは、雪のトンネルのような中を抜け山頂に到達した。

 

 水ノ登山山頂には、以前からの標識と、新たにテプラ標識が付けられていた。ここは日当たりのよい山頂で、テプラのインクは耐光性がある事が判る。南を見ると、雲海の上に飛び出した八ヶ岳が幻想的であった。日差しはあるのだが風が冷たく、山頂部の樹林の中に体を隠して休憩とする。トランシーバーを握ると、今日は山仲間の声が沢山聞こえていた。さて滑走コースだが、ここから東へ降りるには樹林が密生しすぎて無理。少しトレールを辿って2050m付近からの緩斜面を降りてゆく事とした。

 

 直登コースを板を持って下り、1980mで板を履いて滑り出す。今年初のシュプールはまずまず。しかしどうしても滑走が疲れてしまい長続きしない。やはり私はスキーに向いていないようだ。もしかしてザックの重さも関係しているのか、次回は荷物を減らして滑ってみよう。ただソロのリスクがあるので、あまり軽装には出来ないのだが・・・。フカフカのパウダーを楽しめたのは上の方だけで、下に行くに従い、スキー板が潜ってしまい、テールを開放してテレマークのように滑ってゆく。テールを開放すると格段に滑るようになり、コントロールはともかく、テレマークの方が「滑る」部分では優位のような気がしていた。

 途中で第4ゲレンデに乗り、固いバーンの上を滑り降りる。重装備の私をリフト上から見下ろす冷ややかな視線も少々感じられた。あとは再び雪上車の跡を追って登り返す。横では気持ちよく滑走している家族連れやカップルがおり、彼らを横目に汗をかきながら登り返してゆく。と、その横を高峰温泉の雪上車が追い越して行く。温かそうな室内はどうでもいいのだが、動物でも見ているような中からの視線が痛かった。運転手は私の板が気になるようで視線の先が板に向いていた。雪を商売にしている人は、いろんなアイテムが気になるのは当たり前であろう。

 

 第3駐車場に戻り、今シーズン初滑りを終える。天候が良かったのは10時ごろまでで、次第に日は陰り曇り模様となっていった。

chizu1.jpg

chizu2.jpg

                       戻る