鳥羽山   843.8m            
   

 2009.12.6(日)   


   晴れ    単独    東側「上小林材」付近から入山     行動時間:1H4M


@「上小林業」北西の林道より13:17→(1M)→A峠13:18→(12M)→B800m峰13:30→(12M)→C鳥羽山13:42〜57→(17M)→D尾根からの下降点14:14→(6M)→E峠帰り14:20→(1M)→F林道上駐車地14:21


 
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@非常に泥濘な林道。一度は車で入ったが、峠付近にはユーターン場所がない。 A峠から「上小林材」の敷地を見る。 ルート途中の倒木。 暗い樹林の中に、細く薄い道形が続く。
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B800m峰 山頂近くの尾根途中。向かって左側は断崖。 C鳥羽山。中央右に石柱。 C山頂の南側にある三等点。
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C「鳥羽氏先世塁跡」と彫られた石柱。 C西側を見下ろす。 C北側から南。 下山開始。山頂直下は少し不明瞭。北寄りにルートあり。
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途中から依田川の流れ。 D尾根からの下降点の南東にあるアカマツの大木。 E峠帰り。711高点に向けて道形が続いている。 F林道上に堂々駐車。


 

 北アルプスに向かう時、その殆どを三才山トンネルを抜けて行く。この時に行きに帰り(明るい時)に見上げるのが、この鳥羽山であった。依田川を周囲に従えて、山腹は急峻地形。低山でありながらけっこうに高く聳えている。山城があったと聞くが、城を置くにはうってつけの場所でもあると思える。登ろうと思ってからもう幾年、やっと実行に移せる日が来た。

 
 ここを登る場合は北からか東側からのアプローチしかない。他の方向は依田川が行く手を阻む。等高線を見ると北の腰越地区からの尾根が使えそうであり、武石村の方から立岩地区、そして深山地区を経由して北側に向かって行った。すると深山地区手前(南)に峠があり、大きな木材工場(上小林材)が有った。ここで地形図を確認すると、標高差は130mほど。腰越地区まで行かずとも、ここからのアプローチでいいのではないかと、ここからの入山を決めた。


 木材工場には広い駐車場があり、いくらでも停められそうだがそこに停める勇気は無し。少し峠から北側に下ると、地形図通りの道が入っていて、ガードレールの切れ間から狭い舗装路に下って行く。すると左側に赤いポストが掛けられた工場があり、その先でT字路となる。ここを左(南)に進む。舗装路面は終わりダート林道となるのだが、どちらかと言うとマッド。普通乗用車ではまず進めない路面情況であった。四駆のLoに入れてガリガリと登る。それでもタイヤが空転して、ドキドキ。途中でずり落ちてコントロールが利かなくなりヒヤヒヤ。ここは無理をせず、本道の余地に停めて歩いて入って来た方が無難であった。無理やり車で尾根まで登り上げると、その先は木材工場の土地で、進んだはいいがユーターン場所が無く、またまたドキドキヒヤヒヤしながらバックで下る。何とか下の方でユーターンして体勢を立て直す。この林道はこの先行止りであるから、誰も来ないだろうと林道上に停めた。時として全く傍若無人なのであった。


 さて出発。尾根まで登りあげると、そこには711高点からの尾根道が横切っていた。西進して行くと、少し複雑地形だが薄っすらとした道が続く。そのまま半信半疑のまま伝ってゆく。最初は明るい尾根のようであったが、すぐに暗い樹林帯の中に入る。日が上がってもう7時間ほど経過するが、周辺の木々は雨が降った後のように濡れていた。樹林間隔の狭い中を、細い踏み跡が先に続く。山道にしては不思議な踏み痕に思えた。


 そして顕著な尾根に乗り上げるのだが、鳥羽山から南に派生している尾根上であった。出た所の少し南には立派な枝振りのアカマツがあり、良い目印となる。ただし、この尾根から今歩いて来た道形を探すのは至難の業。伝ってきたから判るものの、上からは殆ど入口が判らなかった。その為か、そこには白いビニール袋が結ばれていた。


 さてこちらの尾根に乗ると、驚くほど快適。踏み痕こそ薄いが、顕著な尾根上を伝って行ける。最初の800m峰に上がると、その先に目指す鳥羽山が見えてくる。ここはこのピークから直接向かうのではなく、少し西にずれると、その途中から細い掘れた道が右(北)に入っている。それを伝って行くと、鳥羽山へ向かう尾根に乗った。左(西)側にR254を見下ろすような位置にあり、いつも見上げている尾根が、全くの逆の位置から見下ろす事になった。日差しも入る尾根で、なんとも快適。ただ少しだけ踏み痕が薄いので、直下辺りは要注意。


 鳥羽山山頂到着。山頂部は平らな大地で、林立する木の中にスクンと立った石碑があった。「鳥羽氏先世塁跡」と読み取れるが、最後の「跡」の字は、最初は読み取れなかった。文字の切れがおかしいので、よく見ると、石柱を固定している素材で「跡」の字は1/3ほどが見える程度で、残りは隠れてしまっていた。どうやら補修がされたようであった。今でこそ木々が生えているが、これらが無ければ、北、西、南側の展望はすこぶる良い。眼下には依田川の流れがキラキラと見えていた。


 下山は直下で迷ってしまい南に降りてしまった。ここは西(南西)に進むよう意識し、尾根に乗りたい。一旦乗ってしまえはエスカレーターのように下って行ける。僅かに登り返して800m峰に上がると、次は左に注意しながら下って行く。往路の下降点のマーキングになっているビニール袋を探さねばならないのだった。注意しながら下っていくと、その場所はすぐに判った。ここでこの先の尾根はどうなっているのかと少し斥候に進むと、立派な枝振りのアカマツの先で道形は見えなくなった。地形的にこの先は広がるのだが、下の方から道が上がって来ているのでは無い様であった。そうと判れば先ほどの下降点まで戻り、また薄暗い樹林の中を分けて戻る。


 711高点前の峠まで戻ると、右(南)にある木材工場から大きなモーター音がしてきていた。日曜日でも稼動していたようである。車を敷地内に入れずに良かった。泥濘の林道を戻り車に到着。念願の鳥羽山を無事踏め大満足。

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