有笠山 873m
2012.04.01(日)
曇り 同行者あり 西登山口より反時計回り周回 行動時間:1H58M
@キャンプ場11:02
→(12M)→A西登山口11:14→(28M)→B鎖場11:42→(13M)→C有笠山11:55〜57→(21M)→D先住民族遺跡洞穴12:18〜25→(13M)→E東石門12:38→(6M)→F東登山口12:44→(16M)→Gキャンプ場13:00
@浄水場(キャンプ)前に停めて反時計回りに歩き出す。 | すぐに案内道標がある。東側には無いので、反時計回りが正規周回方向のよう。 | A西登山口。駐車余地十分。 | 朽ちた階段を登り。 |
東屋通過 | 西石門を仰ぎ見る。 | 岩壁には沢山のハーケンが打たれてあった。岩屋のゲレンデ。 | 岩壁の下を伝って進む。 |
Bハシゴ場・鎖場。 | Bしっかり鎖に掴まって腕力で・・・。 | C有笠山東側 | C展望地から南 |
C西側 | C標柱888m | 「西」・「東」分岐 | D先住民族遺跡へクライムアップ。 |
D中央から這い上がると洞穴に。 | 東石門 | E東登山口に出る。クライマーの車が路肩に沢山あった。 | F戻る |
久しぶりに同行登山。前日は大荒れの中の行動。今日は「春うららかな」程度の山にしたい。ただし少しピリッとした部分もスパイスとして付け加えたいので、岩山である有笠山に決めた。少しでも緊張感を持った方が、印象に残る場所となるから。
のんびりと家を出て、現地には11時少し前に到着。こんな時間に登り始めるなど、一人の時ではありえない。キャンプ場前の分岐点余地に車を停めるのだが、既に1台停まっている。見上げる岩山は手の届きそうな距離。「サッと行ってこよう」などと思ったのだが、なかなか、そこそこ。
すぐさま準備をして歩き出す。キャンプ場の先にはコースの案内図があり、詳細が示されていた。ありがたい配慮。雪の残る林道をやや早足で詰めて行く。途中に2台、さらに先、西登山口の手前にも2台。釣ではなくクライマーの車。中にギア類が見える。何処の岩に取り付いているのか、声はしないので、豪快な登りをしているわけではなさそう。
さて西登山口から山道へ入る。尾根に乗るまでやや急登、その尾根の先はステップが切られた階段状の場所、右手には突起した岩が見られ、それが下になる頃、目の前に東屋が現れる。登山口から近いので休憩にはちょっと早いか・・・。でもこれも地域の配慮、急な天気の変化の場合はありがたいだろう。この先で西石門の分岐。すでに仰ぎ見られるので、中の通過はせずそのまま左に進む道を行く。正解ルートは石門の方なのか、踏み跡があるにはあるが、ちょっと不明瞭。そして岩壁の下となる。その壁には沢山の打ち込まれたハーケンが見える。上の方にはシュリンゲも下がる。広範囲にあり、ここが岩屋のゲレンデであることが判った。となるとこの道は・・・。薄い道を伝いあがってゆくと尾根に出る。少し下がった場所に道標があり、本道は別の場所からのようであった。
尾根に乗った場所から少し上がると東登山口を示す道標が有る。帰りはここから東に下る。クネクネとする道を上に進んで行くと、はしご場と鎖場がある。一人であるならば、何も問題なく上がるのだが、同行者が居ると不思議と怖く感じる。落ちないようにするにはどうサポートすればいいか。先行しルート取りを見せねばならないし、上に居たら落下は防げないからザイルを出さねばとか、見上げながら瞬時に頭を廻らす。同行=無事、でありやはり気を使うのであった。その鎖場の上部の木、木肌からネズなのかと見えていたが、多くの人を支えたのか、根がグラグラしだしている。高い位置を掴まず、根元側を掴みたい。危険区域は6mほどか、登りきるとその先僅かでちょっとした岩屋が有る。そこにはペンキで山頂と書かれ矢印がされていた。右に巻き込み、その先は少し東にトラバースするように進む。やけに巻き込むように思うが、これが正規ルート。登りあげると岩の上に出る。そしてここが一番の展望場。南側の山々が見渡せる。その僅か西に標識が掲げられている。東峰という感じか、そして本当に僅かに下って登ると、そこに立派な標柱建っていた。
有笠山山頂。なぜか888mの標高。15mの差は・・・。ここが先ほど下から見上げた岩山の上。そう思うと、少しだけ足がブルブル。軽く喉を潤しすぐさま下山となる。長居したいような山頂の風景ではなかったとも言える。ふと声が聞こえる。よく耳を凝らすと、合図を送っている。クライマーの声だと判った。下山する。
戻って行き、鎖場の下り。下りは嫌なのが常。でもここは下りの方が優しく見えていた。そんな地形。同行者も、しっかりと鎖を掴んで壁から体を離して降りてくる。ここさえ抜ければ危険箇所は無し。分岐から東口への下降。ここで一箇所足場が崩れた箇所がある。斜めにステップが切られているが、落ち葉もあり滑りやすい。その下に先住民族遺跡への分岐がある。見上げると洞穴が口を開けている。見上げて楽しむ場所なのか、行って楽しむ場所なのか。迷ったら行ってみる。
落ち葉の堆積した急斜面。膝上まで埋もれて上がって行く。右から巻き上げるのかと思ったが、中央突破する。大小の藤蔓が下がっており、それらを掴みながら這い上がる。けっこうに危険度のある場所で、崩れやすい足場に慎重に行動する。背中にはザイルは入っていない。下りだと必携なのは既に判っていた。最後のところで安全をみて、洞穴が覗ける場所まで上がって、その先は身体までは持ち上げなかった。また慎重に降りて行く。こんな場所だと判っていればザイルを持ったのに・・・。
分岐点まで下り東口へ降りて行く。すると若い男女が岩壁の下で佇んでいた。その周囲には岩装備がご開帳されている。静かに挨拶をして前を通り過ぎる。この先、落ち葉の関係か時期的な部分か、少し踏み跡が不明瞭な場所があり、降りねばならないところを上がってしまったりのルートミスがあった。岩屋のつけた踏み跡に入ってしまうのであった。
地図に紹介が無かったが、東口側にも石門があり、こちらは潜って進んで行く。潜った先には、木々の名前を示すプレートも見える。景勝地であり、ここでゆっくり周囲を楽しもうという事だろう。抜けた先から適当に斜面を駆け下りて正規ルートに乗る。なだらかな谷形状の中を降りて行くと、東登山口に到着した。
林道に出て、そこにある車の多さに驚いた。中を覗くと岩屋の車で間違いないよう。これほどに入山しているのか・・・。一般道から見えない場所に、もっといいゲレンデがあるのであろうか。地元はもとより、近県のナンバーも見られた。岩登り、興味はあるが同じ場所にじっとしているのが嫌な族であり、旅好きな私は・・・。
林道を闊歩しながら進んで行く。右下に川面が見え涼やかな感じ。今日は曇りでもあり枯れた景色であったが、新緑の頃が綺麗であり適季なのかと思う。車に着いて、そのまま有笠山荘へ風呂に入りに行くと、館主が居り「やってないんです」と・・・残念。沢渡温泉は先日入ったばかりなので、四万温泉までズレて透明の湯を楽しむ。ゆったりとしたいい日であった。