一ノカイ山    1287m 
           

 2012.11.10(土)   


  晴れ      単独       池ヶ洞地区バス停前から      行動時間:1H32M


@池ヶ洞森下前バス停10:29→(1M)→Aチェーンゲート10:30→(16M)→B中洞への分岐11:46→(9M)→C林道が尾根の乗る10:55→(6M)→D一ノカイ山東の廃林道入口(一般的な取り付き点)11:01→(5M)→E北東尾根取り付き11:06→(12M)→F一ノカイ山11:18〜20→(8M)→G林道に降り立つ11:28→(18M)→H中洞への分岐帰り11:46→(15M)→Iバス停に戻る12:01


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@池ヶ洞森下前バス停からスタート。 Aすぐにチェーンゲートあり。上に行く林道ではなく、下に向かう林道へ進む。 B右に道標が見える。中洞地区への分岐。その道を左に見て真っ直ぐ進む。 C林道が尾根に乗った辺り。
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D本当はここから取り付けばよかったが、北側に林道が入っていたので伝ってみることにした。 E廃林道が尾根を乗越場所から取り付く。ちなみに、この先林道は下り勾配。 東北東尾根は、胸くらいのササが続く。刃物痕あり。 もうすぐ山頂。
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F一ノカイ山。南を見ている。 Fここにも三輪さんの標識あり。 下山路とした東尾根は快適。上の方はササだが・・・。 G林道に降り立つ。往路を戻る。 
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H中洞地区への分岐点帰り。 I池ヶ洞地区、バス停に戻る。    


 

 この日の最後は、子ノ原高原に上がろうと予定していたのだが、残念ながら池ヶ洞地区にある入山料徴収所でゲートされていた。それならと歩いて上がろうかとも思ったのだが、それさえもさせないよう文言が掲示されていた。登山者は進入禁止。全閉な感じであった。しょうがないので別の場所を選ぶ。しかし地形図の用意がなく、ここはスマホでカバー。山村であるがしっかり電波は入り、サクサクと地図のダウンロードが出来ていた。一番近いのは一ノカイ山。とても変な名前である。

 

 池ヶ洞の集落に入り、道はバス停前で分岐する。どちらに行けばいいのか判らず左の道を選ぶと、村落を過ぎて対岸へ向かってしまった。畑でユーターンして再度村落内へ。そこに居た白菜の漬物作業をしていたおばあちゃんに、「一ノカイ山に行きたいのですが・・・」と聞くと、もう御年にして80くらいに見える人であったが「知らないねぇ」と返ってきた。発音が悪く聞き取れないのかと思い復唱したのだが、相手は首を振った。こんな地元でも知らないのか、ましてや昔から居る人でさえ・・・。これには少し動揺した。結果、自分でルートを見出さねばならないことになった。

 

 池ヶ洞森下前バス停の東側の路上に車を停める。バス停前は広く停め易いのだが、その停め易さが目立ちすぎて停め難さにもなっていた。先ほどの道が間違いであったので、選ぶ道は一つ。民家の北側を進んで行く林道のみ。進んで行くとチェーンゲートがあった。鍵はされておらず開けられるのだが、そこには道が荒れているので通行止めにしているとの書き物がぶら下げてあった。ここで林道は分岐する。登る道と下る道。これから山に登るので普通に登る方向を選んでしまうが、道としての本道形態をしているのは下る道。スマホを覗くと、その下る道で正解のよう。

 

 緩やかに高度を下げてゆく。田ノ尻のタラタラとした流れが左にあり、周囲ではザワザワと枯葉が語り合っている。寒々とした朝方の天気が一変し、青空になってきていた。登山日和。ただし気温は上がらず、日蔭では普通に寒い。進んで行くと再び分岐。今度は本道は左にユーターンするように進んでおり、ここから枝分かれする道の入口にはチェーンゲートがあった。ここには道標があり、下る方を指して中洞集落としていた。その道を左に見つつチェーンゲートの方へ進んで行く。ここに来てやっと登り勾配になった。出だしから下り勾配の場所は、帰りに登らねばならないかと思うと、萎えるのであった。

 

 林道を行くと、リスやヤマドリやノウサギの姿が見える。これが自然。周囲の彩りもよく気分は最高。里山の楽しみでもある。林道の様子は、相変わらず一級路線。よく踏まれており、ごく最近に付けられた軽トラらしい轍も残っていた。尾根に乗り上げ、西進して行く。尾根上にある各ピークを巻くように切られた林道をしばらく進むと、目の前に顕著な尾根末端が現れた。間違いなくこれが一ノカイ山への取り付き点。しかしそこから北側に廃林道が分岐していた。“もしやこれで山頂まで”と甘い期待をしつつ伝ってみる。この道は、服に付着する種子植物が多く、粘性のあるそれらがたくさん着いて悲惨な状況であった。林道は途中で尾根筋を乗越場所となり、その先は下り勾配になっていた。これ以上伝っても時間の無駄であり、ここで尾根に乗る。

 

 尾根上には刃物跡が点々と残っていた。ササの繁茂する場所で、その高さは4尺くらいか。強い植生ではないので腕が疲れるほどにはならなかった。先ほどの東尾根を伝えばサクサクと歩けたろうに・・・などと少し後悔もするが、いろんな経験は大事。高度を上げると途中から無毛地帯が現れ、再びササが出だすと山頂到着であった。

 

 広い山頂で、何処が最高点かと探していると、標高点をとっている場所なのだろう標識がかかっていた。中津川の三輪さんのもの。どうも思うに、周辺の藪山は既に網羅している雰囲気がある方。あちこちで標識を見かける。展望は樹木に遮られほとんど無い場所。帰路は東尾根に乗るべく進むのだが、南側斜面に吸い込まれ、微調整しつつ明瞭な尾根に乗った。上の方はササの植生が強いが、次第に薄れ無毛の快適尾根となった。闊歩して降りて行くと林道に降り立った。やはりここは、素直に尾根から取り付くのが正解。服に着いた種子をどう処理しようかと、手をベトベトにして困っていた。

 

 林道を戻って行く。尾根筋から降りて行く場所での景色がここでは綺麗。中洞への分岐点からは、緩やかに登り勾配となる。相変わらず周囲からザワザワと話しかけられるのだが、言葉が通じない。業を煮やしてか、大量の枯葉が風に舞って顔を叩いたりする。嬉しい秋の持て成し・・・。最後のチェーンゲートを跨ぎ登って行くと、民家からいい匂いがしてきていた。時計を見ると、ちょうど12時だった。いい感じで歩け、今日はここまで。

 

 この後、塩沢温泉の無料露天風呂に行く。雰囲気は最高。お湯と枯葉と戯れながら、旧高根村の自然を楽しむ。

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