蔦岩山   1004m        焼山      850m            
   

 2009.4.19(日)   


   快晴     同行者あり       ヨーガイ入の林道を使う     行動時間:1H4M


@ゲート10:09→(7M)→A駐車余地10:16→(16M)→B尾根取り付き10:32→(11M)→C尾根登山道に乗る10:43→(3M)→D蔦岩山10:46〜50→(13M)→E尾根から林道への下降点11:03→(14M)→F焼山11:17〜18→(1M)→G林道への下降点11:19→(1M)→H駐車余地に戻る11:20


 
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@林道途中のチェーンゲート。二子山への登り口。 A林道途中の駐車余地。この先にもあるが、林道状況が軽四駆向き。 林道と尾根道が接する場所には階段が切られている。 B山側斜面の石に白ペンキで「311○」とある。ここから尾根に乗る。
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C990m肩の場所で尾根道に乗る。 C登って来た側を振り返る。 蔦岩山直前。 D蔦岩山山頂。きれいな標識が置いてあった。
haika-.jpg  yakeyamagawa.jpg  bukawadake.jpg  izugatake.jpg 
Dハイカーが一人、展望を楽しんでいた。西側の様子。 D南側、焼山側の様子。 D蔦岩山から武川岳。 山頂近く、鹿避けフェンス付近から伊豆ヶ岳?側。
kyukakou.jpg  rindousextukin.jpg  mousugu.jpg  bukousan.jpg 
990m肩から急下降が始まる。 E林道への下降点。すぐ下に林道が見えている。 もうすぐ焼山。 F焼山から武甲山。
hutagoyama.jpg  sankakuyama.jpg  minami.jpg  rindouni.jpg 
F焼山から二子山。 F焼山から三角山側。下界は秩父の町。 F焼山南側。 G林道に降りる。
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H駐車余地に戻る。


  

 ここのところ長野や新潟方面に出向くのが殆どであったが、久しぶりに秩父エリアに行くことになった。「なった」とはなにか受け身な部分が感じられるが、あの「3000座の人」が秩父に入っており、氏に合流するべく向かったのであった。

 
 秩父から横瀬の町に入ると「羊山の芝桜」の為に周辺は大渋滞であった。天候も良く当然と言えば当然の様子だが、流石に車にバイクに、その喧騒は私には体験したくない部分であった。東京からの流れを対向車線に見ながら正丸峠へ向かう。当初はグリーンビレッジ内の山を簡単に登るつもりで来ていたのだが、まだ登っていない二子山側が気になり、急遽現地で変更とした。国道299から県道53号に入る。こちらは少し空いているかと思ったが、峠越えのバイクや車はワンサカおり、すれ違い回数がかなり多かった。


 二子山を見る場合。自ずと南側の武川岳も目に入り、北からヨーガイ入、牛喰入、オーグリ入の、三つの沢沿いの林道が使えるように見える。53号に車を置いて周回すれば一日コースとしてはちょうどいいだろう。ただ今日はそれほど時間が取れず、なるべく短時間で踏みたい。となると現実的に使えそうなのはヨーガイ入の林道となる。この他に初花地区からの林道もあるが、入口に強固なゲートがあり車では進入不可。人間だけでも入るには躊躇するような入口となっている。従い前記の選択となる。


 53号を離れ林道に入る。手前には住宅があり、こんな場所(失礼!)にも通年住んでいる方が居られた。先に進むと重機が沢山ある採掘現場を通過し、細い橋を渡ると、そこから荒れたダート林道となる。落石や溝、太い枝等々があり、真剣にハンドルを握ってゆく。途中で「登れないのでは」と思うような場所もあったが、何とかそこを通過すると、その先はやや安定して進む事が出来た。すると目の前にチェーンゲートが現れた。この先は進入不可と思い。ここから歩き上げる事とし準備を始める。ゲート前には3台ほど駐車可能な広見があり、山手側の尾根末端には「二子山」を示す道標も建てられていた。


 靴を履き準備をしていると、一台のジムニーが脇を通り過ぎ、ゲート前に停まった。怖そうなおじさんであったが、話しかけると優しい方で、車の中には5歳と3歳くらいのお子さんも乗っていた。「ゲートから先にも進めるのですか?」と聞くと、「あのゲート(チェーン)は、中に入って元に戻しておけば大丈夫」と返ってきた。そう言われてチェーンを見に行くと、南京錠も何も無く、太い丸棒を曲げて引っ掛けてあるだけであった。その御仁は山菜採りに行くようで、すぐにゲートを外して中に入って行った。こちらは既にここから歩くつもりになっているので、モチベーションもそのようになっているのだが、もう一度地図を見ると、この林道を伝うと焼山の下を通り、武川岳側に続いている。ここで気持ちが揺らぐ。まだ武川岳の北側の蔦岩山を踏んでおらず、簡単に焼山とその蔦岩山の2座を踏んでしまおうかとの思いが出てきた。今日は予定が二転三転し、気持ちが良く揺らぐ。まあこんな時もあるだろう。結局ゲートから先に進んでみる事とした。


 暫く急登で、そこにはコンクリートが敷かれている。傾斜が緩やかになるとダートになり、急登箇所や路肩が弱そうな場所にはその先もコンクリート舗装がされていた。道幅は狭く、先を行っているジムニーなら適当だが、私の車ではその大きさが邪魔になった。山側から飛び出している枝や岩に気をつけながら進んで行く。すると尾根道と林道が接触する場所に出た。地図で確認すると、焼山の南側にあたり、そろそろこの辺りで車をデポしたいところであった。そう思って進むと、その先のカーブに広見があった。ここはゲートから先で、初めてあるまともな駐車スペースであった。ジムニーの御仁は先に行っているようであるが、ここで車を置き登山の準備となる。と言っても先ほどのゲートで準備は出来ているので、降りたらすぐにスタートとなった。


 よく踏まれた林道を行く。ジムニーの御仁はどこまで行ったのかと追って行くと、再び尾根道と林道が接近する場所が現れた。そこには階段も切られ、尾根上には「林道」と書かれた分岐標識も見えた。尾根に乗ってしまおうかとも思ったが、まだ我慢して林道を行く。すると850m高点からの尾根と林道が交差する位置にジムニーはあった。なぜかそこには大きなマンホールもあり、広さ的には2台ほど駐車可能となっていた。林道を先に進むと先ほどの御仁に追いつき、「あれっ、こちらに来たの」と言われる。確かに御仁に会った時は、二子山に登る話をしていたので、こちらの進路は明後日の方向である。蔦岩山と言っても判らないだろうから、「武川岳を踏んでから北上します」と言って理解してもらった。御仁は歩き出して数分しか経っていないのに、手に持ったビニールの中には、沢山の山菜が入っていた。


 林道は三度尾根道と接触するが、そこでも尾根には乗らず、そのまま進んで行く。尾根に乗らねばならないのは判っているのだが、林道が大きく迂回している張り出した尾根の方が登るには楽そうに見え、そこを狙っていた。その場所に到着すると、林道はその先で下降しだしていた。その張り出した尾根の末端には岩があり、「311○」と白ペンキで書かれていた。巻き込むようにして踏み跡があり、尾根に乗る。踏み跡は、おそらくは南側斜面にある杉の植林用の杣道であろう。途中で少し急登になるが、下草も無く、杉の中に入ると暑い日ざしが遮れ、涼しい中を歩くことが出来た。そして990mの肩の場所で尾根に乗り登山道に合流する。そこから蔦岩山は目と鼻の先であった。ムラサキヤシオもきれいに咲いており、もうこんな時期なのかと、その花により季節を感じたりした。山の斜面南東側には白い大岩が点在し、蔦岩と呼ばれる由縁なのかと思ったりもした。頂上直下には単独ハイカーの姿もあり、その後を追うように進んで行く。


 左側にはこんもりとした武川岳の山容があり、右側を見ると、武甲山の人工的な山の形がある。その麓には石灰による色だろう、エメラルドグリーンの水が見える。掘削工事用のため池なのだろうが、こちらから見るとかなりきれいに見えていた。最後は落ち葉を踏みめ、岩と岩の間を登り上げると蔦岩山の山頂に到着。彫刻され緑色の文字が浮き立つ標識が岩の上にあり、それのみが山頂を示していた。先のハイカーも休んでおり、私同様に撮影に余念がないようであった。今日の最高点ピークではあるが、僅かな滞在時間で踵を返す。


 先ほどの登り上げた場所からの尾根は、急下降の連続で、そこに落ち葉が堆積している。よって登山道の脇には、左右に別の歩き易い踏み跡が出来ていた。登り上げてくるハイカーもちらほらあり、面白い事に、その全てが単独ハイカーであった。急下降を下ってみて、往路にとった林道からの尾根の選択は、間違っていなかったとも思った。そう、登山道を伝う方が歩き辛いと思えるほどの勾配なのであった。すぐに林道と接する場所まで降りるが、そのまま尾根上を進む。全く挨拶を交わさない単独女性がすれ違う。このぐらいの気概が無いと単独では・・・最近は無愛想もヨシと思えるようになってきたのだった。


 林道への下降点を過ぎ、次にある焼山への登りに入る。道の状態は相変わらず良く、それこそ走るように駆け上がった。そして焼山の山頂部に着くと、すばらしい展望が待っていた。先ほどまでは新緑の向こうに武甲山を見ていたが、ここからはその間に遮る物は無い。二子山や甲仁田山のアンテナ塔も手に取るように見える。ここにも単独ハイカーが居り、軽く挨拶を交わす。秩父市内が一望でき、すばらしい展望台となっていた。本来なら山頂のベンチで休憩するのが順当だろうが、ここでもすぐに踵を返して下山となる。


 まるで山岳マラソンでもしているかのように駆け下り、林道に降り立ち、ほんの僅かに登り上げ車に到着。林道を最大限利用させてもらい楽々2座を踏んだ。林道で楽をさせてもらったものの、その林道の帰りは慎重に下らねばならない。幅の狭い所は、山側にタイヤを押し当てるように通過して行く。ゲートまで到着すると、そこでひと段落だが、まだ採掘現場までのやや荒れた地形も待っている。一速に入れ、ブレーキを頻繁に踏みながら滑らぬよう注意しつつ降りてゆく。そして採掘現場に着くと、車の下部からガリガリと擦れる音がしていた。降りての覗き込むと、杉の太い枝が二本引っかかって地面と擦れていた。この林道は、間違いなく四駆限定であろう。普通乗用車は採掘現場までだが、ここには「駐車禁止」の表記が多い。おそらくここで停める人が多い証拠なのだろう。

 無事53号まで下り帰路につく。途中「3000座の人」が奥武蔵グリーンラインに居る事を掴み、正丸トンネルを潜り、坂本地区から刈場坂峠に登って行く。周辺には山が沢山あるのだが、おおよその目星をつけて県民の森へ行くと、ちょうど御仁が丸山から降りてきたところであった。

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